295 突然キャラソンを歌い出す村3
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― ゴールデンウィーク目前の朝/瀬元家 ―
[慌てた様子で髪を結うと、トーストをトースターにセッティングする。
この慌てた様子の少女、瀬元怜奈は神森学園ギター部所属の1年生である。 ギター部は全国に手が届くか届かないか話題になっているバスケ部とは違い、神森学園の中でも弱小寄りの中堅文化部である。 弱小文化部ごときが生徒会に『遅刻の多い問題児ばかりの部活』と認識されたら一貫の終わりである。 実際、世屋先輩は図書委員会の予算をボッコボコにされた。
ボッコボコである。ボッコボコ、ボッコボコ…………]
(28) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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[その時、沸かしていたコーヒーが沸いた。]
(29) 2019/04/27(Sat) 12時頃
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コーヒーの匂いで 目を覚ます 気持ちのいい朝 おはようナイスデイ! テレビでは不穏なニュース どぉ〜なってるの!? でもイヤな空気は 笑って吹き飛ばそう
(30) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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目玉焼きのキミが 二つついてた なんだかラッキー 今日はおとくダネ! 天気はなんだか 落ち着かないみたい でもやっぱり 晴れたらイイネっ!
(31) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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>>21、>>22
『俺、バスケ部やめます。』
[六合が何を言ったか、僕は一瞬、ちっともわからなかった。 あまりにも期待してない言葉が予想外に飛んでくると人間てこんな風になるんだね、なーんて。
そんで、少しずつ頭が状況に追いついてくると 自分でもびっくりするくらい、僕ってばテンション下がっちゃって。]
(32) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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は?
なんで。 ノリ悪くねえ?
[ほんとは『ノリ』なんてどうでもいいんだけどさ。 正直、僕はショックだったんだ。 六合が部活やめたら、僕のバスケがつまらなくなる気がした。
きっと声も表情も、ノリ悪いのは僕の方だな。]
(33) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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Rainbow発 ボクらの時代行き 雨が降っても ノンストップで行こう Rainbow発 3時のあなた行き 虹の橋を渡って あなたの元へ向かっていくから…………
(34) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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R団 タカモトは、メモを貼った。
2019/04/27(Sat) 12時半頃
レナータは、時計を二度見した。
2019/04/27(Sat) 12時半頃
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ー夜 神守学園ー [学園の敷地内を行く。 本当ならば、ただまっすぐ、生徒会室に目指せばいいだけのこと。そのはずなのに……]
いつのまにか校庭をずんどこ進んでいた。何をやっているのかわからない。ただ、何かに導かれるようにして……私はそうしていた]
(35) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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『共鳴/ユニゾンせよ』
[まるで夢の底から来るような、霧にかかった声]
(36) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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♪ 銀の調べが私を導く まだ何も知らぬ私を 夜の帳が心迷わせ されど定めは思いを知らず 何故人は歌うのだろう 今はまだ答えはなく 何故人は彷徨うのだろう 明日をいつも探してる
銀鏡迷心 wondering silver ただ調べ導くまま 銀鏡迷心 encounter the destiny 目隠しのまま歩いてる
鏡の心があなたを映す そうせずにはいられない まだ何も知らない君の 気持ちどうか響かせて ♪
(37) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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[どこからともなく聞こえた声が何を意味するのかわからず、何をしているのかもわからぬまま……]
(は? え? え?)
セイッッッ!!
[校庭にある一本の木立をしたたかに蹴り込んでいた] >>0:46
(38) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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だから遅刻じゃん!!!! いってきます!!!
[怜奈は目玉焼きを乗せたトーストをくわえつつ、ギターケースを背負って家を出ていく。
ギターを極めんとする者、これくらいの器用さはお手の物である。]
(39) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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――オカ研 部室――
ふん、ふふん、ふふ〜ん♪
[教室を出て渡り廊下、気分よく渡っていく。 もうすぐ連休の喜びもあるけど、そうでなくてもたいていあの部屋に向かうときは上機嫌。 部屋のヌシとそこそこ仲がいいとか、流れる時間がゆるいとか、理由はいろいろ。 でも、一番は。]
はろー、子猫ちゃんたち♡
[がらっとオカ研部室の扉を開ければ、愛らしい声が聞こえる。 無料猫カフェと言わんばかりの溜まり場>>27に、語尾をハートにしながら乱入した。 部員でもないくせ、こうしてちょくちょく遊びに来ている*]
(40) 2019/04/27(Sat) 12時半頃
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― ゴールデンウィーク目前の夜/神森市の路上 ―
ええ。りりあさん。おともだちですわ。 わたくしとリア仲間なんですのよ。
[ヤマモトさんの問いかけ(>>13)にそうはっきりと応じます。そうしてから、わたくしは、りりあさんの優しい申し出(>>0:105)に甘えていいものかどうかを迷いました。]
ありがとうございますりりあさん。 ですがその場合……わたくしも、 そちらのお家にお泊りをお願いすることになってしまいますわね。
[彼女に頼りにされたのはわたくし自身です。歌を通じて、はっきりと意思を受け取りました(>>0:99)。助けてあげるとお約束をしたのもわたくしです(>>0:100)。それがどうして途中で投げ出すような真似ができるでしょう。
それにこの様子ではお洋服やお薬も頼ることになってしまいそうでした。
自宅については、この大きさの子はともかく、たびたび困っている犬さんや猫さんをお招き申し上げている空き部屋があります。そこになら余人の目を避けてこの女の子を匿えるはずです。]
(41) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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[どうするべきかと思考を巡らせていると、ふと。 生徒会室を立ち去り際に、邪道院生徒会長から頂いた 忠告が、胸にちくりと刺さりました(>>6)]
(42) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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─回想:生徒会室去り際─
[邪道院生徒会長に名を呼ばれて、わたくしは生徒会室を出ようとしていた足を止めました(>>6)。]
後悔、ですか
[厳しい処分を下す方です。その人の氷のような目に、見止められてわたくしは知らず背筋を伸ばしていました。 自負心由来でしょうか。邪道院生徒会長のお言葉には重みがあります。 ですから、忠告にいたるまでの背景はわからずとも、それは受け止めなければならないものとして耳に届きました。
ですが──]
(43) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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ご忠告いたみいりますわ。邪道院会長。
[スカートを軽くつまんで、生徒会長に礼を取る。]
会長のお気持ち、 受け取らせていただきたくもあるのですけれど…
…申し訳ありません。 わたくし、考えるより気持ちがどうしても 先に先に動いてしまうようなのです。
(44) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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それに、……自分の気持ちに従わなければ 結局、後悔してしまう気がしますもの。
[ご忠告を受け取れなかったわたくしにできるのは、そう、できるだけ失礼の無いように、きちんと顔を上げて生徒会長に意思を伝えることぐらいでした。]
─生徒会室立ち去り際の回想・了─
(45) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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─時間軸:ゴールデンウィーク目前の夜/神森市の路上 ―
[生徒会長があのような忠告をくださったその理由は、わたくしにはわかりません。 たしかに厳しい指導をなさる方ではありますが、無意味なことを仰る方でもないでしょう。きちんと筋があるのだと、わたくしは信じています。
ですから──その忠告を現在破っているかもしれないことは申し訳なくも思うのです。
ただ、それでも、今、助けを求めている方をほおっておくことはわたくしにはどうしてもできそうにもありませんでした*。]
(46) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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─ オカルト部 部室 ─
「 なぁ〜う 」
[がらっと開けられた扉を見る。>>40 ぱきっ、 一瞬、菓子を折る音だけが響いた後、 その人物を認識した白猫が一匹彼の足元に駆けて行った。
部員ではないが常連なので彼に懐いている猫も居る。 オカルトに興味はなくても猫を可愛がるなら歓迎なのだ。ただしオカルトに興味がなければ部員にはなれない。そういう仕組みだ。]
にゃはは、また来たにゃ〜。 差し入れは〜?
[笑って歓迎しつつ、片手に持った棒(お菓子)を振る。 基本料金は無料だが、課金はいくらでもできる。ここはそんな猫カフェ(オカルト部)だった。チョコレート・ネギ類・ミント、その他猫に害のあるものの持ち込みはご遠慮願いたいけれど。
宇津木の足元にすり寄りながらゴロゴロ喉を鳴らす猫を見ながら、突然キャラソンを歌いだす…!!]
(47) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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♪♪
にゃんこ にゃんにゃん みにゃんにゃん あわせて にゃんにゃん むにゃんにゃん
ここは猫の楽園(パラダイス) 優しい人しか入れません
猫の言葉は解りませんが 猫が懐くかは解ります NYA☆
(裏コーラス: にゃんこ にゃんにゃん みにゃんにゃん あわせて にゃんにゃん むにゃんにゃん)
♪♪
(48) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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♪♪
にゃんこ にゃんにゃん じゅうににゃん あわせて にゃんにゃん にじゅうしにゃん
ここは猫の楽園(パラダイス) ゆったりまったりのんびりと
猫と生態違いますけど 猫と一緒にお昼寝です NYA♡
(裏コーラス: にゃんこ にゃんにゃん じゅうににゃん あわせて にゃんにゃん にじゅうしにゃん)
♪♪
(49) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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[歌の間にか部室に猫が増えている。 膝の上にも一匹乗っていたので撫でながら、]
そういやも〜すぐお休みにゃ〜ね。 ユキちゃんはどっか遊びに行く予定あるにゃ〜?
[そんな雑談を一つ。*]
(50) 2019/04/27(Sat) 13時頃
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>>32>>33
なんで……って。 なんでもいいだろ。
[攻芸は気付けばぞんざいな返事をしていた。]
俺はもうチームのひとりじゃない。
[なんだか周りが必要以上に眩しい。 いつもの明るい笑顔が戸高先輩の表情から失せる。 先輩はこれからもスポーツの世界で生きられる。 そう思うと攻芸は眼前のまぶしさを睨みつけていた。]
(51) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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やめると決めた。 もうバスケはしない。 理由なんて……
…なんでも。
結論はおなじだ。
[攻芸は背を向けようと片足をうしろにひいた。]
先輩にはわからない。
(52) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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(――ボクは金城グロリアが、嫌いだ。)
―回想・入学式の日―
[約ひと月前。桜が満開の入学式の日の事。彼女は沢山の人達に囲まれていた。 同じクラスになって喜ぶ者、別のクラスとなり嘆く者、憧れて入学した新入生…いわゆる学園のマドンナというやつらしい。その太陽のごとく輝かしい光景を、ボクはつまらさそうに眺めていた。 一方、ボクの周りを取り巻くのは…]
『ねえ、この学校に笑夜メイが入学したんだって―…』
『えっ金さえ出せば誰とでもって言うあの…?』
『笑夜じゃなくて、娼婦の間違いじゃない?』
『クスクスクス…』
(53) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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[お偉いさんがもみ消しても、完全に人の口に戸は立てられないという事だ。匿名掲示板、SNS…黒い噂は何処からか流れ、奇異の目に晒される。 入学早々、遠巻きに見る女子生徒達の陰口が響き、うっすらと期待を帯びた男子生徒の視線を浴びていた。]
(…まぁ、別に間違ってないし。)
[幼い頃、ボクの家は貧しかった。 ママが言うには、パパは何処かのお貴族様で、身分差があり結婚できず、秘密裏に産んだそうだ。周囲に猛反対されて支援も無いけれど、お金には変えられない、それは夢のような恋だったとか…
――莫迦莫迦しい。 何処かのホラ吹き男に騙されたのだろうと思った。二人の間に産まれたボクは、度々女の子に間違われる中性的な美形で、人形のようにスタイルも良かったから、容姿だけは良かったのだろう。
だから、小学生の時にスカウトされモデルの仕事を始めた。子供ながら家計が苦しい事を知っていたから、悪い大人の誘いに乗った。色付けされたお金を渡したら、母はとても悲しそうな顔をして…それから徐々に体調が悪くなって…
現在、ボクは独りぼっちだ。]
(54) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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『貴方達、おやめなさいな。』
[いつの間にか記憶の海に沈みぼんやりとしていたボクは、凛と響いた声にハッと顔を挙げた。先程まで輪の中心に居たグロリアが、いつの間にか目の前に立ち、こちらに手を伸ばしている。 彼女の言葉は鶴の一声となったようで、耳につくような陰口はもう聞こえてこない。]
『根も葉もない噂をするのはよくありませんわ。 まだお話した事も無いでしょう? ねえ、貴女は…あ、失礼致しました。 わたくしは金城グロリアと申しま』
知ってる。
[悪意を含めて名乗りを遮れば、周囲の人達は再び顔を顰めた。
見るからにお育ちが良く、恵まれた暮らしをしていて、それを鼻にかける事もなく、人当たりが良い。 非の打ち所がない?そうなのかもしれない。それでも…
(55) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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[――ボクは愛されているニンゲンが、大っ嫌いだ!!]
じゃ、ボク急いでるから。 バイバイ。
[端正な顔立ちで唖然としている様子等知らない顔で、ボクはその場を立ち去った。**]
―回想・了―
(56) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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>>51>>52
待てよ!!
[六合がこの場から立ち去ろうとしている気がした。 ま、そりゃそのうち移動はするんだけどさ。話も途中なのに。 だから僕は六合の肩を掴んで引き止めた。]
お前
バスケ…
(57) 2019/04/27(Sat) 13時半頃
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