91 時計館の魔女 ―始―
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― 大広間 ―
まあ、それは怖い。
[ダーラの脅かし>>0:301に、くすくすと笑う。 彼のように、自分には関係ないと思うからではない。 未だ実感が薄いのだ。
それから、幾らかの話があったか。話の後に、誰がその場に残っていたか。 自分も少しの夕食をミケに用意してもらうと、それを食べたりしているうちに、時間はあっという間に過ぎていく。
今日には魔女に会うこともないだろうかと部屋に戻ろうとした丁度その時。
時は夜中の0時、物語の始まりを告げる鐘の音が響く。]
(2) 2012/05/19(Sat) 01時半頃
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― 0時、大広間 ―
[館内に響く、鐘の音。 ひらりと紅い蝶の落とす、手紙。 そして、ひとりでに開く、一つの扉。
目の前に落ちた手紙を開けば、魔女からの招待状がそこにある。]
(9) 2012/05/19(Sat) 01時半頃
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― 謁見の間 ―
[館へと集まった、集められた人数が揃ってから、金色の魔女は話を始めるのだろう。 悠然とたたずむ彼女と、あまりに無邪気な従者の語る"ゲーム"に、思わず息を呑んだ。]
殺し、あう……だなんて。
[小さく震える指先で、口元を覆う。 と、近くにいたヤニクの呟き>>4が聞こえた。]
占い師、って……何です?
[呟きと同じような小声で、彼に尋ねる。 彼の様子に怯えを見れば、大丈夫かと気遣いながら。]
(14) 2012/05/19(Sat) 01時半頃
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[謁見の間を見渡せば、知り合いの、自己紹介をしたばかりの、それから挨拶もまだ出来ていない顔もちらほらと。
彼らと殺し合いをすれば、自分の"望み"が叶うのだと。
言われたゲームの内容が、重く深く、頭に響く**]
(22) 2012/05/19(Sat) 02時半頃
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― 謁見の間 ―
そう……そんな人がいるのね。
[ヤニクの言葉>>46>>47に、一つ頷く。 人狼を退治する、そんな場面に出くわした事がないツェツィーリヤには無い知識。 平和な夢物語の御伽話は子供たちに読み聞かせるけれど、血生臭い伝承には疎い。]
……具合が悪いのならば、支えましょう。
[男の人が動揺を露にしていると指摘する事はできない、そんな言い方。 微かな震えを隠せずに、けれど差し出す指先は、彼に受け入れられたかどうか。]
(71) 2012/05/19(Sat) 17時半頃
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[ふと顔を上げれば、交わる視線>>66。 クラリッサの表情には困惑が読み取れた。 きっと彼女が見るこちらの表情も似たもので。
殺しあえ、と。 人ならざる能力を見せられて言われれば、それは現実味を帯びるのもきっと必然。
けれど、年上である自分が不安な顔をしては彼女を不安がらせてしまうだろうと、きっと大丈夫だと、口元だけでも笑みを浮かべる。]
(72) 2012/05/19(Sat) 17時半頃
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[触れれば、温もりがそこにある。 人の体温を感じれば安堵する事を、ツェツィーリヤはよく知っていた。]
……いいえ。気にしないで。
[彼の安堵の溜息に微笑む。 自分の震えもまた、彼から伝わる温もりに消されるように。 握る手に力が篭ればそれを包み込むよう握り返した。]
違う、道。 きっと正面から尋ねても、教えては下さらないのでしょうけれど。
[悠然と佇む魔女を見やり、薄く苦笑を浮かべる。 ヤニクが背の低い女性に近づくならば、手は自然と離れるだろう。 その会話は聞こえる位置、彼女が彼の言う"占い師"なのだろうかと耳を傾け。]
(82) 2012/05/19(Sat) 18時半頃
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[部屋から駆けて行くソフィア、追いかけようとするも、カミーユがその背を追うならばと足を留める。]
……あなたは。 人を殺しても、叶えたい願いがあるのね。
[ペーパーナイフを仕舞う華奢な体躯の彼女。 身を守るためと言うよりも、相手に危害を加えるためになる言葉と道具に、思わず尋ねていた。]
(96) 2012/05/19(Sat) 19時半頃
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そう……そうね。 そうかも、しれないわ。
[小さいけれど確かにはっきりと>>99、彼女は答えた。 だからこそ、それには同意して。]
人は強い願いを抱くもの。 けれどそこに、倫理や法や、人生の経験や他人の目があれば、たやすく実行には移せないものよ。
[修道女として、恐らくは彼女よりも年上のものとして。 少しでも落ち着き諭そうとする声音。
何とか少しでも、武装と警戒を解かせようとするのは。
安全に願いを成し得たい自分のため。]
(104) 2012/05/19(Sat) 20時頃
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[それを隠して、今はまだ。
優しい声音で語りかけるのみ。]
(106) 2012/05/19(Sat) 20時頃
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[ヴェスパタインと、ヘクター。 耳に挟む名前と顔だけは覚えておく。
焦りも何も見せない二人は、どこか不可思議にツェツィーリヤの目には映った。]
そうね、名前…… 私はツェツィーリヤ。ツェリで構いませんよ。 あなたのお名前は?
[ペーパーナイフの彼女に、少しでも安心感を抱いてもらおうと友好的に問いかける。]
(115) 2012/05/19(Sat) 20時頃
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……ごめんなさいね。
[警戒心を強める彼女からは拒絶を感じた。 視線は逸らさず、けれど悲しげに眉尻を下げて、彼女から少し離れる。
後々邪魔になる、殺す時に、と。 きっと言いたいのだろうけれど。]
けれどきっと、意味があるものよ。 私は、そう思うわ。
[法も倫理も、相手を知る事も。 天邪鬼な彼女には受け入れられないかもしれないけれど。]
(131) 2012/05/19(Sat) 20時半頃
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……死んで欲しいと言われて、死ぬような物分りのいい性格ではなくてごめんなさい?
[棘には棘を持って返す。 ヘクターへと映す視線は鋭く。 目を細めれば>>128、強い決意、闇色の奥に滲む紅が彼には見えるだろうか。 けれどそれは、彼以外に気付かれる前に、ふっと困惑の笑みに溶かす。]
すぐに人を殺すという選択を選ぶ彼女に……そうね。
少し、悲しくなっただけ。
(133) 2012/05/19(Sat) 21時頃
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不快だと、そういう事じゃないのよ。
[謝られて、小さく首を横に振る。]
……あなたは、このゲームを生き残るつもりが、あるのよね?
[確信している、確認のような問い。]
殺し合い、生き残る、ゲームの終了条件とやらを魔女が知らせるその時まで。 生き残った人間は、願いを叶えたその後、どうするのかしら。
[声の小さな彼女に近づく。 そして、彼女に聞こえる程度の小声になって。]
(135) 2012/05/19(Sat) 21時頃
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死んだ人間、手を下しても下さなくても、自分の願いのために糧になった人間の命。 すべてを忘れて幸せに、なれるのかしら。
私は生き残りたい。 けれどもし生き残っても、願いを叶えても。 私はここで出会った魂を、背負いたいと思うわ。 名前も知らないんじゃ、背負うとは言えないわ?
[それはある意味、必要に迫られれば殺すことを決意できる精神の裏返し。
近づいていた距離を離し。 淡く笑みを浮かべる。それは、どこか教会に飾られる殉教者の絵画に似て。]
(136) 2012/05/19(Sat) 21時頃
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……そうね。 あなたの考えは分かりました。
[冷たい言葉を受け取っても、表情は微塵も変化無く。]
綺麗事……そうね。 こう見えても、私、子供たちを育てるお仕事をしているから……
[模範になるべき立場である。 子供には、綺麗な世界で生きていて欲しいのだ。]
(145) 2012/05/19(Sat) 21時半頃
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[理解しあえないだろうということが分かったのよ。 その返答は、内心にのみ。]
……私の世界を構築する上で。 とても、とても、大切な事なの。
[問われた意味は、部屋を出ようとする彼女の背に向けて。]
(148) 2012/05/19(Sat) 21時半頃
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[見送る、名を結局は聞くことが出来なかった彼女。 体力のない様子は、すぐに見て取れて。
それでも、自分よりも体躯の良い男もいるこの館で殺されない自信でもあるのだろうかと、問いかけは言葉にしないまま。]
(158) 2012/05/19(Sat) 22時頃
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ツェツィーリヤは、エリアスが今何をしているのか、知る由も無い。
2012/05/19(Sat) 22時頃
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ヘクター、さん? あなたは随分物騒な事をおっしゃるのね。
[嘲りが見えれば>>163、確かめるように名前を呼んで、逆に穏やかに笑んで見せた。]
一つ確認させていただいてもよろしいかしら。 あなたは、このゲームに参加する意欲がとても強いのですね?
(170) 2012/05/19(Sat) 22時半頃
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質問? ……ああ、質問だったのですか? てっきり、あなたの提案だと思いました。
[嘲笑と、穏やかな笑みは対峙したまま。]
如何するんだ、如何しましょうか。 ……願いを叶えたい。 その私の想いは……部屋を出て行った彼女の願いに、負けないほど強いのですけれどね。 ひとまずは……勝利条件を探ってから考えます。
[名を名乗らなかったため、彼女としか言えない相手……人を殺しても願いを叶えたい想いを同じに比較して。]
それでは、今度はあなたが答える番。 その後、私は子供のために成るのかと言うその問いに答えましょう。
(182) 2012/05/19(Sat) 23時頃
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[多くが謁見の間から出て行ったその後のこと。 愉しげな魔女へ、ツェツィーリヤは闇色の瞳を向けて口を開いた。]
グロリア様。お尋ねいたしますわ。 勝利条件ですけれど、「自分以外を皆殺しにすれば、確実にゲームは終わる。」とは、複数人が生き残るのが本来のルートなのですよね? 人狼、悪魔、妖精、人間、正体が何であれ、きっと他の生き物とでも共に生き延びれば、勝利。
……其々が何人居るのかも、判らない。
というよりは、教えてもらえない、とでも言うべきなのでしょうけれど。
(193) 2012/05/19(Sat) 23時半頃
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……っ。
お答え……ありがとうございます、グロリア様。
[問い返されて、言葉に詰まる。 少しの間をあけ、動揺するまま礼を述べた。 勿論、そうするつもりはないのだけれど。 きっと彼女は自分の正体を知っているからこそ、そう言うのだろうと。]
(202) 2012/05/20(Sun) 00時頃
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……失礼いたしますわ。
[一度深く頭を下げて、謁見の間を後にする。
僅かふらつく足取りで大広間に出れば、そこには弱みを見せたくない、ソフィアやクラリッサの姿がある。 修道女として、頼れる人間であるべきだという気丈さは、今は脆く。
右を壁に、おぼつかない歩みは、僅かに開いたままの"空き部屋"の戸へと掛かる。]
(208) 2012/05/20(Sun) 00時頃
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[11番目の扉。 ぎ、と低い蝶番の音が響く。
広間に居る人間気付くだろうか。
たたらふみ入ってしまう扉のその向こうで。 ツェツィーリヤの目の前に、15歳くらいの少年が立ち、ミニバラの髪飾りを差し出している。]
(210) 2012/05/20(Sun) 00時頃
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[その彼の、頬が、濡れて。]
――……っ!
[それ以上見ていることが出来ず、慌てその部屋の扉を閉めた。]
(213) 2012/05/20(Sun) 00時頃
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[ばたんと扉を閉める強い音。 そこから逃げるように、二階への階段を駆け上がっていく。
途中誰かに会うならば、弱りきった表情を見られないようにと隠すようにして。]
(215) 2012/05/20(Sun) 00時頃
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[二階に駆け上がり、誰も居ない広間に座り込んで。
ぽつりと、一粒だけ。
俯いた修道女の手元に、雫が*落ちた*]
(223) 2012/05/20(Sun) 00時半頃
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― 深夜、二階廊下 ―
[どれくらいそこに蹲っていただろう。 ミッシェルがそこを横切っていったその気配で、ずっと動かなかった身体は漸く動き出した。]
……部屋に。
[入らなくていはいけないと、立ち上がる。 油断を見せては誰かに襲われるかもしれないのだと、今更ながらに危機感を抱いて。]
(295) 2012/05/20(Sun) 18時頃
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― 深夜、2−1 ―
[クローゼットの中。 自分の部屋の寝巻きと同じものがそこにはあった。 それに着替え、ベッドに潜る。
しなければいけない事を脳裏に思い描きながら。 眠れないだろうと思ってはいても、疲れが出たのか緊張が解けたのか、ゆるゆると、思考は睡魔に攫われていく。
→翌朝へ]
(296) 2012/05/20(Sun) 18時頃
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― 翌朝、大広間 ―
[部屋にあった黒いワンピースを身につけて部屋を出る。 向かった先は一階。 食事を取っておこうと厨房へ、食料は数日過ごすには十分以上の蓄えがあった。 そもそも魔法があれば、それが尽きる事さえ無さそうにも思えたけれど。
焼きたてのバゲットを見つければ、野菜を挟んだサンドイッチとオムレツを、自分の手で手際よく準備して。 大広間でそれを食べることにした。]
(308) 2012/05/20(Sun) 19時頃
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