126 生贄と救済の果てに〜雨尽きぬ廃村・ノア〜
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『お前はここにいろ』
[ヴェラのそんな言葉>>195には、忠実に従って。 彼の向かう先に血の気配を感じながらもその場に残ったのは、手渡された皮袋の中身に驚いたからか。]
ヴェラさん、これは…
[漸く声をかけるも、既に狼の姿は遠く。 暫し悩んだのち、ソフィアは瀕死の猫を袋から出しじっと見つめた。 何もしなくとも、もうすぐこの小さな命は尽きるだろう。]
…ごめんね。
[それは、これから奪うことに対してでもあり、 恐らく長時間、この苦しい状態で過ごさせたことへの、謝罪。] [少女は震える右手をそっと差し出し、]
せめて、安らかに。
[獣はその動きを止め、その魂は駿足のブーツの糧となり消えた。]
(36) 2013/06/17(Mon) 08時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/17(Mon) 08時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/17(Mon) 21時頃
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―広場にて、独り―
[散々悩んだ挙句、手を伸ばせばそれは呆気なく。 普段拒絶しがちな『生贄』の動作は、いとも容易く完了した>>36。]
(私の為に、わざわざ…)
[ヴェラが去る前、変身の間際にかけてくれた言葉>>39には、 魔物を殺せないソフィアを案じていることが伺え、 同時にもっと重大な意味が込められているような気もした。
…その優しさを、無駄にはできない。]
(44) 2013/06/17(Mon) 21時半頃
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[ヴェラから渡された酒と食糧の入った革袋を両手で握りしめ、泣きたくなるのをぐっと堪える。
自分はなんと無力なのだろう。
下級の魔物さえ殺せず、 どうしたらいいのか、何をしたらいいのか自分で判断を下すこともできず、 今でさえ――ヴェラの行く先に血の気配を、治療の必要性を感じたのに、この場に留まっている。
…瀕死の猫は言い訳に過ぎない>>36。
怖かった。 人型の魔物と対峙するのが。 誰かが傷付くのを見るのが。 …自分が、傷付くことが。
そんなことではダメだと、わかっているのに。 足は竦むばかりで、一向に動こうとせず。 ――この弱い心を、私はどうしたらいいのだろう。]
(45) 2013/06/17(Mon) 21時半頃
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[ただ立ち尽くすのみだった少女の時を再び動かしたのは、一人の男の声>>32。
振り向けば―いつからそこにいたのだろう―深手を負ったホレーショーの姿が視界に飛び込んでくる。]
[ソフィアは自分の使命を思い出す。 ――一人でも多くの人を救うこと。
私は弱い。勇猛果敢に戦う腕は持っていない。 けれど。 助けを求める人に優しく差し伸べる手ならば…
どんなに強く望んでも、全ては救えないだろう。 でも自分の目の前に傷付いた人がいるなら、この手はその人に差し出せばいい。]
(47) 2013/06/17(Mon) 21時半頃
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ホレーショーさん!!
[ソフィアを探して移動してきたのだろう、男は見るからに衰弱した様子で、少女の元に倒れ込んだ>>32。]
しっかりしてください! 一体だr…何が、あったんですか?!
[一瞬、『誰』と言いかけて。
経験の浅いソフィアでもわかる。 既に血は止まっているが、ホレーショーの左上腕の傷はとても綺麗な切り口で>>1 それは明らかに魔物の爪痕とは異なる、もっと人為的なもので…
…しかしその言葉を紡いでしまうと、仲間内に敵がいることを認めてしまう気がして躊躇った。]
(48) 2013/06/17(Mon) 22時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/17(Mon) 22時頃
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[ホレーショーは何か返事をしただろうか。 どちらにしろ少女は、慌てて治療に取り掛かる。]
[左腕の切り傷>>1だけではない。 どうやら右腕には小さな―されど深い傷跡が無数にあり>>31、出血が酷かった。 何かが絡みでもしたのだろうか、無理矢理引きちぎったかのような跡も見える。]
[ソフィアは思う。 …恐らく、この傷跡が何か知っている。
脳裏に浮かぶ一つの光景。 それは先刻、魔物と対峙した時の仲間の姿>>2:36。]
(…まさか。 そんなこと…ないよ、ね……?)
(51) 2013/06/17(Mon) 22時頃
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[少女の動揺は男に伝わっただろうか。 傷跡を見て、治療の手が少しは止まったかもしれない。]
[しばらくして。 怪我の範囲が広く供物の消耗は激しかったが、 治すことのできる傷は、ほとんど塞ぐことができた。]
たぶんこれで…大丈夫、です。 体力は回復できないので、少し休憩が必要かとは思いますが…。
[ホレーショーに、にっこりと微笑んで。]
何か、他に…私にできることはありますか?
[少しでも、役に立ちたかったから。 何か頼まれればできる限りのことをし、 特にないと言われれば、ホレーショーの身に何が起きたのか尋ねるだろう。]**
(53) 2013/06/17(Mon) 22時半頃
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[ホレーショーに自分の迷いが伝わってしまったのだろうか、 魔法使いとして何年も過ごしてきた先達の言葉>>57>>58。 意味は解せども、まだソフィアにはそんな覚悟はなくて。 しかしホレーショーの優しさに、いくらか自分の想いを述べることで返答としただろう。
尋ねられた問い>>60には、特に疑問に思うこともなく。]
身を護る方法…一応、レイピアを持っては、いますが。 使うのはあまり得意じゃなくて。
…あとは、このブーツかな。 移動魔法で…見える所だったら、どこまでも一瞬で飛べるんです。
ホレーショーさんは私よりずっと大きいから持ちあげることはできないけど、 同時に”飛んで”くだされば、一緒に移動もできますよ?
[無邪気に。少し悪戯っぽく笑って。 そう、このブーツがあれば、逃げることにも追うことにも不自由しない。 ――それこそ。対象の背後に足音もなく降り立つことも可能だろう。]**
(70) 2013/06/18(Tue) 00時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 00時頃
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[回復し始めたホレーショーを見て、ソフィアの気持ちもだいぶ解れてきた。 素手で魔物を相手にできる、などという冗談>>72にはくすくすと笑いながら、]
…もう。やめてくださいよ、 実際に持ち上げられるなんて思ってませんって。
[しかし、顔を見ればその目は笑っていなくて。 続く言葉に、一気に現実に引き戻される。]
ヤニクさんと、コリーンさんが…
[名を聞き、瞠目する。 先ほど過った、嫌な予感>>51。 思い返されるのは、ここまでの彼らの言動…]
(89) 2013/06/18(Tue) 01時半頃
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[コリーンは言った。『私が対象なら。一人になったところを、順番に殺していく。』>>1:117と。
その後、廃屋の外へ出て、事実上一人になったホレーショー>>1:105
魔物の群れの中を、ホレーショーを探して単身駆け抜けていったコリーン>>2:16。
あれほどの魔物の中に飛び出していったにも関わらず、再び出会った時には彼女はほとんど怪我もしていなかったようで>>2:55
ホレーショーを探しに行ったはずなのに、彼を連れもせず、今度はヴェスパタインに会いに行くと言ったのだ>>2:79。]
(90) 2013/06/18(Tue) 01時半頃
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[…もしかして、あの時既に。 ホレーショーはコリーンに攻撃されていたのではないだろうか。
コリーンとホレーショーは仲が良さそうに見え>>1:125、 不意を突くことは可能そうに思えた。]
(91) 2013/06/18(Tue) 01時半頃
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[一方、ヴェスパタインに良い感情を持っていないように見えたヤニク>>1:93
治療を終えた後も、彼の名を呟いていて>>2:100
コリーンと共に、ヴェスパタインの死体があったという>>2:173崩れかけた小屋へと向かって行ったではないか。]
[別れた後、二人は ……ヴェスパタインを『殺害』したのではないのか…?]
(92) 2013/06/18(Tue) 01時半頃
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[ソフィアは、ヴェスパタインがいつ死んだのかを知らず、 また、ホレーショーがヴェラと行動を共にしていたことも、 崩れかけた小屋でコリーンやヤニクと出会っていたことも知らなかった。
だから。 自分の知ってる情報を繋ぎ合わせて、そう結論付けた。
ホレーショーは、二人に襲われて、ここまで逃げてきたのだと。]
(93) 2013/06/18(Tue) 01時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 21時頃
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―広場・ホレーショーと共に―
[ヤニクとコリーンが待ち伏せを…と指差された先>>72を茫然と見つめる。 …信じたくなかった。まさか、あの二人が?
だが、状況が――目の前の男の全身に付いていた傷跡が、二人が彼を攻撃したことを明確に表していて。 それを否定するだけの根拠を、少女は持ち得なかった。]
[いや、むしろ。 優しく諭してくれた>>57>>58ホレーショーの口からそんなことを聞いて、冷静になるどころか疑念は深まるばかり>>90>>91>>92]
そんな…何かの間違い、とか… そう、例えば、勘違いとかでは…ない、です?
[互いに敵であると思い違えたのではと。ようやくそう絞り出すけれども。 一撃離脱で、と真っ直ぐ射抜く視線>>73は本気を伺わせて。 そんな勘違いが生まれるような状況ではなかったのだろう。 …その真剣な眼差しを、ソフィアは信じた>>93。]
(111) 2013/06/18(Tue) 21時半頃
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[暫しの逡巡を、恐れによる迷いと見たか、 怖いなら誘導だけでもと、言葉を重ねられる>>88。]
…いいえ。 行きましょう。…二人の元へ。
[目を閉じて、大きく深呼吸。 ふっと息を吐き、決意を込めた目でホレーショーを見つめ返す。]
もう。逃げるのは、やめにします。 決めました…戦うと。
目の前に助けを求める人がいるのだから、 私にできることがあるのなら。 それを、全力でやる。…やらせてください。
(112) 2013/06/18(Tue) 21時半頃
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これから向かう先で、何が起きるかはわからないけれど、 もう今までみたいに、迷わない。躊躇わない>>45。
…ホレーショーさん。 あなたが、そう言ったから>>58。 そうでしょう? 戦うと決めたら、敵の言葉に耳を傾けてはダメ、ですよね…?
[最後は確認を取るかのように。少しの微笑みを向けながら。 それは眉の下がった情けない笑みだったかもしれないけれど、 仲間の為に戦うという、意志の表れ。]
(113) 2013/06/18(Tue) 21時半頃
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教えてください。 私は、何をしたらいいですか?
[ホレーショーから指示があればそれに従い、 何ができるのかと尋ねられれば、ブーツの力で二人の隙を突くことができると提案しただろう。]**
(114) 2013/06/18(Tue) 22時頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 22時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 22時半頃
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―少し前―
[何ができるかと問えば、ホレーショーは思案の後、提案する>>118]
私が、コリーンさんを…
[私が。コリーンを”殺害”する。 その事実に一瞬怯みかけるも。
…ホレーショーの傷は癒えたばかりだ。 体力がどれだけ回復したかはわからないが、怪我人だった人に二人同時に相手をさせるなんてことはできない。 仲間を護るために。今自分で、そう決意したではないか。
自分より数倍戦い慣れているだろうコリーンが相手だが、聞けば彼女は負傷しているという>>118。]
わかりました。 では、ヤニクさんはお願いしますね。
[迷いを振り切って、ホレーショーに頷きを返した。]
(133) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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『じゃ、行くか。』 [軽く打ち合わせを済ませて>>117。 簡潔に述べられた言葉を合図に、彼に手を差し伸べた。]
…はい!
[思い返すは先程かけられた言葉。]
『戦うと決意で来たんなら、ソフィアおまえは強い。』 『頼りにするぜ。』
[嬉しかった。そんなことを言われたのは初めてだったから。 肩に触れた力強い手に励まされて、私は満面の笑みを返したのだった。]
(137) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[こんな状況だというのに、 ブーツによるホレーショーとの移動は、なんだか楽しかった。 あぶね、と連呼する彼>>127が面白くて、少し笑ってしまう。]
[そうして、森の奥へ。 ちらりと見上げれば、険しい表情のホレーショー>>128]
[しかしそれも一瞬のこと。 すぐに対象を見つけては>>131]
[不安げにホレーショーを振り向きながらも、そっと背に触れる手に後押しされ、コリーンの元へと足を踏み出す]
(139) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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[コリーンがこちらに気付く>>130。 どうしようか。緊張して喉が渇く。]
(自然に、自然に…。)
コリーンさん…! その怪我は…一体、どうされたんです…?
[彼女の怪我も相当酷かったから、動揺したのは本当で。 思わず駆け寄りかけて――しかしゆっくりと、コリーンの方へ歩を進めていく。
その顔に緊張は浮かんでいただろうか。
…コリーンは敵なのだ。 彼女が急に攻撃してきた時に備えて、こちらも用心を欠かさない。]
(141) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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『一人なの?』
[そうコリーンは尋ねた。 確認しているのだ、きっと。 戦えないソフィア――本当に一人なら襲うチャンスだから。]
…はい。 コリーンさん達と別れた後、ツェツィーリヤさんを探してこっちまで来て。
一度ヴェラさんとは会ったのですが…他の人には会えなくて…
[もう少し、もう少し。 声をかけながら、隙を伺う…]
(143) 2013/06/18(Tue) 23時頃
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ソフィアは、思わず手に力が入るが、コリーンがそれに気付いたかどうか。**
2013/06/18(Tue) 23時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/18(Tue) 23時半頃
店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/06/19(Wed) 00時頃
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