208 【突発誰歓】ーClan de Sangー【R18薔薇】
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 22時頃
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[洗濯紐を束ね、シャツと同じ腕に通して。 さて部屋に戻るかと顔を上げた時、来訪者は現れるか。
濡事という、自分は決して使わない言葉が発せられれば、緩く首を傾ぐ。 少々の間の後、シーツの事と悟れば、はっと思い至る顔。]
……やり直した、方が?
[罰の悪そうな顔で問うも、依頼主の返答はどうだったか。 背後、緩くたわむ紐にかけられたシーツが、風に揺れている。]
……あぁ、えっと、今日はこれで終わり。……です。もう、今日は何もするな、って。 だから、もし何かあるんなら、明日とかにして貰えれば。
……とりあえず今日はもう部屋戻って、本の続きでも読むかなぁ、って思ってて、……です
[そう、この後の予定を口にする表情は、苦笑と呼べるもの。 何か頼みたい事があったのならば、申し訳ないとは思いつつ。 それでも、彼の方が上位ではある。ジェレミーの言葉など、その血の力でもって跳ね除けてしまうのだろう。]
(210) 2014/12/25(Thu) 22時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 22時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/25(Thu) 22時半頃
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[まさか彼すらも、自分を犬のように思っているとは思わない。 日頃、裸にガウンを纏って歩く姿。 住む世界が違うような気が常々していたせいで、距離を自然と取っていた。 だからこそ、表情から何かを読み取ることは難しい。
やり直しが不要と聞けば、どこかほっとしたような表情を浮かべる。 それにはやはり、ジェレミーの言が大きく響いているのだろう。 洗濯物を取り込む事すら、どこか後ろめたかったから。 確認するように繰り返された言葉に、小さく頷く。]
……手が荒れているから、雑用はするな、って。
[誰の、とは告げず、何故か、だけを口にする。 そこに興味があったかどうか、自分は知る由もない。]
(215) 2014/12/25(Thu) 23時頃
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―――……よ、
[読み聞かせ、と言ったか。
命令ではない、と本能が察す。 けれど、尊大な口調には、有無を言わせぬ物があった。 確かに読書をするとはいった、けれど読書の速度は牛の歩みのようなもの。 とてもじゃないが、上位のものに聞かせられるようなものではない。]
あっ、あのっ、俺……本、読むの遅くて、 …… とてもじゃない、けど、人に聞かせられるようなものじゃ、
[咄嗟にそこまで言えば、口を噤む。 足元を見て、手元を見て、そうしてその顔をそろりと見て。 視線を彷徨わせた後、唇を恐る恐ると開いて。]
……それでも、いいなら、……
[如何されますか、と伺うような声。]
(216) 2014/12/25(Thu) 23時頃
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……そう、手、が、
[荒れているのだと、言うよりも先に手は取られるか。 あまり見られて心地の良いものではない。 荒れている自覚はあるのだし、元より傷の多い手だ。 何となく気不味くなって、視線を逸らしていれば指先に触れる、舌。]
っぇあ? ちょっ、 …… あ、 あぁ、えっと ……あぁ、蜂蜜、です……手荒れに効くって、言われて、その。
[そんなにも、甘い香りが残っていたのだろうか。 掌へと蜂蜜を塗り、洗い流していく手付きを思い出し、ぐっと眉が寄る。]
……じゃぁ、一度俺の部屋寄れますか。 読みかけの本があるから、……それ、取ってくる。
[眠るというならば、部屋は必然的にライジの部屋となるか。 促されるまま足を進め、途中で自室に寄り、本を取ってくるだろう。
世界の民話が集められた、装丁こそ豪華ではあれども内容は子供に向けたものだ。]
(219) 2014/12/25(Thu) 23時半頃
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[それは暗に、自分の部屋なら汚れてもいいと口にしているようなものなのでは。 汚れるとは、一体何をしでかす予定なのか。 自分は、本をただ読むだけではないのか。
それらの事が勿論口に出される事もない。 本が全て移された後の寝台は、常よりも広く空いている。 とはいえ、ライジの部屋のものよりは小さなものだろう。
踏み込む背中を止めはせず、彼が何処かに腰を落ち着けたのならば、自分は適当な椅子を引き寄せただろう。 積まれた本の一冊、御伽噺とも呼べないような、民話を集めたもの。 どこまで読んでいたか、この際ならば初めから読み進めてもいいだろう。
引き寄せた椅子に腰掛けながら、初めていいかと視線で問う。]
(223) 2014/12/26(Fri) 00時頃
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[何だか妙な取り合わせだ。 景色は変わらぬ自分の部屋だというのに、主の次に敬うべき存在が、堂々と寝台に横たわっている。 椅子に腰をおろしかけながら、そんなことを思っていたが。]
……あ、……はい、
[そんな風に言われて手招きなどされれば、もう頷くしかないではないか。 できるだけその体を揺らさぬように、そっと寝台の際へと腰を下ろす。 古い革の表紙を、そっと開いて。]
じゃぁえっと、……つまらなかったら、寝てて、いいから。……いいですから。 ……夕飯に起こすんで。
[そう、前置いて。]
……むかし、むかし、……ある、ところに、……
[文字の一つ一つを、指先でなぞりながら読み上げていく。 文字に慣れていない頃は、今自分がどこを読んでいるのか、わからなくなることがよくあった。 その習慣は、今でも抜けていない。]
(230) 2014/12/26(Fri) 00時半頃
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……その、子供は、……よく、働き……
[どんな話だったか、読み始めでは忘れていたが、読み上げるうちにだんだんと結末を思い出していくだろう。 救いも、何もない話だ。
幸せな終わりからは程遠い、民話らしい民話。 内容が薄いとはいえ、読むのに時間はかかるだろう。
時折紙面から顔を上げれば、眠っていないだろうかと確認をする。]
(231) 2014/12/26(Fri) 00時半頃
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……俺に読める話なんて、限られてます、から……
[不服そうな顔に、苦笑する。 最上位ともなれば、年齢も相応に重ねている筈だ。 こんな子供向けの本なんて、はじめから向いていないに決まっている。
けれど中断もせず、眠りもしないで聞いていてくれるのに、少し安堵したか。 読み終わった本を、ぱたりと閉じて。]
……いや、読み終わった話なら、すぐ読めるかな、って あんまり、こういう話は、……
[救いがない話は、あまり好かない。 好かぬ話をされても困るだろうけれど、読み終わった話がこれだけしかなかった。 ただ、それだけなのだと信じたい。]
(238) 2014/12/26(Fri) 01時頃
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[二度三度、重ねて告げられる謝罪に、何のことかと瞬く。 その手が髪に伸びれば、かつて齎した二度の痛みを薄らと思い出すか。
あぁ、と小さな声を上げて。]
元より頑丈なので、気になさらず。 多少のことじゃ、俺は壊れない。……です。
[包帯を巻いた体では、説得力もないだろうが。 へらりと、口角を上げる。]
(239) 2014/12/26(Fri) 01時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/26(Fri) 01時半頃
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[伸びてくる手に、微か目を細める。 ここ数日、この手や足に側頭部を殴られてきた記憶ばかりなものだから、そんな風に笑むのはきっとその差異からなのだろう。 逸らされた視線を追うことはない。 ただ自然、背筋は伸びる。]
………、
[夢を覚えていられるのは羨ましい、とは、その様相を見ていては口にできなかった。 覚えていることが、良いことばかりとは限らないから。]
(258) 2014/12/26(Fri) 20時頃
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[毛先を弄んでいた指先が、胸元へと伸びる。 残る情事の跡には、鏡を見ぬ身では気付かず首を傾ぐ。 広げられる襟と、覗く包帯。 自分では結わえられない位置にある、結び目。]
……後で、巻き直して貰えるなら。 それに、……綺麗なものではない、ですよ。
[塞がらぬ傷の他にも、癒えた後の古傷もある。 幾つも、幾つも刻まれた 手と同じく、荒れに荒れた身体。
結び目を解く事ができなければ引き出しから鋏を取り出すだろう。 ガーゼはまだ、そこまで汚れていない筈だ。**]
(259) 2014/12/26(Fri) 20時頃
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[放胆、と音なく唇は追う。 彼の言葉はどこか硬く、難しく。 育ちの違いなのだろうか、自分にできるのは、響きである程度の意味を予測することだけ。]
っぃ、……ぅ、
[手渡した鋏が、乱暴に包帯を割いていく。 時折触れる刃先が、ひやりと肌を撫でていく。 行き場のない指先は、そっとそのガウンを掴んだ。 それでも、動くなと言われたとおり、一通りが済むのをじっと待つ。 新たに傷ができたのなら、それもまた指先のように痛むのだろうか。
それは、胸の内に留めた。]
(262) 2014/12/26(Fri) 22時半頃
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……痛くはない、けど、……血は、止まらなくて ぁ、……ッ、い、
[抱かれるように傾いだ体。 触れる息に、指先に、震えた息をその胸に押しつける。 痛まぬとはいえ、皮膚の薄い部分なのだ。 その指先が傷に触れる度、ガウンを握る指がぴくりと震える。]
………、
[問いかけに、暗い赤の瞳は薄く、開かれる。]
……旦那様に、口答えなんてしたら、……余計、酷くなる、から、
[耳よりも深くに響く、呻くような喚くような声は、今は遠い自分の声。 きつく、指先を握り締める。]
(263) 2014/12/26(Fri) 22時半頃
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痛いのは、嫌だ、…… ……死にたく、ない、……
[譫言のように、懇願の言葉を吐き出す。 額を押し付け、硬く目を閉じた。]
(264) 2014/12/26(Fri) 22時半頃
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……犬じゃない、です……。
[その否定を、ここに訪れて何度口にしてきたか。 胸元に顔を押し付けての否定は、篭った音となるだろう。
ガウンを握る指の力は、緩むことはない。 背に触れていた指が顔へと近づけば、鉄錆の香りに瞼を開く。 最も傷の多い背を撫でていたのだ、じわりと滲む赤に、きっとその指先は汚れてしまう。
馴染んだ血の香りだと思っていたのだが、どうやらそうでもないらしい。 は、と、短く息を吐き出して。]
……ほん、とう、に?
[薄く開いた唇が、微かに声を紡ぐ。 血の気が失せ、白くなっていた指先に、赤が戻る。]
(268) 2014/12/27(Sat) 00時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 00時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 00時半頃
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[小奇麗にしているとも言い難い。 見目が良いとも到底言えない。 傷も多く、仕事も達者にこなせないこの身体に、価値があると思った事はない。 だからこそ、せめてと価値を得ようと仕事を欲す。 誰かに求められる存在なのだと、捨てられる事のないようにと、縋るように、求める。
衝動の向く先に、浅い知恵でどこまで理解が及ぶか。 死にはすまい、その言葉には確かに頷ける。 長く負っている傷だが、特別清潔にしていなくとも蛆の一匹どころか、化膿する気配すらなかった。 悪化することもなければ、完治することもない。 まるで、その状態で固定されているかのように。
口腔内に突き入れられた指先に、舌を這わせる。 指紋の細かな溝に滲んだ赤を、舐めとっていく。]
……っん、 …… ァ、ふ、…… 好き、……好んで、舐める味じゃ、ない、……
[唇を離し、素直な感想を述べる。 唾液の糸は、直ぐにでも途切れるだろう。]
(278) 2014/12/27(Sat) 01時頃
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与えられたくば、……与えろと。 そういう風に、……世界は、成り立っていると、
[食事が得たいのならば、その為に働くように。 心の安寧が欲しいのならば、それ相応の対価を。
傍に居るだけ、それだけで何が満たせるのか。
薄い自我、自信も誇りもない行き方。 ただ無意味に、身と心を削っていく日々。 削ることで満たされる、心。]
……傍に居るだけで、……いい、筈が、
[それは、幼少期から植え付けられていた、教え。 いくら施設で長く過ごそうとも、幼い頃をそう過ごしてきたのだ。 そう簡単に、意識は変わらない。
問う声は、不安に、震える。]
(283) 2014/12/27(Sat) 02時頃
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[欲している。 その言葉に、瞳が、心が揺れる。 笑む表情は、とても自然だった。 自分はあんな風に、笑えるのだろうか。 眉は、寄るばかりだった。]
……不要になるんじゃ、って 捨てられるんじゃ、って、……
それが、不安で。
[その不安が付き纏うのは、きっとこの最上位の者に対してだけではないのだろう。 仕事を乞うチョウスケへも、また同様の不安を抱いている。 突き詰めればもっと、もっと、根本から。 捨てられることへの、心的外傷。]
……情、
[口の中で、短く反芻する。 ゆっくりと、首を傾いで。]
(287) 2014/12/27(Sat) 03時頃
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……ただ、貴方の傍にいるだけで、いい?
[問う声は、泣きそうなほどに震える。
信じてもいいのか。 裏切るのではないだろうか。
何度目かにもなる、確認するかのような問い。]
(288) 2014/12/27(Sat) 03時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 03時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2014/12/27(Sat) 03時半頃
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