212 Dark Six
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そうね、何かあればすぐにでも連絡するわ。
[自分が去る事でケイイチの右目はどうなるのだろう。 尤も、ミツボシはケイイチの目の事は知らないのだが。]
気を付けてね、吸血鬼の本命はこれから来るのでしょうから。
[断定的にそう告げると、教会を去っていく。 走り出して――彼らが見えなくなった辺りで唇の端に笑みを浮かべながら。]
(85) 2015/01/17(Sat) 17時頃
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― 回想>>72 ―
へえ、司祭様が護符を。 うん……良いんじゃないかしら。
[護符を渡したと聞いて見ておきたい気もするが。 その機会はまだ無かったらしい。
それだけでなく、武装も手に入れているならば。 念の為、後で対策を取っておいた方が良いのかもしれないのだ。
10年前のように、銀の弾丸で武装されては困る。 同じ武器を使っているのだとは気が付かないままに。]
(89) 2015/01/17(Sat) 18時半頃
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誰かを守る力は大事だものね。
今度は何も失わないようにしないと。
[10年前のあれは痛み分けと言ったところか。
尤も、従者と妹を一緒にしていると聞かされれば。 彼は怒り出したのかもしれないが。]
― 回想・了 ―
(90) 2015/01/17(Sat) 18時半頃
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[さて、次はどうしたものか。
チャールズかガーディにでも会えればよい。 或いはカリュクスに会っておくか。
まあ、隙あらばそのまま殺してしまうかもしれないし。 魔眼で虜にしてしまうのかもしれないが。
そう、自分が好きに動くためには。 誰かが吸血鬼と誤認されて死んでくれるのが都合がいいのだ。]
(95) 2015/01/17(Sat) 19時頃
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― 市街地・商業施設1F ―
[ミツボシの意のままに動く眷属たち。 彼らはまだこちら側についていない人間たちを多数名連れてきていた。
そして行われるのは“選別”だった。 ミツボシに選ばれた人間は血を抜かれて眷属に。
そして、最後まで抵抗していた人間たちの末路は……魔眼による虜化だった。]
これを持っていきなさい? そして特定の地点に行ったらそこで待っていればいいわ。
[組織の中から持ち出された爆発物。 要は千砂倉のあちこちで爆破テロを行う算段だった。]
(100) 2015/01/17(Sat) 20時頃
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今の所は、まだ私の方がリードしてるかしら。
どこに黒幕が居るのか、気が付かないようではねえ?
[くすくすと笑う。 そこにあったのは慢心なのだろうか。
並みの能力者であれば接近される前に察知できる。 察知できない相手は人の姿を取らない異能者ぐらいのものか。]
(101) 2015/01/17(Sat) 20時頃
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― 商業施設・1F ―
[ミツボシ自身は牙を振るう事はしない。 配下の眷属が、同じように仲間を増やしていくのを見ているだけだった。
それでも、周囲の下級吸血鬼やその眷属との位置関係からも。 彼女がこの場の中心に居る事は簡単に分かるだろう。]
そうそう、騒ぎを起こすなら。 北西のこの地点にしなさい。 そこがDark Sixの拠点の一つだから。
[こちら側のアドバンテージ。 トップに立つミツボシがある程度までDark Sixの事を把握している事。 それを最大限に生かすべく、指示を出していく。]
(107) 2015/01/17(Sat) 21時半頃
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― 商業施設付近 ―
[眷属や吸血鬼が周囲を徘徊する。
しかし、眷属の中でも意思を保てる者は別の任務に就き。 吸血鬼に至ってはミツボシ以外はまともに意思の疎通も出来ない有様だったから。
イワンが注意を払えば、誰にも気が付かれずに商業施設の内部へ潜入する事は可能だっただろう。 そして、吸血鬼や眷属に指示を下す彼女を見る事も。]
(112) 2015/01/17(Sat) 22時頃
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ミツボシは、イワンの事をふと思い出していた。
2015/01/17(Sat) 22時半頃
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― 商業施設・1F ―
[侵入者に気が付いた時にはもう相手はかなり近い位置へと来ていた。 少なくとも、今から対吸血鬼と言うポーズを取っても間に合わない程度には。
――ならばどうするのか、答えは簡単だ。]
……。
[振り向いた彼女は場違いな笑みを浮かべていた。 この状況にはまったくそぐわないのだが。]
(116) 2015/01/17(Sat) 23時頃
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こんばんは、良い夜ね。
[周囲には吸血鬼の眷属。 もしくは下級の吸血鬼。
彼らがケイイチとイワンへと向ける殺気を片手を挙げて静止した。 それはまさに、老吸血鬼やホリーから吸血姫と称されるような振る舞いだった。]
教会で待っていてくれれば良かったのにね。 いくら私でも、思い入れのある場所をどうにかしちゃおうなんて思わないのに。
[本当に残念そうに彼女は笑う。 教会にずっと隠れていれば良かったのにと。
無論、本当にそうしていたらミツボシに利用されるだけであったのだが。]
(117) 2015/01/17(Sat) 23時頃
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お食事の予定かぁ。 良いんじゃないかしら、映画とかであるような。 この戦いが終わったら……なんて約束。
お約束だけれど、嫌いじゃないわ。
[吸血鬼として覚醒しても、今までの年月の記憶が消えたわけじゃあない。 とはいえ……吸血鬼としての本能と、Dark Sixでの記憶を踏まえて考えた結果として。
共存が無理だって事を一番分かってるのはミツボシなのかもしれない。]
(126) 2015/01/18(Sun) 07時半頃
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蔦……ね。
[周囲を取り巻くようにして蔦が取り囲んでいく。
それらへ向けて自然発火能力を開放すると次々と蔦に着火していくのだった。 とはいえ、相手も異能者。 簡単に燃え落ちはしないのを見ると。
右手を天に掲げ、指を弾いた。 この場には不釣り合いな、まるで手品の仕掛けのタイミングのような音。]
(127) 2015/01/18(Sun) 07時半頃
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種も仕掛けもありません、なーんてね。
[ミツボシの周囲を紅い炎が取り囲み。
それらの色が蒼炎へと変化していく。 吸血鬼としての覚醒は、異能の力も強まって行ったのだろう。
余裕なのか、炎を彼らの方へ飛ばそうとはまだせずに。]
(128) 2015/01/18(Sun) 07時半頃
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さ、行きなさい。
[炎で目の前の2人を牽制しつつ。
爆弾を持たされた……虜になった人間達へと命令を下す。 さて、一撃で殺すか拘束できればそれでよし。
それに失敗すれば自爆するような彼らをDark Sixは止める事は出来るのか。 指揮系統の乱れは、それだけ有効に動ける人員が減るのだから。]
(129) 2015/01/18(Sun) 07時半頃
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あら、私はメリーハッピーエンドも好きよ?
[くすくすと笑いながら。
当人たちだけが幸せになる世界。 彼女が勝つのならばそうなるのかもしれないのだが。]
(136) 2015/01/18(Sun) 12時頃
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何時からね……ついこの間からと言ったところね。
[蒼炎が周囲を取り巻いていく。
以前の炎とは色が違っている事は共に戦った経験があれば分かるだろう。 吸血姫として覚醒する前はあくまで戦闘の補助程度にしか使っていないのだ。
ああ、そういえば。 10年前に放ったのもこの威力の炎だった。]
(137) 2015/01/18(Sun) 12時頃
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――ッ
[蔦が周囲の壁を崩し、壁と蔦の連続攻撃がミツボシへと襲い掛かってくる。 周囲に居た吸血鬼達もそれに巻き込まれてしまっただろうか。 彼女自身は余裕のステップで瓦礫を避け、或いは炎が蔦を燃やし尽くす。
生き残った?面々は瓦礫の中で相手を探していくのだろうが。
そして、彼女自身の戦闘スタイルも明確に変わっている訳ではない。 それぞれの手に3本づつの苦無を取ると、6本すべてをケイイチに投擲する。]
(138) 2015/01/18(Sun) 12時頃
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[最初の6本をかわされたか、それとも受け止められたか。 いずれにせよ、第2波を続けて放っていく。
5本の苦無を投擲する。 どこに仕込んでいたのかと聞かれれば絶対領域の辺りに仕込んでいたのだったが。それは目の前の2人にも見えなかっただろう。
そして、5本中3本に火薬が仕込まれており。 相手に触れるタイミングで自然発火が発動すれば……当然だが爆発する。 ミツボシが人間だった頃から好んでいた戦術だった。]
(139) 2015/01/18(Sun) 12時頃
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……貴方こそ。 随分と戦闘スタイルが変わったようで。
[それとも、こんなスタイルだったろうか。 爆薬付きの苦無を避けるどころか突撃してくるその様は敵ながら見事と言える ものだった。だからと言ってそのままやられてしまう気にはならないのだけれど。
足止めしようとやってくる蔦を蒼炎が薙いで行くが。 そちらに意識を取られてるうちにケイイチが煙の中から飛び出してきた。]
(147) 2015/01/18(Sun) 15時半頃
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――っ。
[蔦の刃が左手を掠め。 鮮血が飛び散っていく。
戦闘に支障はないが、一度間合いを取ってから。 滴る血を舌で舐めていく。]
全く、その眼とその口調。
どっちが人外だか分かったもんじゃないわね?
[Dark Sixは元々どんな異能者でも受け入れる組織なのだが。 それにしても、限度ってものがあるだろうと。]
(148) 2015/01/18(Sun) 15時半頃
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まー、私。 接近戦タイプじゃないのよね。
[そう告げると距離を取りつつ。 イワンの姿を視線を巡らせて探していく。
放っておいてこちらの爆弾工作をすべて妨害される訳にもいかないからと。]
(150) 2015/01/18(Sun) 16時頃
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っと……
[目の前に迫る食中花。 それを一気に燃やそうかとも思ったが、吸血鬼が割り込んできて彼女を守るように食われてしまう。
そして、食われる合間にもその力を使って食虫花を枯れさせようと抵抗する吸血鬼達。 花を燃やす事はせず、彼らの忠誠に感じ入ったかのように目を細めながら距離を取る事に成功して。
その時、眼に映ったのはイワンの姿>>151]
(154) 2015/01/18(Sun) 17時半頃
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ふうん……?
[虜にされた人間たちは死んではいないようだった。 そして眷属達にも強い攻撃は下せないのか。
ダメージにもならない攻撃を加え。 対して喰らっても居ないのに戸惑うように退いていく。
その姿を見ると、ケイイチの動きも警戒しながらイワンの近くへと接近して。]
(155) 2015/01/18(Sun) 17時半頃
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貴方、優しいんだ?
けれど、そんな事じゃあいけないわ。 司祭が庇ったのは、こんな風に相手の戦力を削る事もしない貴方を生かす為なのかしら?
[ミツボシの魔眼。 似たような眼を持つケイイチには影響はないのだろうが。
護符があるとはいえ、イワンはその影響を受けずにいられるのか。]
守りたいものがあるなら躊躇っちゃダメ。 それじゃあ何も守れないわ?
[イワンが戦わない結果として子供達が死んでいく。 そんな幻影が刹那の間見えるだろう。
まずは洗脳ではなく、彼に戦意を持たせるような。 誰か同僚でも居ればその“遊び”に嘆息したのかもしれない。]
(156) 2015/01/18(Sun) 17時半頃
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……優しいけれど、それなりには戦えるのね。
けれど、それじゃあ足りないわ。 もっと頑張って戦わないと。
[魔眼はもう一度幻影を見せるだろう。 その幻影を見たイワンの反応を見たいとでも言うように。 その場からは離れないでいた。]
(159) 2015/01/18(Sun) 18時半頃
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うん、まあ。 無理だわね。
[冷たく笑って周囲を示す。
吸血鬼の本能は血を求めて彷徨う。 それを人間は受け入れる事なんて出来ないのだから。
だからこそ、Dark Sixが生み出されたのだ。]
(162) 2015/01/18(Sun) 18時半頃
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……ええ、それで良いわ。
[こちらへと強烈な一撃が振るわれる。 体格もあるのだし、まともに喰らえば大ダメージは免れないだろう。
とは言え、単発での攻撃ならば見切る事はまだ難しくは無い。 ステップを踏むように、その攻撃を見切るともう少し距離を取ろうとして。
背後から蔦が無数に襲ってくる。 それに気が付くと、発火能力を先ほどよりも強く発動させていく。]
(167) 2015/01/18(Sun) 19時頃
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ふふ、やるじゃない。
[周囲を蒼炎が取り巻いていく。 そして、倒れた面々の持っていた爆弾に引火したのか。
商業施設のあちこちで火の手が上がっていくのだ。]
此処ももう持たないわね。 次はもっと、丈夫な場所で遊びましょう?
[炎と爆発の中。 彼女はそこから去って行こうとする。
追撃をかけようとすれば吸血鬼達が立ち塞がるのだろう。]
(168) 2015/01/18(Sun) 19時頃
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へえ……
[止めようとした吸血鬼が次々と弾き飛ばされる。
そして、彼女の眼前まで迫るが。 だいぶ勢いを失った突撃はミツボシによって捌かれる。 とは言え、反撃は出来ない程度の突撃であったのだが。]
こちらもね、貴方と教会で一緒に居た日々。 嫌いじゃなかったわ?
[最後にそう告げると手を振って。 まるで帰り道で別れるようにミツボシの姿は闇へと溶け込んでいく**]
(172) 2015/01/18(Sun) 19時半頃
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― ??? ―
さて……
[もう教会へは戻れない。 少なくとも、自分が勝利した後でないと。
そんな事を考えつつ。 ブリッジと商業施設に居た吸血鬼サイドの戦力は千砂倉各地に散らばっていく。
陽動もだいぶ上手く行っているようで。 盗聴器から聞こえてくる音声は混乱するDark Sixの現状を示しているようだった。]
(199) 2015/01/19(Mon) 00時半頃
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