191 忘却の箱
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この村にも恐るべき“人狼”の噂が流れてきた。ひそかに人間と入れ替わり、夜になると人間を襲うという魔物。不安に駆られた村人たちは、集会所へと集まるのだった……。
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ちゃんとご注文通り、さまざまな人たちをお呼びしましたよ。 いたるところから…そう、地平の果てや、宇宙の彼方からも。
中には、主様を消してくださるような方もいらっしゃるかもしれません。
(0) 2014/08/28(Thu) 23時半頃
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丘の上には、白い風が吹いている。
(#0) 2014/08/29(Fri) 00時頃
丘の下の小道からは、小さく白い壁の建物が見えた。
まるで箱のようなその四角い建物の周りには、色とりどりの花が咲いており、まるで絵画のようだった。
(#1) 2014/08/29(Fri) 00時頃
人類に奇妙な病が流行り始めたのは今からそう昔のことではない。
最初は、ある人の腕から1輪の花が咲いたのがきっかけだった。
―――勿忘草病。
そう名付けられたその病は、思い出を糧に身体から花を咲かせる病気だった。
(#2) 2014/08/29(Fri) 00時頃
思い出や記憶が一つずつ消えるとともに花に包まれ、最後には植物そのものとなる。
この奇妙な病に、人々は驚き、恐怖した。
研究者たちはこの病気の治療法を探すべく全力を尽くしたが、その努力はむなしく消えた。
―――やがて、人類は、穏やかに花に包まれていた。
(#3) 2014/08/29(Fri) 00時頃
白い壁の建物―――その中の一室をのぞけば、様々な医療器具と、そしてそれとは不釣り合いな剪定鋏や、園芸用具が見えただろう。
勿忘草病に特効薬はない。
病にかかった人間は、この白い建物のようなサナトリウムでその最期の時間を過ごすのが常だった。
(#4) 2014/08/29(Fri) 00時頃
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[小さなワゴン車がゆるゆると建物の横に付けられ、買い物袋を下げたかっぽう着姿の女性が車から降り立つ。 それを見て、男はいそいそと扉を開けた。]
―――いつもありがとうございます。
今日のメニューは―――?
[このサナトリウムにいつも食事を作りに来ているその女性は何事か言うと袋の中身を男に見せた。]
やあ、そいつはいい。 きっとみんなも喜びます。
[そう言ってさりげなく買い物袋を一つ奪うと厨房へ運んだ。]
(1) 2014/08/29(Fri) 00時頃
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[男はこのサナトリウムに常駐する医師だ。 患者たちと寝食を共にし、その最期の時間を少しでも和らげるため、ここにいる。
もっとも、勿忘草病には痛みなどは付きまとわない。 動くことが困難になった患者の介護と、希望する者に少しでも病の進行を遅らせるための治療を行っていた。
あとは今来たような通いの女性への支払、患者の家族への対応などの雑務も彼の仕事だった。]
(2) 2014/08/29(Fri) 00時頃
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[女性の作る食事の匂いがほのかに漂ってくる。]
――そろそろかな。
[きっと患者たちにもその匂いは届くだろう。]**
(3) 2014/08/29(Fri) 00時頃
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[胸で、黒い花が揺れている。]
……あ、いいにおい。 今日のご飯はきっと美味しいよね。
[届いた食事のにおいに、そう呟く。目は、真直ぐに澄んでいる]
(4) 2014/08/29(Fri) 00時半頃
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[白の患者服に浅黒い肌の少女。 そこに落とされた黒は、いびつな色彩のリズムを刻む。
最初は灰色の花だった、 なんてことは少女は最早憶えていない。 それはひとつひとつ、 少女の中の「疑い」の思い出を、吸い上げて行った]
(5) 2014/08/29(Fri) 00時半頃
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[そして、少女は疑心も忘れた。
それでも。 胸の花に視線を落とすと、少しだけ泣きそうな顔をした**]
(6) 2014/08/29(Fri) 00時半頃
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[咲き誇った花弁が音もなく──…
ひ
ら
り
……………────────…………………*]
(7) 2014/08/29(Fri) 08時半頃
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[──ぐしゃり。
手のひらを広げれば 萎れた花脣が 一枚 落ちて
すん、と 鳴らす 鼻
淡い勿忘草色の花は 今日も湿っぽい風貌で 男の頂点から根を生やし 揺れている。]
………邪魔。
[軽やかなリズムを 届けるための赤い糸 それに少し引っかかる 甘く なつかしい 雨のにおい
ふわり 芳しく 慎ましやかな薫香。 乾いた瞳からは、何ひとつ 零れ落ちぬ まま
ただ、時折 空から落ちては 地を伝う雫には 羨ましい
[真夏の太陽を睨むような 眼差し *]
(8) 2014/08/29(Fri) 08時半頃
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[──勿忘草病。
そう宣告され、このサナトリウムにて生活を送るようになってどれくらいの時が経ったのか。
覚えていたはずなのに、もう訪れた頃の記憶は殆ど曖昧で。
こうして音楽を聴き続けることこそが、家族とした約束であることも、今や遠い記憶の中に溺れてしまっている。
父と、母と。 そして兄弟がいたようないなかったような。 自身の家族関係すらも曖昧なハリボテ人形のような継ぎ接ぎの映像。
抜け落ちていく記憶は
身に根を張っては、甘い蜜の薫りと共に顔を覗かせる花々に 奪われていく──*]
(9) 2014/08/29(Fri) 08時半頃
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[部屋に蔓延する花の香り。 男がこの病にかかったのはいつ頃だったか。
気付いた頃には、自身の手持ちは鼓膜を覆うイヤホンだけ。
指をスイッと動かせば、奏でられる旋律。 ジャンル問わずに織り交ぜて入れられたそれを こうして聞いているのは──… 。]
…何だっけ、これ。
[どうせ 覚えたとしても
こうして何度も忘れてしまうから。
そして、この感情も
いずれ 全て消える。*]
(10) 2014/08/29(Fri) 08時半頃
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[抜け落ちていく思い出。 泡沫の幻を見せては、消えていく。 まるで 咲いては散る 花のように。
──勿忘草 与えられた花言葉は 何処か皮肉めいたものを 感じた。
どのような意図で、この花の名を付けたのだろうか。 忘れられることへの恐怖や哀しみ? それとも“わたし”を覚えておくための楔?
答えは──…きゅう。]
………腹減った。
[間抜けな音を奏でる腹の虫。 花の香りとは別の、食事の匂いにいろんなものが、霧散しては、溶けて。
白い患者服から覗く日にあまり焼けていない腕を伸ばした後、首を傾げた。 ゆらりと揺れる花は相変わらず萎んでいる。*]**
(11) 2014/08/29(Fri) 08時半頃
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[少し開けられた窓から柔らかく舞い込んだ風が、真っ白なベッドの上に広がる金糸をそっと撫ぜる。 その隙間からひとつ、小さな白い花が顔を出した。 そっと静かに開いたその花は、間もなくして小さな花弁を閉じてしまう。 見る見るうちに結実すると、そこには深紅の実がひとつ、残った。
ふるりと瞼が震え、空色の瞳が瞬く。 どこか幼さを残した顔立ちに、淡いブルーの瞳がたちまち活気を灯した。]
ん、んー。 よく寝た!
[伸びをした彼女の手のひらに、まるで狙ったかのように紅い実が収まる。 蒼の双眸がそれを捉えると、ほんのわずか、影を宿した。]
(12) 2014/08/29(Fri) 09時頃
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…そっか。 だから、幸せな目覚めなんだね。
[そっと、呟き、ほんのりと口元に笑みを灯して。 手にしたその実を口元へと運ぶ。 しゃり、という音とともに口内に広がる甘酸っぱさは、きっと養分となった思い出の味なのだろう。
ほんの些細な日常の思い出。 あの人の指先が、あの人が綺麗だと褒めてくれたこの髪を、そっと撫でるたび重ねられた思い出が、一つ失われるたびに生まれるこの実は、いつだって甘酸っぱくて、とてもとてもおいしいのだ。
無くしてしまう思い出の代わりにほんの小さな幸せを一つ。 こうして残してくれるのは、きっとあの人の愛だと、そんな気がする。 そんなこと、お医者様に言ったところで曖昧な笑みしか返ってこないだろうことは、もう知っているのだけれど。]
(13) 2014/08/29(Fri) 09時頃
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[ベッドサイドのテーブルに置かれたノート。 それはこのサナトリウムにやって来て、最初にびっしりと埋めたものだ。 ぺらぺらとめくればそこには、あの人と過ごした日々の思い出が、昨日のことのようによみがえる。 それぞれの記憶は、たった一頁に閉じ込められているのだけれど。
彼女にとっては十分だった。
ぱらぱらとめくった先で、頁をたどっていた指先がつ、と止まる。]
…12月16日。二人でプレゼントを買いに行く。 サプライズも楽しいけれど、相談して選ぶのも楽しい。 この年は、二人で一緒に選ぼうって決めて、出かけたの。 二人で一つのものを買おうって。…
(14) 2014/08/29(Fri) 09時半頃
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[つづられた言葉をそっと読み上げる。 記されていたのは、クリスマス前のひと時。 来年結婚しようね、そう決めていたから、二人で使うものを買いに行って。 結局私が駄々をこねて、かわいらしい鳩時計を買った… そんなストーリー。
…失われた、物語。]
…しょうがない奴だね、そう言って、あの人は、私の髪をそっと撫でてくれたの…
[ぽろりと一粒、しずくが眦から溢れ、頬を伝う。 まるで目の前の情景のように、その光景を、その表情を思い浮かべることができる。 けれど、それはもう、思い出ではない。 記録をもとに組み上げた、想像でしかなくて…]
(15) 2014/08/29(Fri) 09時半頃
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[ノートとともに置かれていた、赤いペンを取り上げて。 その頁に、大きな丸をつける。 満点の答案用紙のような、大きな花丸。
よくできました、のマーク。]
今日のリンゴも美味しかったね。 だから、この日の私もきっと、とっても幸せだったんだね。
[そう言って、彼女は笑った。 その瞳にはもう、涙は微塵もない。 一滴、一滴だけ。 無くした思い出を悼むのは、一滴だけ。]
さーて、今日は、どんな日かな!
[リンゴを一つ食べたとはいえ、小さい実だ。 おなかはくぅと鳴いている。 ベッドを滑り降りると手早く着替えを済ませ。 きっと今日も美味しいご飯が待っているだろう、食堂へと駆けて行く。**]
(16) 2014/08/29(Fri) 09時半頃
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[ぽた、ぽた。
玉を結んだ赤い滴が、骨ばった手首を伝う。 指先まで流れたそれは、リノリウムの床へ吸い込まれるように消えて。
ぽた。
落ちる滴から、もう飽きたと言わんばかりに視線を上げ、青年は忌々しげな息を吐く。 握り締めた右手の中には、くしゃくしゃに潰れた――植物の、芽。]
あァ、……センセイのとこ、行かなきゃ、なぁ。
[うっそりと呟いたその左腕、手首の少し上に柔らかな芽が僅かに残っている。 無理矢理引き千切ったのだろう、破れた皮膚からは未だ血が溢れていたが、虚ろな瞳は最早それを忘れたように廊下の奥を睨みつけた。
視線の先には、上階へと続く階段。青年は踵を返し、来た道を戻り始める。あとで、いい。あとで行こう。上には。]
(17) 2014/08/29(Fri) 22時半頃
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[窓から差し込む陽光を避けるみたいにして、どこか覚束ない足取りで廊下を歩く。 時折、新芽の残る腕を煩わしげに掻き毟った。傷口が広がろうとお構いなしに爪を立て、思い出したように立ち止まっては、ゴホ、と咳を漏らす。
やがてたどり着いた部屋の扉の前で、青年は立ち止まった。 辺りには、何か穀物を焼いたような香ばしい匂いがほのかに漂っている。 食事時が近いのだろう、その部屋の主は、もしかしたら食事をとるために留守かもしれない。が、翳を帯びた瞳は、それに気付いた様子もなく。 床に落としていた視線を、ゆっくりと上げる。持ち上げた片手が、独特のリズムで扉を叩いた。
コン、
コン、…コン。]
(18) 2014/08/29(Fri) 22時半頃
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センセイ。 ……いないの?
[沈黙。]
(19) 2014/08/29(Fri) 22時半頃
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[コンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコンコン]**
(20) 2014/08/29(Fri) 22時半頃
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[いい香りが程よくあたりに満ちたころ、男は食堂へ向かった。
出来立ての料理を、皿ごとトレイに乗せる。 トレイ越しにも伝わる温かさと、鼻腔をくすぐる香りに胃袋が思わず音を立てた。]
―――では、いただきます。
[そう言うとトレイを持ち、軽く会釈をする。
食堂にはほかに誰かいただろうか。 もし誰かいたなら、何言か言葉を交わしたのち、冷めないうちに食事を自室へ運んだ。]
(21) 2014/08/30(Sat) 00時頃
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[男の自室は、半分は診察室を兼ねている。 食事時とはいえ、いつ何があってもいいよう、男はできる限り診察室にいるように心がけていた。 無論、雑務や回診、今のように食事をとりに部屋を空ける場合もあったけれども。
―――と。]
(22) 2014/08/30(Sat) 00時頃
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どうしたんだい、シーシャ……―――
[特徴的なノックで、自室の扉を叩く青年に言葉を掛けようとして、その緋のにじんだ腕に目が吸い付けられる。 彼はどのくらい待っていただろうか。]
―――すまないね、すぐに手当てするからね。
[努めて冷静にドアを開け、まだ湯気の出ている食事をデスクにおくと、手早く傷の手当のための器具の準備を始めた。]**
(23) 2014/08/30(Sat) 00時頃
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[ぺた、ぺた。裸足で、廊下を歩く。]
今日のごはん なんだろー?
[食堂への道順を、棟内のサインを手がかりに、辿る。 こういう、日常分の小さな記憶は、毎日手のひらに小さな花を咲かせ、落ちる。]
いいにおいだなー。うれしいなー。
[歌うように楽しそうに、ぺたぺたと香りの方へ、向かう]
(24) 2014/08/30(Sat) 06時頃
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[食堂。順番に、示された通りに、トレイを取り、食事を乗せる。]
…あっ。せんせー。おつかれさま。
[そこには食事を取り終えたばかりの医師の姿>>21。 軽く、頭を下げる。]
今日のごはん、おいしそうですね。 …ううん、いっつもおいしいですよね。ここのごはん。
[本当は昨日の食事など憶えていない。 それでも、おいしいものと信じているから、そう、言う。]
(25) 2014/08/30(Sat) 06時頃
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[その後、少しは言葉を交わしたかもしれないが、長くは話さず、空いた席に座る]
いっただきまーす。
[そう言って、手を合わせる。もし、相席を望む者がいたなら、快く承諾しただろう*]
(26) 2014/08/30(Sat) 06時頃
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[…このように、毎日のように食事を食べられる、ということは、 今は当たり前。 だけど、元々はそうではなかった。
料理の形をしたものにありつければ、それは良い方だった。 少女の、暮らしていた町では。
それでも、そのような過去は 今はないも同じだった。]
(27) 2014/08/30(Sat) 06時頃
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[それでも少女は、食事を楽しむ。 その幸せは、まだ憶えている。
そして、自分が忘れて行くという事も、憶えている。
不安を憶えている。 恐怖を憶えている。 悲哀を憶えている。
ただ、灰色の過去と 全てを疑わねば生きて行けなかった思い出は
綺麗に、漆黒の花を咲かせていた。**]
(28) 2014/08/30(Sat) 06時半頃
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[ぱたぱたと食堂へと続く廊下をかける足音がして。 食堂に姿を見せた彼女は、白衣の姿を見つける>>21。]
あ、せんせーおはよう! 聞いて聞いて! 今日のリンゴもおいしかったのー!
[彼女の花は、眠っている間に現れ、目が覚める前に実になってしまうことが常であり、さらにその実を食べてしまうものだから、こうして報告をするのが常であった。 それにしては随分と軽い調子なのは、彼女の性格ゆえであろう。 そのたった一言で、報告を終えたつもりの彼女は、さっそく食事をもらおうと先生を追い越してゆく。 呼びとめられれば言葉を交わすこともあろうが、呼び止められなければ彼女の意識はよい香りのする食事一直線だった。]
(29) 2014/08/30(Sat) 10時半頃
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おはよー、おばちゃん! 今日のごはん、特別好い匂い! 何作ってくれたのー?
[誰に対しても屈託なく笑い、無邪気に話しかける彼女は、もちろん食堂のおばちゃんとも仲良しだった。 もしかしたら邪魔をしているのかもしれないが、彼女のほうにそんなつもりは微塵もない。]
わーすごーい、私こんなの作れなかったよー! 忘れちゃっただけかもしれないけど、たぶん作れなかった!
[元々決して家事が得意なほうではなかったと思う。 料理本と必死ににらめっこして、あまり見栄えの良くないご飯を作った記憶があるから。 でも、見てくれの割に味はまともなんだよなぁ、と優しく髪を撫でてくれた手を、覚えているから。]
(30) 2014/08/30(Sat) 10時半頃
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ありがとー、じゃぁ、いただいてきまーす!
[食事のトレイを受け取って、おばちゃんに元気にあいさつをすると、食堂を見回す。 一人で食べても十分おいしいご飯なのだけれど、せっかくだから誰かと食べたい。 誰か、いないかしら、そんなことを思いながら。]
うーん…
[しばらく悩んでいると、ひとりで席に着く姿>>26を見つけ、あ、と顔を輝かせた。]
ペラジーちゃん、一緒に御飯、食べよ!
[承諾も待たずに隣の席にトレイを置くと、にこりと笑った**]
(31) 2014/08/30(Sat) 10時半頃
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[白い風が吹いてる 色とりどりの花弁が風に吹かれて舞う まるで、吹雪のように]
…おはよう、雪の女王様
[食堂の片隅から窓を眺めてから 彼女はポツリと呟くと、小首を傾げた 赤い頭巾から垂れるストロベリーブロンドの おさげ髪が合わせて揺れる]
誰だったかしら?
[いつかどこかで見聞きして 知っていたであろうその名前を
──彼女は思い出せない]
(32) 2014/08/30(Sat) 11時頃
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[かけた席のテーブルには 温かな食事の乗っていたトレイがあった 食器の中は綺麗に空
窓の外からそこへ視線を移して目を見開く 刹那アクアマリンの瞳はわずか揺らめくも 再び、水面のごとく昏く静かに穏やかになった
身体に根を張る紅い花は もの言いたげに左手首で匂い立ち咲き誇る 血の如く、深い深い赤
硬い棘を持つそれが 自分の記憶を糧に育っていることすら そろそろ、忘れかけている]
(33) 2014/08/30(Sat) 11時半頃
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御機嫌よう…
[近くに訪れた見知ったはずの面々へ 声をかけ、軽い会釈をする
名前をいいかけるが口から出てこなかった
朧げな記憶をたよりにしてみても 人の名前を覚えるのは得意ではなかったはず
学校に通っていた頃にも 水面に起こる波紋を眺めるように ぼんやりと、教室の中でクラスメイトたちが 群れを作って囀る姿を離れて見ていた
群れなす小鳥たちは 時に争い、時に笑い、嗤いながら 美味しい餌はないかと、狩る獲物を求めていて
息を殺して見ていた──ような]
(34) 2014/08/30(Sat) 12時頃
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ごめんなさい、ぼんやりしていたようで
[声をかけられればそのように返す まだ、思い出せることに気づき ホッとして、微かに*微笑んだ*]
(35) 2014/08/30(Sat) 12時頃
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─自室→廊下─
[くぁ、と欠伸を咬み殺す事なく 漏らしながら扉を開ける。
スライド式のそれは対した音もなく 力を添えれば安易に開き 丁寧に磨かれた 透明感のある廊下へと、足を踏み入れる。
パカ パカパカ パカ
少し大きめのスリッパが 音を立てる。 食堂へ移動する際 男と同じように歩く姿はあったか。
もし、誰かが歩いていたのなら、軽く会釈の一つでもしただろう。]
(36) 2014/08/30(Sat) 12時頃
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─廊下→食堂─
……。 うん。
[ふわふわと、漂う煮炊の気配に。 一つ頷けば、トレーを手に取り食事を摂ろうと。]
………おはよ。
[食堂で働くその人と、会えたのなら白衣の男性>>21に。 眠気まなこを向けつつ ヒラヒラと。 泳ぐ手で告げてみて。 食事を乗せてもらえたのなら、手頃な席を見つけて腰掛ける。
どこへ座ろうか。ぼんやりと辺りを見回せば、そこにはまだが女性達>>26>>31はいただろうか。
もし視線が合ったのなら、緩く頭を下げただろう。]
(37) 2014/08/30(Sat) 12時頃
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──…頂きます。
[両の手を合わせて パチン。
重なった音を一つすれば、そのまま箸を握って獲物を捉えて。
口元まで運び込めば、歯を立てて噛み砕く。 ふわふわ その間も花は能天気に揺れて──…
薄い病院食に慣れた舌が、ピリリと痺れる。]
……今日の飯 美味かった?
[もし近くに腰かけた先に、赤い頭巾>>32の彼女が近くにいたのなら、つるり と 綺麗な食器を見て 尋ねてみたのだったか。]
(38) 2014/08/30(Sat) 12時頃
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[延々と続くノックの音は、後ろから掛けられた部屋の主の声>>23で、不自然な程にピタリと止んだ。
青年は、ぎぎ、と音がしそうなぎこちない動作で首を巡らせ、食事のトレイを持ったスティーブン医師の顔を凝視する。 一秒。二秒。三秒──── ]
センセイ。なんだよ、メシの時間だったんだ。 ううん、いいよ別に、オレが勝手に待ってただけから、センセイが謝る意味が分かんねえよ。
[きっかり五秒後。能面じみた顔が唐突に相好を崩す。医師に会えたことに安堵したような表情は、少し勝気そうなごく普通の青年のもので。
まるでスイッチが切り替わるかのようなそれに、しかし医師は慣れているのか動じた風も無く、青年を部屋へと招き入れた。 青年──シーシャは、椅子ではなく診察台の方へ腰掛け、治療の為の器具を準備するスティーブンの様子を眺める。 それからちら、とデスクに置かれた湯気の立つ食器たちに視線をやって、すまなそうに眉を下げた。]
なぁ、センセイ、貸してくれたら自分でやるよ。 メシ冷めちゃうもんな。悪ィよ。
(39) 2014/08/30(Sat) 12時半頃
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ええ…多分
[近くの席からかけられた声にぽつりと返す>>38 不味かったのならば、さすがに覚えているだろう しかし、そうではなかったのだから きっと、美味しいかったはず]
いつものように…
[自分とは違う花を揺らす青年に 曖昧ながらも言葉を返し]
ご馳走様でした
[空の食器のトレイを手にその場を離れた*]
(40) 2014/08/30(Sat) 13時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/08/30(Sat) 14時頃
お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/08/30(Sat) 14時頃
|
[食事に向かって手を合わせてから間もなく。 明るい声が響く>>31]
…あ。クリスさん。
[名前を口に出して、安堵する。大丈夫。 この人の名前、憶えてる。]
うん、もちろん。 一人だとちょっとさみしいかなって思ってた。 それに、ご飯は誰かといっしょに食べるのが美味しいよね。
[そう言って、微笑む]
(41) 2014/08/31(Sun) 05時頃
|
|
[食堂に、少しずつ、人の姿が増えてくる。
美しい赤に包まれた綺麗な人。 紡がれるのは丁寧な挨拶。>>34 それは、自分の素朴さとは似つかない上品なもの。]
ジリヤさん。どうも、です。
[この人には、自然と敬語が零れ出る。 『自然と』って、不思議だな、自分は忘れて行ってるのに。 なんて、少し思いながら。頭を下げる。
顔を上げると、一人の青年と視線>>37が合う。 下げられる頭に、にっこりと、笑顔を返した。]
サミュエルも。…ほら。今日もご飯、おいしそうだよ。
(42) 2014/08/31(Sun) 05時頃
|
|
[食べる為の食器は、幾つか用意されている。 ペラジーは、箸というものがあまり上手く扱えなかったので、もっぱらスポーク…先割れスプーンを使っている。
それが、習慣。 …いずれ、こうして食べる方法も忘れるだろう。 あたしに咲く花はそういうものだから。
ゆっくりと、煮物の具を掬って、口に*運ぶ*]
(43) 2014/08/31(Sun) 05時頃
|
|
[風に踊らされる花々が、四角く切り取られた壁の内側。]
−−Con te partirò……Pa、……Pa、esi che non ho mai−−−…
[閑散とした廊下に響き渡るアコーディオンの音色。横長のベンチに腰掛けて……忘れてしまった歌詞を、雑に広げた楽譜で埋め合わせながら−−
男は、歌うことを やめない]
(44) 2014/08/31(Sun) 11時半頃
|
|
[穏やかな旋律と共に揺れるのは、空っぽになった服の左袖。 男には腕が無い。 サナトリウム内に蔓延る恐ろしい病が、男の左腕と『 』を奪った。 『 』。 ………大切な、『 』を−−… ]
(なんだったかなぁ)
[往生際悪くアコーディオンを奏でるのは残った右手と左足で、腕を失った時からずっと練習をしている。 今日もアコーディオンを引いては、戻す。 美味しそうな料理の薫りは高揚感に掻き消されて…たぶん、演奏に満足した頃か、誰かに声を掛けられるまでは気が付かないだろう。
……思い出は薄れても身体は覚えているのだからおかしな話。 それに縋ってしまう自身も、また。]
−−Quando sono solo sogno all'orizzonte−−…
[また *最初から。**]
(45) 2014/08/31(Sun) 11時半頃
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|
─食堂─
[“今日もご飯、おいしそう” にっこりと笑顔で声をかけられた>>42のなら、むむっと。 首を傾けつつも 頷いて]
……ピーマン、ない?
[何度食べても馴染まぬ食材の名 何度、というのは既に感覚となってはいても。 唇は勝手に言葉を紡ぎ 頭の花は勝手にふわりと揺れる。
席に付けば、そこは透ける髪を緩く結わえた美しい女性と近かったよう。
“いつも通りに” 曖昧な表現>>40で彼女が唇を動かしたのなら、コクリ。 緩く頷き 納得。]
(46) 2014/08/31(Sun) 15時半頃
|
|
………そう。
[先程は何処か辛口だと感じた食事を、再び口元へ運び。 ゆっくりと歯で潰しては 喉を嚥下させて。
それは慣れ親しんだ行為。 だというのに、懐かしさを覚えないのは、その味でさえも記憶は剥がれ落ちかけているのだろうか。]
──…面倒。
[ひとり、誰とも無く呟く顔は無表情。それでもほんの僅かに頭を胸元に傾けて。 “ご馳走様でした” 彼女が挨拶を終えたのなら、微かに視線を戻して。
去ろうとするのなら、黙って見送っただろう。]
(47) 2014/08/31(Sun) 15時半頃
|
|
[その後、既にジリヤがすぐに離れてしまったのだとすれば、一人で眈々と食事を済ませたか。 誰かに声をかけられたのなら、じ…っと視線を送って頷いて混ぜてもらったかもしれないけれど。
糧を口にしていた間、思い出すのは蝉の声。 ジリジリと、土を照りつける真夏の太陽。 滲む汗と 弾けるような爆音。
その中に、確かに自分はいた。
だが、どれだけ思考を張り巡らせたところで そこにいたはずの顔は 音は 見えなくて 聞こえなくて
そもそも自分はどうして そこにいたのだろう。 仲間とは、一体誰で、自分は──]
俺は………。
[ガチャリ。 小さく音を奏でた食器を見下ろす。 綺麗に跡形もなく片付けられたことで、露わになった無地のお椀に。 映った自分の顔は 頭に花を飾った、酷く滑稽に見えた。]
(48) 2014/08/31(Sun) 15時半頃
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-少し前-
[うしろから聞こえてきた、鈴を転がすような声>>29に振り返る。]
おはよう、クリス。
[無邪気に自身から生えた林檎の味を伝える、少女のようにも見えるその笑顔に同じように笑みを返す。]
そうか―――たまには僕も持ってきてくれよ。
[苦笑交じりの言葉。 それは食べるのではなく、実の状況からある程度病状の進行が判別できるからだが。
男を追い越し、賄い婦の女性に陽気に話しかける姿は、それと知らなければ明るく屈託のない少女そのもので微笑ましく見えた。]
(49) 2014/08/31(Sun) 17時半頃
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―――今日も、歌が聞こえる。
(50) 2014/08/31(Sun) 19時頃
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[外の世界から切り取られた、箱の中。 画材の匂いが溢れる一室。
老年の男は筆を持った皺くちゃの左手を止め、 顔を上げて耳を傾ける。>>44
穏やかな旋律。 延々と飽きることなく繰り返される歌声。
微かに目尻に皺を寄せた。]
(51) 2014/08/31(Sun) 19時頃
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さて、あれはなんの歌だったか。 誰が歌っていたんだったか。
[何かを辿るように呟き、キャンバスに視線を戻す。 緑で埋め尽くされたそこに筆を伸ばせば、 もう碌に動かない右手に絡む、 黄色の花がまるで彩るように揺れる。]
歌うあのこは、何色が好きだったか。
[筆が動き、緑の中に咲かせていく花弁。 程なくしてそれは、己の身体から咲くのと同時に 静かに消えて行く記憶の欠片。]
(52) 2014/08/31(Sun) 19時頃
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[部屋の隅には、重ねられた描きかけのキャンバス。 不意に、 カタリ、 と一枚倒したのは悪戯な白い風。
倒れたそれは人物画。 顔のない、未完成のままの。**]
(53) 2014/08/31(Sun) 19時頃
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本草方士 麻雀は、メモを貼った。
2014/08/31(Sun) 19時半頃
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-診療室で-
[こちらの食事を慮るシーシャには微笑んで返す。]
何のためにここに雇われてると思ってるんだい? これが僕の仕事なんだから。
[そう優しく声をかけると、傷の様子を見ようとする。 傷口の様子は如何様なものだったか。
包帯に、ガーゼ。縫合は必要だろうか。 消毒液を綿にしみこませ、ほら、とその腕を差し出すよう促した。]**
(54) 2014/08/31(Sun) 20時頃
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…ピーマン?
[問いかけ>>46に、少し首を傾げて。 器の中を見る。]
んーとね。…ちょっと大きめに切ったのがこっちのお料理には入ってる。
[これは、欲しいのか、いらないのか、ちょっと計り兼ねて。そっと示すだけにして、反応を待ってみる]
…サミュエルも、いっしょに食べる?
[もう一度小さく首を傾げて、問いかけた**]
(55) 2014/08/31(Sun) 20時頃
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─サナトリウム最上階─
[──ころり。仰向けに寝転がって。
見上げるは、四角く切り取られた蒼。 降り注ぐは、綺羅綺羅と輝く天の恵み。]
……ほら。ごはんの時間だよ。
[傍らには、一足先に手にした朝食のトレー。 けれどそれには口を付けず、自分の食事より優先することと言えば、]
今日も、綺麗に咲いてくれたね。 良い天気だ…太陽もきっと、君の誕生を祝福してくれてるんだよ。
[柔らかな日光に左手の、儚げな紫を掲げて。
──愛でるのは、自らを養分に咲く不思議の花。]
(56) 2014/08/31(Sun) 22時頃
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[忘れることを厭う人は多いけれど。
それも決して、悪いことではないと。 ……そう、思うから。
だから、愛でるのだ。
懸命に咲くこの花々を。 移ろい往くこの日々を。]**
(57) 2014/08/31(Sun) 22時頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/08/31(Sun) 22時半頃
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─食堂─
…………。
[ふるふると、首を振る。 眉を顰めて 口元を覆う仕草。 相変わらず言葉は少なく 男の態度は少女>>55を困らせてしまうだろうか。]
……ペラジーは、食える?
[“いっしょに食べる?”と問いかけられたのはいつ頃だったか。
一人で食事を取っていた後ならば、こくり、と一つ頷き。 席が離れていたのなら、トレイを持って少女の座る席へ歩み寄ろうと。
もともと距離が近かったのなら、そのまま黙って「…ありがと」ぶっきらぼうに礼を一言入れれば、食事の輪に入らせてもらえただろうか。
褐色の肌を持つ少女のそばに、ブロンドの長い髪を持つ女性>>31が腰を下ろしていたのなら、同様に「おはよ」と一言声をかけただろう。]
(58) 2014/08/31(Sun) 22時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/08/31(Sun) 23時頃
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[席を立ち、手にしたトレイを返してから 先ほど言葉を交わした青年を見る>>48]
…花飾り?
[まるで、物語に出てくる乙女のよう そんなことをふと思い、クスリと笑う
左手首で咲く花が、微かに揺れる 根はまた養分を吸い取って、蔓が伸び手首に巻きつく 棘が肌に刺さり、わずかに血が滲む
しかし、それも束の間のこと 気づけば、その血も花の糧となり 花は一層艶を増し色濃く匂い立つ]
─…行かなきゃ
[足取りは緩やかだったが、迷いなく サナトリウムの書庫へと向かっていった*]
(59) 2014/09/01(Mon) 00時頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/09/01(Mon) 00時頃
定員に達しなかったため、村の更新日時が24時間延長されました。
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[──ふわり、と 鼻腔を擽る香り>>59 くすんだ金髪から覗く空色の花びら。睫毛を一度伏せては 開き。 首を傾げて のんびりと。]
…やっぱり ヘン?
[今も微かに萎れたそれ。 軽く指差しながら問いかけて。 そういう彼女の花は今日も根を張り、捉えているのだろうか。 視線を落とした先、白い左手首に赤い玉粒が浮かんでいたのを目にできたのなら、]
………綺麗、だけど 痛そう。
[食い込む蔦と、棘を見て声を潜めただろう。 眠り姫を思わせる彼女の容貌と対比させては囁いて。濃くなる芳香に双眸を眇めては、嘆息した。
“行かなきゃ” 何処へやら向かおうとするのなら、やはり止めることはせず。 手首にて咲き誇る真っ赤な花びらにに視線を向けては、逸らした。* ]
(60) 2014/09/01(Mon) 00時半頃
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[青年の誰何>>60へは、小首を傾げしばらく考える ほんの数秒前の記憶の欠片は辛うじてあり それをどうにか手繰り寄せ]
…いいえ
[ぽつりと返す]
けど、可愛らしい…かも
[揺れる淡い勿忘草色は晴れた空のよう そんなことを思ったが、咲いた場所が場所だけに>>8 どこか微笑ましい一方で、物悲しさを覚えた]
(61) 2014/09/01(Mon) 01時半頃
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痛くは…ないわ
[左手首への視線と言葉へは、はっきりと答え]
ほら…何ともないもの
[左手首を見ても、蔓はなりを潜め 艶やかな赤い花を咲かすばかりで 肌に滲んだ血もすでにない
嘆息の後、目を逸らす彼に首を傾げてから 食堂を*後にした*]
(62) 2014/09/01(Mon) 01時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/09/01(Mon) 02時頃
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ショベルカー。焦げるおひさま。きれいな目。青い扉。 眼下の魚。黄色いカサ。金網が無い。マヨネーズ。 隠元豆。電灯。怒鳴る女の子。 扉に見える。餃子屋。兄ちゃんが嘘をついたんだ。 泣いてる僕が馬鹿みたいだった。四角い道。 法蓮草を育てる月。留守番とミシンのケース。 分かってくれないから、泣きながら、平たい机の下に。 オレンジ色。おばあちゃん。 ピンク色の石と犬の糞と、靴跡。 青い卵の中には枯葉があって、殻は冷たくて、 不安だけど、わくわくしてた。 バレリーナと駐車場。赤い光とピエロの腕。 椎茸の入った中華スープ。咲くにゃあ。 暗い部屋、青い箱のそばで飲んだココア、噎せ返る感じで、不味くて…
(63) 2014/09/01(Mon) 09時頃
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[病室の中、ぶつぶつと籠る枯れた声。 呼吸する様に揺れる、瑞々しい花々。 壁の一面を埋め尽くさんとする、鮮やかな付箋紙の群れ。 開け放たれた窓際に並ぶボトル瓶、メス・シリンダー、三角フラスコ、ジャム瓶──────どれもこれも、透明なガラス製の容器──に色別に詰め込まれた、花弁だった物。 142g、584g、98g、633g、律儀に中身の重さの書かれた付箋も風が吹けばぴらぴら踊る。]
…アルコールランプで、割った、ペトリ皿……
[太く筋張った指で押さえ込んだ、小さな水色の付箋紙に、ゆっくりとペンで文字を綴る。 刻み込む様に、慎重に。しかし、水色の上に残った文字を確認すれば、 途中から掠れて読めない状態だった。]
…あー……
[眉間に皺を寄せ、やはり広い掌には不釣り合いな細く小さな水性ペンの先をまじまじ眺め、 ちょいと舐めた指先でなぞる。しかし、インクは出ない。 筆立て代わりのキャラメルの缶には、もう使えるペンは残っていない筈だ。]
(64) 2014/09/01(Mon) 09時半頃
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[顔を顰めて黙り込めば、扉側から歌が>>44聞こえる。 いつも聞こえるあの歌、あのアコーディオンの音色、誰の物なのだろう。 医師と共に病室から出る時は逆の方向に行くから、会った事は、無い。]
ペン…今日から、一人で歩き回って…良いんだっけ。
[昨晩、許可が出たのだ。明日からは好きにサナトリウムを歩いて良いと。 ゆっくりと座り込んでいた寝台から腰を上げ、ん、と伸びをすれば指先が天井を掠めた。 裸足を履物に突っ込み、白い手提げ鞄を手に引っ掛ける。 猫背気味でゆらゆらと歩き出し …出入り口近くの洗面台の前を通った瞬間、小さな悲鳴を上げた。]
(65) 2014/09/01(Mon) 09時半頃
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っっ…は、ぁ…はぁあああ…………怖い。
[鏡に映る自分の顔は、頬や首筋に花は咲いていようとも、鰐かピラニアか。 とにはかくとも肉食の、タチの悪い獣に見え、 見る度にびくりと震えてしまう。 しかしもう、暫く咲いていた濁った色の花弁は 髪を掻き揚げて確認してみても咲いていない様で。 彩度の高い赤や、深い深い青の花も近頃は咲かない。 白や、黄色や、薄紫の小さな花達が、 耳の下や目頭、腕に揺れている。 ほ、と安心した様にため息をついたが
─────何やらその事実も恐ろしい物である様で。 そのまま背を丸めると蛇口を捻り 顔を強く、強く、強く擦って、洗うと タオルで水気を取りつつ、恐る恐る扉を開いて廊下に踏み出した*]
(66) 2014/09/01(Mon) 09時半頃
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対面販売 クリスマスがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(対面販売 クリスマスは村を出ました)
露店巡り シーシャがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(露店巡り シーシャは村を出ました)
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『 ソレガボクノシゴトナンダカラ 』
[向かいに座る医師の薄い唇が音を紡ぐのを、シーシャはじっと見詰める。 ほら、と促されるまま腕を指しだすと、スティーブンの指がそれを取った。他人の体温。慣れた様子で手早く治療が為されていく。 消毒液のツンとした匂いと、傷口に染みる痛みに少しだけ眉を顰めた。]
──…ウン、知ってる。そんなの。
[放った言葉の後、ゴホ、と短い咳を漏らす。シーシャの表情は、安堵と不満が入り混じったようで。]
「けったいな仕事、選んだよなあ。センセイ。訳の分かんねービョウキで死ぬだけのオレらのお守りなんてさ。…つまんねぇよ。」
肩を竦めて、ハ、と笑う。 皮肉と少しの自嘲の混じった言い様に、医師はどう反応しただろう。 もしかしたらそれは、言葉や表現が違うだけで、この患者との間に何度か繰り返された遣り取りだったかもしれないが。]
(67) 2014/09/01(Mon) 14時頃
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[微笑みと共に返された言葉>>41には屈託のない笑みを返し。]
えへへ、じゃぁ、いただきまーす!
[ぱちんと手を合わせていただく食事は、やっぱり美味しい。 近くに人が来れば、そちらにも手を振ったり挨拶を返したりして。 何ということも無い話なんだろうけれど、会話を振る。
彼女に好き嫌いは無い。 食べ物も、人も、事柄も。 大体のモノに、プラス感情である。]
(68) 2014/09/01(Mon) 15時頃
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[腕から引き抜いたのはまだ柔らかな新芽だった。根ごと毟ってやったけれど、傷口は縫合が必要なほどでは無かったようで 綺麗に巻かれた包帯の上を、反対の手で無意識に強く握り締める。肌の上であれば爪が食い込む程に。]
……オレ行く。メシの邪魔してごめん、センセイ。
[スティーブンと幾らかの遣り取りをした後、青年は腰を上げた。 本当に言いたかった謝罪は飲み込んだまま、食事の邪魔をしたことを詫びて診察室を出る。その瞳に扉の前にいた時程の虚ろさはないが、翳りは晴れぬままで。
後ろ手に扉を閉めると、変わらず漂う芳ばしい匂いと、聴こえる歌。>>44 窓の外、夏の名残の光に灼かれた空気と、庭に溢れる花を揺らす白い風。 目を閉じて。息を吸う。匂い。音。温度。瞼の裏に映り込むひかり。空気。感触。肌を撫でる、その。
開いた目が、その視界に映る世界を凝視する。一秒。二秒。惜しむように。三秒。忘れないように。四秒。忘れない、為に。────五秒。]
(69) 2014/09/01(Mon) 15時半頃
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[網膜の奥に灼き付いた景色を、瞬いた瞼でそっと仕舞って。 青年は歩き出す。ものを食べる気分では無かったが、部屋に戻るよりはずっとマシだ。
自然、食堂へと向けた足取りは、来た時よりは幾分軽く。 誰かと出会うなら、会話くらいはしたかもしれない。]**
(70) 2014/09/01(Mon) 15時半頃
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ペン…何処で貰えばいい……のかな。 先生は…別に、治療じゃ、ないし…… …売店、お金、持ってないし…
[ぎょろりとした眼球を覆い隠す様に、湿気を含むタオルを目元まで被り、緩慢な歩みで、少し薄暗い廊下を進む…足がふと止まった。 天井の、少し奥の蛍光灯から落ちる光がリノリウムの床の上で歪み、奇妙な太い二本線を作っている。 奥へ奥へと平行に続く床と天井。一定間隔に並ぶ蛍光灯の数だけ、床には光が落ちている。]
……あ。逃げる白いの。
[ちいさな頃、何度も捕まえようとした、床に映る光。 子供の視点は地に近い。天井の蛍光灯の光とそれを理解せず 何かが床にこぼれていると錯覚して。近寄ってみるも反射の性質上それはするりと視界内を奥へ逃げる。 数歩おいかけてやっと追いついた、と覗き込めばそこは光源の真下。 自分の影でその『よくわからない白いもの』は消えてしまうし、触れてみてもそこには床しかない。 そんな間抜けな鬼ごっこをやっていた、 何の役にも立たないし、 何の切っ掛けにもなっていなかったであろう、 どうしようもなく半端で些細な、記憶。]
(71) 2014/09/01(Mon) 19時半頃
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何でこんなことだけ、覚えてるのかな。
[呟きながら、あの頃の様に光を追う。 もうあの上には蛍光灯がある事を知っている。いや、まだ覚えている。寧ろ天井に手が届く程に、今は、大きい。 だが今は縋る記憶がそんな些細な物しか無いのだ。一つの光を踏めば、また一つ先の蛍光灯の下へ、といった風に、ゆっくり、ゆっくり、下を向いたまま歩みを進める。
不意に突き当たり。廊下がT字型に分かれている。 床に落ちる光は縦長の線ではなく、広く、窓の形に差し込んでいた。 人工的ではない、恒星の熱と外の花の色を含んだ光は少し眩しく。 ふらり、と頭から血の抜ける様な感覚––––目眩を起こして壁に肩を付く。
この程度なら、問題無い。少しすれば感覚は戻る筈だ… …しかし。
ざわり、と蠢く、日を浴びた脇腹。]
(72) 2014/09/01(Mon) 19時半頃
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[微かに白む意識の中、視界に動くもの、人の少し軽い足取り>>70を捉える。 緩く、引き止める様に手を伸ばす。あのう、と声を出せば、骨を伝わって耳に直接触れる己の肉声。 少しぼやけた世界が輪郭を取り戻す。]
申し訳ないの、だけど。 ペン、みたいな、ええと書く物って… …文房具、みたいなものって。 どこで貰えるか…わからない、ですか。
[相手を怖がらせない様に。 口は余り開かず、目元を隠したまま。 そして相手の顔も表情も碌に伺わないまま。 医師か患者かの判別もついていないまま、ぼそぼそと訪ねた。*]
(73) 2014/09/01(Mon) 19時半頃
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[てん てん、てん。 小首を傾げる相手>>61に じぃ、と視線を送りつつ、少しの 間を数える。 いち、にい、さん。 彼女の唇が開くまできっと 静かに一定の感覚でリズムを刻んでいただろう。]
………。ありがと。
[可愛らしい…“かも” 先程といい、やはり彼女の言葉は何処かふわふわと 曖昧に感じられて。
彼女の手首にて咲き誇る花とは対照的だ。 そんなことを思えば、口から漏れた言葉はただ 一言だけ。
指摘するのは躊躇われた、なんて。彼女が知るところでは無いかもしれないけれど。]
(74) 2014/09/01(Mon) 20時半頃
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………あれ?
[痛くはない 何とも無い ハッキリと答えられた言葉を受ければ改めて、視線を送る。
さすれば彼女の透き通る白い腕を視界に収められただろうか。 収めたられたのなら、辿るように赤い玉を探したか。 きっと暫く目を凝らしたが、彼女の言葉通り、痕は見つからず。]
…魔法?
[不思議そうに一言呟いたか。
だが、もしこの世に魔法などがこの世界に満ち溢れていたのならば、きっと。 自分の頭で暢気に揺れる花弁も。 彼女の柔肌に根を下ろす赤い楔もきっと、存在せず。
首を傾げる彼女に気付かぬまま、吐いた息は重く いずれ溶けていった。*]
(75) 2014/09/01(Mon) 20時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2014/09/01(Mon) 21時半頃
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[医務室から少し歩いたその、先。 視界の端に、壁に凭れる誰か。>>73惰性で進む足に任せて、首だけを僅かにそちらに向けてみる。
見慣れない姿。顔を上げないままで、片手がゆるりと動く。引き留めるみたいな所作に、思わず立ち止まった。 あの、と、一瞬遅れて声が掛かる。]
あァ?──ああ…ペンなら、備品室にあるよ。用務員のオッさんに言えばくれるけど、居なけりゃ勝手に持ってっても大丈夫。カギ、ついてねえし──ってか、さ。
[言葉を切って、壁に凭れた男の正面に立つ。隠れた目元からは表情は見えはしない。が。 宙を彷徨うその手を、無遠慮に掴んだ。]
口で説明しても分かんねえだろ。連れてってやるよ、新入り。
[ぞんざいな口調で言い放つと、こっち、と返事も待たずに手を引いて歩き出した。*]
(76) 2014/09/01(Mon) 21時半頃
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[首を振る仕草と、その次の言葉>>58に、納得したように目を瞬かせると、こくりと頷いた]
うん。すききらい、あんまりないんだ。
[そして、彼がこちらに来る姿を見ると、また、にっこりと笑った。 彼の頭に揺れる花を見ると、何だか楽しい気持ちになる。
そうして、他愛のない話をクリスたち>>68としながら。食事のときを過ごした**]
(77) 2014/09/01(Mon) 21時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/09/01(Mon) 22時頃
お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2014/09/01(Mon) 22時半頃
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[恐る恐るかけた声に、戻って来た返答は医師の丁寧さは無く、軽く。同じ患者なのか、とタオルの下から伺えばすうと痩せた青年の胴。目線を上げれば想定よりも近い高さに顔があり、慌てて顎を引いた。]
ビヒ…あ、お金、要らないんですね。 …勝手に…それは便利、あ、りが…あー、え…
[備品室。直近の記憶に残るのは各種の処置室ばかり。此処に入った時に案内されただろうか、どの辺りに在るか聞こうか。 言の葉の繋ぎを止めた相手を引き止めようと 伸ばしたままの手がぐいと掴まれ、なッ、と声を上げるがお構い無しに引っ張られて行く]
とっ とっ と、と、い、いいんですかあの、 なんか、す、すんませんっ! えーと…おやか……いや何だっけ…先、輩?
[細身な割に強く引く力に裏返った声で悲鳴混じりの礼を言いつつ、長い足を縺れさせる。 片手では頭のタオルを抑えつつ、日の当たる廊下をずいずいと、風を切る、切る、切る。
角を幾つか曲がったか、食堂の前を通り過ぎたか。 すいすい進む廊下で言葉を交わしただろうか、暫く歩けば検査系統の重い扉とは全く異なった、明るい色の引き戸を見つけたかもしれない]
(78) 2014/09/01(Mon) 22時半頃
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誰がオヤカタだ、誰が。
[縺れる後方の足音もお構いなしにずんずん歩く。良くわからない礼によく分からない声を返して、歩く速度を緩めることはしない。 目的の部屋までの道のりを覚えられるかどうか、などということには一切配慮しなかった。
教えたところで、忘れる奴は忘れる。 このサナトリウムは、そういうところだ。
手を引いたまま、備品室の引き戸の前で唐突に立ち止まる。 自分より少し高い位置にある男の顔を振り仰いで。ここ、と短く言って、親指で扉を指し示した。]
…それから、オヤカタでもセンパイなくて。シーシャ、な。 『アルセーニー・ナルギレ』。カルテにはそう、書いてある、けど。オレそれ覚えてないから。
[言いながら、扉を引いた。 少し埃っぽい備品室は、どうやら今日は無人のようで。躊躇なく室内へと歩を進めると、入口で立ち止まっている男に、入れよ、と顎をしゃくってやった。]
(79) 2014/09/01(Mon) 23時頃
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………偉いな。
[頭を一つ動かして答える少女>>77に、ふっ…と 口元が緩む。
食事の輪>>68に混ぜてもらえたのなら、暫し“緑の敵”と格闘しつつも、どうにかして胃に収めただろう。
舌に乗る苦い味。これを美味しくない。そう思える感覚が、まだ曖昧でないから、“マシ”なのだろう、なんて。]
………。
[誤魔化すように、コップに入っていた水分を取る。 揺らいだ水面に映る自分は何とも言えぬ顔をしていて、一気に飲み干すことにした。
喉を潤す水。 無味の筈であるのに苦く感じるのはまだ渋味を脳が覚えているから、なのか。 判断が付かず、口元を曲げて小さく、本当に小さくため息を吐いた。
男が気怠げにしている間、女性二人はどのように過ごしていたか。 話が続いていたのなら混ぜてもらい、暫くの時間を過ごしただろうか。
“空色の花飾り”は少女の笑みに応えるように、ふわふわと。]
(80) 2014/09/01(Mon) 23時半頃
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|
[ゆるりと廊下を歩いて行く 廊下は窓から陽が射し込んで 清潔で綺麗に磨かれた壁や床を明るく照らす
両足に履いているスリッパは ムートンブーツを思わせるデザインで
足元だけを見ていると 雪の上を進んでいるような気がするが リノリウムの床はつるりとし過ぎてやはり違った]
(81) 2014/09/02(Tue) 00時頃
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[目紛しく変わって行く室内風景、扉の色、掲示物、香り、プレート。 何とか覚えようと手掛かりになりそうな物を目で追うが、周りに意識を配ると今度は足下が疎かになってしまう。転んで引き摺られるのは駄目だ、と止まらぬ様に足を飛ばしていれば、今度は突如立ち止まった導き手に歩く勢いのままぶつかりかけ。 気付けば目の前で全く見知らぬ戸が開く。]
あ、シーシャ…さ…アルセ…ナ…シーシャさん、ですね。 分かりました、どうも、ありがとう。助かりました。 …ぉ…僕は、ズリエルって呼んでくれれば。 忘れても、結構ですが。
[やや粗雑だが親切な導き手の名を反芻しつつ、頭を軽く下げて備品室の入り口をくぐる。
まず出迎えるのは用務員の事務スペースであろう机だ。貸し出し記録、とあるが忘れっぽい者の多いこの場所で機能しているのだろうか。 その奥に、屹然とそびえ並ぶメタルラック達。仕舞い込まれた物から床に放置された物まで、大小の段ボール。そのまま箱と箱の隙間に置かれた鍋やランプ。ボウリングピン。それ以外にも誰が入れたのやら、古い金管楽器。様々な「物」で、ごった返している。]
(82) 2014/09/02(Tue) 00時頃
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|
[様々な色のチューブは油絵の具だろうか、水彩絵の具だろうか。 植木鉢が角に重ねてあるのは皮肉なのか、それとも誰か必要とする人間が居るのか。 視界を確保する為にタオルを浅く被り直し、興味深そうに入り口付近から順番に眺めながら、文具系の備品がありそうな場所を探し、奥へ奥へと進むと、この雑然とした個室の中では、場違いな柔らかい白が目に飛び込む。]
………ウェディングドレスだ。
[マネキンに着せられたそれは、少し劣化していて。 使った人、いるのかな、これ。と小さく呟いた。]
(83) 2014/09/02(Tue) 00時頃
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定員に達しなかったため、村の更新日時が24時間延長されました。
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