213 舞鶴草の村
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/19(Mon) 23時半頃
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[夜が明け一日の仕事が終わる。客が居なくなると、遊女達はさっさと仮眠を取る。…というより、壱区全体が眠りにつくだろう。普段ならここで仮眠を取るが、今日は外に出て商店街の方向へ歩き出していた。]
特に買い出すものもないけれど……ああ、山帰来探しに行こうかな。
[ちょっとした散歩の時間でも仕事のことが頭から離れない自分に、思わず苦笑が漏れる。山帰来、という梅毒を抑制する漢方薬はこの江戸で簡単には手に入らない。そもそも漢方薬を調合出来る者が少なく、普段は輸入物ばかりで値が張る。…確か商店街には異人の薬師が何人かいたはずだ。調合出来るのなら今後はそちらに変えよう、なんて考えながらフラフラと橋を渡る。
今何銭持っていたかな、と袂に手を入れると何やら見に覚えのない感触。取り出して見ると、それは……そう、噂に聞く鼠小僧からの手紙のようだった。]
宝物…?…巾着は、ある。
[全く見に覚えのない"宝物"という単語に首を捻る。…もっとも何故こんなところに手紙が入っているのか、という疑問もあるのだがそれ以上に鼠小僧の不敵な手紙が気になっていた。手紙をそっと折り畳んで袂に入れ直すと、商店街の中へ入って行った。]
(15) 2015/01/20(Tue) 02時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 02時半頃
――ちゃァんと真っ直ぐ飛ぶように折った筈なんだけどなァ、
[不器用なのに慣れねェことをするもんじゃないな、と頬を掻いて。]
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……此処にもないか…。
[異人の薬師を尋ねる、と言っても店を見ただけで分かるはずもない。商店街の中で尋ねたことのない薬師を只管尋ね続け、最早疲れ果てていた。…もっとも、断られた中には薬が無いのではなく僕の髪を気味が悪いというのもあったのだが。そんな視線に慣れていても、やはりそれが続くのは流石に応えていた。 ちょうど肆区から伍区へと続く場所に一つの薬屋>>32が見えた。ここで断られたらもう帰ろう、と消極的な気持ちで足を向けた。]
…御免下さい。山帰来は調合出来ますか?
[入ると同時に…というより入りながら目的を告げる。…ふっと目をやると、そこには手紙を持った金髪の男。……どこかで見たことがあるような…と少し考え、昨夜見かけた光景を思い出す。ああ、あれでは第一印象は最悪だ。断られても仕方ないだろうなと半ば諦めたが、さてはて薬師の反応はどうだろうか。]
(34) 2015/01/20(Tue) 11時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 11時頃
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[少し面倒そうな様子の薬師>>37を見て、思わずくすっと笑う。山帰来という単語を聞いてすぐに梅毒を連想させる辺り、腕は確かなようだ。もう一つ横に置かれた粉薬を見て、そうだなあ、なんて悩む。]
…"使い捨て"ですし、一晩もてばいい方ですから。副作用は構いませんよ。…ああ、ちなみにどんな副作用で?
[商品価値が薄くもう使い物にならない遊女に、最期に一花咲かせようとしているのだから副作用が出ても良い。…使い捨て、という言葉が自分の頭から当然のように出てきたことに少し悲しくなりながらも、薬師の反応を待つ。どんな副作用かは知らないが、薬師が言うほど酷いのなら山帰来よりは効いてくれなければ割に合わない。一花さえ咲かせられぬほどで無ければ恐らくそちらを選んだだろう。]
それにしても、西洋の異人で漢方をご存知とは。言葉も流暢ですし。いつから日本に?
[美しい金の髪をちらっと見ながら興味本位で尋ねてみたが相手はどう思っただろうか。今後取引を続けるのなら相手の素性くらい知っておかねば楼主に話が出来ないから、と後付けの理由を自分の中で立てる。異人、という言葉に気を悪くするだろうか、なんて後から少し後悔したりして。]
(41) 2015/01/20(Tue) 14時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 14時半頃
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痛み止め、ね…。一日中惚けてるのにも効きますかね。
[脳裏にちらっとあの花魁の姿を浮かべて問う。聡明そうなこの薬師なら、使い捨てという単語で僕の仕事など分かるだろう。その方が話が早い。彼の少し緩んだ顔から警戒心が若干解けていることを確認し、こちらも緊張を解く。]
一年ですか。随分と聡明な方だ。…漢方薬を調合出来る者が少なくて困っていたところでした。
[異人、という言葉にそれほど気分を害してない様子に安堵の息を漏らす。薬師が座るよう促した見慣れない物をじっと見てから、薬師と同じように腰を掛け、礼を言う。慣れない面積の狭さに落ち着かないが、恐らく好意で勧めたのだろう。 遊女、という単語を聞き、やはり、と頬を緩ませる。]
…ええ。滅多に出歩かないから流行病と淋病ばかりですが…必要とあれば今後はここを使おうかな。
[そう言いにこりと微笑む。そして、良ければうちの店も一度訪れてみては?なんて付け足す。尤もこんな風に勧められて来るような人ではないと思うが。 そんな話をしながら、彼の目線が自分の髪に注がれているのを見て、ああ、と声を漏らす。手慣れたように気になりますか?と聞いてみれば彼はどう思うだろうか]
(48) 2015/01/20(Tue) 18時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 18時頃
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じゃあその痛み止めと…あと山帰来を幾つか戴きましょう。…まだ価値があるものにはその方が良いでしょうから。
[薬師の説明を聞き、水銀入りは見送ることに決める。痛みを抑えられれば、それなりの値で売れるだろう。その後は…ああ明日は忙しくなるな、なんて考えていると期待は裏切らない、と薬師の声が聞こえる。腕は信用出来るようだから取引相手には申し分ないが、そうですね、と少し考え込む素振りをする。]
…薬を使ってみてから、楼主に掛けあってみましょう。腕は確かなようですし。…うちの楼主は財布の紐が固いものでして。
[ちらっと彼を見ながら自嘲気味に笑う。その吝な性分に遊女も使用人も皆悩まされているのだ。自らの家族には好き放題使う姿は見ていて好ましくはないが、取引事で利用できるのは良い。遠回しに値切りを伝えるこの手法に、薬師はどう思うだろうか?…良い顔はされないと思うが。 売女には興味がない、と一蹴する言葉を聞き昨日の光景を思い浮かべる。ああ、この人は此方ではない。尤もそれは勘違いであるのだが、そんなことに気付くこともなく自己完結してしまう。]
(58) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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いえ、お気になさらず。そういった言葉には慣れてますので。…それに最近質が落ちてることは確かですから。
[そういい営業用によく使う笑みを貼り付ける。薬師の肩が微妙に震えているのを見て、私もつられて笑いそうになるのを抑える。…帯留めを渡したあの遊女や母でさえ、ただの商品と割り切る僕にはあまり響かない言葉だ。その商品を僕は買おうとは思わないのだから。]
…商品を買った客がたまたま異人だったようです。同じ髪色だと言われたことがあります。…副産物である僕から言わせてもらえば、江戸でこの色は目立ち過ぎていけない。
[是非に、と先を促す言葉に簡潔に話す。自分語りを長く話してもつまらないので、こうやって話す癖がついているのだ。江戸でこの髪色だとやはり奇異の目に晒される。異人蔑視の思想も中にはあるのだろうから、客でも無ければ簡単に話はしない。…恐らく彼が異人というのも手伝ってさらっと話せたのだろう。そして彼の髪をちらっと見て言葉を付け足した。]
貴方も、その綺麗な金色の髪は江戸で目立つでしょう?
(59) 2015/01/20(Tue) 22時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/20(Tue) 22時半頃
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[遠回しな値切りに対して、やはり気を悪くしたであろう様子の薬師>>65に詫びと礼を口にする。請求書の値を見れば、今仕入れてる物よりも遥かに安い。…値切ってこれならば、そこまでぼったくる薬師でもないのだろう。今後の取引相手に最適だ。]
失礼を詫びます。ではこの値で。
[貴方も、という言葉に思わずへえ、と声を上げる。見たことのない海の向こうには、たくさんの国があるのだろう。薬師の言葉は異人、と一括りに纏める中にも…阿蘭陀や英吉利…それ以外の国を僕は知らないが他にももっとたくさんの国を連想させた。]
……羨ましいな。
[ぽそりと一言呟くが、彼には聞こえてしまっただろうか。聞こえていないならそれで構わないし、聞こえていたのなら世界の広さを知っているのが羨ましい、とでも話すだろう。
(70) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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不意に髪へと伸ばされた手に一瞬びくっとしながらもすぐに平静を装う。髪を染めるか、という問いに苦笑を漏らしながら。]
…いえ、遠慮しておきます。…煩わしいですが、それでも少しは気に入っているんです。
[せっかくの話ですが、と一言付け足しやんわりと断る。…この髪は確かに不便だが、それでも多少の思い入れは…。ああ、なんだったか。誰かに綺麗だと褒められた覚えがあったが、霞がかかったように思い出せず、それもそれでいいかと諦めた。]
さて…。もう日も高くなってきましたし、お暇させていただきますね。…ああ、今後のお話は楼主に掛けあっておきます。……また来ます。
[そういうと今日の薬代を置き、立ち上がった。…また退屈な昼見世の時間か、と心の中で思うも、薬以外の思わぬ収穫に心揺らしながら店の外へ足を向けただろう…]
(71) 2015/01/21(Wed) 00時半頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 01時頃
――此処まで世話をしてくれた恩返しをしようと思ったのに。
[残念そうに口を尖らせて溜息をひとつ。
素直に受け取っておけばいいのに、と呟いては履き古した草履を見下ろして。]
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ー時変わり現在ー
[夜見世が開き、不在中だった楼主が帰って来る。金にうるさく自由人であるこの男は時折こうしてふらっといなくなるのだ。その間の番を任されるのも迷惑な話だ、と一つ溜息ついてから妓夫を離れ、楼主の側に寄る。薬の値と薬師>>86の腕を話せば恐らく取引を了承するだろう。さらりとその話をすれば二つ返事で了承が出る。…恐らく僕の見立てが信用されているのだろうが、時々その信用が重いなあ、とまた溜息一つ。]
ええ、じゃあ次からは彼方を使うということで。彼方には僕から伝えますよ。
[そっけなく、しかし笑顔で話を打ち切り妓楼から出て、見廻りしてきますと伝える。仮眠を取らずに働き続けたせいで眠気が限界に達していた。 贔屓にしてくれている常連客を見かければ、にこりと笑顔を向ける。ふとあの薬師に渡された小さな紙を袂から取り出す。ふと、一緒に出てきたもう一つの紙をじっと見つめた。]
(鼠小僧だっけ…。見たところ何も盗られてないようだから……悪戯、かな。)
[他にもこの手紙を受け取ってると知っていたら考えを改めただろうが、どうせ遊女の誰かの悪戯だ、とやはりここでも重く考えずに。]
(91) 2015/01/21(Wed) 14時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 14時頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/21(Wed) 14時頃
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