226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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メルヤに7人がレーザー・ガンを向けた。
ケイトに1人がレーザー・ガンを向けた。
メルヤは市民の手により▼zap▼された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
ケイトが無残な姿で発見された。
現在の生存者は、ヒナコ、トレイル、タルト、オスカー、シーシャ、キルロイの6名。
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[――――思えば、どうしてあんな風に。 もう二度と逢えないかのような言葉を紡いでしまったのか。
扉の前で笑う彼女の姿が、余りに儚くて。 今にも宝石の欠片と化して、 消えてしまいそうな錯覚を覚えて。
仮に診察で隔離病棟への移動を通告されるとしても、 少しくらいの猶予はあると思っていたのに。
重く閉ざされた扉の向こうへ消えた君。 君は二度とは、現れなかった]
(0) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[診察室の前で、ひたすら待ち続けること一時間。 彼女の助けを求める声も届くことは無く。 漸く扉から出てきたのは、医師一人だけ。
黒い瞳が揺らぐ。不安と絶望の狭間で、揺れる。 体調が悪いのかと此方へ問いかける医師の言葉を遮って、 低く噛みつくような声が零れた]
……先生、ケイトリンは?
[医師は目を伏せる。 その瞬間、ぎりと唇を噛み、 押し入るように診察室の中へ駆け込んだ。 静止の声が背後から響く。 全部無視して、大きく息を吸い込んだ]
(1) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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ケイトリン、何処だ――――…っ!?
[無意味。手遅れ]
[知ってる。そんなの知ってる]
[白い壁に囲まれた小さな部屋、中には誰も居ない]
[床に転がる暗い色の宝石達が、煌いて、綺麗―――]
(2) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[奥の壁、よく見ると取っ手が付いて、 扉になっているように見えた。 足で蹴破ろうとしたところで、捕まった]
………―――――――〜〜〜ッ。
[医師を見据える顔は睨みつけるというよりも、 必死に色々な感情を抑え込もうとして、歪んだ顔。 ずっと堪えていた涙が滲む。 分かっている。病院が、医師が、悪い訳ではない。 分かっている、けれど]
なんで……。 あんまり、…急すぎる。
[漸く吐き出した言葉はそれだけで。 ずるりと体から力が抜けて膝を付く]
(3) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[…その後は、医師に先程の非礼を詫びて。 一見すると落ち着きを取り戻した様子で、 ふらりとその場を後にした。
中庭に置いたままの荷物を取りに戻った時も、 未だ誰かいたとしても何事もなかったかのように。 そのままずるずると自室へ戻ると、 直ぐに絵を描き始める。
夜通し描き続けて、何とか完成させることが出来た。 刻は明け方、空は鮮やかな東雲色に染まっている。 男はゆらゆらと部屋を抜け出して、 ケイトリンの部屋までやってくる。 まだ部屋に残っている彼女の荷物の中、 完成したばかりの絵をそっと忍ばせた]
(4) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[―――渡してくれと素直に頼んでも、 どうせ聞いて貰えないのは分かっていた。
だから荷物移動の際に、 此れが彼女の手に上手く渡ってくれることを祈った。 もしもばれたら、そのまま廃棄されてしまうかもしれない。 けれどこれ以外の方法を、思いつかなかったから]
(5) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[彼女の荷物に忍ばせた絵は、中庭で描いていた絵"ではない"
あの絵は未完成のまま、スケッチブックに残されている。 彼女の時を閉じ込めた東雲色、手放すことは出来なかった。
贈ったのは、ケイトと自分が二人で空を眺めている絵。 本当はもっと賑やかな絵にしたかったけれど、 一晩ではこれが限界だった。
先程彼女に言われて気づいたのだが、 男は自分自身の絵を殆ど描いてはいない。 描き残してきたのはどれも、男の瞳に映る"誰か"の記録たち。 それでいいと思っていた。
…ただ、ケイトの傍に誰かいるとするならば。 それは自分が良いと願ったから。 彼女も同じ気持ちであってくれることを、祈る]
(6) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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[男は全ての用事を済ませて自分の部屋まで戻ってくると、 崩れ落ちるように寝台へと沈み込む。
ほぼ二日、碌に睡眠もとらず。 痛み止めの飲みかたも普段以上に滅茶苦茶で。 食事を摂る時間すら惜しんでいたのだから、 当然の結果と言える。
死んだように彼は眠り続ける。夢は、見なかった**]
(7) 2015/06/11(Thu) 03時半頃
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― 深夜 ―
――――……嗚呼。
[吐いた息は冷たい。 月光が樹上を照らし出して枝の影を地面に写していた。
幹へ体重を預けた青年の影も枝の影に飲み込まれて、無い。 微睡みから覚めた青年の瞳は光の無い深緋色。 人の気配も、鳥の声も無い中庭の闇の中へがさりと降りる。
庭の形に切り取られた空には丸い月が浮いていた。 …青年は未だ知らない。 貸しを押し付けた"彼"がいなくなったこと。>>3:336 青年はあまり喋らなかった――"私"の方が親しかったかもしれない――"彼女"がいなくなったこと。>>3:334
唯、月を見上げて嗚呼。と呟く。 心の奥底まで冷え切ったような、そんな感覚。]
(8) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[たった数時間の居眠りの間に、 今度は何を失くしてしまったのだろうかと考える。 何が"私"のものになってしまったのだろうと。考える。
…それでも、心の裡の空虚な穴に気付きはすれど、 それが何かまでは分からないまま。
( わすれないで )
頭へ残っていたその一言。 声の高低も、誰が言っていたのかも思い出せなくなっていた。
降り注ぐ月光は白く。 夜気に当たっていると更に何かを失くしてしまいそうで、 青年は足早に踵を返し、自室へと向かう。]
(9) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[深夜の廊下は閑散としている。 その中に足音がどこか遠くで複数 鳴っていた。
…何度だったろう。 昼夜問わず忙しく歩き回る白衣の姿を目にしたのは。
…何度あっただろう。 そんな様子を目にした後に"誰かがいなくなった"のは。
胸中を嫌な予感が抜ける。 深夜の足音。目にしたくもない白衣。 そして――欠けていた挨拶。>>3:41
黒雲のように湧き上がるそれらを振り払うように頭を振って、 "その部屋"の前を通り過ぎる。
貸しは残したまま。 次に会ったら包帯で足りるかよ。なんて、言ってやろうと――、]
(10) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[自室のドアを。開けようと、して――固まった。 ドアノブに袋>>3:261が掛かっている。 無視の使用もないくらいに。 その上に置かれたメッセージカードの字体には覚えがあった。]
『 貸し二つ返したよ 』
[添えられた味も素っ気もない一言。 …だからこそ、これは"彼"が置いたものだと。 残したものだと。直ぐに確信に至る。
メッセージカードを退け、袋を開ければその中には…バナナ。 嗚呼、そういえばアイツはバナナが好きだった。 思い出し半分、…懐古に浸り続ける余裕も時間もない。
――背筋をぞくりと寒いものが落ちていったようだった。 部屋へ戻る途中聞いた足音の、出処は。]
(11) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[ …彼の部屋からでは、なかったか。 ]
(12) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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["その部屋"は通り過ぎたばかり。 主の顔を見たのは、――昨日の早朝が最後。 中庭でもすれ違ってしまえば、会うことは叶わなかった。
偶々だろう。なんて、もう誤魔化し続けることは出来ない。 部屋の前で止めていた体を逆へ向ける。
……過る予感を今度ばかりは外れろと願いながら、 その部屋の――メルヤの部屋の前まで歩いて。
コン…コン、とノックをする。 起きている保証などどこにもない時間。 …それでも、不機嫌な顔で出てくれた方がまだいい。
部屋の中から……、返事は返らない。]
(13) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[待つのももどかしく、もう一度コンコンと扉を叩けば、 矢張り返事はなく、ドアノブを掴んで回せば容易に開いた。
…そして、部屋の中には「何もなかった」。
最初からこの部屋には誰もいなかったかのように。 …最初から白く、無機質な部屋であり続けたように。
…それでも青年は知っている。 数日前にこの部屋の壁に付けた青年自身の爪痕。>>2:154 それと、壁の数箇所を凹ませる丸い窪み。その意味を。
その時、自分が不用意に口にした>>2:153コトバも。 何もなくなってしまった部屋を見れば――思い出す。]
(14) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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…ばか。――…ばかやろう 包帯とバナナなんかで…借りを、
[開け放した扉の中へ声を絞り出す。 ……嗚呼、だって、…だって、まだ。]
返したつもりになってんじゃ…ねぇよ。
[青年にはあまりにも急過ぎた。 …メルヤ本人は知っていたのかも、しれない。 だから、"また"とは口にしなかったのかも、知れない。
あの時>>3:94呼び止めておけばよかったと。 それから、どうしようもなかった可能性の方が高かったにしろ、腕を掴んででも、追い縋ってでも、止めて理由を問い質していたらなどと。 歯噛みする青年は、メルヤの真の望みなど知らないまま。*]
(15) 2015/06/11(Thu) 06時頃
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[踵返して向かうは、白い白いキズの波の残る壁の先。 四角く切り取られた廊下の壁へ手を這わせながら歩く。
地下へ続く階段、上階へ続く階段。 二つが見えたとき、ようやく歩みを止め、立ち止まる。
もしも、青年がこの時間に自室で休んでいたとすれば、 気付かないであろう微かな物音。 足音。ガチャガチャと何かの動く音。漏れ聞こえる話し声。 それは――間違いなく上階へ続く階段の先から降ってくる。 こんな時間に誰が。とは微塵も思わない。
只々、上へ上へと段差へ足をかけて、昇る。 その先。風なんて吹いていないのに忙しく揺れる白衣。 囁き交わされる人の声。声。
まだ夜も明けない時間だというのに、 誰かを呼び止めて聞くまでもなく知れる、異常。 青年の脳裏にチラつくのは過ぎてきた空っぽの部屋。]
(16) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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[階段を登り切り、部屋の並ぶ廊下へと出た。 ――その時、どうした、と聞き覚えのある声が背後からかかる。
振り向く青年は、ぎぎぎ、と音が鳴るほどにぎこちなく、 固い動きで自分より幾らか低いその顔を見下ろした。
…………そこには、何時もと変わらないセンセーの姿。 何時も通りに、目だけは笑わない優しい笑顔で青年を見ていた。
…センセーと。呻くように出した声は掠れている。 もう一度呼ぶ。せんせー。なあ。センセー。]
メルヤは――――……、 ?
[それだけを、言って。げほげほと咳き込む。 肺に吸い込む空気が厭に冷たく感じた。]
(17) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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[まだ寝ている時間だろう、と青年を部屋に促そうとしたセンセーの服を掴んで青年は繰り返し聞く。 メルヤはどうしたのかと。 …あァ、他の誰かの名前も出した、かも知れない。]
『 ――――……は、症状が悪化して…、 』
[結局、根負けしたのはセンセーの方で、 渋々ながらに"メルヤとケイトリンは隔離された"ということを教えてくれた。 それと、昨日連れて行かれた"だれか"のことも。
長い間ココに住んでいるのは偶にこうして役に立つこともある。 ……本当に、偶に、だけ。しかも、嬉しくないことで。]
(18) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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どうして、アイツがっ――メルヤが…! まだ、アイツは――――……、
[深夜の激した感情は収まりどころを見つけることが出来ず、そのままセンセーへと飛ぶ。 症状が悪化していたなんて知らなかったから。 …連れて、行かれてしまうほどに。
そして、ケイトリン。彼女も、また。 …奥歯を噛んで、センセーの服を掴む。 センセーの瞳はいつもの通りのまま。
笑っていない。寒々しい冬の瞳のまま。 青年へ向けられた、不愉快そうな視線だけが違う。]
まだ――、まだ、アイツも、ケイトリンも、!!
(19) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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[ダメだ、それ以上はいけないと頭の奥で警鐘が鳴る。 …それを打ち消すように、なんでどうしてと言葉が口を衝く。 嗚呼、嗚呼、だって昨日は平気だったじゃないか。 顔だって合わせたし、話だってした。 彼らはまだ違う。連れて行かれるべきじゃなかった。
青年は縺れた言葉で訴えようとする。 嫌だ。いやだ。いやだ。 ――何人と、見送ってきたはずなのに、 何がここまで自分を突き動かすのかすら、分からず。 掴んだ白い服の端を離さぬようにと掴んだまま]
――――……返せ、 ッ……返せよ…!
[閉じ込めていた澱が漏れる。箍が外れる。 過るのは少女の涙。>>3:103それが容易に激情を煽る。 センセーが悪いわけではない。知っている。 疾うに、知っている。――けれど、それでも。]
(20) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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――――……!!
[口にした言葉は音になる前に咳に消される。 その間に周囲が騒がしくなる。音。音。音。 服を掴んだ指は一本一本が引き剥がされ、空を掴む。 ひゅう、と喉が鳴って。痛い。
青年の体躯を押さえ付ける腕が伸びる。 二本、四本、六本――――。 仕舞いには数え切れなくなって。
――…首筋を通る針の痛み。 電気の回路が遮られるようにぶつん、と。 意識の糸が切れる音が聞こえるような、気がして――。]
(21) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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[薄れて、薄れていく意識の中。 青年を見るセンセーの目は、やっぱり、笑っていなかった。**]
(22) 2015/06/11(Thu) 07時頃
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>>3:291 ヒナお姉ひゃんら☆ [タコさんウインナーを頬張りながら口をもごもごさせて名前を呼んだ後手を降って、お弁当を持ちながらはいどうぞとタコさんウインナーをひとつ差し出した。]
今ね今ね!ピクニックしてるの! おねえちゃんの分だよ。たんと召し上がれ♪
(23) 2015/06/11(Thu) 09時頃
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[ひなこおねえしゃんにタコさんウインナーを渡してソーシャしゃんに挨拶して、それからそれから… メル兄やんのサンドイッチをいっぱいいっぱい食べてオスカーお兄しゃんにいっぱい遊んでもらいました。]
[日記に今日のにことを書いて木に登るメル兄やんの絵を書いて傍らではキルお兄しゃんとケイトおねえしゃんの真ん中に♥マーク 最後は高笑いしてるオスカーお兄しゃんに雲雀を乗せて隅にソーシャしゃん書きました。]
おやすみなさいミイちゃん。また明日も…みんなといられたらいいね!
(24) 2015/06/11(Thu) 09時頃
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━朝自室→食堂━
[起きて歯磨きシャカシャカ 寝癖を直して軽くとかして留めて、朝のお体操。
でもでもなんだか体が重たくて、ちょっとだけ風邪でも引いたのかな? 少しだけダルさはあるけれど、ネコのミイちゃん(ΦωΦ)を抱きかかえてお食事に向かい食堂のおじちゃんに昨日はありがとう!お礼を言う。]
(25) 2015/06/11(Thu) 09時半頃
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ミルクと硬くて大きいフランスパンを貰ってガブッと がぶりつく、食後のデザートの冷凍ミカンが食べたいけれど大きなフランスパンはタルトには強敵だったみたいです。食べても食べても無くなりません。]
おじちゃんこのパン残してもいい……?
[半分ほど食べた後、お腹が一杯でおじちゃんに聞いてみる。意地悪な顔でそれじゃあデザートは抜きだなと笑われれば、ぷぅと顔を膨らませて残り半分のパンを食べだした。]
も〜!れでぃぃにこんな大きなパンたべりゃれないの! 意地悪〜!
[3分の1のパンを残してプンスカ怒る。目の前の冷凍ミカンが食べたいのに食べられない! おじさんは見て笑ってるだけで助けてくれないみたいだ。]
(26) 2015/06/11(Thu) 09時半頃
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このにゃ大っきいパン食べられるわけないじゃん!! 冷凍ミカン食べたいのに!食べたいのにぃ〜!
[プンプン怒っても笑っているだけでまたフランスパンを頬張る。結局は全部食べれたみたい。]
食べたよ!もうお腹きつい〜!!! でも全部食べたから冷凍ミカン2つくれなきゃヤーだからね!!
[デザートは別腹とミカン2つをシャクシャクと音を出しながら食べる。]
もう本当にお腹一杯だよぉ…
なにもたべりゃれにゃい…ふいーー
[満足そうにミカンも完食してポンポンのお腹を抑えて一息中、これからどこに向かおうか考えながら椅子でグッタリ**]
(27) 2015/06/11(Thu) 10時頃
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[太陽はゆっくりと傾いていく。 オスカーさんの声に、にっこりと笑う。 まだ、昨日のことは記憶にあるだろうかと 考えた。]
うんうん、ピクニックかぁ。 いいお天気だもんね。 わたしの分? わ、嬉しいな。
[お弁当をさしだしてお日様のようにわらう タルトちゃんのえがおに心が温まる。 タコさんウィンナー、おいしいね、と ぱくりと食べてから、お礼を言った。]
(28) 2015/06/11(Thu) 13時半頃
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[ シーシャさんが歩いていく。 昨日オスカーさんが話していた、 大きな木の方へ歩いていく。
絵と、ケイトリンさんに一生懸命 向き合っているキルロイさんが顔を上げた。 >>3:318]
そっか。残念……メルヤさんの手品 久しぶりに見たかった
[彼が居なくなったピエロさんのように 「種も仕掛けもございます」と 手品をするようになったのは── そして、手品をやめてしまったのは。 はたしていつ頃だったか、 はっきりとは覚えていなかったけれど。]
(29) 2015/06/11(Thu) 13時半頃
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[ 透き通るような鱗を思い出す。 きっとこの場にいないトレイルさんを 呼びにいったとか、他の用事があるとか そんなことなんだと、
そっと現実から逃げた。
しばらくタルトちゃんと ピクニックをしていただろうか。 ケイトリンさんとキルロイさんがともに 中庭を出たところで、 自然と和やかな時間は終わり]
──……シーシャさん?
[木の上を見上げる。 寝てしまっているのだろうか、と 悟って、そこまで飛んでいけないのを 少し恨めしく思った。]
(30) 2015/06/11(Thu) 13時半頃
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[ 代わりに、ピクニックのお片づけをして 食堂のおじさんに「ありがとう」を言う その時には、 少しはマシな顔ができていた筈。
夜、ひとりの病室。 机の上にレター用紙を置き 預けてもらった絵本を、じっと見ていた。
……どこか遠くで、 騒ぎが聞こえた気がしたのに、
(─────だいじょうぶ、だよ)
そちらに行く気には、なれなかった**]
(31) 2015/06/11(Thu) 13時半頃
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[眠る時はいつも蝶の夢を見る。 けれども今日は、 一瞬、昔の"わたし"の夢を見ていた。
空がまだ美しいと思えて おとうさんとおかあさんの手が あったかくて しあわせだと思えていた、ひとの夢を。
─────────。]
[ あさをむかえたびょういんのなかは、 ひどく、しずかだった。 ]
(32) 2015/06/11(Thu) 15時半頃
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[ひらりと翅を揺らめかせる それはきょろりと視線をさまよわせると 朝の光に目を細めて、 ベットからふわりと、跳ね、
───どん。]
いっ……!
[ 痛みとともにわたしは起き上がる。 ベッドから落ちるなんて、 どれだけ寝相が悪かったんだろう。
手や足をさすりながら這い、杖を手に入れ ゆっくりと立ち上がる。]
(33) 2015/06/11(Thu) 15時半頃
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[ 図書館から借りて読んでいた本、 まだ読み終わっていないと気づく。
食い入るように見ていた絵本と 何枚も書いては散らかしたレター用紙に 視線を向けた。
メロディーは浮かんでも、 じょうずに言葉が乗せられない。 ナナちゃんならうまくできたのだろうか。]
[ ……しずかなのは、みんな寝ているから きっとそうだと、思い込む。
まだ、まだ、 ケイトリンさんやメルヤさんが 連れて行かれたことも──知らないまま]
(34) 2015/06/11(Thu) 15時半頃
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─食堂─
[食堂に向かうと、タルトちゃんが ねこのぬいぐるみと一緒に椅子の上で くったりとしていた>>27]
おはよー。タルトちゃん。 昨日は楽しかったね。
……だいじょーぶ? おなかいたい?
[その向かいに座ってから 食堂のおじさんにもらったフランスパンを 少しずつかじる。
味気なかったから ジャムありますか、ときいて イチゴジャムを少しだけいただいた。**]
(35) 2015/06/11(Thu) 15時半頃
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[―――腕のレントゲン写真を見せて貰ったことがある。
上腕骨、橈骨、尺骨、手根骨、中手骨、指骨。 まるで進化の過程を辿るように、 溶けて癒合し変形していく骨達。 本来の機能を捨てて、 ぐちゃぐちゃと周囲の神経を巻き込みながら。
翼に自由に動かせる手指は必要ない。 関節は癒合し指先の骨は削り取られ退化し、 羽根を支える腱の一部と化す。
今動かしている二本の指も既に内には痩せた骨しかなく、 関節も潰れかけている。 医学的には最早動く筈のない指。
それでも、俺は…]
(36) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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―自室―
[目を覚ました]
[天井がやけに遠く感じる]
[シーツが汗で湿って冷えた感触]
[指先が鋭い痛みで一ミリも動かせない]
(37) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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[身体を起こせば、 腕どころか全身に焼けるような痛みが走る。 ここ数日間無理をし過ぎた所為かと、 苦痛に顔を歪めながらも何処か他人事のように思考する]
……………。
[もう一度緩く瞬く。 どくりと心臓が鼓動を深めた。 そして男は痛み以上の異変に気が付く]
(38) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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[君が居なくなった世界は、]
[残酷な色鮮やかさを増して襲い掛かってきた]
(39) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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[鳥類は4色型色覚をもつと考えられている。 赤色、緑色、青色に加えて、 波長300〜330ナノメートルの紫外線光を感知できるのだ。
棚の上に置かれている、 薬瓶の中の宝石達を振り返る。 其れは光を受けてきらきらと、 見たこともない色で煌いていた。
―――そうして、悟る。
あの愛しい菫色は、 もう記憶の中の瞳にしか咲くことは無いと]
(40) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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[薬を飲むためだけに、看護師を呼ぶのは憚られた。 動かない指を使って何とか痛み止めを飲んだ後、 ゆっくりと自室を後にする]
(41) 2015/06/11(Thu) 18時頃
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―元メルヤの部屋前―
[とん、とその場所で一度足を止めた。 扉は既に開いていた。 部屋の中に広がるのは空白]
……………。
[黒の瞳は揺らがない。 "悪い予感"は"現実"に塗り替えられる。
彼の笑顔が昨日の澄んだ青空を背景にして蘇る。 空は何処までも繋がっている筈なのに。
誰も何処へもいけない。…何処へも]
(42) 2015/06/11(Thu) 20時頃
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―シーシャの部屋―
[そのまま歩みを進めていると、 シーシャの部屋前で会話している医療スタッフを見つけた。 何かあったような雰囲気だった。 ただ、人が集まっているということは、 まだ彼は"連れて行かれた"訳ではないのだろう。
勝手に部屋に入る。 医療者から特に咎められはしなかった]
……シー兄ちゃん。
[随分、消耗しているように見えた。 男は無表情のまま、勝手に椅子を持ち出してきて、 寝台で眠らされている彼をずっと見つめていた*]
(43) 2015/06/11(Thu) 20時頃
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キルロイは、シーシャの角がまた大きくなっているような気がして、一度目を伏せる。
2015/06/11(Thu) 20時半頃
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── 朝、病室 ──
[……雀が鳴いている。 枕元にはうずたかく積まれた本。 背表紙を眺めて、何冊か記憶にない本を見つければ、ぱらぱらと捲って中身を確認する。 一節を覚えているもの、そうでないもの。 斑に抜けた部分だけをちょこちょこと読んで記憶を補うのが薬の代わり。
部屋の片隅に置かれた身長計を確認すると、今日はどうやら若返るような忘却はなかったらしいことが判る。
うーんと一つ伸びをして、トートバッグに借りた本を詰めると、まずは食事だとばかりに部屋を出た。]
(44) 2015/06/11(Thu) 20時半頃
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|
── →廊下、 ──
[廊下を歩けば厭でも気付く。 いつもなら一日経てばいつも通りのスタッフが、昨日以上に思い雰囲気を隠して歩いている。]
──やぁ、婦長さん。今日は誰かな。
[ナースステーションをのぞき込み、事務仕事をしている婦長に声を掛ける。 彼女はじっとオスカーの方を見つめていたが、彼が騒いだりふさぎ込んだりしないのを知っているからかも知れない。 あまり言いふらさないでねと言いながら、メルヤとケイトの名を教えてくれた。]
そうかい。 仲良くしていたタルトには私からやんわり伝えておくよ。
[いつでも自分のことを気遣ってくれた青年と、引き離された恋人達の片羽がどうなったのかは判らない。
ひどい目に遭っていなければいいと心の片隅で思いながら、ちょっと手を挙げてナースステーションを離れた*]
(45) 2015/06/11(Thu) 20時半頃
|
|
―回想:昨日―
[何時だか看護師に言ったことがあった。庭先で小さな虫を見かけたと。冗談か何かだと思って流しただろうな、彼女は。仮に誰かのことを示していたと分かったとしても
――――彼のことだとは、分からなかっただろうね。
その瞳はあの時と変わっちゃいない。]
(46) 2015/06/11(Thu) 21時頃
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|
[人の言葉に動揺する術はどこかに落としてしまった。]
[(――――嘘でも、見届けるって言ってくれてもいいのに。 )
皮肉を込めたその一言は憚られる。何故だかは、分からない。でもやっぱりどこかで勘付いていたのかもしれない。彼が言いたいことの、彼が隠していることを。
そういう仲だった。それでよかったのにな。]
[表情を変えることも、引き止めることもできずに。]
お互い面倒な性格してるよな、メルヤ。
[扉が閉められた、かなり後。呟いた言葉に、自分で笑って。そこからは……嗚呼、そうだ。そこで意識は、ぷつりと音をたてて切れたんだ*]
(47) 2015/06/11(Thu) 21時頃
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|
[廊下を歩きながら中庭を眺めても、今日は誰もいない。
──それもそうか。 あそこでさざめいていた少女達の、中心となっていた娘は真っ先にいなくなった。 別たれた恋人達には語らうべき相手がいない。
好んで中庭をうろつく自分がここにいるのなら、そこが閑散としているのは道理だ。]
(48) 2015/06/11(Thu) 22時頃
|
|
[途中、いくつもの空き部屋の前を過ぎる。
──あの部屋の主は見たことがある気がする。 ──この部屋には主がいたのかすら知らない。
頭の中で部屋数を数えながら、覚えている部屋の主達のことを思い出す。
発症例が少なく、治療の術もなく、かろうじて施せるのは対症療法のみ。 ここはそんな数多の奇病を抱えた人たちを、衆愚の目に見えないところに隔離するための場所だと理解している──真実がどうかは知らないが。
ひょっとするとここに収容された患者達にだって、何らかの治療法が研究されているのかも知れないが。 それをうかがわせるようなものは何もない。]
(49) 2015/06/11(Thu) 22時頃
|
|
[──だから──
だから、ここはまるで、終末施療院[ホスピス]のようだ、と。
いつもそんな印象を抱いている*]
(50) 2015/06/11(Thu) 22時半頃
|
|
―現在:自室―
[はっきりと意識が戻ったは、もう日がかなり昇った後だった。――笑えない。重い体を起こせば、頭がずきずきと痛む。
今までろくに医者の世話になったことなんてない(なんて、ここ(びょーいん)で言ったら皮肉にしかならないのだけれど)いたって健康体だった。たぶん。
少なくとも風邪だとか、そんなものの類には滅多にかかったことがない。他の患者と違って、痛みを伴わないのが俺の病――――だった、はずなのに。]
…………ったく、ついてない……っ。
[それでも指は、白い紙とペンを求める。]
(51) 2015/06/11(Thu) 22時半頃
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[昨日、一昨日。 書き連ねるのは、また、患者たちのこと。
廊下で仲睦まじい二人にあったことを思い出す。これは、まだ落としていない。小さく息を付けばそれを印そうと動いた指が――止まる。]
[ケイト(彼女)の色が、思い出せない。俺は彼女の 何を、恐れていたのか。俺が逸らした視線の意味が分からない。その時メルヤは]
[…………メルヤ? ]
[昨日の言葉も、いつかの吐露も、全部全部覚えているのに。 浮かぶ姿は――――7年前の彼、だけ。ピエロに纏わりつき、俺が嫌い、そして頭を撫でてやった、あの小さな姿だけ。
気を抜いたら、あれが7年前と分からなくなれば、それこそ昨日ここにいた彼が幼かったのではないかなんて錯覚すら起こしそうでくらりとした。]
(52) 2015/06/11(Thu) 22時半頃
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[息をのむ。 そして気づく。]
[左手でかきあげた髪の下。固く冷たい――よく知ったものが指に触れた。嗚呼、そうだよ。よく考えればそうじゃないか、誰もここが“消えない”だなんて、言ってはくれなかった。]
[ひとの心は――――心の臓でなく、こちらに。 そのことを、忘れていたよ。]
[髪を下して整えれば、昨日から何も腹に入れていないことを思い出す。この頭痛の原因の一割でもそこに……あるはずもない。食欲なんて、ちっともわかなかった。それより
しなきゃならないことが、あった。]
[頭痛をかき消すように、奥歯を強く噛めば。2、3本。淡紫を手折る。薄く甘い香りが漂って……痛みが和らいだ気がした。何故だかは、分からないけれど。]
[それらをもって向かうのは――――図書室へ*]
(53) 2015/06/11(Thu) 22時半頃
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トレイルは、キルロイあたりには悟られないようにしないと。なんて柄にもなく思いつつ、廊下を歩く
2015/06/11(Thu) 22時半頃
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── →食堂 ──
[食堂には誰かがいただろうか。 本のずっしり入ったトートバッグを抱えたままトレイを調理師に差し出すと、メインだ、と言われてやたらと巨大なフランスパンを据えられた。]
いや、これはメインじゃなくて主食じゃない? おかずは何が? ……じゃあ、手抜きしないでオープンサンドくらいにはしてほしいな。 私はじじいだけど育ち盛りだからね。 そこのポテトサラダとサラダ菜をはさむくらいでも全然かまわないよ。
[食い意地の張った爺さんだ、なんて笑われながら食事を手に入れて、もぐもぐと平らげる。
もしその場に少女達がいたなら、世間話のようにケイトとメルヤは転院したと告げるだろう。 急なことだから誰にも連絡できなかったみたいだと、素知らぬ顔で嘘を吐く*]
(54) 2015/06/11(Thu) 23時頃
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── →図書室へ ──
[食事が終われば、調理師にさらにお八つを請求して、パンプディングのカップを手に入れた。 調理師のおやじは、どうやら今朝はとことんまでパンを使い倒したいらしい。 野菜ジュースの紙パックをもらってバッグに入れると、本を返してまた新しいものを借りるために図書室へ向かう。
廊下を歩いていると、ぎこちなく歩く男が一人>>53。]
おや、トレイル──だったっけ? おはよう、君とは話したことがあったかな。
[追いついたタイミングで、彼にそう声を掛けた*]
(55) 2015/06/11(Thu) 23時頃
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―廊下―
[急いでたつもりでも、足はついてきてはくれない。駆けられた声に、いつもみたいな笑みを浮かべられているか一瞬身構えたが――――現れた人物にその必要がないのはわかって、苦笑染みた笑みを零した]
やぁ、オスカー。 ……ああ、確かにあったよ。俺の記憶が“零れ落ちて”いなければ。
[肩をすくめて、言外に君と同じようなもんだと告げる。唯一、自分のことを隠し通さずに言えるのは、たぶん、彼だけ。でも、無意識に花は体の後ろへ。
散歩かい?なんて他愛のない言葉を振った。]
(56) 2015/06/11(Thu) 23時半頃
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― にせもののねむり ―
[焼き切られた意識に眠りはない。 現実と虚構を彷徨う混沌の中で、青年の耳はぼそぼそと落ちる音を幾つか拾い上げた。
…想定よりも悪くなっている。 …定期検診が――――。 …定着が思ったよりも――、
言葉そのものの意味は分からずとも、それが何かの意味を持つものだということは理解して。 …それでも、誰が喋っているのか、何を喋っているのかを知ることは出来ずに、青年の意識は再び深淵へと転げ落ちる。
誰かが青年の部屋の前を通ったなら>>43、話している者の正体を知ることが叶ったかも知れない。 …青年は、ついぞ知ることは出来ないまま。]
(57) 2015/06/11(Thu) 23時半頃
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[センセーに与えられた偽物の夢は唐突に――覚めた。]
…ッ――――あ――――あァ――――――!!!!
[脳に直接注射針を差し込まれたような痛み。 ぎりぎり、ぎりぎり、と音が耳の奥で鳴る。 喪失の痛み。忘却の痛み。 …知っている。 青年が激情を顕にしたとき、その感情を奪うため、 頭に巣食う悪魔が寄越せ寄越せと騒ぐ声。
軋むような音を立てて、 青年の頭を這うねじくれた角がずるりと外へ引きずり出される。 また伸びたのだと、見ずともわかるほどに。]
(58) 2015/06/11(Thu) 23時半頃
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[いやだ、いやだと無意識に首を振っても、 青年の躰ではない青年の一部は言うことを聞いてはくれない。
青年は喪う。 ――――……誰かの為に怒る心を。
青年は失う。 ――――……誰かの為に激高した理由を。
目を覚ます頃には、忘れたことさえ頭の中には残っていない。*]
(59) 2015/06/11(Thu) 23時半頃
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― 自室 ―
[薄く開いた目に飛び込んだのはキズだらけの白い天井。 固いベッドの上で、目をぐりと動かせば腕に刺さる針が見えた。 …首筋には未だ微かな痛みが尾を引いている。]
――――ッ…。
[一度、覚えがあるから。何時かのように鎮静剤や安定剤の類だろうと乱暴に腕を穿つ針を引っこ抜く。 こんなコトをしてもらいに行ったワケじゃないと起き上がりかけて、その時初めて自室に人影を認めた。>>43]
…キル、 ――…お前、なんでオレの部屋に、
[目線を落とせば置かれた椅子が見えて。 誰が運んできたんだろうなんて、考えながら尋ねた。*]
(60) 2015/06/11(Thu) 23時半頃
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それはよかった。 君に記憶を捏造する症状がないなら大丈夫って訳だね。
[声を掛けると、一瞬の警戒の後に零される苦笑が目に入る>>56。 こぼれ落ちるの一言に、この男も記憶が欠ける症状があるのだろうと見当をつける。 肩をすくめる仕草と表情にお互い様とでも言いたげな空気を感じて、相手も自分の症状はよく知っているのだろうと思う。
ブルネットの男が背後に隠した花には気付かないフリをして、向けられた問いに、肩に掛けた鞄ちょっと揺すって見せた]
ふふ、爺の一日なんてほとんどが散歩と暇つぶしみたいなものさ。
本の内容がどうやら人身御供になるらしくてね。 薬代わりにあれこれ読んでいる次第だよ。
(61) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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トレイルも日々の退屈に耐えかねての読書かい? それとも、何か調べ物でもあるのかな。 歩くのが辛いようなら、私が代わりに探してきてもいいけれど。
[この先には、我々患者の用があるような施設は図書室とトレーニングルームくらいしかない。 トレイルの様子ではトレーニングルームには用はなさそうだと考えて、余計なお世話かも知れないけれどと問うてみた。]
(62) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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―シーシャの部屋―
[シーシャは魘されているように見えた。 静かな室内に軋むような音が響き、彼の角が成長する。 その苦しそうな姿を男の黒い瞳は、 じっと人形のような無表情で見つめている。
痛いのだろう。辛いのだろう。 果たして彼は眠りの中で、何を見て何を想っているのか。
そっと伸びた黒い翼。 鴉のようなその羽色は、 院内では不吉だと忌避されることもあった。 其れに覆われた殆ど動かぬ指先が、微かに相手の額に、 撫でるように慰めるように、触れた]
(63) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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[相手が目を覚ませば、 まるでスイッチが入ったように男はにこりと微笑んだ]
良かった、シー兄ちゃん。 何か、具合悪そうに、見えたから。
[なんで此処にいるんだと言われて、 説明になっているような、いないような言葉を返し。 無理やり点滴を引き抜く姿に、苦笑する]
……あー、駄目だよ。そんな乱暴な。 また先生に怒られるぜ。
慣れっこかもしれないけどさ。
[抜かれた針の先から、点々と薬液が零れ出る。 止めようにも腕が動かないから、ただ静かに眺めているだけ]
(64) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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[躊躇うような一拍の間]
――――…大丈夫? 何か、あったの。
[声色は穏やかなまま、問いかける言葉は短い*]
(65) 2015/06/12(Fri) 00時頃
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そっちの方が厄介そうだ
[くすりと笑えば軽口には軽口を。退屈な日常を過ごすための一手段、なんて言ったのはいつだったか。]
爺じゃなくても、ここじゃ一緒だけどね。 本は……俺はからきしだから、さ。
[昔から……かどうかは分からないけれど、少なくとも、性分は本というものに合わないらしい。物語は好きだったけれど、それは良くできた映画だったりで見たものばかりで、文章の美しさに触れることは、ほとんどなかったかもしれない。]
…………探し物では、あるんだけど。
[歯切れは、悪い。それは本の話題だからではなくて。左手の指に少しだけ力が入った。]
(66) 2015/06/12(Fri) 00時半頃
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なぁ。君は……。 戻らないと分かった記憶を、追おうと思ったことはあるかい?
[口をついたのは、純粋な疑問だった。]
(67) 2015/06/12(Fri) 00時半頃
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[目覚める前、額に触れた感覚を青年は知らない。>>63 ただ、微笑む顔を何となく訝しんだ。 それはもしかしたら、昨日見た光景>>3:309が記憶の中に残っているからかもしれない。 ケイトリンがいないことを青年は――もしかしたら、まだ青年だけが知っているから、かもしれない。]
ヘーキヘーキ。 怒られたら――そうだなあ、素直に謝っとくさ。 …まァ、怒られんのは慣れっこだ。
[薬液の滴る針をそこらに適当に置いて 理由になってねーよと弟分の応えに突っ込んだ。>>64 それでも、それ以上問うことはしない。]
(68) 2015/06/12(Fri) 01時頃
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[代わりに、間を空けて続く言葉>>65に黙り込む。 自室に運び込まれる場面でも目撃されたのか、それとも青年を運んだ誰かと会ったのかもしれない。 偶々青年の部屋に足を運ぶ理由は――思いつかなかった。]
…別に?何もねぇよ。
――…あー… いや、
[否定した答えを取り持つ言葉を出せば、逡巡する。 何もなくは、無かったから。]
(69) 2015/06/12(Fri) 01時頃
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メルヤとケイトリンが、さ。 いなくなったって 聞いた。 …センセーから。
[ぽつり、とそれだけを口にした。]
(70) 2015/06/12(Fri) 01時頃
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━━食堂━━
えへへ…ひなこおねえしゃんだぁ…… おあよぉ〜……
[元気がないと言うよりは食べ過ぎでお腹がきついみたいです。>>35おねえしゃんが目の前に現れば顔をあげて表情を緩ませ猫のミイちゃんの頭もペコリと下げる。
みいちゃんは「ぉあ"あ〜!」と鳴いてあいさつをしてくれたみたい。]
きのうたのひかったあ…あはは〜
またピクニックやりたいなぁ…
(71) 2015/06/12(Fri) 01時頃
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[彼の部屋の前で薄ら聞こえた言葉>>57を思い返す。 あのサイレンの時は、シーシャは隔離されずに済んだ。 けれど、それなら、今回は――――? 定期検診なんて言葉は、聞きたくもなかったが。
それでも男は、"普段通り"の笑みを浮かべている]
ああ、其処は素直に謝るんだ。 兄ちゃんのことだから、もっと反抗するのかと思った。
[返ってくる答えに、茶化すように肩を揺らして。 突っ込まれても追究されなければ、 そのまま疑問は流してしまおう]
(72) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[部屋で寝かされ点滴までされて、 「何もない>>69」ことはないだろうと思ったが。 大事がないという意味だと勝手に解釈し、 困ったように笑って小さく息を吐く。
けれど、続けられたのは否定の言葉。
その先の言葉が何故か予想出来てしまって、 一瞬だけ緊張が走った]
(73) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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そうかい。 私は比較的そういうのは得意だからね。 少なくとも起きている間は忘れることはないから、どうしても困ったら言ってくれるといい。
──秘密にしたいことなら尚更、直ぐに忘れてしまうから好都合だよ?
[言葉を濁すトレイル>>66に、オスカーは戯けたような口調で彼の顔をのぞき込んで悪戯っぽく笑う。
気負うようなこともなく、気に病むような様子もなく。 相手を安心させるための一材料に病気の症状まで口実にして笑うのは、既に自分の症状を受け入れてしまっているせいだ。]
(74) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[ぽつりと零された事実>>70は、 静かな部屋の中に沁み渡るように。 それが逃れることのできない、現実であると]
……うん。そうみたいだね。
[男は微笑みを崩さない。 その姿から動揺は感じ取れない。 動揺どころか何の感情も感じ取れない]
あっちで苦しい思いをしていなければ、良いけど。
[ぽつり、呟き返した言葉にだけ、 微かに憂いの色が滲んでいた*]
(75) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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[そして。 何かを思い詰めたように腕をこわばらせる>>66男から発せられた問い>>67には、少しだけ懐古と申し訳なさが入り交じったような表情を浮かべて。]
──いいや。 こんなことを言うと、君たちには嫌みに聞こえるかも知れないけれど。
歳を取ると、記憶も、人も、内から外からどんどん欠けていくのが普通になるからね。 戻らないとわかっているものが増えすぎて、追いかけている時間がいくらあっても足りなくなるんだ。 だから、忘れるくらいがちょうどいいと思っているよ。
(76) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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──記憶も、人間も、失ったものを追いかけていては、今が見えなくなってしまうから。
もちろん、忘れるのは寂しいし、失うのは悲しいけれど、ね。
[長い人生を振り返るような遠い目をして、そう笑った*]
(77) 2015/06/12(Fri) 01時半頃
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お前はオレを何だと思ってんだよ… 反抗期はもうとっくに終わってんだぜ。
[普段通りの笑みを見ればそう言っても見たが>>72 否定の言葉を吐く前、 僅か、対する相手の体が強ばったように見え、眉を顰める。
それが事実>>70を告げたあとでも変わらないと見れば尚の事。]
(78) 2015/06/12(Fri) 02時頃
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[感情のカケラ一つもない顔。>>75 微笑みの内側はちっとも笑っているようには見えない。 空白の微笑みの中身は伽藍堂。 …それを、見ていると。]
なあ、一つだけ聞かせてくれよ。キル。
[無性に――" "する。 青年は欠け落ちた感情を不思議とも思わず、 腹部の底で滾る篝火に薪をくべるように、訊く。]
お前さ、――…ケイトリンのこと、"すき"だったろ。
[当人二人から聞いたことは――無かったハズだ。 記憶を浚う。 …記憶には残っていない。 …けれど、二人でいる場面は何度も見ていたし、その時の二人の顔も何度も目にしているから。 ――…だからこそ、青年には今の弟分の態度が解せない。*]
(79) 2015/06/12(Fri) 02時頃
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[素敵だと、思う。
彼の冗談に思わず笑いを浮かべさせられる。じゃあありがたく、なんて此方も悪戯っぽく帰すけど。叶わないな。なんとなくそう思ったし、これから先もそうなんだろう。(どれぐらいあるかは分からないけど)
こちらの問いへの答えだって。]
――……すごいよ、ほんと。 俺も、もっと時間があったら、そうなれたかな
[漏れる零れる本音。苦い笑いには、諦めと悔しさの混じった感情が浮かぶ。でも、もう。へらっとした笑いは消えない。]
俺ね……落したものを拾いに行こうと思ったんだ。
[ぽつり、零す。]
(80) 2015/06/12(Fri) 02時頃
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――――……ひとつ追うぐらいなら、いいかな。 それ以外はもう、全部、諦めてしまったから、さ。
[落として見えなくなった記憶たちに。あの白い手紙の海に。嗚呼、俺は別れを告げたかったのか。“ただの紙”に。視界が少しだけ霞んだ*]
(81) 2015/06/12(Fri) 02時頃
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[シーシャはメルヤとケイトのことを知っていた。 其れを知ったから、具合を悪くしたのだろうか。
そういえば此れは先日のメルヤの部屋での騒ぎの面子だな、 などと思考が頭を過る。 そう思うと、酷く。…酷く、 ]
――――…? なぁに。
[問いかけの言葉>>79に、不思議そうに首を傾げる。 自分の態度を見て相手が何を考えているのか、 其処にまで思考は及ばない。思考は、辿り着かない]
(82) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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[恋愛相談に関しては、一度トレイル相手で非常に恥ずかしい思いをした為、シーシャにまで頼ることはしなかった。向こうから尋ねられたことも、無い筈だ。 しかしながら、この男は元来とても分かりやすい。 彼女にどんな想いを抱いていたかなんて、 少し見れば簡単に分かるだろう]
兄ちゃん、直球だなぁ…。
[其れが真面目な質問だとは、分かっていた。 それでも深刻さを感じさせないように、 惚けるような態で肩を揺らしてから]
うん。好き"だった"んじゃない。 今でも好きだよ。
[浮かべた微笑みが、一瞬だけ苦しげに歪む。 途方にくれたような、困り果てたような、色が滲む]
(83) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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……やっぱり可笑しいよな。 凄く哀しくなると思ったのに。
泣き叫ぶ気にも、ならなくて。 自分が何を考えているのかもよく分からない。
こんなこと初めてで。
どうしたら、良いか。
[其処まで言って、苦笑する。 今度は先程までよりは、感情の籠った顔で]
ごめん、ごめん。 大丈夫だよ、その内、何とかなる。
[と思う、と小さく付け足した。 相手を見舞っていた筈なのに、妙なことを言ってしまったかなと、申し訳なさそうに*]
(84) 2015/06/12(Fri) 02時半頃
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[青年は深緋の双眸を眇める。 見詰める弟分が何を考えているかまでは計り知れない。>>82
唯、首を傾げる顔の反応を視る。 そうして、片手間に色恋沙汰の相談なら 自分より余程トレイルに行くだろうなあと考えて、 原因不明の苦々しい思いが湧いてきたので、やめた。]
(85) 2015/06/12(Fri) 03時半頃
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[キルロイとケイトリンの仲については 何時気付いたのだったかと思い出そうと試みて …案外、メルヤ辺りに仲がいいなどと言われて注目するようになってから気付いたのかも知れない、と結論づけた。]
おうよ。遠回しな聞き方は好きじゃねぇの。
[褒めているのか貶しているのか、 問いへ先ず返ってくる返事は青年の言葉への感想で。 ならばとひらひらと手を振れば口を開いて応じる。]
――…そう、か。
[けれど、それ以上が次がれればそれだけ相槌を吐いた。 相対した顔の迷い子のような表情が、瞳孔を一瞬、過ぎる。>>83]
(86) 2015/06/12(Fri) 03時半頃
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――――……ならねーよ。
[キルロイの言い分を聞き終えれば一言。青年は口を開いた。]
何とかなるもんかよ。
どうしたらいいか分からなくなるほど"すき"なんだろう?
……完全に失くしたわけじゃねぇから すごく"かなしい"じゃあ済まねぇんだよ。キル。
[青年には"すき"は分からない。 分からないから、只の憶測で、推測で。机上の空論でしかない。 …それでも、何時かどうにかなる。なんて到底思えなかった。 処置を誤った傷跡は膿んで傷になる。痕として残る。]
(87) 2015/06/12(Fri) 03時半頃
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[キルロイの心に疵の残らないようにすることは無理でも、せめてその痕が醜いものにならないことを青年は願う。 それが叶わないことなのだとしても。]
自分の感情に蓋をするんじゃあねぇよ。 "すき"ってのははっきりしてるんだろ? ――だったら。
[青年は、申し訳なさそうな貌の弟分へ手を伸ばして両手でその顔を挟み込む。 それが叶えば、両手で圧迫した顔をやや上向かせるようにして瞳を覗き込もうと。 青年の暗赤色の瞳はじぃっと見て]
ケイトリンがいなくなって、どんな気持ちなのか。 …何もねぇってことはねぇだろう。 …吐いちまえ。
[色のない表情でそんなことを、尋ねてみた。]
(88) 2015/06/12(Fri) 03時半頃
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― 食堂 ―
[ ぉあ゛あ〜、って挨拶をするミイちゃんに きょとん、と目を見開いて、 それから頬をゆるめた。
元気がないから心配したけれど 食堂のおじさんが「食べすぎだろ」と笑っていたから]
かわいいね。
[ 手をのばして、 タルトちゃんとミイちゃんを一度ずつ撫でる。]
うん、……また、やろう。 今度はタルトちゃんの好きなりんごのパイを持って……。 絵本なんかをゆっくり読んで……。 お絵かきもしてね……。
(89) 2015/06/12(Fri) 07時頃
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[夢をみるように、わたしはそんなことを口にする。 ナースさんや先生が、 ばたばたしているように見えた。 ……また、何かあったのだろうか。
そんな事を思いながらフランスパンを食べていると 紺色が見えて、手を振る。]
オスカーさん。 ……重そうですね、それ。
[ふわと笑って、 元気良くもぐもぐと朝ごはんをたべる彼に わずかに和む。
そんな時、世間話のように ケイトリンさんと、メルヤさんのことをきいた。 おなかいっぱいでくったりとした タルトちゃんを見ながら]
(90) 2015/06/12(Fri) 07時頃
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……転院、ですか。 でも、なんでそんなに急に。 ……そう、
[急なことだから誰にも連絡できなかった。 その言葉と、今の病院の状況に、ちらりと不安を覚える。
……「嘘」なら、 きっと、タルトちゃんやわたしを思ってのことなんだ。 そうわかるのに、…それ以上を考えるのを頭が拒絶する。
遠い日々に見た手品の事。 拾い上げたローズクォーツの事。 おすすめされた本の事。
……たくさん、たくさんの記憶の花を、 かわりに咲かせた。]
(91) 2015/06/12(Fri) 07時頃
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いい治療法がみつかったのかな。 ……元気になるといいね。
……転院したなら、きっと……
[わたしはそう思い至って、 フランスパンをたべ片付けると 部屋からレター用紙と鉛筆を持ってきて 静かな食堂で、書き物をしていた**]
(92) 2015/06/12(Fri) 07時半頃
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ふえ〜… お腹きつい〜……
[もう動けないとグッタリ、おじさんに食べ過ぎだろの言葉に反応してあんな大きなパンを食べさせるからだと不機嫌にしかめ面しながらまたぐたり。
ひなこおねえしゃんが私とミイちゃんを撫でる姿を目で追って、かわいいといってもらえたから尻尾を握ってまた別の鳴き声でご挨拶。 ミイちゃんは[ふみぃ…]と鳴いてそれに続いて尻尾を何度もニギニギニギニギしてみせた。]
「ふみふみふふふふみふみふふふふみぃ…」 [連続でミイちゃんはやる気の無い鳴き声を繰り返す。 ]
(93) 2015/06/12(Fri) 09時頃
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>>89 リンゴパイ…食べたいにゃあ… [お腹一杯でも美味しそうな響きによだれをじゅるり。]
絵本はななおねえしゃんが読んでくれるって約束したからいいの。
[表情を変えずに自然に返す。約束したのだからきっと来てくれると信じて絵本はランドセルに入れたまま。]
あ!お絵かきしたい! あのね、あのね ジコチューがかわいいの おねえしゃんも描いて〜!!
[少し前に子供達の間で流行ったニセっとモンスターの大人気キャラである。 頬に電気を溜める強力な黄色のネズミは誰にも束縛されない モンスターボールから出たいときに出てきて気分のままに暴れまわるのにピンチのときでも気分で現れない。むしゃくしゃしたときは伝説のニセモンでさえ強力な電気で一撃必殺するようなチート設定のため子供達の間で大変人気は高い。]
ジコチュージコジコー!
(94) 2015/06/12(Fri) 09時頃
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[食べに来たオスカーお兄しゃんに机に広がりながら方手を上げて、こっちだよ〜と手招きしてお話お話、けれど楽しいお話じゃないみたい。]
……転院?。
[顔をあげてオスカーお兄しゃんの話を聞く 知ってる人がどんどんどこか行くようで少しだけ気を落としおねえちゃんの顔を見て咳が出始めて。]
おねえちゃん…けほ…… みんな突然だね… 元気になったらまたここ来てくれるのかな? もう会えないの?…コホコホ… [不安そうに顔を見上げて聞いてみる。]
(95) 2015/06/12(Fri) 09時半頃
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―シーシャの部屋―
何ともならないのか。 それは流石に、……こまったな。
[シーシャの言葉>>87を聞き、それでも尚笑っている。 他にどんな表情をすれば良いのか、分からない]
………………。
[だけど心配をかけていることと、 相手の真摯な思いやりは真っ直ぐに伝わってくる。 だから彼が言ったことを頭の中で反芻する。 何度も、何度も]
(96) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[腕が此方に伸びてくる。 大きな掌が頬を包み、気づけば眼前には彼の瞳。 鴉の眼には暗赤色の中、薄く青が差し込んで見えて。 綺麗だなと、場違いに思った]
どんな気持ち?
[靄がかった思考を、一生懸命巡らせようとする。 黒い瞳は揺らがない。 見開かれたままの夜闇の色に、 角持つ青年の姿が鏡のように映っている]
(97) 2015/06/12(Fri) 14時頃
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[やがて顔は相手へ向いたまま、僅かに目を伏せた]
………………寂しいよ。
とても。
[ぽつり、零した言葉は、あまりに拙い]
(98) 2015/06/12(Fri) 14時頃
|
|
[すぐに視線を相手へ戻して、笑う。 さっきよりは、少しでもマシに笑えていれば良い]
だからさ、兄ちゃんも。 あんまり無理しちゃ嫌だよ。 先生に怒られる位なら、幾らでも構わないけどさ。
居なくなるのは。
寂しいから。
[無理しなくても、同じかもしれないけど。 黒い翼を伸ばして、相手の頭をぽんぽんと、撫でた**]
(99) 2015/06/12(Fri) 14時頃
|
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だーっ、もう! 笑うな。 禁止!お前、笑うの今から禁止。
[青年の頭を翼が撫でる。>>99 …それを退けることはしないままで、青年はむすりとそう告げた。]
キル。キル。キルロイ。 なあ。 お前さ、無理しちゃダメだはオレの台詞だろうよ。
どんな顔をしていいかわからねぇなら顔を作るな。 ずっとわからねぇ顔をしてろ。 お前、今さ。
[言葉を迷わせて、口を止める。 続きを考えて、考えて、漸く口を開いて]
(100) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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――――……目だけは、笑ってない。
[青年の覗く漆黒の瞳に映り込むのは青年自身。>>97 揺らがないその中に沈む感情は何だろう。 …少なくとも、笑顔の元になる感情では、ない気がした。]
(101) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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笑うのはそうしたくなった時だけで十分だ。 …オレから言えるのは、無理スンナってコト。
お前こそ、無理するんじゃねぇぞ。 ――それと。
[真面目な顔で告げれば、一転。 青年はいくらか表情崩して、もう一言を加える。]
お前がオレの心配なんて百年早ェよ、キル。 弟分に気遣われるほど落ちぶれちゃいねぇさ。
[マ、ありがとな。と付け加えて両手を引き下げ、へらりと笑った。**]
(102) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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ふふっ。
[ふみぃ、 と気の抜けた声で鳴き続けるミイちゃんが、 なんだかおかしい。 挨拶を返してくれることに感謝して、 タルトちゃんが本格的にたべすぎのようだから あんまり無理はさせないうちに、 朝ごはんをたべる。]
『絵本はななおねえしゃんが読んでくれるって約束したからいいの。』
……そっか。 そうだね。ナナちゃんが読んでくれるよ。
[こくん、と頷く。胸が痛い。]
お絵かきしたい? ……じこちゅー……? じこにゃんじゃなくて?
(103) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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[長年びょういんに隔離されてると、テレビにも疎くなる。 やっとそれが「ニセっとモンスター」のキャラだと 思い出すと、]
わかった。がんばって……描いてみる へただったらごめんね。
[ちなみに、わたしの絵は。 犬を描いてせんせいに 「猫かい?」ってきかれるレベルです。]
[鳴き声を真似するタルトちゃんが可愛くて 頬が緩む。]
(104) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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…………。 っ、
[タルトちゃん、咳が。 わたしは向けられた問いに、 手を止めて、微笑むけれど]
突然だね。うん。 来てくれるよ。 ナナちゃんも、五木さんも、 ケイトリンさんも、メルヤさんも。 きっと、来て……。
(105) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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[「もう会えないの?」
その言葉に、固まって]
だ、大丈夫、だよ! また会えるよ!
[そういう声は、笑顔は、ふるえていた。 タルトちゃんの咳をどうしていいか ……わたしの態度次第で、どうなるかもわからずに。**]
(106) 2015/06/12(Fri) 19時頃
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[むすりとした顔で告げられた言葉>>100に瞬く]
―――…ええ…。 それを禁止されると、…厄介だな。
[律儀に笑うのを止めて、真面目な表情で相手を見つめた。 駄目だ、また心配をかけている。 何とか自然な状態に戻らなくてはと内心焦るものの、 本当の普段通りがどうだったかすら上手く思い出せない]
無理は、してないよ。してない心算。
分からない顔かぁ…。 どんな顔だろう。
[困ってしまって、茶化すようにそう言った。 案外、今みたいな顔がそうなのかもしれない]
(107) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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[沈黙の後に、続いた言葉>>101。 其れを聞いた瞬間、再び顔から感情の色は消える]
………………。
[無表情のまま、ちらりと窓の方へと視線を向ける。 朧に映る自分の姿は、確かに少し気味が悪い]
(108) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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[シーシャの真摯な言葉>>102を聞きながら、 笑いたくなるようなことって何だろうと考える。 真っ先に浮かんだ菫色は、記憶の中に閉じ込めて]
百年も早いのか。 それじゃあ一生心配してあげられないな。
[本当は、ずっと心配だし、ずっと怖かった。 あの緊急サイレンが鳴った日から、ずっと。 …シーシャが何処かに居なくなってしまいそうで。
ぼんやりとした表情で、笑みを浮かべる青年を見つめる。 少しだけ、思案するような間が空いて]
(109) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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それじゃあさ。 無理しないから一つだけお願いしても良い?
……昔みたいに、頭撫でてくれる?
[何言ってるんだろうなぁ、と自分でも思ったけど。 一生懸命考えた結果、 それが"笑いたくなるようなこと"の答えだった*]
(110) 2015/06/12(Fri) 21時頃
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時間があったから枯れただけさ。
[>>80諦観の入り交じる男の笑みに、幾分自嘲気味に肩をすくめて首を振る。
自分はいくらか恵まれていただけだ。 生活に倦むこともなく、いつも自分の目標を追いかけて。 応援してくれる周囲に恵まれ、そして死なないだけの糧を得られるだけの運に恵まれた──言い換えれば、今までの人生に満足しているから、こうしていられる。 それだけのはなし。]
私は弱い人間だからね。 君らのように十代やそこらでここに来たなら、絶望のあまりどうにかなっていただろうな。
世界には星の数ほど人がいるのに、その中でなんで自分が──ってね。
(111) 2015/06/12(Fri) 21時半頃
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君たちは本当に──そこら辺の大人よりも忍耐強くて、努力家で、立派だと思うよ。
[言って、オスカーはもうだいぶ上の方に行ってしまった、トレイルの顔を見上げる。 上目遣いになる視線の奥に、見守るような慈愛の色が浮かべて。]
そうだね。 私たちは、たくさんのものを手のひらから零していくし、ここで手に入れられるものは少ないから。
心に決めたものを拾いに行くのも、大事だと思うよ。 ──見つけたら、手放さないようにね。
[男の寂しげな声>>81は、もう戻らない何かを懸命に呼ぶようで。 それが見つかればいいと、心の底から祈って*]
(112) 2015/06/12(Fri) 21時半頃
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[表情の消えた顔を見詰めながら、青年の深緋は瞬く。 余程表情の無い方が、「らしい」と思う。>>108
大切なものを喪失した時にほどその後に続く空虚は大きい。 得る傷は大きい。 ――…作りモノの感情は何時までも続かない。
キルロイの視線が他へ向いたなら、それを追うことはせずに、弟分の顔へ視線を向けたままであったけれど、そのうちついと逸らして言葉を繋ぐ。]
…ハ。それでいいさ。 お前に心配されるほど悪化したら――――……、
[一瞬言葉を止め、悪化する前に。と続けようとして、口を噤み、それ以上声を出しはしなかった。 音になる前の囁きは喉の奥に飲み込まれて、消える。]
( ――――……死にてぇよ、俺は。 )
(113) 2015/06/12(Fri) 21時半頃
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[その直後、奇妙なお願い>>110に首を傾げ、ああそういえばと思い出す。…昔の話、ことあるごとに濡れ羽色の髪へ手を伸ばしていたときのこと。 ――…無くなって久しい青年の悪癖。それを。]
……、あァ、何時からやらなくなったんだろうな。 そんなコトしてたの、すっかり――忘れてた。
[返事の代わりに引いた手をゆっくりと伸ばして、 鴉の青年の頭まで持ち上げ、わし、とやや荒く撫でる。]
…辛かったな。
[そう、一言だけを添えた。*]
(114) 2015/06/12(Fri) 21時半頃
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>>104 … [思わず出た本音 今までだって出ていった人は何人いただろうか しかしまた会えると聞いても一度としてない。
本当はタルトだって気づいてる。帰ってこないであろうこと。 けど自分の病を理解してそう言うしかない大人達を見てきてついに感情はおねえちゃんの前で爆発してしまう。] 本当に……?おねえちゃん…
なんで…?声震えてる……?ゴボ … 本当にまた会えるの?けほ……けほ……
[忘れなきゃいけないのに… 抑えてなきゃいけないのに…心の咎が外れて制御が聞かなくなってくる。描いてくれている絵の横て不安が支配して…言葉の合間にどんどん息が苦しくなってくる。]
けほ…けほ…
もうやだ……約束したのに…いなくなっちゃうの嫌…… [ポロポロ涙も出てきていた。]
(115) 2015/06/12(Fri) 22時頃
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── 回想・食堂にて ──
[食堂には何だか着かれた様子のタルト>>と、その前で食事を摂っているヒナコがいた。 彼女が手を振ってくるものだから、体よくそこに着席して話しをすることにする。]
やぁ、この程度の荷物ならどうってことないよ。 私の場合、頭の中身とは反対に、身体がだんだん元気になっていくからね。
[笑いながらそう言って、そのうち振ったら耳から何か出てくるかもね、と頭を振ってみせる。]
ところでタルトは何で打ち上げられたクラゲみたいになっているのかな? もしかして、調理師のおやじに食事を盛り盛りにでもされたかい?
[食傷気味な顔をしているタルトの頭をぽんぽんと撫でて、その顔をのぞき込んでみたりする。]
(116) 2015/06/12(Fri) 22時頃
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[──そして、話の途中で思い出したように。]
そうだ。 さっき婦長さんに聞いたんだけどね。
ケイトとメルヤは転院したそうだよ。 急な話だけど、何でもどこかの病院で新しい治療法が見つかったって話だ。 昨日の今日の話だけれど、医者って言うのは忙しい職業だからね。 一日も待てないっていうことで、夜のうちにここを出ることになったんだと。
[そんな風に、メルヤとケイトがいなくなったことを告げる。 本当は、そんな明るい話ではないだろうと見当はついている。 けれど、幼い子らに残酷な現実を突きつけたくはなくて。
だから知らずのうちに口数が多くなる。 オスカーはよく喋るタイプの嘘つきだ──普段からそれなりに喋るから、そこまで違和感はないはずだけれど。]
(117) 2015/06/12(Fri) 22時頃
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[逸らされた視線>>113、シーシャの横顔を見つめる。
止められた言葉の続きは聞こえなかった。 言い換えようとして、飲みこまれた囁きも知らない。 ただ、この角度からは、彼の成長した角が良く見える]
……………。
[改めて、先ほど彼の容体を噂してた医療者達を思い出す。 ―――不安ばかりが、募るけれど。
もう、不自然な笑顔を浮かべることは無かった。 ただ僅かに困ったように、眉を下げる]
(118) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[お願いそのものは至極真面目だったのだが、 呆れられても仕方ないとは思っていた。
言ってしまった後で、答えまでの空白の時間に耐えかねて目を伏せる。何処か虚ろな瞳は、けれどその懐かしい温もり>>114が頭に触れれば、ゆっくりと確かに揺らいだ]
俺も、大きくなったから、さ。 当たり前と言えば、当たり前なんだけど。
[何時から彼が自分の頭を撫でなくなったのか。 自分は覚えている。けれど、言わない。 ―――…その代わりに、]
恥ずかしくて、逃げてたこともあったけど。 本当は嫌じゃなかったよ。
[少し荒っぽい撫で方は、 ぶっきらぼうな優しさを持つ彼そのもののようで、 何も変わっていないように思えた]
(119) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[辛かったな、と、短く添えられた言葉。 それを聞けばゆっくりと目を閉じて、 掌の温もりに甘えながら暫く思考を巡らせて]
……うん、辛い。 もしかしたら、死ぬまで辛いままかもしれない。
[ぽつりと呟き、目を開ける]
でも、さっきより少し楽になった。 ありがとう、シー兄ちゃん。
[さっきの言いつけを破って、少しだけ笑った。 今度は無理したんじゃない。 笑いたかったから*]
(120) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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「本当に……?」
[幼い問いは、わたしの心を揺さぶる。>>115 わたしは咄嗟に、話題をそらそうとした。]
ほんと、だよ! ほ、ほら。描けた。じこちゅー、だよ。 うまくかけたよ……。
[どうしよう。どうしたらいいんだろう。 わたしはタルトちゃんの涙を拭おうとして こわごわと頬にふれようと手をのばす。]
(121) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[ ……タルトちゃんの咳が大きくなってる気がする。 このままじゃあ、いけないのに。]
ね。泣か、ないで、……ねぇ。
[ じょうずに嘘をつかなきゃいけないのに 作っていた笑顔なんて、もう、崩れてしまって 宥めるように、泣きそうな顔で タルトちゃんの背を撫でさする。]
(122) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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>>117 ほ…本当にそうなの…?ゲホゲホ…
じゃあ、ななおねえしゃんは? ゆりおねえしゃんは?
それも治療が見つかったからなの?
ぜひーぜひー……
[オスカーお兄しゃんの目を真剣な涙まみれになった眼差しで見つめながら貯めてた感情をぶちまける。 >>121描いてくれたジコチューは嬉しいはずなのに、悲しくなってそれどころじゃなくなっていく。 泣きそうなひなおねえちゃんは不安を増幅させて全身のあちこちが痛い。 でも…でも…私だって泣きたい]
ゼヒッ…ゼヒッ…
嫌…もう、笑ってるの、いや… 会いたい…
(123) 2015/06/12(Fri) 22時半頃
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[──オスカーがかつて入所していた老人介護施設では、突然人がいなくなるのは、イコールその人が亡くなったということではあったが。 人生の最終盤を過ごす人々の集まる施設だったから、皆それなりに穏やかだった。
──○○さんが亡くなったそうだよ。 ──そうかい、あまり寝付くこともなかったのは幸いだったねぇ。
人がいなくなるたび、そんな会話は何度交わしたか知れない。]
(124) 2015/06/12(Fri) 23時頃
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[けれど、まだ幼い子らの世界は狭い。 幼くして親から引き離され、見舞いに訪れる人もないこの場所で。
目の前から誰かがいなくなると言うことは、まだ幼い少女に取っては死よりも辛い別れだろうと思う。
暗くならないように理由付けはしたはずだったが、やはり安心させるには至らないのだろう。
話を聞いたヒナコの顔は曇り、それを見たタルトの顔もたちまちのうちに曇っていくようすは、見ているのも胸が痛い。 それでも、暗い顔をすると少女がまた苦しみ出す筈だからと心象を表に出すことはなかったが。
小さく咳き込み出すタルトを見て、宥めるような微笑みを向ける。]
タルト、大丈夫だよ。 治療の中には大変なものもあるからね、タルトはそういうのを見ると苦しくなってしまうだろう? そのためにも、やっぱりここを離れないといけないんだよ。
(125) 2015/06/12(Fri) 23時頃
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[穏やかに嘘を重ねて、笑顔を凍り付かせタルトの背をさする>>122ヒナコに目を向ける。]
──ヒナコ、慌てないで。 困ったときには笑うといい。 暗い顔をしていると、そのうちそれが現実になってしまうよ。 タルトも苦しむ。
笑いなさい、それが何よりの薬になる。
[少し強めに言って。 タルトにあげようと、昨日作っていた小さなカードをヒナコに向ける。
『私が咳き込んでいたら笑ってください。 あなたが慌てると、私は苦しくなります。 あなたが悲しむと、私は息ができなくなります。 楽しいことを思い出して、嘘でもいいから笑ってください。』
ラミネートされたカードの表にはそんな言葉。 喘鳴にあえぐ少女の対症療法を知るものばかりが周りにいるわけではないと、昨日メルヤに症状を聞いて、文面を考えたものだ。]
(126) 2015/06/12(Fri) 23時頃
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本当だよ。 タルトはまだ小さいから知らないかも知れないけれど、お医者さんは一人で何でもできるわけじゃないんだ。 それぞれいろんな専門があって、たくさんの人がかかる病気ほど、専門の人も多いしいろんなところにそれ用の設備があるんだ。
けれど、ここにいる人たちの病気は、そんなに数が多くない。 だから、診てくれる人がいるなら、設備があるなら、患者である私たちがそこに駆けつけないといけないんだよ。
[刺すような視線を向けてくるタルトには半分の真実で説明を。 もちろん嘘は、“我々の各症状に対する専門医がいるかどうか”と言うことだけれど。]
(127) 2015/06/12(Fri) 23時頃
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うわああん 約束したもん!!! 読んで…げほ……げほ… 読んでくれるって約束したのに!!なんで!?
なんでええ……!? いや! 会いたい会いたい!!!会いたい!!!! 手品見たい!!話したい!! 会い………ひっ…ぜひぃ…
ゼヒッゼヒッ……
[オスカーお兄しゃんの顔にぶんぶん顔をふりながら苦しくてもその言葉をぶつけて泣き叫ぶ、机に突っ伏しながら息を引き攣り切らしながらどんどんどんどんぶつける。]
(128) 2015/06/12(Fri) 23時頃
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嘘だもん…タルト子供だから……
だからお兄ちゃん達も…おねえちゃん達も… センセーも…
[幼いながらに見た記憶、苦しむ私達に無理やり笑い 突然泣きだした前いた施設のセンセー、 子供と一緒にどこかに消えてって 二度ともうあえなくて 嘘の笑いで過ごしていた毎日 タルト達も気づいてて 無理やり笑うセンセーを見て私達も笑う。
みんなが笑顔の地獄の楽園はここでもなにもタルトには変わらない。
みんなの笑顔は嘘で私の笑顔も嘘!]
(129) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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>>123 そう。そう……だよ。見つかったから
[嘘を塗り重ねるのが辛い。 会いたい、という言葉に震える]
は、……い。 わかりました。
[オスカーさんの語調が普段より強くなる。 「暗い顔をしていると現実になる」……。 だったら――。
言いかけた言葉を、わたしはぎゅっと飲み込んだ。 オスカーさんはタルトちゃんを落ち着かせようと してくれているんだって わかっていたから。 >>126 見せられたカードには。 「嘘でもいいから笑ってください。」と書かれていた。 きっとタルトちゃんは、そんな病状なんだと理解する。]
(130) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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[ わたしもしっかりしなきゃ。 しっかりわらわなきゃ。 タルトちゃんが苦しんでる。
でも――でも。 なんで哀しいのにわらってるんだろう。 なんで……。
「なんで」という言葉が タルトちゃんの疑問>>128と重なって――]
……タルトちゃん、
[引き攣るような呼吸音>>128が、酷く恐ろしかった。 わたしは、わたしは必死に頬をもちあげようとして ――やっぱり、できなかった。]
(131) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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せんせ……
[――嫌、あのひとには頼りたくない。 また連れて行かれてしまう。
でも。じゃあ。どうしたら。 わたしはオスカーさんと、 タルトちゃんを交互に見て]
……せんせい、よんでくるね。
[逃げるように、それしか、いえなかった。*]
(132) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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ナナオとゆりは──ごめんね、その子たちとは会ったことがないから、聞いてきてはいないんだ。 せっかく仲良くなったのにお別れするのは、寂しいし悲しいよね。
[もう笑っているのに耐えられないと嘆く少女に、少しだけ眉を寄せて謝る。
──人の気持ちに堰を築くことなどできない。
少女が暴れ出しそうなら自分が押さえるからとヒナコには合図を送り。 泣きわめく少女の目の前に膝をついて、少し強引に手を握って受け止めようと]
(133) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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[青年は弟分の抱く不安を知らないまま>>118 青年は仄暗く翳る瞳を半分ほど閉じて、暫く外した目線をゆっくりと元へ戻す。
そうすれば、眉尻の下がる顔を捉えることが出来たか。]
ん、そうだな。 …何時の間にか。 オレよりよっぽど「兄ちゃん」って感じだよ。
タルトや、ヒナにとっては、ずっと――お前のほうが、さ。
[キルロイの頭を撫でる端、苦笑交じりにそう告げて。 嫌じゃなかったなんて言われれば、 そいつはよかったと笑みがてら、ふと、遠い目をした。]
(134) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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[青年の、辛かったなという言葉に嘘は無い。 けれど、…これから先、その言葉を眼前の弟分は何度味わわなければならないのだろうと鬱屈とした気分になる。 それこそ、死ぬまで引き摺っていくのだろうと、思う。>>120
…忘れないから、辛い。失くさないからこそ、辛い。 それは、幸せなようでいて、残酷なことだ。 失くしてしまう青年には、"つらい"気持ちは理解が叶わない。 それを、少しだけ"かなしく"思った。]
――…上出来。 ちゃァんと自分が何を思ってるのか言えたじゃねぇか。
…それに、少しでも楽になったならよかったさ。 人を慰めるなんざ性に合わねぇよ。――オレには。
[青年は言った傍から笑うなとは言わない。>>120 それは切り貼りした笑みではないものに見えたから、 咎めもせず、唯、喉の奥でくく、と笑って、一際強く弟分の濡れ羽色の髪を掻き回し、今度こそ手を離した。]
(135) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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[随分と時間が過ぎてしまっていたようで、窓を通る斜陽は赤光を過ぎて闇が混じり始めていたか。]
――大分話し込んじまったな。
あァ、悪ィ。 見舞い?に来てくれたのに茶も出せねぇで。
[切り替えるようにそう言えば。 青年は少しばかり間を空けて、]
少し――野暮用があってな。 これからちと出掛けようと思うんだが、お前は
[どうする?と聞きながら、 立ち上がって伸びをすれば、あくびがひとつ、床に落ちた。*]
(136) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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──うん、今は信じられないだろうけれど。 でも、きっと──みんな、いつかタルトに会いに来てくれるよ。
[元気になっているかも、形があるかどうかも判らないけれど。
そんな言葉を押し隠して宥めるくらいしか、全能ならぬ自分にはできないけれど。
──そうあればいいと、願っている。 この子らが、元気になって外の世界を見られればいいと、切に。]
(137) 2015/06/12(Fri) 23時半頃
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………俺にとっては、 シー兄ちゃんは立派な"兄ちゃん"だよ。
[相手を心配していた筈なのに、此方が励まされてしまった。 敵わないなぁ、と思う。 やっぱり"シー兄ちゃん"が好きだな、とも思う。
一際強く髪を描き回す指が、 離れていくのを少しだけ名残惜しく感じつつ]
ごめん。 随分長いこと居座っちゃった。 [相手の言葉に、つられるように窓の外を見つめた。 青味がかった世界に薄く黄色が差し込んでいる。 ……見たこともない空の色だ。 暗がりが増している事から、陽が落ちかけていると認識した]
(138) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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俺は、―――…ちょっと図書室に。
[どうするかと問われて、首を傾げながらそう答える。 眠たそうな相手の顔を見つめつつ、 野暮用って何だろうとぼんやり考えながら*]
(139) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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[彼の言葉を、ひとつひとつ噛みしめて。俺なんか、大したことないよ。ぽつりと呟いたのは決して謙遜ではなく、己の醜い部分までちゃんと知ってるから。
見上げられた視線に、こちらの視線をぶつける。彼の瞳の色に吸い込まれそうで何故か――安心した。
いつからか誰よりも遠く誰からも近くに立とうとしていた俺が。唯一……かなわないな、なんて素直に思えた人。
彼になら、頼めるかもしれないと思ったんだ。いつの間にか足は、図書室の扉の前へ。]
取りに、行くよ。 だからと言ったらなんだけど……
[足をとめて。困ったような笑みは、いつもの通り。見詰めるのは、手の内の淡紫。]
(140) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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“もしも”、俺に何かあったら。 ――――誰かに、こいつらの世話を頼んでもらいたいんだ。
[記憶を零す彼に、いつかの頼みを告げる意味。]
俺の部屋を見れば分かる、ってね。 キルロイはきついだろうし、タルトにあれを任せるのはちょっと酷かな。シーシャに花の育て方なんて分かるのかな…………ヒナコ、あたりに。たぶん彼女なら引き受けてくれるかなぁ。
[思い起こすのはひとりひとりの顔。見詰めるのは、目の前の彼の顔。]
お願いして、いいかい。
[手向けるのは、ひと房。自由の利かない右手に支えられた花々は、か細く揺れていた。]
(141) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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ぜひーぜひー… (いかないで…) [声にならずに手だけをひなこおねえちゃんに向けて行くのを止めようとする。 ひなこおねえちゃんの動揺がタルトに伝わって息苦しさと全身の痛みはますます酷くなっていく。けどそれより苦しいのは心の方、私は悲しませてるのにさらに悲しませるしか出来なくて笑っていても泣いていても相手を苦しませるだけで…
ひらりと舞った描いてくれたおねえちゃんの絵 手をにぎられてお兄ちゃんの胸に泣きながら咳込んだり引き攣ったり]
はぁ…はぁ…ぜひーぜひ…
[胸に頭を付けて握られたまま手をお兄ちゃんの胸に置いて震えだす。このまま泣けたらどれだけ幸せだろう。泣くだけ泣いて笑えたらどれだけ気が済むだろう
けれど泣けば病は急速に体を弱めてて小さな風邪の菌を勢いつかせて蝕わせる。菌は肺へと向かって宿主の中でぐんぐん育つ]
(142) 2015/06/13(Sat) 00時頃
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[そんな体の中の状態なんて気づかず>>137の言葉にコクコク頷きお兄ちゃんの胸を借りて甘えるように吐き出した。
息は苦しくても受け止めてくれたこと 悲しい気持ちは載せてはいても離せなくて 初めて感じた慈悲のような包み込まれた優しさは苦しさは緩和されなかったけれど心が暖かった。]
ぜふ…ふぅ……ぜ……ぜひ…、
[意識が……飛びそうに苦しいながらも顔をしっかり見たくて…、 タルトは優しい顔のが、好き… 悲しみに笑ってほしくない、悲しいときは泣きたい 優しい顔のが見たい お兄ちゃんの、優しい顔を見ようと手をギュッと苦しいなんてどうでもよいほど…]
(143) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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― 深夜の廊下 白衣の前 ―
[まだ"メルヤ"の名を出す前。>>17 青年にはセンセーに聞きたいことがあったから 先に"その話"を持ち出したのだった。]
あのさ、センセー、……鍵、失くしただろ。
[服の下にかかる"鍵"を示しながら、青年は嘯く。 センセーの目からはその形を知ることは出来ないだろう。 ココの廊下に落ちててさ――拾ったんだけど、誰のでもないって言うから。センセーのだろ?と。
センセーは、少し 慌てたようだった。 使ってないだろうね?とか、あそこは立ち入り禁止で、とか矢継ぎ早に言葉が足されていく。
嗚呼、隠し事の下手なセンセーだ、と青年は冷えた頭で思う。 青年の手にする鍵の"ひとつ"が何処のものか。 何となく、薄らと、理解する。]
(144) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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[――…その上で服の中から取り出したのは自室の机の鍵。 鎖に繋がれたそれが閉じ込めておくべき記録はもうない。
これなんだけど、とセンセーに渡せば露骨に態度には出ないものの、落胆したようだった。 それでも、仕事柄そうせずにはいられないのだろうか。 青年の手から小さな鍵と鎖を受け取るだけは受け取って。
――――……嗚呼、その後のことだ。 …メルヤの名前を口にしたのも、ケイトリンの名前を口にしたのも、……青年の意識が焼き切れたのも。*]
(145) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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― 自室 ―
お前だって随分と直球じゃねぇか。 褒めたって何も出ねぇぞ。
[突っ込んだのは言われたことへの意趣返し。>>83 ストレートな言葉は青年であっても少しばかり照れる。 …けれど、平静を装ってぶっきらぼうな言葉を吐いた。]
…あーあー、気にすんな。いいって。 こんな汚ェ部屋でイイならいつでも来いよ。
[謝意は受け取らないとばかりにひらりと手を振れば、そのまま服へと両手を突っ込み、スリッパを突っ掛ける。 青年の部屋に鍵は無い。 出ていくのならご自由にとばかりに足を扉の方へと進めて]
(146) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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|
へェ、図書室ね。 ――…階段で転ばないように気を付けろよ。
[言い置いたのは忠告だけれど 青年以外に階段で滑って転ぶなどということを体現する人間がいるかどうかは考慮していなかった。
"野暮用"についてはそれきり口にしないまま、引き止める言葉が無ければ部屋の外へと出て行く。*]
(147) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
|
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― 医務室 ―
せんせい。タルトちゃんが……
[そういうわたしの顔は、 せんせいにどう映っていたのだろう。 立ち上がり、すぐに食堂へ向かうせんせいの 後姿を追って、わたしは歩く。]
(148) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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|
>>142 [ 縋るように伸ばされたタルトちゃんの小さな手を 思い出している。
わたしよりももっとタルトちゃんは不安だろうに 優しい笑顔を向けることもできず 手に応えることもできないで、こうして――
つれていかれてしまうと予感していて、 こんなふうに、せんせいに頼る。]
……ひどいね。ごめんね。
[しんじゃえとおもった。じぶんじしんにたいして。
――そして、食堂へ戻る。*]
(149) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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── 現在・図書室前 ──
行っておいで……とは言っても、私もこれを帰さなくてはいけないのだけれどもね。
[図書室の扉の前。 立ち止まった男は先ほど後ろに隠した手の中の何かを見つめ>>140て。
自分に何かあったら世話をしてほしい>>140、と。 紫色の可憐な花を示してそう言った。
名も思い出せない小さな花を、自分はいつか見たことがあっただろうか?]
(150) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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……。
[じ、とトレイルの手の中の小さな花を見つめ、 トレイルの顔に視線を移してさらにじっと見つめて。
もしも>>141と言いながらもほとんど確信しているような声音は、視線は、彼の身に自覚的な何かがあっただろうことを伺わせる。]
(151) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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そうだな、私が世話をするにしても、ちゃんと覚えていられるかどうかは疑問だからね。
判ったよ、誰か適当な人を見繕って、その人と世話をすることにするよ。
[知り合い一人一人の名を挙げて、世話をしてくれるかどうかコメントするトレイルの視線は、そのたびに少しだけうろりさまよう。
真摯な声を上げて、小さな花を差し出す彼に微笑んで、]
あぁ、任されよう。 来年の今頃には庭をこいつで埋め尽くしてやればいいのかな?
[なんてにやりと笑い、薄紫を受け取った。]
(152) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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[──触れた手の温度は、低かった。]
(153) 2015/06/13(Sat) 00時半頃
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[手を振る部屋主の背>>146を見つめつつ、 ゆっくりと椅子から立ち上がる]
……うん、それなら"また"来るよ。
[言葉の端に、さりげなく一方的な約束を滲ませる。 メルヤに最後は"また"と言えなかったことが頭を過ぎる。 隔離施設へ向かう間際の彼の望みを知らず、 男はずっとそのことを覚えているのだろう]
分かった、気を付ける。 兄ちゃんも、寝ぼけて転ぶなよ。
[実際問題として、殆ど腕が機能していない今、 階段で転ぶと結構危ない。 忠告は素直に受け入れて、相手の姿を見送った。
野暮用については、 ついぞそれ以上問う機会を失ったまま*]
(154) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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―ある花の記憶―
[ある日、彼が私にいいました。お前は綺麗だね、と。彼女もそれにつられて言いました。貴女みたいになりたいわ、と。]
[私はただ、揺れるだけ]
[次に彼にあったのは、私が白い部屋にいた頃でした。彼女の細く白い指が、私を撫でました。彼は言いました。お前みたいになりたいよ、と。彼女は何も言いません、言えません。彼は悲しそうに笑いました。]
[彼が私の名を呼んでも。私はただ、揺れるだけ。]
[彼の腕に抱えられたのは、黒い黒い場所でした。誰も、何も言いません。笑うのは、真白の頬した彼女だけ。]
[私は、彼の涙で濡れるだけ。]
(155) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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[彼が私に触れたのは、白い白い場所に連れられた時でした。彼の瞳は、虚ろ。諦めに澱んだ瞳が揺れています。私を撫でれば、苦しそうに笑顔がゆがみました。理由は、私にはわかりません。彼は真白の紙に、黒いペンで何かを綴って、綴って、綴り続けて]
[彼は私に言いました。――“お前の名前は、なんだい? ”]
[私はただ、揺れるだけ。]
[彼は言いました。――“この気持ちは、なんなんだ”]
[私はただ、揺れるだけ。揺れるだけ。]
(156) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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[私の名前は――――――――……*]
(157) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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あれだったら、俺が返しておこうか?
[礼に、ね。なんて。茶目っ気を込めて、彼に言ったのは少しの強がり。頭の痛みは、増してきていた。でも、まだ、堪えられないほどじゃない。できるだけそれを出さないようにして、微笑む。渡されれば、素直に受け取ろうか。]
…………頼んだよ。 君が手伝ってくれるなら、安心だね。
[本当に、本当に。]
それはそれは――――楽しみにして、いいよね。
[情景を浮かべて。胸が熱くなった。そこに、きっと、ほぼ確実に、自らがいないとしても。紫を渡せば安心しきった顔を浮かべて。止められなければ、もしくは勧められれば。図書館のうちに足を踏み入れよう。彼に最後に見せるのは、笑顔が良い*]
(158) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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―廊下―
[図書室までの道中、廊下の窓から中庭が見えた。
自然と思い出すのは昨日の和やかな時間。 この狭くて白い檻の中で、 それは余りに歪なものだったかもしれないけれど。 でも、全てが偽りではなかったのだと思う。 少なくとも自分は、何らかの幸せを感じたから。
―――もしも空を飛べたなら、君と、何処までも。
今は闇に覆われつつある空、それでも遠く広がっていく。 漸く微かに動くようになった指先で、 懐に仕舞っていた"御守り"の紅玉を取り出した。 不思議なことに、その澄んだ煌く赤色だけは、 鴉の眼にも昨日までと何も変わらないように映る]
(159) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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[少し辺りの空気がざわつき始めた気がした。 振り返るが、確証は得られない。 奇病を抱える者達が集う院内、小さいものも含めれば、 何らかの異常事態は少なくはない。 スタッフたちもその辺りは、心得ている。 動揺が他の者へ伝わらないように、と。 それは現実を切り取るような鋭い優しさではあったけれど]
…………。
[同刻、空を一緒に飛ぼうと会話を交わした少女が、 危機に見舞われていることも知らずに。
男は紅玉を仕舞い、再び歩き出す]
(160) 2015/06/13(Sat) 01時頃
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そうだな──
[抱えた本を返しておこうかとの申し出>>158に、少しばかり考える。 本当はまたいくつか本を借りてのんびり読書でもと思っていたが、返しておこうとまで言うのなら、きっと人にはあまり構われずに何かしようと思っているのだろうかとも思う。
そういえば、パンプディングと野菜ジュースが鞄の中に入っていたなと思い出した。]
(161) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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それじゃあ、お世話をする相手は早めに確認しに行った方がいいだろうし、起きてるうちに協力者を探す用事もあるし……お言葉に甘えようかな。 バッグはカウンターに預けておいてくれればいいから。
それと、食事がまだなら、その中にお八つが入っているよ。 頭が回らないと捜し物も捗らないだろうし、こっそり食べるといい。
[そう言って、彼に本とお八つの入ったトートバッグを手渡す。
安心したように笑い、手を振る男を見送って。 扉が閉じられるのを見届け踵を返した*]
(162) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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── 回想・図書室にて:続 ──
[咳き込み、泣きわめくタルトに困惑しているのだろう。 ヒナコは必死に表情を作る努力をしていた>>131ようだけれど、言葉になった不安や疑問は伝染する。 ……共感能力の高い少女達ならなおのこと。
いたたまれなくなったように視線をさまよわせ、医師を呼んでくる>>132と言ってまろぶように食堂を出て行った。]
……タルト、落ち着いて。 私はここにいるから。
[痰の絡んだような喘鳴を繰り返し、胸元に少女は踞る。 痛いほど握りしめられた手を引き寄せて、比較的自由だった残りの手で背中を抱き込んで優しく撫でる。
小さな身体は、興奮のせいかまるで燃えるよう。 苦しげな息の下、こちらを見つめてくる少女から目は逸らさない。 彼女が安心できるようにとあやしながら、少女が落ち着くのを待った*]
(163) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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― →キズの残る壁面の前へ ―
[部屋を出て、早足で歩けば 青年が向かうのはキズの描かれた壁のその上。 立ち入り禁止の札。或いはその上の白い階段。>>1:197 傷痕深い壁を見れば、ここ数日"記録"をしていなかったことを思い出した。 ――自室の壁へ刻んだ痛みのことは記憶に薄い。
零れ落ちる砂時計の砂はあと幾粒? 砂が全て落ちるまであとどれだけ時間がある? 青年には知りようがなく、…知る気もない。
青年の深緋の瞳は何も映し出さない。 "起きた">>60瞬間から秒読みは始まっていた。
"たのしい""かなしい""うれしい""つらい" 口にした言葉は空っぽ。 励ますような言葉を口にしたって、 その中には何も入っていない。伽藍堂のまま。]
(164) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[……せめて。 キルロイに感づかれはしなかっただろうか、と思う。 感情に蓋をするな。無理に笑うなと言った口のなんと滑稽なこと。
感情に素直であれと口にする青年には、もう感情のひと欠片も残ってはいないのに。 唯、憶測で、推測で、慰めた"フリ"をした。
気付かれていなければいい。 ――同時に自分がいなくなったあとには、誰も彼もが"辛い"と感じることがなければいいと、思った。
自分の存在の爪痕を残しておこうと必死だった青年は 初めて、そう、思った。]
(165) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[そして、目的の場所へ続く階段の前へ歩み寄ると、 "立ち入り禁止"を蹴飛ばして更に先へと歩を進める。
階段の先の先、見上げるのはひとつきりの白い白い扉。 ――…その先は、青年の知らぬ世界。見たことのないもの。
青年は扉まで近付くと、服へ入れたままの鍵を取り出して 鍵穴へ差し込み、――――……回す。*]
(166) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[図書室の前まで差し掛かって、扉の前の人影に気付く。 その二人の雰囲気が、とても穏やかだったから。 何となく邪魔をしたくなくて、 声をかけずに少し遠くから見守った]
……………あ。
[ところが、程なく二人は別れてしまった。 オスカーが図書室を離れ、トレイルは中へと。
どうしようか。 何故だか、また例の、悪い予感めいたものが。 結局扉の前までやって来たけど立ちつくし、 其処から足を踏み出せないでいる]
(167) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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[こちらを見つめる視線は何かを見通すようだったけど、嫌じゃなかった。ただ少し、申し訳ないくらいだったけどね。本とトートバックを受け取れば、瞳を輝かせた。]
それはいいね、こっそりいただいてしまおう
[悪戯っ子みたいに。ガンガンなる頭を無視して、昔みたいに? 今みたいに? ……だからオッサンでも童顔でもないって。俺の笑顔はいつだってこれだったはず。]
―――― ありがとう。
[落した感謝の言葉は、果たして彼だけに向けたものだったのだろうか。ゆっくりと足を、図書室の内部へ。一瞬だけ振り返って手を振れば、扉を閉じた*]
(168) 2015/06/13(Sat) 01時半頃
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トレイルは、キルロイの姿には気づかない*
2015/06/13(Sat) 02時頃
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[──呼ばれてきた医師は、タルトに鎮静剤を投与する。
しがみつき、すがるように見つめてきた幼い瞳が閉じられるまでに、そう時間はかからなかった。
そして少女は連れられていく。 行けば戻れぬその場所へ──いや、けれど。 会いたがっていた人たちに、もしかしたら会えるかも知れない。
もしそうなら、彼女のために喜んでやらねばなるまい。
けれど──もしかすると。 そこは今度は、絶対的な離別を経験するかも知れない。 でももうそこは、おそらくあちらに行くまでもなく蒸発するだろう私の手の届かぬ場所だ。
──彼女が平穏であるように、ラミネートカードを握らせて。 ただ祈って見送った**]
(169) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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―図書室―
[カウンターに、オスカーから渡された本を置けば。足はそのまま、真っ直ぐ。ろくに来たことも見て回ったこともないこの場所で、よく忘れていなかったな、なんて苦笑を零す。
早速ひとくちいただいたプティングは、すきっ腹には信じられないぐらい美味しかった。]
[そして、数刻もたたずに――――目当ての本を見つけた。]
[こんなに簡単に見つかってしまうなんてね。]
[少し飛び出したそれは、もしかしたら誰かが最近読んだのかもしれないし、借りていたのかもしれない。それが誰であろうと、愛しかった。反して、頭の痛みは増していく。ミシリ、と何かが欠ける音が響く。
諦めは、慣れは――――寛容に、受容に、変わる。あれほどまでに俺を苦しめていた、怖れはどこかに押し込めて。受け入れる心構えはできている。
あとは。]
(170) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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[求めて、近づけなくて、遠ざけて、退けていたページは呆気ないほどすぐに見つかった。そりゃそうだよな、あれだけずっとずっとずっとずっと…………毎日飽きもせずに、眺めていたのだから]
[飾られた花の絵。]
[決して見まがうことの無いそれを、目を細めて左手でそっと撫でる。腰を下ろして。横に添えるのは、持ち込んだその集合花。ミシリ、ぴしり。何かの音は強くなるばかり。頭痛は増す一方。
それでも、俺は本に目を落とし続けた。]
(171) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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[――――……シオン。]
[その名を、その愛しい名を何度も何度も何度も何度も零す。頬を零れる何かは、止まらない。何も思い出せなくても何かが俺の中に、確かに巣くっていたんだ。ミシリ、ぴしり、ガリッ。響く音など、気にならなかった。]
[花言葉は、『追憶』…………『君を忘れない。』]
[彼の手から“記憶”が離れて、地に堕ちる。]
[“瞳の割れる”音がした。
俺の視界は――――そこまで。]
(172) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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[両の瞳が最後にとらえたのは、やっぱり淡紫で*]
(173) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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―***―
[何かの足音が聞えた。]
[どれくらい気を失っていたのかは、分からない。何だ何だ、人が良い気分で眠っていたというのにね。ひとつ、ふたつ、みっつ。足音は徐々に増える。頭が割れるように痛い。身体を起こすことさえ、脳に拒まれる。]
[俺の名前を呼ぶ声は、知らない声。きっと、たぶん“知らない声”なんだと思った。]
[俺の躰に触れる手は正直好ましいものとは言えず。なんだよ、もうちょっと丁寧に扱ってくれたっていいじゃないか。不満は、形だけ。浮かべているのは笑み。体が浮かび上がる感覚がして。]
嗚呼 待って 。 忘れ物 が あるんだ
[取り残されたのは紫苑と、“誰か”のトートバック*]
(174) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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―未明:自室―
[荷物は、既に無く。]
[真白の部屋に残るのは、淡紫だけ。]
[あれだけあった白い手紙は、もうほとんど残っていない。]
[開け放たれた窓の外、一枚。逃れた手紙が舞い上がる。]
[どれだけ空高くに上がっても、]
[返事は、まだ―――――*来ない* ]
(175) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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[そもそもトレイルは、 図書室に用事のある人種だっただろうか。 其れを言うならば、自分も似たようなものではあるが。 それに、タルトが絵本を貰ったとも言っていたし。
廊下に落ちた一枚の花弁の色が、 淡紫であると最早この瞳は認識できない]
(レイ兄ちゃん。)
[さして分厚くもない図書室の扉。 けれどか細い声であれば、其れは何処にも届かない。
明らかな異変に気が付いて蒼白な顔で中へ飛び込んだのは、 きっと全てが終わった後*]
(176) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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[ ――――……ばきっ。
鍵は容易に回る。 …同時に、何かの割れる音が青年の体の奥で響く。 ふらり、とその場を離れる虚なる瞳は矢張り深緋で。*]
(177) 2015/06/13(Sat) 02時頃
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