237 【リアル人狼RP村】蜉蝣の村【半身内】
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
―舞台の幕切れ―
[握り締めた両手は、その中の彼の手(>>4:62)が冷え切っていくのを伝えていた。 気が付けば、フィリップたち(>>4:68)が赤で満ち満ちてしまった広場へとやって来ていたようだ。 彼の悲痛な叫びが耳に届く。抑えようとしていた涙はぼろぼろと零れて、赤い海に僅かな波紋を立たせた。
それから、どれ程の時間が経ったか。 ガタンと大きな音(>>#0)に視線を上げる。そこには見知らぬ男性が立っていた。その男が青山とどのような関係なのか。彼が頭を下げたところで、錯乱した頭ではすぐに理解することなど叶わなかった。 すぐ傍に落ちていた血濡れのメスを手に取ると、握りしめ。彼をまっすぐに睨みつける。]
あ お、やま…ゆる、さな…
[それから彼が土下座をし、青山の失踪を理解するまで。力一杯に亡骸を抱きしめながら、メスを握り続けていただろう。]
(6) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 19時頃
|
|
[赤く冷たい海の底に、“名”を呼ぶ声が届いた。強張っていた腕は、小刻みに震えながら降りていき、握られていたメスが、カラン、ピチャリ、と音を立てて海に沈んだ。]
フィ、リ ップ…
[赤い水面には、見慣れた顔。存在に何度も救われてきた、その人。ぼやけた視界をなんとか凝らし、叶うならば血に濡れた手を彼の頬に当て、その顔を見上げる。]
生き、てる…?
[非現実に支配されていた空間は、徐々に現実的な風が入り込んできていただろうか。徐々に悪い夢から覚めた心地になれば、自分の目の当たりにしてきた悪夢が、現実だと思い知らされて。]
ご めん、なさい…ごめん、 ごめんなさいッ ゆる、して…
[まだ目の前に彼が居たならば、彼に縋って子どものように泣きじゃくっただろう。]
(10) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 21時頃
|
|
[フィリップの頬に当てた手は、彼に握られ震えが止められる。強く、強く握るその手は、どくん、どくんと彼の鼓動を伝えていた。]
フィ リッ、プ…… り、お… りおが、いきててよかッ…
[繰り返される優しい声に、緊張の糸が解かれていく。何年も使っていなかった涙腺は馬鹿になってしまったように、緩んだまま。涙を流す、視界はどんどん霞んでいって。 弱々しい微笑みと共に、心からの想いを目の前の彼へ吐露すると、そのまま意識は途切れていった。]*
(17) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 22時半頃
|
|
―すべてが終わって―
お世話になりました。 我が儘ばかりで、 すいませんッした。
[かつてのそれに比べれば随分弱々しいが、それでもかつての面影を残した明るい笑顔。 木暮空詩は、病院の門を出た。 一時的な極度のうつ状態が認められ、本人が帰宅どころか家族との面会を頑なに拒んだことで、数週間入院をしていたのだ。 その為、他の生存者や遺族のように、あの事件についてマスコミから追われることはなかったが、代わりに、あの事件の犠牲者たちの葬儀に参列することもできないでいた。
本人の強い要望で、退院の際に家族は迎えに来ないことになった。病院側の配慮もあり、マスコミ対策もされていたのだろう。穏やかに一歩を踏み出すことが出来ていた。
晴れやかな空の下でも、思い起こされるのはあの日の惨劇。薬を服用していなければ、今にでもあの時の臭いが、冷たさが、吐き気が、まざまざと思い起こされ、発作が起こってしまいそうだ。
空詩は、明るい日差しに眩暈を覚えながらも、一歩を踏み出していた。]
(20) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 22時半頃
|
|
―自宅へ―
『なんて可哀想に…!』
[帰宅するな否や、空詩に抱きつくのは母親だった。彼女の中で、彼女が“唯一『愛する』対象”が変わったということは、それを経験してきた空詩にとって明らかだった。 姉が摂食障害となり、母はその全身全霊の愛の矛先を、自分から姉へと変えた(>>3:14)。それと同じで、ただ方向が真逆なだけことが、この場で起こっていた。]
…母さん、やめて。
[努めて冷静な声でその腕を振り払う。思えば、母に反抗したのは初めてか。狐に摘ままれたように立ち尽くす母の後ろには、やせ細った姉が、眉間に皺を寄せて立っていた。]
姉さん、行こう。
[姉の手首を取り、玄関へと逆戻りしようと足を向ける。姉は、甲高い声で『行くってどこ!?』と喚く。]
(28) omelette_kan 2015/08/30(Sun) 23時半頃
|
|
…病院。
[短く告げる。頬のこけた姉の顔は、一瞬青くなったと思えば、すぐに真っ赤に染まって、甲高い声が一段と高く、早口で発せられていく。]
『くぅ君は、あたしをビョーインに閉じ込めるのねッ!!酷いわ。 あたしがビョーキになったのは、あんたのせいなのに!!!』
…そう、だよ…… だから、姉さんには…治ってほしい。
『…ねえ?くぅ君。あたし、くぅ君のこと愛しているわ。 くぅ君だけを愛しているの。だから、一緒に居ましょう? あたし、くぅ君と離れたら…… 死んでやるからあァッ!!!!』
(29) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
|
|
[あの事件が終わってから、病院でずっと考えていた。俺は、“俺たち”は、このままじゃ、ダメだ…。 一段と大きな声で叫ぶ姉に向かい、すぅっと深く息を吸い、低い声で静かに告げる。]
姉さん…。姉さんは、 “本当に死のうとする人”じゃないよ。 そんなに死にたいんなら
………俺が、ころしてやるよ。
(30) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
|
|
[それから姉は道中、ずっとブツブツと何かを呟いていた。 時にはまるで呪詛を唱えるように、時には結婚直前で浮かれる新婦の愛の囁きように。 彼女はすっかりしおらしくなっていて、暴れるようなことはなかった。それでも道行く人々は、彼女を見て驚いたように視線を逸らす人、指を指して保護者に何かを尋ねる子どもばかり。 案の定姉さんは、少なくとも“体重が戻るまで”入院をすることとなった。 姉さんは奇声を上げて拒んだが、病院スタッフに抑えられると、すぐに奥の部屋へと連れて行かれた。 再び病院を出ては、玄関前で空を見上げる。]
俺、これから… どうやって生きてくんッスかね…
[やはり、太陽は眩しくて。 気づかない内に、涙が一筋流れていたようだった。]
(31) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 00時頃
|
|
―回想・入院中―
会わせてください、生存者に。 それと、亡くなった…彼らの、 眠る場所を教えること。
[病室にやってきたのは、あの時非現実の終わりを告げた男性・三宅。謝罪だとか今後の賠償の話だとか。そんなことを申し訳なさそうに話し始める彼に、ただそれだけを告げた。 案の定、個人情報が何やらと慌てる三宅には、]
生存者の情報提供が難しいなら、 俺の居場所を彼らに教えるだけでも いいッス。
[と譲歩して。その後何も反応を示さずに、視線も合わせずに窓の外の空を見上げていれば、暫くして彼は、良い返答をくれただろうか。]
(44) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 01時頃
|
|
[数少ない生存者であり、唯一の、“友だち”。
フィリップは、理央は。どうしているだろう。 生存者が生き残れたのは、間違いなく彼のおかげだ。彼がその手で、悪食となってしまったリーさんに、手を掛けたから… その心情を想えば、涙が止まらない。今すぐにでも、彼の手を取りたいのだ。あの時はいつもいつも、助けられてばかりだったのだから。恩返しをしたい。 それは…もしかしたらエゴなのかもしれないけれど。
それでも、会わなければ、きっと前に進めない気がするのだ。 ベッドの横の棚から、チョコレートの包みを取り出して、口に放る。]
ケリを、付けなくちゃッス、ね……理央。
[口内に広がる甘味にふぅ、と深く息を吐く。いつか必ず、彼と共に、犠牲者の墓を巡ることを決意して。 再び、窓の外の高い空を眺めた。]*
(45) omelette_kan 2015/08/31(Mon) 01時頃
|
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る