214 サンタ養成学校卒業試験
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─ 校庭で ─
[白もふの捜索に掛かるのはさて、これで何度目だろうか。 彼の白い毛皮はともかく、あの赤い目は虚弱の徴。
かといって、外に出るなと釘を刺せる筈もない。 相手は鼠だろうと成年。更に言えば、自分より年上だ。
ヒトの言葉を覚え、小さな体で鉛筆を握り、時には雪に埋没。 捜索に人が集まるのも彼が努力家で、それに見合う人望故に。
背後から掛かる耳が痛む言葉>>4は、聞こえないふりをして。 雪はまだ舞わないが、明日の実技はどうだろう。思考が逃げ、 足元不注意で橇>>0:191に引っ掛かり、新雪に転がる始末。
舌を噛んだが大丈夫かと、言おうとした矢先にこれか。 体の前面が雪に隠れたのを良いことに、笑い声に渋い顔。]
(15) 2015/01/23(Fri) 18時頃
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……此処にはいないようだ。
[というより、いたら困る。
素手で雪を掬い、転倒を捜索にとあまりに苦しい偽造の所作。 その場の雪を掻き分け、窓から落下した地点に近付いて行く。
駆け出した姫君>>0:195は、T−305号を呼ぶために。 猟犬ならぬ、猟馴鹿。何度も活躍した助っ人ではあるが、 尾っぽの焦げ茶が餌にでも見えるのか、幾度となく齧られた。
動物のやることだから、と大目に見てはいるのだが。 ぶち、と嫌な音と共に数十本を毟られてからというもの、 彼の前に立たないように、後ろを晒さぬようにしていた。
奔放な彼から距離を取り、先程の転倒で髪に付いた雪を払い。 一歩進んでは、冷たくも白く柔かな海に遭難した級友を探す。
泳ぐなら雲の海にしろ、と無茶なぼやきを口にしながら。]
(16) 2015/01/23(Fri) 18時頃
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[やはり、人の身では力不足だったようだ。 見付けたらしい声>>0:197に、探す手を止め頭を上げる。
咥えられた白は雪と同色だが、四肢の先端と尻尾は桃色だ。
彼を受け止めた彼女の、悲痛な叫びに近付く足が速度を増し、 ハンカチを取り出しながらアシモフにと手を伸ばした。]
…………冷たいな。 だが、わざと体温を下げて体力を温存したのだろう。
[ハンカチで雪と水気を拭い、襟巻きの中に放り込む。 手早く暖める為にも、彼の腹が首の動脈に当たる位置に調節。
不安がるアリスには、鼠の中には冬眠する種族がいる、と。 彼がそうでないと知りながら、元気付けるための一言を。]
(17) 2015/01/23(Fri) 18時頃
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[意気消沈する薄紅姫の額に、つん、と軽く指を押し付け。 冷えた指先でも感じる冷え>>0:198に、 どれだけの間、彼女が捜索に当たっていたかが窺い知れた。]
お前も早めに教室に戻れ──…っ、ん?
[引っ張られ、何事かと振り向けば見た目は草食、瞳は肉食。 茫洋と、爛々とした黒檀に身を引くより早く、強奪される毛髪。 痛む頭皮を撫で摩り、腹を壊すぞと横面を掌で軽く上下。
外よりかは暖かい室内に戻るべく踵を返し、 途中で落とさぬように掌で支え、襟巻の上から塊を指圧する。 血液の循環と、気付けを狙っての素人手当て。]
もう少し人を頼れ。お前の手足はいくらでもある。
[聞こえているかどうかはさておき。 心配を押し付けるでもなく、迷惑だと詰るでもなく。 お互い無事卒業するのだろう、と言われた言葉を繰り返して。]
(18) 2015/01/23(Fri) 18時頃
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[教室に戻る前。こっそり掌で押し固めた雪の欠片を、 すぐには溶けぬようポケットの中に忍ばせて。
室内に戻って来てから油断を見せた隙に、 ピート[[who]]の背中に投入したのは*ここだけの話だ。*]
(19) 2015/01/23(Fri) 18時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/23(Fri) 18時頃
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─ 夜・寮 ─
[寮に戻り、動きやすい服に着替えると髪を縛り直していた。 後頭部に高々とあった尾っぽは右側に寄せ、軽く編み込む。 胸元に垂らした荒縄は、頬杖を突けば机に触る長さにもなる。
実技の復習なら、何も夜でなく昼にやるべきだろう。 だが実際の配達は夜だ、より実践的に……というのは建前。 調子が悪くない限り、及第点なのだし回避したい、が本音。
防寒兼毛髪保護用の耳当て付き帽子を被り、寮の外に出る。 帽子以外は、大体いつもと同じ実習時のスタイルだ。
冷風が頬を撫ぜ、教室での温かい紅茶>>7が早くも恋しい。 あれのお陰で悴んだ手を、友人の体温で暖めずに済んだ。 手っ取り早いが、悲鳴が耳に痛いのと心証悪化は宜しくない。]
(30) 2015/01/23(Fri) 20時半頃
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─ 厩舎 ─
[道中や実習場所は等間隔に設置された蛍光灯で照らされ、 昼間程ではないが適度な明るさを保っていた。
寒い屋外でも光源の蛍達が然程機嫌を悪くせずにいるのは、 日夜努力する生物学部の研究の賜物だろう。>>0:103]
やはり、夜になると冷えるな。 終わった後は、汗が冷えないようにしないと。
[同じ様に実習練習に向かう級友と一言二言交わしながら。 厩舎に着くと重い扉を開き、一番大人しい馴鹿に近付く。]
……明日、頼むぞ。
[ぽすぽすと顔を撫でながら角の根本を掻いてやり、 ご褒美用の角塩をちらつかせた。]
(31) 2015/01/23(Fri) 20時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/23(Fri) 20時半頃
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[どれだけ髪を乱されようと、直すのは手慣れたものだ。>>26 解いた髪紐を咥え、階段を下りながら纏めた髪を括り上げる。
咄嗟の行動で防寒を怠った中年見習いに一言向ければ、 大人気なく振り下ろされた鉄槌に、痛む頭を押さえた。
存外元気じゃないか、と呟いたのは自身の口腔の中だけに。]
相も変わらず、見た目に反して面倒見が良いな。 見方を変えたら幼女愛好者のようだ。
[ふ、と目を細めては、彼を小馬鹿にして拍手喝采。 アリスは幼女と呼ぶには大人びているが、対比的にだ。
自分には出来ない気遣いが自然と出来るのだから、 年を言い訳とせず胸を張れば良いのにと。 言った所で舞い上がるだけだ、と伝えてやるつもりはない。]*
(43) 2015/01/23(Fri) 21時半頃
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[アシモフが見付かった後。 口を動かす馴鹿にどつかれる、哀れなミナカタ。>>27 赤鼻であっても、漂う加齢臭でか仲間意識は薄いらしい。]
大丈夫か、おっ……ミナカタ。
[あからさまに言い直し、視線だけは同情を向けてやる。
ここにいる皆で、同じことを目指す最後の授業日。 あまりそう思えないのは、まだ続いて欲しいと願う所為か。 何気なく見上げた空は、泣きたくなるくらい澄んでいた。
教室に戻った後。 冷えた体に染みる温もりに、仄かに纏う空気を緩めながら。]
ありがとうな。
[入れてくれたポーラに、ゆる、と尾っぽを揺らして感謝を。*]
(44) 2015/01/23(Fri) 21時半頃
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─ 夜・寮 ─
新聞の勧誘なら間に合っている。
[間違った訪問の声>>49には、こちらも間違った返答を。 出る直前だったが、訪ねて来るのなら部屋に招き入れた。 手元に甘味もあることだ、と。]
手早いな。疲れているだろうに、助かる。
[甘味作りは彼の息抜きにでもなっているのだろうが、 そうであっても払ってくれた労力に感謝せずにはいられない。
ちら、と一瞥だけに留めるのは、即座に食べないように。 実技の復習が終わった時の、自分へのご褒美にするためだ。
片手で甘味を受け取り、傍の机に皿を置く。 散々使って疲労した頭を労るように、ぽん、と掌で一撫で。]
(66) 2015/01/23(Fri) 22時半頃
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……口? んぐ。
[強請る声に、何かあるのかと控え目に開いた口。 押し込まれた甘さ>>50に、驚きから瞬きが増える。
唇のクリームと餡子を舐め取りながら、口をもごもごと。 毒味だからと悪びれず、どこか嬉々として募る口調。
眉間に皺が寄ったのは不快ではなく、飽和した面映ゆさだ。]
無理矢理押し込まずとも、一人で食える。 ……初めてにしては、美味いんじゃないか。
[覗き込む視線に狼狽が隠せず、見開いた目が行き場を無くす。 額を掴んで視線を遮り、照れ隠しに前髪を掻き混ぜた。]
これから俺は厩舎に行くが、テッドはどうする?
[手を離し。くい、と顎で外を示した。 彼が、何処か向かう先があるのなら無理強いはしない。*]
(67) 2015/01/23(Fri) 22時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/23(Fri) 23時頃
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─ 厩舎 ─
[現実逃避で馴鹿の横面を撫で回すこと、数分。 鬱陶しい、と撥ね除けられた手に、昼間のことを思い出す。
避けようとし、首に当たる冷たさと落とす忌避に回避が遅れ。 冷えで痛みは鈍かったが、一撃は一撃だ。>>69
たまに傾けていたスキットルを、盗み飲みしてやろうか。 それともブラックコーヒーと称し、砂糖飽和な差し入れを。
実に馬鹿げた復讐劇を考える最中、外から人の気配。>>68 練習に来た級友だろう、と気を抜いていたのが失態だった。]
(85) 2015/01/23(Fri) 23時半頃
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───っ、誰だ?!
[パシッ、と背中に軽い衝撃。>>80 急に振り向いたせいで帽子がずれ、視界が隠され踏鞴を踏む。 馴鹿はというと、縛りきれなかった毛先を暢気に食んでおり。]
ぅ、こら、離せ。食うな。
[柱に何とかしがみつき、転倒は避けたが地味な痛みは点々と。 帽子を直し、悪戯の主が昼間悪戯を仕掛けたピートだと認識。]
ふ……………後で覚えておけ。
[鋭い眼光を向け、指先で引き金を引く仕草。 だが、馴鹿に髪を咥えられた姿は、何とも格好悪かった。]
(89) 2015/01/23(Fri) 23時半頃
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朧は、テッドならこうも馴鹿に遊ばれないだろうに、と嘆息。
2015/01/23(Fri) 23時半頃
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細かいことを気にしていると、ミナカタみたいにハゲるぞ。
[真正面から言い返され、反撃の弾は明後日の方角に。>>93 まだハゲていない?将来性を鑑みて、だ。 髪を心配してくれた級友>>78が、若ハゲの心配までもして いてくれてる、とは知らぬが華というものだろう。>>21
立ち上がろうにも髪を引っ張られ、膝を折ったまま。 ピートの声掛けにパッと口を離す馴鹿に、やれやれと溜め息。]
どうにも、じっとしていられなくてな。 一頭引きくらいでも感覚を掴んでおこうかと。
[背中の雪を払う彼に、吐息に消えた感謝の言葉を引き出し。 繋いでいる馴鹿の縄をゆっくり解き始めた。]
空でも飛べば、少しは気も晴れるかもしれんからな。
[テッドや他の仲間に比べ、乗りこなす確率は半々なのだが。]
(97) 2015/01/24(Sat) 00時頃
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─ 昼・教室で ─
[カップを受け取り、はにかんだ彼女>>81の頭上に揺れる耳。 ぴょこぴょこと小刻みに動くそれに目が奪われ、凝視数秒。
ここの生徒の何人かは耳といい、尻尾といい、何と誘惑の 多い外見をしているやら。異性に気安く触れられぬ気質上、 触ったことや、触らせてくれと頼んだことは、一度もない。]
コンビと呼べる程のものかは、どうだろうな。 俺が相棒を張れる程、あいつは小さな男じゃない。
[視線を遠くに投げて誘惑を振り切り、肩を竦めて誤魔化して。 意識を朦朧とさせながらも、労りを忘れない小さな手。>>42 あの中に詰まった情熱には敵わんさ、と緩く頭を振る。]
ポーラの紅茶にも敵わないように、な。
[卑下でなく、どちらも純粋な称賛。 付け足した言葉は、今思い出したようなふりをして。*]
(104) 2015/01/24(Sat) 00時半頃
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[まだではあるがな、と笑い声>>98に茶々を返す。 これを陰口にしない為にも、後で本人に直接言わなくては。
無駄に律儀なことを考えながら、手綱を腕に巻き付けて。]
それくらい、聞かずとも好きにすれば良い。 俺より上手いのだから、そう気負うな。
[ぐりぐりと直した帽子を撫でてずらし、扉を顎で示して。 トナカイもピートの肩に懐き、鼻先を擦り付けていた。]
迷いやすいならトナカイの声を聞け。 誰しも、一人で飛ぶ訳ではない。
[違うか、とは形だけの問い。 トナカイを引き連れながら、共に練習場まで歩こうかと。]
(109) 2015/01/24(Sat) 00時半頃
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─ 厩舎→練習場 ─
礼の言葉より、現物の甘味が欲しいな。
[視線が遠のいた感覚>>112を気にもせず、さらりと。 上手く素直になれない彼を真似ての言葉だったが、 存外熱が籠ったのは、部屋に置いてきた存在の所為か。
外に出ると、ひやりとした外気に帽子の紐を顎下で結び。 雪に足を取られぬ速度で、橇の轍を踏みしめる。]
トナカイとて、不安はあるだろう。 だが、彼らは背後の操縦者を信用しているからこそ、 前だけを真っ直ぐ見て走ってくれるのではないか。
[俺のようにちらちらと振り向かれては、信用がない証拠だ。 そう口にすれば、橇を引くトナカイ本人が同意を示すように上下した首を、分かってるなら止めてくれ、と軽く小突く。
練習場に着けば、もたもたと橇をトナカイに括り付ける。 しゃがんだ頭を齧ろうとする口を躱しながらの攻防付きだ。]
(121) 2015/01/24(Sat) 01時半頃
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[橇が外れてしまわないか、ハーネスが留まっているかを確認。 怠れば、自分の怪我やトナカイの故障にも繋がる重要事項だ。
ピートにもチェックを頼み、大丈夫との声を機に橇へ乗る。 橇に乗る際、立ったり座ったりは個人の自由らしく千差万別。
尻が痛くなるから空を舞うまでは立ち、安定すれば座る者。 最初から最後まで空気抵抗を甘受し、空の旅を満喫する者。
自分はというと、地上では座った状態で飛び立った瞬間につい立ち上がるという、不器用極まりない走行法しか出来ない。
そもそも、何故配達学部以外にも橇の実習があるのか。 一通りの技能があってこそ一人前のサンタクロースだと、校長の言いくるめに合ってからは文句を言わずにいた。
橇制作も、実際に乗らなければ分からないこともある。 それに配達以外に、普段の移動手段としての活用も出来る。
理に敵っている。だが、表情が乏しかろうと怖い物は怖い。 級友に対してもそうだ。冷やかしを混ぜてしまうのも、 近付き過ぎ、関わり過ぎ、深入り過ぎてはないだろうか、と。]
(138) 2015/01/24(Sat) 02時半頃
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つっ。……すまない、考え事をした。
[トナカイが振り向き、ガタ、と揺れた橇に顔を顰めた。 ひらりと謝罪を籠めて手を振り、操縦に意識を集中させる。
考えてどうになる。 いくら思考を巡らそうと、実行しなければ無も同じだ。
は、と白を吐き出しては手綱を握り締め、トナカイを操る。]
そろそろ体は温まったか? あまり遠くには行けないが、少しだけ空を舞おうか。
[く、と縄を引いて向きを変えた先には小さな傾斜。 空へと旅立つ為の、射出台。
加速して地を蹴るトナカイの躍動を手綱に感じ。振り落とされぬように、飛び立つ邪魔をしないように橇全体の均衡を保つ。
ぐんぐん速度を増したトナカイは、練習場の上空を旋回させようとした意図に反し、目的の高度を増して行き──。]
(139) 2015/01/24(Sat) 02時半頃
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……おい、何の冗談だ?
[ひく、と口の筋肉が痙攣した。 どう機嫌を損ねたか知らないが、よりによって針路は校舎。
速度を緩め、何とか屋上に着陸すると橇の上にへたり込む。 トナカイがふすふすと鼻を鳴らし、興味を示したのは望遠鏡。
喰うなよ、と念のため注意はしておき、掌で目許を覆う。 暫しの休憩を取ろうとし、まだ人の気配>>120があったら、 失態を見られ罰の悪い表情をうっすらと*浮かべていた。*]
(140) 2015/01/24(Sat) 03時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 03時頃
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[落下の衝撃で、ミナカタの認識に時間がかかってしまった。 最初に目が合ったのは、意地の悪い笑み。>>152 次は手にしていたスキットル。そして、年季のある教科書。
不時着を見られてしまった居たたまれなさに首を傾ぐが、 っぽも今はただの垂らした荒縄。いつもの様には揺れぬまま。]
そうだな。頭脳輝く未来の持ち主の気配に、 つい引き寄せられてしまったようだ。
[かなり回りくどい頭髪の心配をし、橇から立ち上がる。 トナカイを引き連れ、手摺に凭れるミナカタの隣に。]
何も、寒い屋外でやることもあるまい。 星詠みと天候観察か?
[教科書を一瞥し、帽子のずれを直す。
手摺に手綱を括り付け、スキットルの酒を寄越せと手を出し… 拳を肩に押し付ける。体は温まるが、飲酒運転は宜しくない。*]
(153) 2015/01/24(Sat) 16時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 16時半頃
懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 17時頃
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─ とある冬の夜 ─
……サンタクロースは、偉人の偶像でしょう? 贈り物は嬉しいですが、礼は本人に言いたいですね。
[包装された小包を前に、そう言い放ったのは六つの時。
当時から一族の中で最年少。一番年が近い者でも、十も上。 雪深い山奥の集落では、同じ年頃の友人などいなかった。]
それに、たった一人の為に来ませんよ。
[両親は仕事の都合で、年に一度しか帰って来ない。 周りは大人だらけ。迷惑を掛けぬよう、うんと背伸びをして。
手に持った本に視線を戻しては、さらりと尾を揺らしていた。]
(贈り物よりも、父さんと母さんと一緒の時間が欲しい。)
[本当に欲しい贈り物は、ぎゅう、と無表情の裏に押し込めて。]
(163) 2015/01/24(Sat) 19時半頃
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[移民だった一族が今の地に根を下ろしたのは、曾祖父の代。 たまに近くの街に立ち寄っては、民芸品を売り捌いていた。 色とりどりの糸を編み込み、布に織り、刺繍を施す。 自分の尻尾に着けている髪の結い紐は、母が作った物だった。]
──…サンタクロースの養成学校がある?
[糸を選り分ける手伝いの最中、長老の言葉に眉を顰めた。 何も一族ぐるみで幼子を騙すことはなかろうに。
訝しがる自分に、苦笑していた皺だらけの顔。 ゆっくりと糸を紡ぎながら、異国の話を語り出した。
ソリに乗る者は老若男女、種族を問わず、身分も問わず。 サンタへの手紙を預かり、書けない者は夢から声を聞き。 贈り物を包み、馴鹿と交流し、天気を読み、光の欠片と戯れる。]
(……本当に、そんな夢みたいな話があるのか?)
[ずっと内に籠った子供が、初めて外に、興味を示した時の話。*]
(164) 2015/01/24(Sat) 19時半頃
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[伝わったら反撃を食らうからと、湾曲に努力は惜しまない。
何気なく馴鹿に真っ直ぐ伸びた手>>171を、横目に見て。 馴鹿は気が利くじゃないか、と蹄で床を蹴っていた。 調子の良いやつめ、と長く吐いた息は細く白く空に散り。]
明日、鼻を垂らして赤鼻を晒すなよ。 年を取ると抵抗力が落ちるからな。
[曖昧にぼかされた理由には踏み込まず、赤みを増した鼻先に 指を突き付けると、くるりとまぁるい円を描く。
煌めく銀に心は惹かれるが、帰っての楽しみだと言い聞かせ。 実技の具合を尋ねる声が中途半端に途切れ、取り繕う気配。 片眉を上げると、ぐり、と再度拳を捩じ込んでから指を組み。]
たまたま自由に飛ばれただけだ。明日は、大丈夫だろう。
[問題は、たまたまと称した塩梅の頻度の高さだろう。]
(176) 2015/01/24(Sat) 20時半頃
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[ちょいちょいと指先を動かすのは、考え事をする時の癖。 見えない糸を織り込む指を、静かに見下ろしていた。
複雑な編み方だと編み目を間違うため、編み方は単純。 三つ編みに二本三本と、糸の本数を増しただけのものだ。
極彩色、暖色、寒色と織り込む糸に籠めるのは、 目的だったり、感情だったり、思い出だったり…──。
はぁ、と息を吐くと同時に掌を握り締めた。 卒業を目前にし、隙間を縫って作り溜めた祈り紐。今も数本、ポケットに隠し持つそれらは渡す機会を逸していた。*]
(177) 2015/01/24(Sat) 20時半頃
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馬面だから、馴鹿も親近感が湧くのだろうな。
[甲斐甲斐しい甘やかし方には、ふ、と口を緩め。>>189 お似合いだぞ、と冷笑を浮かべていれば馴鹿に足を踏まれた。 馬鹿コンビだと揶揄したことに気付くとは、侮れない。
痛みでうっすら滲み掛けた涙を瞬きで散らし、明日を憂う。]
老人扱いとは失礼な。加齢を考慮しての心配だ。 ガキ扱いならどうぞお好きに。……慣れている。
[幾度目かの苦情を流し。 実際、ミナカタから見れば子供だろう、と提案には抗わず。 噛み付く素振りに手を引き、ひら、と五指を疎らに舞わせる。
カラン、と鈍い音が足元に落ちたことにも気付くのが遅れ。 微かに漂う酒精の香に、すまない、と細やかに詫びた。]
(201) 2015/01/24(Sat) 22時半頃
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俺は配達学部でもない。 そこまで、重要視はされないだろうからな。
[それなりに操れれば、それで良い。 イアンやテッド達のように、上手く乗りこなせなかろうとも。
指先の先、頭の中でも夜空を縦横無尽に駆け巡る彼らの姿。 何度も見上げたあの光景は、憧憬を抱かずにいられない。
視線を感じ、そちらを向けば前髪が頬をなぞり落ちる。]
溜め息を吐いていたのか? ……ミナカタの、辛気臭さが移ったのだろうか。
[気遣われているようで、何かに引き込む力を感じた。 まだそちらには早い、と小馬鹿にした笑みで首を振りながら。
ポケットに入れた紐、指先の感触で色を判断して取り出し。]
(202) 2015/01/24(Sat) 22時半頃
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酒の詫びには軽いかも知れないが、くれてやる。 取るに足らない、おまじないだ。
[彼用に作った、学問の青三本と知識の黄を二本の平四つ編み。 口早で言い切るとそれを胸に押し付け、馴鹿の手綱を解く。
目的はひとつ達成したのだ。 橇に足を乗せ、に文句や恥ずかしいことを言われる前に、 誰かしらがいるだろう練習場に戻ろうと。*]
(203) 2015/01/24(Sat) 22時半頃
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─ 飛び立つ前 ─
使った分の活力を、手っ取り早く補給する為にな。 ふむ、ないのか。それは残念だ。
[ポケットを漁り、空の手>>204を示す彼に気を悪くもせず。 ないならないで良い、と、何気なく背中を数度叩く。
そのついでに、中身を探ったせいで口を開いたポケットに、 音もなくある物を忍ばせた。 水色の三本と、空と夜空の青と藍が一本ずつの祈り紐だ。
帰り道か、部屋に戻った後にでも気付くだろうか。 馴鹿と心を通わせる未来の花形に、緩く目を撓めて。]
(215) 2015/01/24(Sat) 23時頃
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それは嬉しいな。 卒業祝いが残念会にならぬよう、気張らなくては。
[何かが吹っ切れたらしい彼に手を振り。>>205 トン、と自分の胸に拳を押し付けて互いの健闘を祈った。
まさか、この後馴鹿の大暴走に遭うとはまだ知らずに。]
(216) 2015/01/24(Sat) 23時頃
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─ 練習場 ─
[繋ぎ終えた橇のチェックも、ピート曰く万全のようだ。>>212 自分が見るよりも、彼の目は余程信用が出来る。
偏に、慎重に確認してくれているのが分かるからだが、 まさか自分のドジっぷりを見られてのことだとは。]
テストが終わっても、乗るのだろう?
[言外に、卒業した未来を口にして。 先を譲られ、手綱を操ると少しずつ橇が動いていく。
加速は過加速に変わり、馴鹿は従者の声を聞いてはくれない。 機嫌の良さが速度を、高度を増していく。
暴走した姿を、目撃されているとも知らずに>>178>>187 しゃんしゃんと鈴の音を響かせながら、月の光を遮った。*]
(223) 2015/01/24(Sat) 23時半頃
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─ 我練習場ニ帰還セリ ─
[屋上からの離陸は、随分と悲惨なものだった。 雪が積もっているとはいえ、その下は地面でなく平面岩。 腰骨まで伝わる振動と、長距離用の射出台の角度の急さ。 配達係でなくて良かった、としみじみ思い知ることとなった。
殴ると言った癖、弱々しい拳が当たった腹を撫で摩る。>>219 女子供に対しても分け隔てなく、ごく自然体な接し方。]
俺には、逆立ちしても真似が出来ん。
[里を出るまで、年下と接したことのない自分。 そのぎこちなさが出ているのだろう。元気のない級友を、 元気付けようとしても悉く失敗してしまうのは。>>126
溜め息を吐き掛けた唇に歯を立て、弱気を飲み込んだ。]
(229) 2015/01/24(Sat) 23時半頃
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[練習場に降り立てば、誰かいただろうか。ひらりと手を振り、 風に乗り、後ろに流れてしまった髪を前に垂らし直す。
馴鹿を傍の杭に繋ぎ、橇に腰を降ろして再度一休憩。 と、はむりと髪を咥えに来た馴鹿に掌を見せて制止した。]
分かった、分かったから。これが欲しいんだろう?
随分と気持ち良く飛んで、褒美も強請るとは現金な奴。
[ポケットから取り出した角塩を掌に乗せ、口許に寄せる。 もごもごと動かした唇が白を掬い、幸せそうに目を細める獣。
人を乗せて空を飛ぶのが仕事とはいえ、飛行は重労働だ。 お疲れさん、と顔を撫でた傍らでポケットの中身を再度漁る。]
……あと九本、か。
[いざとなれば机の上や、部屋のノブに結ぶという手もあるが。 間に合うのだろうか、と。危機感が背を撫でていた。]
(234) 2015/01/25(Sun) 00時頃
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[散々馴鹿に食まれ、乱れた髪を一旦解く。 唾液で粘ついた髪を淡雪で拭い、再度三つ編みを施した。
長く伸ばした髪に、願掛けなどの意味はない。 一族の風習だとか、そういう趣味がある訳でもない。
最初の切っ掛けは、綺麗な髪だね、と母に褒められたから。 帰ってきた時に、楽しげに結ってくれるためにだった。
二度目の切っ掛けは、学校に来た後。 馴鹿に毟られるだけの格好の餌食を切り落とそうとし、 鋏を根本に当てた矢先に面食らう勢いで止められた時に。
三度目の切っ掛けは、些細なもの。 髪に触れた手が、優しかった。それだけのこと。]
卒業、か。
[呟いた声は存外大きく、辺りに響き。 ごす、と馴鹿の鼻先に押され、思い切り後ろの雪山に倒れた。]
(255) 2015/01/25(Sun) 01時頃
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[人ならともかく、動物にやられては怒るに怒れない。 雪山に人型を刻んだまま、微動だにせず真上を眺めた。 夜空は冴え渡り、明日が雪だと言うことも信じられない程に。
だが、あの彼が雪だと予想したのだ。雪はきっと降るだろう。]
また雪に、埋もれてやいないだろうな。
[遭難を厭わず、級友の為に全力を尽くす一匹の男。 ちゅぅ、とあの時言おうとした言葉は何だったのか。>>42
聞ける機会は、あるのだろうか。]
(262) 2015/01/25(Sun) 01時頃
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[掛けられた暢気な声>>260に、ゆっくりと体を起こす。 ぱしぱしと体に付いた雪を払い、]
大丈夫だ。 たまには、雪とも戯れてみたくてな。
[視点を彼女に定めれば、練習場でノートと向き合っていた。 滑走を眺めては、必死に書き込みやらをしていたのだろう。
これ以上、馴鹿からの追撃が来る前にモニカの元に近付く。 ごそごそと片手は、ポケットの中身を確かめながら。]
何か良い案でも浮かんだのか?
[問いかけながら、広げていたノートに掌中のそれを落とす。 和みの黄緑三本と、木の緑と陽の橙を一本ずつ編み込んだ紐。
紐に対して何か言及されても、聞こえない振りを。]
(266) 2015/01/25(Sun) 01時半頃
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[ばふ、と音を立てて雪山が二度目の襲撃を食らう。>>271 気楽に、楽しげに笑う彼女には程々にな、と呟いて。
闇夜に舞う白銀の煌めきを、眩しそうに見つめていた。 手を伸ばしても掴めない、触れた熱で溶けてしまう氷の粒子。 そう、まるであれは──。]
ずっと考えていた、か。 勝負に出るのであれば、応援しよう。
世界にたったひとつの、モニカだけの橇だ。 ──…それを、認めさせてやれ。
[ひらりと落ちた紐が、背中を押せるかはさておき。 お前なら出来るさ、と口にした言葉に無責任さはない。]
(277) 2015/01/25(Sun) 02時頃
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[起きる気配がないのは、先程の自分のように。>>273 夜空に目が奪われているのか、それとも。 ぎゅう、ときつく紐を握り締める掌に瞬きを緩めて。]
ん? ……ああ、そうだな。 明日は、頑張った成果を見せる日だ。
[多くは語らず、深くは問わず。 ある者は苦手を克服しようと。 ある者は得意分野を更に伸ばそうと。
様々な努力を積み重ねて来たことを、肌が知っていた。]
背中、濡れるぞ。
[未だ寝そべったままの彼女を心配し、手を差し伸べた。 起こした後は、馴鹿を厩舎に戻しに行こうかと。*]
(278) 2015/01/25(Sun) 02時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2015/01/25(Sun) 02時頃
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─ 廊下 ─
[夜の学校は静かで、昼と違う顔を見せる。 まだ誰か残っているだろうかと、宛もなく足を動かしていた。
ポケットに残る紐は残り八本。 正確には、八本半。
このまま教室の机に、紐を置きに向かうのも良いが。 出来ることなら、受け取った時の反応が見たい。 そう思うのは、僅かに蓋が開き始めた我が儘の所為だろうか。 もう会えなくなるかも知れない彼らの表情を、もっと見たい。
一人目は気付かれぬようにこっそりと。 二人目は押し付け、逃げるように。 三人目は普通に渡せたが、説明は出来ずに。
侭ならんものだ、と皺の寄り掛けた眉間を撫で摩り。 視界を過ったのは人影だったか、それとも鼠影だったか。**]
(281) 2015/01/25(Sun) 02時半頃
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