137 海の家 『nave Di mare』
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― 回想:浜辺 ―
[浜にそよぐ海風にタバサの臙脂の頁がひらとそよぎ、 刹那、中身が垣間見える。 と、同時に聞こえた『日記』という言葉>>84に目を逸らして]
とても良い風合いになっている。 大事に使い込んでいるのだね。 花はないなあ、私には。 [彼女達の歓声にも似た高らかな響きを聞きながら、首を振った。
シャッタを切るトレイルには、 後でプリントして欲しいと伝えて]
(+0) 2013/08/18(Sun) 23時半頃
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[ジェニファーが煙草を吸うのを見て、 胸元から一本取り出し、火を所望する。
ホリーの手前、一本だけな、と言い訳めいたことを言って。 二人で笑いながら導火線に火を点け、 咲いた花にまた笑った]*
(+1) 2013/08/18(Sun) 23時半頃
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― 101号室 ―
? …………頭が、重い?
[重く、気怠く、そして熱く。 痛みと僅かな吐き気さえともなった頭をぼんやり起こし、 やがて理解する]
風邪、か?
[夏だからといって、濡れた髪のまま眠りに就いたせいだろうか。 大判のタオルで巻いているので、シーツまで濡らしてはいないが]
ふう……。 熱もありそうだな。
[体温計は持ってきていない。 しかし、微熱を越えた温度であることは測らずともわかり、 溜息を吐く]
(+2) 2013/08/18(Sun) 23時半頃
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全く何をしているんだ、私は。 と、皆にうつしてはいけないね。
[呟き、マスク代わりにタオルを巻いて外に出ると、 一番最初に会った人物に手短に告げて]
良くなるまで部屋に篭っているよ。 見舞いは不要。
大丈夫、熱は良く出るんだが異常に治りが早いので、 一晩寝ればぴんぴんしてる。 皆も体調には気をつけて。
[そう伝えると、部屋に戻った]**
(+3) 2013/08/18(Sun) 23時半頃
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― 真夜中:101号室 ―
[浅い眠りの淵で夢を見ていた。 ベッドで横になる自分の傍らに兄と妹。 兄のトレードマークとも言える神経質さはなりを潜め、気遣わしげにこちらを見ている。妹は今にも泣き出しそうな顔で、ベッドの端にしがみつき。
ふたりとも、風邪で寝込んだ自分を心配しているのだと知って、 大丈夫だ、と声にならない声で呟く。
ふたりの後ろには両親の姿も見える。 父の言いなりで存在感の薄い母親。 その母が、作家の道を選んだとき、反対する父と兄に、 珍しく強く物を言って、味方になってくれたことを思い出す。 彼女には、もう長い間会っていなかったが。
父親は仕事の都合で、時折彼女の住む街を訪れるので、 その際食事をしたりもする。 しかし、打ち解けた会話なぞ幼い時分から交わしたことはなく。
それでも、父と娘とはこんなものだろう――と感情の折り合いはつけて]
(+4) 2013/08/19(Mon) 16時半頃
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[家族が揃っているなんて、夢みたいだ。
と、思った瞬間、これが夢だと悟る。 同時に彼らの姿は霧散して、
――思わず、残像に手を伸ばしてしまう。 届かないと知りながら。
目を覚ますと誰もいない。 大丈夫、わかっている。
そう言い聞かせて、ゆっくりと開いた双眸―― の先は青い室内]
(+5) 2013/08/19(Mon) 16時半頃
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ああ、電気点けたまま寝てしまったのか。 よっぽど疲れていたみたいだな。
[言いながら起き出して。 この時は、体にまだ少しばかりの違和感。 気のせいだと思えば気にならない程度の。
喉の奥の嗄れるのも暑さで喉が渇くせい、そう判断して]
何か、飲みたいな。
[呟いて、ガウンだけ纏い、部屋の外へ]
(+6) 2013/08/19(Mon) 16時半頃
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― 真夜中:キッチン ―
[来てはみたものの、恐らくこんな夜更けに人はいるまい。 客の身で、勝手をするのは憚れる――と逡巡する間に、テラスからの物音>>40 自然、そちらに足を向ける]
ホリー。 それ、まさかお酒じゃないだろうね?
[彼女の姿を認めれば、微笑み。 グラスを傾ける仕草に、淡い茶の液体の正体に気づいていても、そんなことを言ってみる。
中身を知れば、同じものを所望する。 喉が渇いてここに来たんだと言って。 ホリーが持ってきてくれれば、一緒にテラス先に腰を据え]
良かった、ホリーが悪い子になったんじゃないかと思ったよ。 それでホリーはどうしてここに? 考え事?
[ため息に気づかずとも彼女の雰囲気に察するものがあって。しばし、ホリーの話に耳を傾ける>>41>>42 流れる黒髪を綺麗だな、と思いながら]
(+7) 2013/08/19(Mon) 17時頃
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弟くん、は他になりたいものができたのかな。 それか、期待が重荷になった? うーん……。
[しかし、ホリーの話だと、オスカーは教師になることを自身で夢見ていたように聞こえて]
そうでなければ、 ホリーに考えて欲しかったんじゃないのかな。 本気で、なりたいかどうかを。
両親の期待とか、 自分のついでとかおまけみたいに思いではなく。 私はホリーやオスカー君、 の気持ちの奥底までわからないけれど、
お互いのことをすごく考えているんだな。 それは伝わってきたよ。
(+8) 2013/08/19(Mon) 17時頃
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[アドバイスになっているのかどうか。 大事なのはホリーの気持ちを聞くこと。 それでも何か言葉を続けようとして――くしゃみひとつ]
……んんん?
[先ほど強くなった違和感に首を傾げる。 ホリーのお礼とお辞儀に軽く手を振って]
帰ったら、しかと話せるといいね。 ぐっすりおやすみ。*
(+9) 2013/08/19(Mon) 17時頃
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― 朝:101号室 ―
[眠りにつくと再び同じ夢。 また途中で夢だと気づき、それでもまた同じように手を伸ばしてしまう。]
そして、その指の先には――タバサがいた>>36]
え……?
[問う声もかすれ気味に。 突然目を覚まされ驚いただろうか、 とはいえグローリア自身も動揺して、慌てて身を起こそうとする]
タバ……サ、さん。 いや、見舞いは……うつると……。
[途切れ気味の声。 目に映るのは、タオルを持った手と、ベッドサイドに置かれたお粥と錠剤。ネギの匂いが食欲をそそる。]
(+10) 2013/08/19(Mon) 17時半頃
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ごはん……。
[どうやら食欲はある様子。 タバサの看病にはそれ以上抵抗することはなく、 若干ばつが悪そうに、それでもおとなしく食べさせてもらい]
はじめてお粥をおいしいと思ったよ。 うん、本当においしい。タバサさんは良い嫁になれるだろうな。 ありがとう。
[ひとりを欲しておきながら、ひとりになると寂しい――なんて勝手なものだと苦笑する。 絶妙のタイミングでやってきた彼女に、もう一度感謝の言葉を呟いて。
栄養を取って、薬を飲めば、再び襲ってくる眠気。 今度は恐らく夢も見ず、深く眠れることだろう]**
(+11) 2013/08/19(Mon) 17時半頃
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