人狼議事


33 宇宙船は簒奪者の夢を見るか?

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【人】 鳥使い フィリップ

―廊下の一角―

[時は暫く遡る。丁度、リンチ暴行事件が発生し始めた頃の話だ。
男はいつものように鳥を連れて、すたすたと廊下を歩いていた]

『おい』

[人の気配の少ない暗がりに差しかかった所で、呼びとめられる。顔を上げれば、不良―――艦内における所謂「落ちこぼれ」が数名。乗船時にはエリートだったとしても、次第に周囲に付いていけなくなる者は一定の確率で存在するものである。本来ならそれを救済すべき教師も、この船には今や殆どいない]



……なんだよ、落ちこぼれ共。

[人数で完全に負けているにもかかわらず、余裕すら感じさせる笑みを浮かべて男は言い切った。挑発的な言葉に、場の空気は一層悪くなる]

(12) nanami 2010/10/01(Fri) 02時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[彼らの目的は分かっている。何でも良いし、誰でも良い。とにかく因縁つけて絡んで、物品を奪い取れれば良いのだ。
更にこの閉塞した空間の中、生徒会など一部の人間がポイントの特権を持っているのだと言う噂が流れ始めた。事実ではないのだが、不用意な嫉妬を生むには十分な材料だ]

『副会長さんよ。
 あんたらの管理が杜撰な御蔭で、俺たちゃ酷く苦労してるんだ。
 少しばかり「お詫び」を貰っても悪くないよな?』

[苛々とした様子で不良共が男を取り囲む。
どすを効かせている心算らしいが、それでも男の笑みは崩れない]


なあ、お前たち…。

能力に応じて待遇に差が出来るのは、むしろ必然のことだと思わないか?

[馬鹿にした、物言い。次の瞬間蹴りが飛んだ。
先に行動に出たのは、男の方。虚を突かれた不良生徒の一人が壁に叩きつけられる。周りの者たちは一瞬あぜんとした表情を浮かべ、我に返ると一気に襲いかかってきた]

(13) nanami 2010/10/01(Fri) 02時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

無能、無能。
俺が勝算なしにお前たちに吹っ掛けるとでも思ったか?

[数分後、雌雄は決していた。血塗れてぐったり倒れ込む不良たちを男は悠々と見下ろしている。肩に乗る赤い鳥は、無機質な瞳で彼らを見つめていた]

008号は元々、護衛用に改造された動物兵器。
お前たちみたいなはみ出し者ごときが叶う筈ねーだろが。

[ぐしゃり、と鈍い音。同時に短い悲鳴が上がった。男が不良の一人の頭を踏みつけたのだ]

先に手を出したのはこっちだから、教師に訴えるって?
馬鹿が。そうなれば俺は、お前たちが先に襲ってきたと言うぜ。

俺とお前たちの意見、どっちが信用されるだろーなァ。
かたや無能な落ちこぼれ。かたや副会長様だぜ?
なぁ、いくら屑でもそれくらいは分かるよな。ははははは!

[あざ笑う。まるで相手のことを、塵としか思っていないような態で。いや、実際にその程度にしか思っていないのだろう]

(14) nanami 2010/10/01(Fri) 02時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

ムカつくんだよ。何様の心算だ。
まるで自分たちが一番不幸だって顔しやがって。

[拳を握りしめ、ガツンと不良の顔を殴りつける。何度も。何度も。無表情に彼らを見下しながら]

あぁ、手が痛むな。其れに飽きた。

[やがて気まぐれに立ち上がると、腹いせにもう一度だけ不良の腹に蹴りを送った。小さく溜息をついて、暫し思案にふける]

……あ、いいこと思いついた。

[ふと呟くと振り返る。不良連中は完全に戦意を失っているらしく、怯えたように此方を見ていた]

ははは。そんな目で見るなよー。仲良くしようぜ。

[ニイと口元を歪ませて笑う]

(15) nanami 2010/10/01(Fri) 02時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

簡単なことだよ。お前たち、見回りしてる風紀委員襲って来い。

なんでかって?


身を呈して周囲の為に働く奴らが、危機に瀕してもその正義を貫くのか。
ただ、それが見てみたいだけだよ。

[酷くくだらない理由。それを理解した上で、そう告げる]

ただとは言わないさ。
お前たちのこと黙っておくし、規則違反も適当に誤魔化してやるよ。

[薄く目を細める。不良たちに選択肢は、始めからないようなものだった。

――――…その日以降、襲撃事件の数が増え始めた**]

(16) nanami 2010/10/01(Fri) 02時半頃

【人】 墓守 ヨーランダ

[それは急速に襲撃事件の数が増え始めて>>16少し経った頃のこと。
医務室で看護科の生徒が残した記録を見つめ、一人憂鬱げに溜息を吐く。
2週間前から、常に白衣を着用して医学科の生徒であることをアピールしながら、廊下を歩くようにした。
自分が襲われる可能性はどれほどのものかを確かめてみたくなった。
人気のない廊下を歩いてみたりもした。それでも襲われることはない。
女生徒であるからとか理由はありそうだが、どうも腑に落ちない]

………おかしい、んですよね。

[誰かに怪我をさせたいと欲する人間であれば、先ず怪我を治そうとする医学科や看護科の人間を襲うのではないか。
そんな仮説は自らが襲われなかったことで、崩される。
記録に並ぶ怪我した生徒達。もちろん学部はばらばら。共通項は1点のみ。『風紀委員であること』
見回りをしているから、鬱陶しいのは分からないでもない。それでも、気になることばかり]

喧嘩を止めようとして襲われたのではなく……風紀委員だから、襲われた?

[先ず気になるのはその理由。
全てが全て喧嘩を止めようとしたわけではない。見回り中に一方的に襲われているケースの方が多い。
そこに意味はあるのだろうか]

(17) neige 2010/10/01(Fri) 23時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

物品を奪うのが目的とは思えないのだけど。
無意味な暴力なんて、すぐに飽きるものではないのかしら?

[見回り中の風紀委員がわざわざ奪われるための物品を持ち歩くとは思えない。
だから、ただ単に暴力を振るいたいだけなのだろう。
だけど、それもおかしい。
どうして今このタイミングで件数が増えたのかが分からない。
そもそも暴力に身を染めたことのない自分には暴力というものが信じられない]

…………もしも、誰かが。

[ぽつり呟くのは最悪の可能性。
自らの意思ではない暴力。この場合は、きっと飽きることを願う方が愚かだ。
自ら実行しない分、要求がエスカレートしてしまう可能性が高い]

でも、何のために?……ありえない、わ。

[ゆっくりと首を振る。そこに利益があるとは思えない。
だから最悪の可能性からはあえて目を逸らす。そこまで人を疑うことはできない。
そうではないことを祈るように、僅かに瞑目した]

(18) neige 2010/10/01(Fri) 23時半頃

【人】 墓守 ヨーランダ


それに………どうして、罰を受けないの?

[風紀委員も襲撃した犯人の姿をもちろん見ている。
500人いる生徒とは言え、全てが全て犯人が分かっていないわけではないはずだ。
それなのに、罰されたという話は聞かない]

…そもそも……罰則って、どうやって与えられるのかしら?

[自らが与えられたことのない罰則に関しての知識は乏しい。
それでも、暴力沙汰がずっと放置されることがおかしい。
どこかに閉じ込めるなり、きちんとした措置を取らないのが信じられない]

あ……!
もしかして、生徒は、生徒を……罰せない?

[1つの可能性に思い当たり、呟く。
生徒が生徒に罰を与えることは許されていない。
そして罰を与えるべき教師が少なくなりつつある現状。
もしもここを上手く利用されているとすれば、最悪だ]

(19) neige 2010/10/01(Fri) 23時半頃

【人】 墓守 ヨーランダ


駄目だわ、このままでは……駄目。

[先生がまだ少し残っているうちに、生徒が生徒を罰することができる規則を作ってもらわないといけない。
そうでなければ、今よりももっと先生が少なくなった時に取り返しがつかない。
本当に罰する権限なんて必要ない。抑止力としての規則が必要だ]

……でも、どうやって?

[1人の生徒や特定の委員会に力を与えたら駄目だ。それは艦内全体が歪んでしまいかねない。
例えば、ある一定数の署名を集めれば、無報酬で労働に従事しなければならなくなるとか。
ああ、でもこの方法では濡れ衣を着せられた生徒の問題が残る。
疑われた方が悪いと言えばそれまでだが、気の毒過ぎる。
ぐるぐると考え始めて、一つ息を吐く。そこの判断は、先生に任せるべきか]

こういうのは私の専門ではないのだけど。

[そんなことを零しながら、今いる良識ある先生に問題提起するために医務室を出て廊下を走る。
全ての先生がいなくなる前に、一つの規則だけは作ってもらわないといけない。
それが採用されたかどうか、先生が出払うまでに間に会ったのかどうかはまた別の話**]

(20) neige 2010/10/01(Fri) 23時半頃

天のお告げ (村建て人)

一応村企画ページはこちらなんだぜ★
http://jsfun525.gamedb.info...

(#4) 2010/10/02(Sat) 00時頃


【人】 さすらい人 ヤニク

[ガコン、と派手な音を立てて落ちてきたペットボトルを取り出し口から拾い上げる。よく冷えたそのミネラルウォーターのキャップを捻ろうとして、遠くから何かがぶつかる音がしたことに気がついた。
はじめは気のせいだろうと聞き流したが、それが何度も続く。]

なんだろ…

[それは単なる好奇心だった。パーカーのポケットにペットボトルを突っ込み、音のした方へと進む。入り組んだ廊下を進めば、音は僅かに大きくなり、人の声が聞こえ始めた。
やがて廊下の角を曲がろうとしたところで、ぴたりと足を止める。]

…フィ――

[角の向こうに見えた後姿。それは同室の友人のそれ。
倒れている不良に蹴りを見舞う姿だった。]

(21) oranje 2010/10/02(Sat) 01時頃

【人】 さすらい人 ヤニク

へーぇ…

[その呟きは口の中だけで溶けてなくなった。
不良たちに一方的に言葉を紡ぐその姿に、軽く目を細める。
普段の調子からはとても想像出来ないその言動が新鮮でアンバランスで、酷く魅力的に見えた。]

これは驚いた。
そういう趣味があるなら、早く言ってよ。ねぇ…

[腹の底から湧き上がるのは、純粋な好奇心。
不良たちから離れていく彼の背を追いかけるために再び歩き出す。その顔に張り付いたのは、不自然な微笑み**]

(22) oranje 2010/10/02(Sat) 01時頃

【人】 鳥使い フィリップ

……血が付いたな。

[指先に付いた不良達の血をハンカチで拭おうとするが、上手くとれない。
人目につかないよう歩きながら眉を顰めたが、ふと自分の足音ともう一つ、追いかけてくるような其れに気づく]


――――――――……。

[誰かに今の光景が見られていたのだろうか。だとすると、少し面倒かもしれない。一度小さく舌を鳴らし、覚悟を決めると唐突に歩みを止めて振り返った]

えっ、ヤニク……?

[そこにあったのは、よく知る友人の姿だった。指についた血を隠すことも忘れて、唖然とした顔で瞬いた]

(23) nanami 2010/10/02(Sat) 01時半頃

【人】 さすらい人 ヤニク

やぁ。

[急に振り返ったフィリップに驚きつつも、ひらりと手を挙げた。唖然とする彼ににまりと笑いかけ、ポケットからペットボトルを取り出すと押し付けるように渡す。]

あげる。手、冷やさないと痛いでしょ?

[普段の会話と変わらぬように言葉を紡ぐが
幾分気分が高揚して饒舌になってしまう。]

いや、びっくりした。
表面取り繕ってる甘いだけの果物みたいなヤツばっかなのに
フィルは中身のあるちゃんとした人間だったんだな。
いいよいいよ、そういうの。俺好きよ?

[一方的に捲くし立てて納得するように頷いた。
共同生活においてのぬるい人格から一歩踏み込んだフィリップの一面を見ることができたことが、嬉しくて仕方が無い。
緩んだ己の頬をぴたぴたと両手で叩いた。]

(24) oranje 2010/10/02(Sat) 02時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[流されるようにペットボトルを受け取る。癪ではあるが、よく冷えていて指に当てると心地良かった]

………………。どーも、ありがと。

[最初の沈黙は、言い訳をしても無駄だと判断するのに要した時間。開き直ると決めてしまえば、普段より歪な笑みを浮かべて礼を言う]

見たんだ。…見たんだ、な。はは。

[明らかにヤニクは自分が行った暴挙を把握している。普通なら何らかの負のリアクションを取ってくる筈だろう。それなのに、今の彼といったらどうだ。高揚した様子で――挙句、嬉しさを隠し切れない緩んだ表情を浮かべている。
ぞくりと寒気が走った気がした。
気推されまいと、後ずさりそうになった足を堪える]

(25) nanami 2010/10/02(Sat) 02時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

なんて顔してんだよ。気味悪い。

[血が付いているのとは反対の手を伸ばして、相手の頬を摘む。
歪な笑みは苦笑に変わっていた。告げた言葉は冗談半分、本音が半分]


ふん。

[指を離して]

それで、どーする心算だ?
俺のこと言いふらして回るかい。

それとも。

[相手を壁際に追い込むように、一歩、二歩と詰め寄る。視線は真っ直ぐに逸らさないまま。
それでも声がかすかに震えていることに、気づかれてしまったかもしれない]

(26) nanami 2010/10/02(Sat) 02時半頃

【人】 さすらい人 ヤニク

痛ひ痛ひ!

[頬を摘まれ小さく声をあげる。
指を離されれば更にじんじんと痛む頬を摩りながら溜息をつく。]

どうするって…

[真っ直ぐにこちらを見つめる視線を受け止め、ぱちりと一つ瞬く。じりじりと詰め寄るその行動と微かな声の震えに気がつき、小さく首を振った。]

どうもしないけど。

[それが普通だと言わんばかりに、柔らかく微笑む。]

(27) oranje 2010/10/02(Sat) 03時頃

【人】 さすらい人 ヤニク

フィルがなにかしたいならばすればいいし
俺はそれを止めたりしない。
生き生きしてる人って、見てるだけで楽しいじゃない?

[一息に言い、視線を下に落とす。
血のついた友人の手を見つめ眉根を寄せた。]

でも手は汚したくないからなぁ…手伝いはしないけど。

[身体を翻しフィリップの横に並ぶ。肩をがっしりと強引に組み、なんでもないようにからりと笑った。]

俺たち友達でしょ?
ま、これからも仲良くしようじゃないか。

[邪気のない笑みでフィリップを覗き見る。
フードの下で双眸を細める男は、己が歪んでいることをまるで知らない**]

(28) oranje 2010/10/02(Sat) 03時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

………………。

[率直な感想としては、「狂っている」
零れた息は眼前にいる相手に対してか、それとも彼の「正体」を見抜けなかった自分へ向けられたものだったか]

どうもしないなら良いよ。手伝いだっていらない。
これから何が起こるのか、特等席で見てれば良い。

[けれど幸か不幸か、目の前の狂人は嘘は言っていないようだった。
ならば此方も揺らがず、きっぱりとそう告げる]


―――――――ッ、う…。

[ただ、肩を組まれたときに小さく声を零してしまったのは、本能が伝える恐怖からだろうか]

(29) nanami 2010/10/02(Sat) 03時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

(なぁ…)

[それは表に出すことなく、飲み込んだ言葉]

(俺は、お前が怖いよ)

[邪気の無い瞳を間近で見つめるのは、色々な物が滲んで混ざり合ってしまったような濁った目で]


ああ、そうだな。友達だよ。
俺たちはトモダチ。

[それでも言いながら笑みを浮かべた時点で、この男だって狂っていた]

暑苦しい。行くぜ。

[半ば押しのけるようにして肩を組んでいる彼を引き剥がす。
そのまま彼の方を見ることは無く、自室目指して歩き始めた**]

(30) nanami 2010/10/02(Sat) 03時半頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

――コモンスペース――

……………………

[広間の真ん中に胡坐をかいて、電子医療書を読んでいた。
手にした本から放たれる薄ぼんやりとした明かりを受けて、漆黒の宇宙を隔てるクリアボードに、小さな光の染みが浮かぶ。

この場所で起きたことを知ったのは、少し時間が経ってからのことだった。
突然暴走したスプリンクラー。みんなを散々な目にあわせたそうだ。
今じゃ元凶のヨアヒムの身柄は確保され、おまえはもう放置できんと、救援の名目と強制連行の形を兼ねて、あの大宇宙へと飛ばされている。
少なくとも、あの小さくおバカな狂気は、つつがなく丸く治まったはず、だった。

それなのに……マリアンヌの心にはたった一点、抜けない棘が残されている]

(31) ginlime 2010/10/02(Sat) 20時頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

(あの時の、あの感覚……)

[忘れられないのは、あの時のこと。放送室に突入し、エロヒムのバックに回った時。
そうだ。前回の時も、そうだった。背後から抱き締めた瞬間、もしかしたらと感じていた。
オーバーラップする懐かしい温もり。
小さな両手でしがみついていた背中。

まさか……かつてセクハラを実行し、己が投げ飛ばしてしまった彼は……
幼いころに生き別れた……]


…………父さん?

(32) ginlime 2010/10/02(Sat) 20時頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

[………………

ないないないない。それはない。
いたって普通に、それはない。
あ、なんか今、ぽろって音がして、心の棘も抜け落ちた。

気持ちをコロリと入れ替えて、ふぁーあ、と大きく欠伸をした。
電子の光を帯びた紙面に、そっと指を添えてゆく。
タッチを敏感に察知した胎内画像は、狭い矩形の枠の中で、くるりくるりと*回っていた*]

(33) ginlime 2010/10/02(Sat) 20時頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

――続・コモンスペース〜事件より数日後〜――

[画像の中で、小さな命がくるくる回る。
まだ未分化な末端を持った、胎児のサンプルが踊っている。

助産師の勉強を始めたのは、ほんのつい最近のことだ。
繰り返される暴力行為、若い苛立が漂う気がする艦内の空気、そして発出してしまった小さな狂気と触れあううちに、ごく自然な形で書籍と向き合うようになっていた。

いつ、救援が来るのか分からない。永遠に来ないのかもしれない。
大人たちが去った後、見捨てられたように彷徨う箱庭。
孤立無援のシープスドリームがそんな末路を辿るとしたら……この役目を担う人間が、必ず艦内に必要になる。

そんな時が、きっとくる。自分たちはもうすでに半ば以上、庇護の置かれていられる立場ではないのだから]

(34) ginlime 2010/10/02(Sat) 22時頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

[同じような危惧を抱いている若者たちも、すでに多数いるように感じる。
最近、艦内の動きが忙しないように思えるから。きっと各々が自分の頭で考えて、できることを模索しているからなのかもしれない。
おバカな自分の頭では、そんな動きを逐一叩き込める余裕なんて、全くありゃぁしないけど]

うっし! 今日はココマデ、っと。

[とはいえ、そんなに焦ることでもないかと、発光する紙面を閉ざした。
時間はきっとたっぷりある。あっさり救助が訪れない限りは、漂流の旅は続くんだから]

久しぶりに一汗かきたいところだねぇー。

[気だるく呟き、ごっきごっきを首を鳴らすと、『dojo』の方へと*向かって行った*]。

(35) ginlime 2010/10/02(Sat) 22時頃

【人】 食いしん坊 マリアンヌ

――続・コモンスペース〜事件より数日後〜――

[『dojo』へ向けた足をふと止め、外に広がる暗がりの宇宙に目を向ける。
ふと、湧き上がってくる不安。

これからこの小さな世界は、どんな方向に進んでいくんだろう。
シープスドリームに息づく500人には、どんな運命が待ちかまえているんだろう]

ま、あたしがいちいち気にかけることじゃあない、か。

[こちとら届く範囲に両手を広げるのが精一杯な人間だから。
だから……めんどうなことは他の連中に、一切合財押しつけちゃうよ! 
なんかあったらよろしく頼んだ。マリアンヌにゃそれでちょうどいい。

広大な宇宙を見渡しながら、ちょっと先の未来を瞼に描いて、さも楽しそうに「うひひっ」と笑った**]

(36) ginlime 2010/10/03(Sun) 00時頃

ヤニクは、廊下の角からヨーランダに挨拶

oranje 2010/10/03(Sun) 00時頃


【人】 墓守 ヨーランダ

―事件より数日後の医務室―
[看護科の生徒も当番を終えて、いなくなった。ぱらぱらと記録を捲り、1つ息を吐く。
たかが一人の生徒の言だけで、罰則を設けてもらうことは容易なことではなかった。
医務室の記録を持ち出し、現状から導き出される推論を述べる。
先生方がいなくなる前にと焦ってしまっていた。
何度も通い、何度も訴え、そしてようやく受理される見込みとなった。
どのような規則になるかまでは知らない。そこまで口出しすることだけは意見を求められても固辞した。
生徒一人の手によって、規則の外枠が変えられることはあっても、規則の内容までは作られてはならない]

………これで、良かったのかしら。

[落ち着いて考えても、分からないのが正直なところではあった。
不安そうに胸元でぎゅっと拳を握る。
瞳を伏せれば、睫毛が澄んだ水色の瞳に影を落とす]

(37) neige 2010/10/03(Sun) 00時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

[抑止力としての規則は必要だ。その反面危惧するのは、規則によって抑圧されることで暴力が増長されないかということ。
何かが起こっても対応できないという最悪を排除することに注力して、何かを引き起こすことになるかもしれない可能性から目を逸らしてしまった。
後手後手に回っている対応。最悪しか回避できていない。
自分の手だけでできることは本当に少ない]

たぶん…もっと事態は悪くなる。

[自分が考えているよりも、事態は決して甘くはない。
この学校で現状を把握している人間はどれほどいるのだろうか。
ヨアヒムの一件が片付いた。依然として暴力沙汰は減る素振りすら見せない]

(38) neige 2010/10/03(Sun) 00時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

[もしも、このまま先生方が一人もいなくなり、罰則が力を持ち始めてしまえば……
誰かが誰かを疑い、あるいは誰かに疑われないように怯えて、そしてあるいは誰かを陥れる。
そんな結果に繋がるのではないか。それは予感ではなくどこか確信めいていた]

…………何が、したかったんですか?

[ぽつり問いかけた声は、事件を起こした相手に対して。
もちろん、今は届くことはなく、廊下の闇に吸いこまれるのみ。
止まない暴力を前に、誰かの仕業であろうことまでは予想がついていた。
誰がしたことかは分かっていない。そこは考えないように、調べないように、意識的にしてきた]

それに、私は、………何が、したかったのでしょう。

[揺れる瞳。両手で顔を覆っても、瞳に浮かんだ雫ははらはらと静かに零れ落ちてしまう。
現状を憂えても、結局動けたのは間接的にのみ。
己の両手を見つめれば、無力感に苛まされる

この手は誰も救えていない。この手は誰も守れていない。この手は、無力な手だ]

(39) neige 2010/10/03(Sun) 00時頃

【人】 墓守 ヨーランダ

ごめ、…なさい…

[零した謝罪は誰の耳にも決して届くことは無い]

治したいと……癒したいと、それだけなのに。

[それだけが願い。それだけが医学を志した理由。
怪我を治すことを学び、病気を治すことを学び、優秀な成績を修めてきた。
それなのに、この現状を引き起こし、ここまで発展させた狂気を癒す方法が分からない。
そこに学術書はない。そこに論文はない。だから、何もできなかった。
それにもう遅い。方法を模索しようとしているうちに身動きが取れなくなってしまった。
残っている先生はもうほんの数人。医学に携わる先生は1人としていなくなってしまった。
今自分が何よりもすべきことは、医学知識の精度をより高めること。
身を守る術を持たない自分は、犯人探しに下手に首を突っ込んで怪我をすることだけは避けなければならない]

誰か、………お願い。

[祈るように両手を組む。後のことは良心ある他の生徒に任せるしかない。
やがて涙を乱暴に拭い、眼鏡をかけて、医学書を捲る。
願わくば、これ以上ここの扉が叩かれず怪我人が運ばれてこないことを……**]

(40) neige 2010/10/03(Sun) 00時頃

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