91 時計館の魔女 ―始―
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― 0時前・二階廊下 ―
[そろそろ頃合か、と部屋へ向けて歩みだす。 魔女への挨拶も果たしたし、最早後は観劇するだけのこと。]
よう、嬢ちゃん。 へェ、痣が出来たのかい。
…あんまり駄々捏ねるから、悪魔に尻叩かれてんだろうよ?
[自ら殺せないのなら。 嫌でも殺させてやる。]
[ただ、其れだけの事。]
(120) 2012/05/21(Mon) 20時半頃
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で、だ。
痣が俺の仕業だったとして、如何するんだ?
[悪びれる様子は、無い。口の端を上げて、悪い笑みのまま。]
(121) 2012/05/21(Mon) 20時半頃
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― 0時・自室 ―
[鐘が、鳴る。
新たに呼出したワインを空けながら、その音を聞いていた。 理由は、一つ。]
さァて、ゲーム開始だ!
[ぱちん、と指を鳴らす。 奇妙な図式が、床に現れる。 悪魔の存在をヒトが書き記した、陣であった。
およそ、魔術は余り使わない男が、悪魔のそれを使う時に。 己の身から力を引き出すのに、使っていた。]
(123) 2012/05/21(Mon) 21時頃
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[『炎。 焦がすもの。 その熱で喉を焼き、肺を焼き、体を焼き。 抱きしめる相手すらも炎で包んでしまうだろう。
青い蝶を刺さぬ限り、永遠に。』
氷。 凍てつかせるもの。 その冷で指を壊し、足を壊し、心臓を壊し。 死ぬ事すら赦さずに、永劫に孤独を味わう事になる。
『赤い蝶を刺さぬ限り、永遠に。』]
(124) 2012/05/21(Mon) 21時頃
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[殺すしか。
苦しみから逃れる方法は無く。 殺すしか。
救ってやる方法すらも無い。]
(125) 2012/05/21(Mon) 21時頃
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―― せいぜい楽しませてくれ、御嬢ちゃん。
[子供のような、老人のような、男のような、女のような。 奇妙な聲で、*呟いた。*]
(126) 2012/05/21(Mon) 21時頃
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ヘクターは、エリアスはまた地下か?とけらけら笑いつつ
2012/05/21(Mon) 21時頃
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― クラリッサとの会話 ―
くく、大分良い目になってきたじゃねェか。
[自分を見る目に対して、あくどい笑みを濃くしながら。]
取引ねェ…如何するかな?
[値踏みするようにクラリッサ>>127を見つめ。]
ま、考えといてやるさ。
[肩を竦めて、クラリッサの後姿を見送った。*]
(146) 2012/05/21(Mon) 22時半頃
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― 0時すぎ・自室 ―
[甘く、見ていたと思う。 平和ボケしたようなヒトに、けもの。 蝶を見抜いたチカラや、妖精にケンカを売る程度しか"愉しめる"ような事は無さそうだと。]
[ じゃらり ]
(151) 2012/05/21(Mon) 22時半頃
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………、 あ゛?
[ガラの悪い声を出したのは、首元に鎖が巻かれたから。
悪魔にとって、"名"を知られる事は、己の命運それ自体を奪われる事と言っていい。 己を、己の名を探ろうとする"眼"が、悪魔を押さえつけようとする。この感触には、幾度か覚えがあった。
―― 誰かが、視ている。 ]
………………、舐めンなよ?魔術師。
[昔相対したその名称を、呟いた。 そしてそのまま、力任せに鎖を引きちぎる。 恐らくは。探る"眼"に名を明け渡す事は無かっただろう。
悪魔で在る事だけは、識られてしまっただろうが。*]
(152) 2012/05/21(Mon) 22時半頃
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― 深夜・謁見室 ―
[ヴェスパタインの声>>158に、薄らと目を開く。 恐らくは、"視る"ほどの術師なら、廊下に点々と灯された蝋燭の火が、何処か別の色をして…そして、魔の感触そのものである事に気付いただろう。
―― 其れを辿れと、言わんばかりに。]
よう、魔術師…っと、
ヴェス、御前さんだったかァ…くく、そりゃあ面白い。
[現れた姿に、素直に驚いてみせて。 次の表情は、彼を観察していた顔とは違う、悪魔の貌だった。]
(166) 2012/05/21(Mon) 23時頃
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―――――〜〜〜〜〜っ!!!
[軽口を返そうと、ヴェスパタインの挨拶>>170と共に口を開き。
そして、突きつけられた"言葉"に、引きちぎった鎖が再び首に巻かれ、千切ろうとした手に、踏みとどまった足に、文字がぐるりと渦を巻いた。
じゅう、と焼けるような音と、嫌な匂いが漂って。 文字が、悪魔の身体を縛り付けて居るのが見て取れる。]
(171) 2012/05/21(Mon) 23時半頃
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ちィ、………………っ
[魔術師じゃあ、ない。 魔術師は同じ"魔"だ。悪魔を焼く事は、無い。]
―――― 御前さん、何モンだァ?
[ぎちぎちと首が絞まろうとも、腕が、足が焼け、苦痛に脂汗が浮かぼうと。 それでも、笑いながら。]
(172) 2012/05/21(Mon) 23時半頃
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…………賢者、………
良いぜ、覚えといてやる。光栄に思えよ?
[ぽたり、と。 汗が一粒落ちて。]
(179) 2012/05/22(Tue) 00時頃
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―― だがなァ、あんまり悪魔サマを舐めるなよ?
[部屋の端の蝋燭が、どろりと溶け落ちた。 鎖を、文字を、黒い炎が焼いていく。
成程、賢者と名乗るだけはある。 火を点けるだけで精一杯だった、が。
―― 火とは、燃え広がるもの、だ。]
(180) 2012/05/22(Tue) 00時頃
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生憎、首まわりがきつい服は趣味じゃねェのよ。
[瞳が、紅く、黒く。 何処か妙な紋様を浮かべていた。 鎖と文字が、どろりと溶けて無くなっても、 飾られた絵画が燃えなかったのは、魔女の配慮か。]
――………で、だ。
その悪魔のヘクターさんに、何の用だ?
[一間。 脅しかけるように、"本気"の魔を垂れ流してから。
首をごきりと鳴らして、何時もの軽口に戻る。]
(181) 2012/05/22(Tue) 00時頃
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まさか、賢者サマってェのも、悪魔召喚に興味アリってか?
[ひらりと紅い蝶が飛べば、片手にはワインの瓶。 コルクをぽん、と抜きながら、ヴェスパタインに問うた。]
(182) 2012/05/22(Tue) 00時頃
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ぁ゛
、
(196) 2012/05/22(Tue) 00時半頃
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["名"は。 悪魔にとって、存在そのものだ。
ヒトにとっては、命のようなもの。 名がなくされることが即ち、悪魔の死であり。
"名"を行使される事は、即ち隷属であり。
うめき声すらも、許しはしない。]
(197) 2012/05/22(Tue) 00時半頃
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[氷の鎖が、首に。 先に身を焼いていた文字は、最早焼く事すらもない。 "名"を奪った"賢者"の其れに従い、悪魔の炎を消すだけで。]
………………
賢者、ってのは。 よく言ったモンだなァ、おい。
[赤黒い眼に浮かぶ紋様と、刺青の浮かぶ体躯。 態度だけはせめて、" "に相応しい悪魔で在ろうと。]
(198) 2012/05/22(Tue) 00時半頃
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………何も出来ないのに、悪魔様は従えんのかい。
[曖昧な表情>>207に、悪態を返し。 氷の鎖は、溶ける様子も見えない。]
―― チカラ、ねェ…
ヴェスパタイン・エヴァンス。 俺は、消す方法しか知らねェぞ。
[何時の間にかヘクターの手にあった本が、ひとりでに開く。 何処かの白紙のページに、奇妙な陣が浮かび上がっていった。
じわりとインクが染み出し、ヴェスパタインの名を刻んでいく。
ピリオドを打てば、炎に焦がされ塵になって、消えた。]
(212) 2012/05/22(Tue) 01時頃
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[この悪魔は。 少なくとも殺せと命じられた事は、あった。 一度失敗をして魔術師に捕らえられた時に。
守る力など、想像だにした事が、無い。
賢者は、この火を如何使うのか。]
(213) 2012/05/22(Tue) 01時頃
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[ふ、と軽く笑い。]
そうかもしれねェがなァ……
[この"鎖"さえ無ければ。 この"名"の拘束さえなければ。
一瞬で、彼は灰、だ。]
(220) 2012/05/22(Tue) 01時半頃
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……………………
[彼が触れる鎖が、ちゃら、と音を立てる。 すきとおった金属の音で。
喪いたくない、と、"泣く"、主。
感情の昂りか、悲哀の思い出か。 悪魔には、消して得られぬもの。限りあるからこそ得る、モノ。 ―― 涙を、流してみたかった。 長く渇望した悪魔の其れを、目の前で簡単にやってのける。 矢張りヒトは、面白い、のだ。
あくまは、なかない。 それでも、悲しいという意味は、わかる。 自然に、意識しないまま。 掌は、主の頭をゆっくりと撫でて居た*]
(221) 2012/05/22(Tue) 01時半頃
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― 朝・謁見室 ―
[ヴェスパタインが出て行ったのは、何時ごろだろう。
…然し、主が出来たのは、何時ぶりだろうか。 賢者との話しの後に、そのままずるずると壁に背を預けて座り込んで、居た。
ただの若造では、在る。 其れでも、この名を識り、言葉に出来る程に、力が在る。
―― 力の在る主が居る事は、幸せな事である。]
(222) 2012/05/22(Tue) 01時半頃
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………よぅ、ヤニクじゃねェの。
[激昂しているヤニクの様子>>141にも、平気そうな顔で返す。 然し、その首に、…恐らくは魔のモノにしか見えない"鎖"が在るのに、彼は気がつくだろうか。]
ソフィアぁ?
…あァ、紅い蝶か?
[けろりと。 何の悪びれた様子もなく、返す。 殴りかかる拳をするりと避けて、笑みを濃くしていく。]
(223) 2012/05/22(Tue) 01時半頃
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殺したくねェって煩いからよゥ、殺せるようにしてやったのさ。
―― 其れが、如何した?
[再び殴りかかってくるならば、腕を掴んで捻りあげるだろう。]
(225) 2012/05/22(Tue) 01時半頃
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ヘクターは、けらけらと笑い声が、謁見室に*響く。*
2012/05/22(Tue) 01時半頃
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イカすだろゥ?
可愛い可愛い妖精ちゃんにゃ、ちょいとハードだからなァ?
[嘲りには、嗤いで返し。]
ーーーー断る。 嬢ちゃんの殺しなんてショー、滅多な事じゃあ見られねェ!
[ヤニクの激昂が、心地よい。 自然ににやつく表情を隠しきれないまま。 腕を抑えれば、反抗的な目が見える。 舌舐めずりをしたのは、悪魔に向けられる憎悪もまた、彼の餌であったから。]
(245) 2012/05/22(Tue) 12時頃
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どうしてもってなら、青い蝶を殺すしかねェよゥ。
術は嬢ちゃんに寄生した。無理に解けば、嬢ちゃんごと死ぬぜ?
[主に解かせようとも無駄だと暗に*含ませて。*]
(246) 2012/05/22(Tue) 12時頃
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邪魔なんざしてねェよ? ちょっと"遊んでるだけ"だからな。
[くつくつと笑いながら、ミッシェル>>255に答える。]
…………
[真っ赤な魔女の絵画を持ち去る女に、ちらりと眼を向けるが。 それも直ぐに、ヤニクへの嘲笑に変わっていった。*]
(281) 2012/05/22(Tue) 20時頃
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巫山戯てなんか無いぜ?
[憎悪を喰らい、けらけら愉しそうに笑う。 夜中に磨り減った分が、ゆっくりと満ちていく。]
わからねェよ?青いのは定着してないかもしれないぜェ? くっく、無理矢理解いて確かめて見るかァ?
[其れこそ、悪魔の聲、だった。]
(282) 2012/05/22(Tue) 20時頃
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