人狼議事


223 豊葦原の花祭

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【人】 座敷守 亀吉


 お酒、ですか。
 …では折角の祭りです、頂きましょう。

[干物の代金を手渡してから、少し逡巡。
別段下戸というわけでもありませんが、つい躊躇って。
それでも折角ならばと、茣蓙の隅に席を頂き
楽しむ事に致しました。

応じれば出して戴けるのは甘酒か、麦酒か。
どちらにせよ有難く頂戴致しましょう。

傍らの外神様はどうされたでしょう。
よければ隣でもどうぞと、
主様の了承を経てからお勧めしてみましょうか]

(31) 2015/04/20(Mon) 14時頃

【人】 座敷守 亀吉

 ―現在―

[顔が上げられ、其処に御座いました同じ色の瞳>>29は。
冷たい雨に晒されているどころか、暗い川の底、
今にも呑み込まれてしまいそうな程頼りなく。

切なる願い>>30に耳を傾けては、成る程。
不安という海に溺れかけていたのでしょう]

 …まずは、落ち着いてください。
 そう大きくはない村です、探せば見つかるでしょう。

[女性に前触れ無く触れるのは些か失礼かとは思いつつ。
立ち上がられてから、その小さな肩にやんわり手を添えて。
水中から水面へ導くよう、深い呼吸を促しましょう。

例え其れが出店の金魚のごとくであろうとも。
酸素もなく圧に身を軋ませるのは、さぞお辛いでしょう]

(32) 2015/04/20(Mon) 14時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[指で示される先は、奇しくも目的の場所で。
一度目で追ってから、一つ、頷きを返します]

 えぇ、勿論。私に出来る事ならば。
 ですがこの通り、歩みは亀の如く鈍間な身。
 それでも良いと仰るならば、
 見落とすことなくお供しましょう。

[杖を半歩分、ずり、と足を引き摺れば伝わったでしょうか。
早くと焦る彼女にとっては、もどかしいかもしれません。
それでもよいでしょうかと、伺うよう視線で尋ね]

 この先、もう少しもすれば、淡墨桜が御座います。
 今頃開花を待つ多くの方がいらっしゃるでしょう、
 もしかすると見掛けたお方も見つかるかもしれません。

[手紙も、願い事も、何か知らぬまま。
彼女が同意を示してくださるなら、再び足を進めましょう]

(33) 2015/04/20(Mon) 14時半頃

座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/20(Mon) 14時半頃


【人】 座敷守 亀吉

[幾許か落ち着いたように見え>>34
安堵したのも束の間。

舞。
その一言に、年甲斐も無く息が詰まってしまいます]

 …桜を。
 大切な、約束なのですね。

[いけないと、直ぐに平静を取り戻して。
厳密に言えば、彼女の探し物へと意識を集中させて]

 ならば確かに、先に見ては興が削がれましょうか。
 鶴とは違い、案外夜目は効くほうなんです。

[すこしばかりおどけたように、実体は繕うように。
けれど探し物を見つけて差し上げたいのは本心ですから。

かつん。 がつり。  かつん。
約束の木までの道を、視線を配らせながら歩きます] 

(35) 2015/04/20(Mon) 16時頃

【人】 座敷守 亀吉


 消えてしまうのは、怖いですか。

[戯れの言葉に、少しだけ、踏み込んで。
それでも続いた礼と、“亀さん”の名に、小さく笑みを。
名を呼ぶ声が、響きが、存外可愛らしく思えてしまうから。
答えたくないと仰せなら、首を引っ込めましょう。

合間、隙間に尋ねられる問い>>37に、瞬きを一つ。
一年に一度、半月が天辺に昇った刻に花開く桜。
うすずみさまと呼ばれる神様に仕える者もいた筈、
そういった噂話は確かに耳に届いています]

 …そう、ですね。
 少なくとも、私の周りで願いを叶えてもらったという方は
 いらっしゃいませんが。

[それでも、敢えてと言うのであれば。
少しの間、前を、遠くを、何処かを眺め。
唇を、微かに開きます]

(41) 2015/04/20(Mon) 17時頃

【人】 座敷守 亀吉


 ――貴女にお聞かせ出来るほど綺麗でも、
 大した願いでも御座いませんよ。

[口許に人差し指を立てて、秘め事と。
その間にも足はずり、ずり、と。地と擦れ音を立てます]

 貴女ならば、何を願いますか。

[他愛ない、ありふれた世間話のように。
答えぬ己の卑怯さを自覚しながらも、
大人とはずるい生き物なんですよと。
年下らしき彼女に、笑ってみせましょう。

半月は、もうあと、すこうし。
約束は果たされないものだなどと、言いたくありません。

例え一方的な其れだとしても**]

(42) 2015/04/20(Mon) 17時頃

座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/20(Mon) 17時頃


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/20(Mon) 23時半頃


【人】 座敷守 亀吉

[会えない。忘れられたくない。>>53
“会いたい。忘れたくない。”
想いは祈りのようにも、懇願のようにも聞こえました。

逃れたというのに、答えてくれた事には少し驚いて。
不確かな約束に、此方が懐かしさを覚えて。
そして。

願いを聞いてしまった私と、彼女の間に
秘密が、生まれてしまいました]

 ……内緒、ですか。

[私の告げた、ひとりきりの内緒。
彼女の告げた、ふたりきりの内緒。

ひとりとひとり、一方通行、それなのに。
隣に並ぶ間、灯るあたたかさが不思議で仕方なくて] 

(63) 2015/04/21(Tue) 01時頃

【人】 座敷守 亀吉

[やがて。
見上げた先、彼女が探しものを見つけたようです。>>56

続く吐露を、隣で静かに聞き入り。
継ぎ接ぎに紡がれる表情と礼を、受け止めます。
腰を下ろすまで、一連を見届けて。
再び顔を上げると、確かに私の腕でも届かないでしょう。
ゆらゆらと、頼りなく薄い白が揺らぎます。

持ち主を持たず、容易く風に飛ばされそうな其れが
足元に座る彼女と、重なりました。

名前を、呼ぼうとして。
そういえば未だ名前を知らなかったと思い至り。
彼女が贈ってくれた、実は本名そのままの渾名への
お礼を返さねばいけませんね、と]

(64) 2015/04/21(Tue) 01時頃

【人】 座敷守 亀吉


 若枝のお嬢さん。
 貴女はもっと、我儘でいいのですよ。

[手に握ったままの杖の先を、着物で拭ってから。
ちょい、 ちょい、と。
軽くつつけば枝から落ちた白い鳥が、ひらひらと。
揺れて、揺れて。大きく揺れて。
やがては彼女の許へ辿りついた事でしょう]

 私には、彼の桜のように
 どんな願いでも叶えられる力など御座いません。
 貴女の求める約束も、私にはとても。

[ですが、ね。
杖を握り直して、まだ腰掛けたままの彼女へと、
顔を合わせるように、視線を向けて]

(65) 2015/04/21(Tue) 01時頃

【人】 座敷守 亀吉


 私に願うおねがいごとならば。
 例え限度が存在しようとも。
 心に留めず言葉にすれば、届けてくだされば、
 叶えられるかもしれませんよ。

[貴女が私に助けを求めた、最初のように。
片道を繋いだだけで、二人の秘密にしてしまったように。
ひとりきりの内緒にするより、ふたりきりの内緒にと。
そのほうが、寂しくないでしょう?]

 亀は万年生きようと、
 泳ぎ方も、好む食も。
 きっと、誰かと見た景色も、交わした言葉も、
 
 忘れたりしませんよ。

[貴女が器用に、不器用に隠す貴女へ。
ずるい大人は、声を掛けるのです。]

(66) 2015/04/21(Tue) 01時頃

座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 01時頃


【人】 座敷守 亀吉


 それならば、楽しみにしています。

[不貞腐れ、拗ねたような幼い物言い>>70
先の無理やり象っていた笑みより可愛らしくて。
ついつい喉の奥を鳴らしてしまいますが、
口にすればもっと膨れてしまうのでしょう。
ですから、彼女の意思へ素直に喜びを伝えます。

言葉として、音として紡がれる願いには、頷きを。
片手、泳ぐ小指には、目許を和らげて。
するりと滑らせ、糸を、結びましょう。
ふたりぼっちにしか見えぬ糸を。

ただ、続く“ケチ”という言葉には
流石に私も、笑ってしまいましたでしょうか]

 ケチ、ですか。
 そんな風に仰るのは、貴女が初めてかもしれませんね。

(74) 2015/04/21(Tue) 02時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[袖を引く控えめな力に、
みんなで見たいという言葉に、
すこうしだけ、 間を置いて。

今度は頷くことはせず。
それでもゆっくり、歩き始めます]

 …貴女ばかりで不満だと言うのなら、
 私も一つ、内緒を伝えましょうか。

[かつり。 がつん。  かつり。
相も変わらず不恰好な音が、響き始めます]

 私は、淡墨桜へと向かっていました。
 それは、行かなくてはと思ったから。
 私の探す『どこか』が、其処にあると思ったからで。

[かつり。 がつん。  かつり。
杖のあと、足を土に泥に引き摺る音も微かに聞こえます]

(75) 2015/04/21(Tue) 02時半頃

【人】 座敷守 亀吉


 …本当は、少し。怖かったんです。
 淡墨桜の許へ、ひとりで行く事が。

[足を、――を喪ってから、赴く事のなかった村の象徴。

小さくて、大麦とレタスが他より少し良いばかりの村。
乱れ咲く春も、快活な夏も、実りの秋も、美味の冬も。
きっと別段、全ての者を魅了するほどでもない。

それでも、一つだけ。
住む者も訪れる者も楽しませる、村の誰もが愛する桜。
生まれ育った村に活気と潤いを、元気を、楽しさを、
連れては咲かせ、また一年と繰り返す桜を。

良いものだ良いものだと来訪者に話すばかりで。
最後にこの眼で見たのは、何年前だっただろう]

(76) 2015/04/21(Tue) 02時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[だから、と。
隣にいる彼女へ、振り向いて]

 有難う、御座います。

[其れだけを告げて、微笑んで。
後は向き直り、足を進めます。
半月はもう、もうすぐ、昇りきってしまうから*]

(77) 2015/04/21(Tue) 02時半頃

座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 02時半頃


【人】 座敷守 亀吉

―淡墨桜―

[ようやく、ようやく辿り着いたその場所は
やはり多くの者で賑わっていて。
それよりも。月光をその身に浴びる桃色も、神秘さも。
数年前から、何一つ変わってはいなくて。

    どくり、 と。

忘れかけていた、掌に鷲掴まれたような冷たさを。
覚えたままだった心臓が、痛いほどに跳ねました]

 ……此処からでは、人混みで見えにくいでしょう。
 もう少し前へ行かれるといい。

[傍らの、若枝の方に、そう告げて。
みんなで見たいと仰っていたのは覚えているのに。
自分もと促されたら、今度こそ首を横に振るでしょう]

 あまり、見知った者の目に留まりたくないのです。

(78) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[代わりにと、もう一つ内緒をお渡しして。
どうにか彼女を送り出せたでしょう。

並ぶ頭が桜の全貌を隔て、それでも少しだけ離れた場所へ。
半分から上なら十分見える場所へ移り、振り向いた時。

半月が、丁度天辺まで昇りました>>#0]

 ―――っ、

[一斉に開く、柔らかな月光を纏ったかのような桜。
桃から白へ移り変わり染め上がるその瞬間も、
湧き上がる歓声も、何も。変わってなど、いなくて。

心臓を捕えていた手の力がするりと解けるような、
冷たく覆っていた氷が花開くように溶けていくような、
 
 感情が、 熱が、 想いが、 
               込み上がって、  
                       きて、]

(79) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[  ぽた。
                  ぽた。

水滴の落ちる感覚は、今度は汗などではなくて。

滲む視界、からんと杖が落ちた音も気にせずに。
近くの木、桜の樹へと、崩れ落ちるように寄りかかります]

 ――っ、ふ、  ぅ、

[幾ら離れた場所とはいえ、大勢の方がいらっしゃるのに。
急速に溶かされた氷が、湧き上がった熱が、
とても抑えられるものとは思えなくて。
内から瞬く間に溢れる其れが怖くて、怖くて、怖くて。
ただひたすらに声を押し殺して、蹲ります。

掻き乱される。暴かれる。攫われる。
まやかしで慰めていた本心が、祈りが、願いが。]

(80) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[村の為に踊っていた舞だった。
村の為に生きていた生だった。

小さくて、大麦とレタスが他より少し良いばかりの村。
乱れ咲く春も、快活な夏も、実りの秋も、美味の冬も。
きっと別段、全ての者を魅了するほどでもない。


それでも。
この村を、愛していた。愛している。今も。


なのに、私は。
もう村の為、神に祈りを捧げる事も出来やしない。

あの日私は、死んだのだ。
この脚と共に、村の為にと舞っていた私は、死んだのだ。

ならば、私は。
私は。]

(81) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

【人】 座敷守 亀吉

    ――何故、未だに、生きている…ッ!

(82) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[酷く頼りない、か細い声だった。
奥底から絞り出したような、這うような呪詛だった。

分かっている。分かっているのだ。
私の命があってよかったと喜んでくださる声も。
安易な終末を望むのが只の逃避でしかないことも。
また「どこか」が、「いつか」に希望を見出せることも。
約束を守る為に生きるという選択肢があることも。

全部、全部、分かっているのに。
心の奥底に宿る、若枝の方に言えなかった願い>>42は。
決して消えてくれる事はないと。
それがどれだけ、ずるくて酷い願いだとしても]

 ――ぅ、  っ、

[そうして、暫くはその場にひとり。
蹲る姿がぽつんと、祝いと感嘆の声が飛び交う賑やかさの影に、鳴りを潜めていたでしょう**]

(83) 2015/04/21(Tue) 03時半頃

座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 03時半頃


【人】 座敷守 亀吉

ー回想・おもん様の屋台ー

[代金を支払い頂いた麦酒を、ちびりちびり。
微かに喉を焼く酒気に、小さく息を吐いて。

今年の麦も良いものが育ちましたね。
そんな他愛ない話でも続けようにも、
お隣で酔いの回っている外神様に言えもせず。

さて、どうしましょう。
お水なら自分が用意するより、おもん様の方がお早いか。
どのみち長く居座る気にはなれず、
ゆっくりと腰を上げます]

ご馳走様でした。
また来年も、お待ちしておりますね。

[ここ数年、足を運ばなかったのは自分だと言うのに。
のうのうと棚に上げ、また次の機会をと]

(104) 2015/04/21(Tue) 15時頃

【人】 座敷守 亀吉

[そうすれば続くように立ち上がった外神様は、
大変頼りない千鳥足でふらふらと。
制止も聴かず、何処かへ消えてしまって]

……ご無事だと、よいのですが。

[思わず安否を心配する言葉を一つ。
それでも私も、其処を後にしたのです*]

(105) 2015/04/21(Tue) 15時頃

【人】 座敷守 亀吉

ー若枝の方と別れる前ー

[先より一歩分近付いた距離。>>98
だからこそ彼女の変化が伝わって。

間、逡巡を経て手渡されるのは、今宵の空から零れ落ちたような。
星に願いを。ふと、初夏の祭りを思い出して。
あれは願いを星ではなく、笹に吊るした短冊に託すのですが。

遠い遠い宙の向こう、川に隔てられ離れ離れになった二人。
彼等のように一年に一度だとしても、
彼等とは違う季節だとしても。
願うならば、きっと]

(111) 2015/04/21(Tue) 15時半頃

【人】 座敷守 亀吉



また、会えますよ。


[人の波に流され攫われていく彼女に向けて。
願いも言えぬ、彼女の願いに肯定も示せない
狡い大人だと知りながら。

それでも笑みを、微笑みを浮かべ、
見えなくなるその間際まで、見送りました。

残ったのは、小さなちいさなお星様、ひとつ*]

(112) 2015/04/21(Tue) 15時半頃

亀吉は、道中足元で何かが、通り過ぎていったような、

2015/04/21(Tue) 16時頃


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 16時頃


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/21(Tue) 23時頃


[眼下で揺れる花弁が、確かに願いを音にした。

男の口の端が、ゆっくり上がる。
己に大した事が出来るわけでは無いのだけれど。]

望んだものが手に入る。
いいじゃあねぇか、そういう夜があっても、さ。

[たった一年に一夜だけ。
うすずみさま≠ニしてこの夜を統べる事が許されているのなら。土よ、風よ、時の神よ。どうか彼の、味方をしてやっておくれ。

魚の礼だ。
にんまりと笑って、薄墨桜は眼下の彼らに手を振った。]*


【人】 座敷守 亀吉

[――どれ程の間、そうしていたでしょう。
人の目から、桜の樹が、影が、
惨めな私を隠してくれていたようです。

顔を上げ、頬が濡れた感触もそのままに。
天まで高く伸びる、白く淡い月の光を帯びる花。
空の黒と、藍と滲み混じわりながら輝く其れを、
眩しげに目を細めながら、ただただ仰いで見上げ]

 ―――、

[あれほど心を乱していた荒波は、凪いだ。
それでも零れ落ちるものは止まらなくて。
溶けた氷が水となり、流れて。

心の臓を覆っていた冬が解けても、
目の前で美しき桜が咲いても、
春が、訪れなくて]

(161) 2015/04/22(Wed) 00時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[―違う。
忘れてしまった、だけなのだ。

本当の春を。
まやかしで慰め続けたばかりに。
真の美しさを感受する心が、もう、凍えてしまったのだ]

 ……私は…、

[もう、戻れない。
死して尚動き回る、屍でしかないのだ]

 …これが、罰、でしょうね…

[呟く声色に混じる、自嘲。
杖を手に、ゆっくりと立ち上がろうとするけれど。
今日一日、半日だけで随分と酷使した脚は、
本来ならば何をせずとも既に、
使い物にならないがらくただったと今更思い出し]

(162) 2015/04/22(Wed) 00時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[諦めて、樹の根元に腰掛け凭れ。
人の連なる影の向こう、すこうし見える淡墨桜。
其れにすら背を向けて、瞼を下ろし。

聞こえる、聞こえる、咲いた。咲いた。
今年も。来年も。次も。また。
紡がれる声に、耳を澄まして。
流れる筋もそのまま、穏やかな、
笑顔、を、浮かべて]


 …来年も。
 良い一日を、過ごせますように。


[愛するこの村で、皆様が。
私の願いは、其れだけですから。

来年も、何度でも、同じ祈りを捧げましょう。
この村で生まれ育った者のひとりとして、何度でも]

(163) 2015/04/22(Wed) 00時半頃

(ああ、会いたいなぁ)

(あんたに会いたい)


[隈取を引いた目を伏せる。
瞼の裏で、遠い遠い面影が揺れた。

もうその誰かのことなんて、
ほとんど顔も思い出せないのだけれど。

さあ、と風が樹皮を枝を撫でた。
もうすぐ月は傾ぐのだろう。花は今も辛抱強く枝にしがみついているけれど。

きっと、じきに、終わってしまう。]


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2015/04/22(Wed) 01時頃


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