231 獣ノ國 - under the ground -
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―昨夜・食堂―
[フィリップが言いかけてやめた言葉>>6。大体何が言いたかったか察して、私は穏やかに頷いた]
ええ、優しかったわ。 たくさん愛してもらったの。
[人間ではない私が、迫害されないように。両親はずっと人目を避けて、人里から遠く離れて暮らしていた。 両親以外の人間に見つからないように、私はほとんど家から出られなかったけれど、真夜中に少し外を散歩したりもした。私が夜行性だったのは、ある意味都合が良かったのだと思う。 そんなことを話しながら、差し出したにんじん。 意を決して食べるフィリップの様子を見守って]
無理しなくていいのよ。
[ふしぎ。たぶん、美味しい>>7。 なんだか気を使われているような気がする。 そもそも、調理したものを食べる習慣のない人にシチューというのは少しハードルが高かったんじゃないだろうか。 ドレッシングのかかったサラダくらいから始めるべきでは、なんて今頃思っても遅い。……なにより、フィリップが興味を示していたのはシチューだったし]
(18) 2015/07/14(Tue) 19時頃
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[ありがとう、とトレイに置かれた蜜柑に手を伸ばしながら]
無理はしなくていいけれど。 でも、もし私の食べているものに興味があるなら、いつでも味見してくれていいわ。
[そんなことを言ってから、それはつまり、これからも一緒に食事をしようといっているも同然、ということに気づく。 そんな意図はなかったのだけれど……つまり私は、当たり前のようにこれからもフィリップと一緒に食事をするつもりでいたらしい。 そんなことに思い至り、また少し居心地の悪い気持ちになった。 居心地が悪いというか……むずむずするというか。 どうにも、落ち着かない]
(19) 2015/07/14(Tue) 19時頃
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[不満げな彼の兄には、私からもごめんなさいね、と謝っておく。 心配性のフィリップ>>8に、安心させるように頷いた]
大丈夫よ。第二図書室に行くだけだわ。 気をつける。約束するわ。
[思えば、誰かに心配してもらうなんて、久しぶりかもしれない。 絡められた指に、こちらからも力を込めて握り返した。 そういえば、昔からフィリップは、私のことを大切に扱ってくれたように思う。 それが、翼への憧れゆえのことでも、この場所で私のことを大切に扱ってくれる人なんて、他にはいなかった]
おやすみなさい。 ゆっくり休んで。
[昨日はベッドに凭れかかって眠っていたフィリップ。きちんと睡眠が取れているとは思えない。 食堂を後にして、分かれ道。 別れ際にそう言って、人目がなければ頬におやすみなさいのキスを。 そうして、私はいつものように第二図書室に向かった]
(20) 2015/07/14(Tue) 19時頃
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―翌日:第二棟・第二図書室―
[どうしてこんなことに。 私の胸の中は、そんな気持ちで一杯だった。 一日ぶりに訪れた第二図書室は、とんでもないことになっていた>>2:44>>2:45。 もともと、第二図書室はきちんと管理されていなかった。放置されて、埃が溜まって。 でも、放置された状態と、意図的に荒らされた状態というのは、実のところ全く違う。 放置された状態の室内をきちんと片付けるつもりなんて、私にはさらさらなかったけれど(そもそも、一人でどうこうできるような広さではないし)、荒らされたとなると話は違う。 荒れた部屋で落ち着いて読書なんて、できっこないのだ。 というわけで、その夜、私は片付けに追われることになった。 その結果]
くしゅんっ! ……ごほっ。ごほ、ごほっ。……くしゅん!!
[見事に埃まみれになり、咳とくしゃみが止まらない。 これは、最優先事項として入浴しないわけにはいかないだろう]
(21) 2015/07/14(Tue) 19時頃
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ごほっ……でも、収穫も……くしゅんっ! ……あったし。
[自室よりも親しんでいた場所だったのに、今まで気づかなかったのだけれど。 片付けの成果として、私はこの施設の地図>>1:245を手に入れていた**]
(22) 2015/07/14(Tue) 19時頃
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―廊下―
[手に入れた物は、決して誰かに……特に人間には見咎められたくない物だ。私は一度自室に戻ることにした。 大浴場には着替えを持っていく必要もあることだし]
くしゅんっ!!
[止まらないくしゃみと咳に閉口しながら、私は長い廊下を歩く。 そして、考えていた。 一体誰が、第二図書室をあんな風にしたのだろう?]
(23) 2015/07/14(Tue) 20時半頃
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[真っ先に思いつくのは、もちろんマーティンだ。あの日、あんなところで、ご丁寧にタオルケットまで掛けて眠っていた人物。 眠っていた場所は、ちょうど荒らされていた部分とも一致する。 けれど]
ごほ、そんなことをするような人には……ごほごほっ! ……見えなっくしゅん! ……いのだけれど。
[我ながら酷い。今ならフィリップの兄とも引けをとらない騒がしさだ。 眉を寄せて、少し鼻をすすった。 そう、問題は、マーティンがそんなことをするような人物には見えない、ということだ。 誰かとあそこで争った? 次に浮かんだ考えにも、私は首を横に振る。ふわっと頭から埃が飛んでいって、また溜息を一つ。 あんな、滅多に人が来ない、だからこそ私の愛しているあの場所に、複数人が居合わせて、部屋があんなに荒れるような争いを起こすなんて、どんな確率で起こりうるだろう]
(24) 2015/07/14(Tue) 20時半頃
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[そして、私にはもう一つ問題があった]
大浴場……ごほっ。 誰も来ない、わよね……くしゅん!
[別に同性に裸身を見られるのが恥ずかしいとか、そういうわけではなく。 問題は、誤魔化しようのない胸元に咲いた花だった]
(25) 2015/07/14(Tue) 20時半頃
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―自室―
……っくしゅん!
[自室に戻り、少し考える。 私の部屋に、来客などないに等しい。 けれど、目に付くところに施設内の地図を置いておくのはどうにも抵抗があった。 ごほごほと咳をしながら、私は少し考えて。 結局、着替えを取り出したついでに、クローゼットの中に仕舞う。 長居をしては、自分の部屋に埃を落としてしまいそうで、私はさっさと大浴場に向かうことにした]
(28) 2015/07/14(Tue) 22時頃
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―第一棟・大浴場―
[脱衣所で埃っぽい服を脱ぎ捨てると、私は翼で体を隠すようにして、大浴場を覗き込む。無人であることを確認すると、ほっと胸を撫で下ろした。 シャワーに向かうと、頭から浴びながら、まずは気の済むまでうがいをすることにする]
咳……出なくなったかしら……。
[息切れを起こすくらい何度もうがいをして、私は大きく溜息を吐いた]
(38) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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マユミは、フィリップがそういえば今朝は来なかった、と思う。埃まみれの姿を見られずに済んで、よかったけれど。
2015/07/14(Tue) 23時頃
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[全身を泡だらけにして、汚れを洗い落とす。特に衣服に守られていない髪は念入りに洗った。いつもはざっとシャワーを掛けるだけの翼も、今日は丁寧に。 そうして浴槽に浸かり、私はようやく一息つく]
とんでもない目に遭ったわ……。
[胸元に目を落とし、花を咲かせた人のことを思い浮かべた。 困ったものだ。第二図書室が荒らされていたなんてことが耳に入ったら、心配するに決まっている。 誰にも言わずにおくべきかと思う一方、私が毎晩のようにあの場所に通っている以上、“犯人”と鉢合わせする可能性があるかもしれない、と考えると、このまま迷宮入りにしてしまっていいものかとも思う。 結論はなかなか出ない。私は眉を寄せて、ぶくぶくと浴槽に沈んだ]
(51) 2015/07/15(Wed) 00時半頃
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……駄目だわ。私は眠いのだもの。
[浴槽から浮上して、出てきた答えはそんなもの。 いつもなら眠っている時間だ。眠い頭で考えたって、最善策を思いつけるわけがない。 とっとと上がって、眠ってしまおう。それから考えよう。 そう結論を下して、私は脱衣所に向かった**]
(55) 2015/07/15(Wed) 00時半頃
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―第一棟・廊下―
[獣がなぜ迫害されるのか。結局それは、獣がマイノリティだからだと私は思っている。 例えば人数比が逆転すれば? 迫害されるのは人間の方だろう。“何の獣の特徴も持たない、奇妙な生き物”として。 そうなれば、今度はあの女医は、人間を獣に“なおす”研究でもするのだろうか]
……くだらないわ。
[その声は、我ながら吐き捨てるような響きだった。 届いた、クラリッサの謝罪の声が、ジリヤの焦った声が、頭から離れない。 きっともう止めるには間に合わない。きっと既にクラリッサは生死の狭間にいて、そこに自分が押しかけても、邪魔になるだけだと冷静に判断してしまう。 私は自分が異常だとは思っていない。私は、こういう生き物なのだと思っている。だから、“なおす”と称して命を危うくする薬を投与する行為は度し難いと思っているけれど、それでもあの人間は女医で、賽は投げられてしまった今、クラリッサの生存率を上げるためには必要だ。 頭ではそうわかっている。けれどその現場を見てしまったら、きっと私は冷静ではいられない。邪魔になるとわかっていながら、あの女医を詰るだろう。 だから、行けない]
(100) 2015/07/15(Wed) 21時半頃
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[嗚呼、けれど本当に苛々する。 私に言わせてみれば、健康なクラリッサに命を危うくする薬を投与する行為は、治療ではない。医療行為ではない。 それは……実験というのだ。 そして、実験をする人間のことを、医者だと私は思わない。 そういう人間は、医者ではなく]
マッドサイエンティストと言うのだわ。
[小さな声で毒づいた。 女医の葛藤を知らない獣の私は、何の迷いもなくそう断罪をするのだ]
(102) 2015/07/15(Wed) 22時頃
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―第一棟・食堂―
[いつもなら、とうに眠っている時間で。けれどこんな状況で眠れるわけもなく。 一度自室に戻り、クローゼットから取り出した施設の地図をポケットにつっこむと、私は食堂で珈琲を受け取った。いつものように背もたれを横向けにして、椅子に座る。 眠れない。けれど医療室に行くこともできない。今の私には、なにもできない]
……何をやっているのかしら、私。
[砂糖もミルクも入れず、苦い珈琲を啜る。 暖炉の秘密のことも、地図を手に入れたことも、チェビイを警戒して、そして誰かが暴走することを恐れて、言えなかった。 けれど、もっと早く言っていれば。人間にならずとも外の世界へ行ける可能性を示唆していれば。こんなことにはならなかったかもしれない]
私は、愚かだわ。
[無力感に打ちのめされて、テーブルに突っ伏した]
(104) 2015/07/15(Wed) 22時頃
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[はっと顔を上げた。 いつの間にか眠ってしまっていたらしい。眠ってしまわないように苦い珈琲を飲んでいたというのに。 視界に入るカップの中の珈琲は、すっかり冷めてしまっているように見える]
クラリッサは……。
[どうなったのだろう。 “声”をかけてみようかとして、躊躇う。 結果を確認することが、酷く恐ろしかった]
(132) 2015/07/16(Thu) 00時頃
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[返事は戻ってこない。唇を噛み締めて、白いカップの中の黒い珈琲を見つめる。 私は、心から、クラリッサの無事を願っている。 けれど……けれども]
獣を人間にする薬が、完成したとしたら……?
[獣は、人間に迫害されている。その根底にあるものは、結局のところ恐れだと思う。 自分たちと違う生き物。けれど限りなく人間に近い生き物への、恐れ。 それなら、薬が完成したなら……使われる、だろう。恐怖の対象を、自分たちと同じ人間に、しようとするだろう]
そんなの、ごめんだわ。
[私は、人間になることなんて、望んでいない。 翼を失うなんて、真っ平だ。 私は……とうさまとかあさまの子どもである私は、こういう生き物なのだ。 冷たくなった珈琲を、一息に飲み干した**]
(152) 2015/07/16(Thu) 02時頃
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