人狼議事


231 獣ノ國 - under the ground -

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視点:



[ ぐい、と。男はイヤホンに繋いでいるマイクを伸ばし口元に当てがった。 ]

聞こえております。確認済み。
いやはや、脱走なんて……、

…―――いや、秘密棟の彼女は、不安ではありますが。


[今日も今日を守るんだよ。
 そんな言葉に、彼は小さく息を吐いて笑う。]

  ――聞こえたよ。

  あゝ、そうだね。
  きちんとお仕事に励むことにするさ。

[今は見回り、と小さく伝達して、
 彼はぼんやりと前をむいた。]


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/10(Fri) 09時頃



! from:kame >>

Test. test.

聞こえるかな。僕のこえ。
獣にしか聞こえない、秘密のおハナシ。秘密の声。

管理人に怪我させられた人は、居ないかい?


【人】 鳥使い フィリップ

― ジリヤと別れた後:1棟2棟間廊下 ―

[ 薄暗い廊下に、かちゃりかちゃりと長い爪の音が響く。
 光差す庭から一転 体を包むようなしっとりとした空気は
 木々の中で出会った人物の触れた手指を思い出させて
 僕のちいさな鳥の心臓が きゅう、としぼんだ。
 
 猫と梟に詫びてきた兄を肩に迎えてひとつ撫で
 さてどうしようかとひとりごちる。
 昨日も今日も変わらない、死んでいないだけの日々を。

 コツ、と向かいから聞こえた靴音>>13
 硬質に響く音に反して 脚の主はほうやりとしている。

 ( あんまり、あっちに行かせたくないなぁ )

 傷だらけのジリヤはきっと、
 あの姿を管理者達に見せたくないだろうと思ったから。]

(22) 2015/07/10(Fri) 13時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 僕がそう思った矢先、兄はばさりと羽ばたいて
 夜色を纏った肩へと。]

  『 センセ! フィル! グアイワルイ!』

[ ( 仮病はだめって、アマルに言われたのに )
 僕はくすっとひとつ笑ったあとに
 兄の演目に付き合うように、
 ひどくわざとらしくお腹を抱えてみせる。
 よろ、よろと近づいてみせ、 ふ と目が留まるのは

 光りあふれる庭では気づかなかった、彼の首元の光。

 鳥は ぴかぴかするものが好きなのだと言ったのは
 どこの誰だったか。
 思考も趣向も、鳥のそれではなかったはずなのだけれど
 僕の瑠璃色の視線は無遠慮に、彼の首へと注がれた。**]

(23) 2015/07/10(Fri) 13時頃

[ひみつの声、が、聞こえてくる]

注射を突き立てられたというのは、“怪我させられた”に入るのかしらね。

[ジリヤを見やって呟くのは、独り言のようなそんな言葉。
背中の傷は……どうだろう。あの女医は遠因とはいえ、凶器となったのはジリヤ自身の髪だ。そのことまでカウントするのはさすがに少し違う気がする]

――――……ああ、でも。
私たちは、日々、あの人間たちに、心に傷を負わされて、いるのかしら。


[…よくわからないが、声が聞こえる。そして、その聞き方も、発し方も、何故か、わかる。それが猿共に聞こえない事も]

入るだろ。まだ頭クラクラすっしよ…他人に薬の入った注射器振り回せるってイカレてるぜ。

[鎮静剤の効果はだいぶ抜けてきたが、それでも気持ち悪さは残る。何か不都合があるわけではないが、ただひたすらに苛立つ]

あいつら、アタシらを見下してるからな。イカレ女医はその筆頭だ。この境遇を憐れンでらっしゃるニンゲンの皆様も、地下勤務のお辛さを自分より憐れな生き物を見てご自分のお心をお慰めになってるだけだよ。

[猿共はみんな敵だ。この施設に閉じ込めるような奴が友好的なはずがない。自分のような者はともかく、生まれた時から、なんてのは、ケモノである事が罪だと言ってるようなものだ。腹立たしい]


一人で歩けるの?
痩せ我慢しないで、支えが欲しいなら言うといいわ。

[私は気が利かないから。言われないとわからない。
くらくらするというジリヤにそう返しながら、求められない限り自発的に手を貸そうとはしない。
人と関わりを持つのがあまり好きではない私にとって、一緒に大浴場に行くというだけで十分すぎるくらい非日常なのだし]

そこまで決め付けなくても、いいんじゃないかしら。

[続く言葉には少し目を細めた。笑っているように見えなくもないかもしれない]

だって、あの人たち、私たちのことを全然わかっていないのだもの。

[“なおす”という発想が出てくるくらい、わかっていないのだもの]

同じくらい、私たちだって、あの人たちのことわかっていないのだと思うわ。

[特にわかりたいとも思わないけれど。
人間が何を考えているか。そんなことに、私の知識欲は刺激されない]


歩けるよ。気持ち悪いだけだ。色々やってる間に抜けてきたみたいだ。

[薬に身体が慣れている、というのもあるのだろう。すでに薬の効能は気持ち悪さを与えるのみになっていた。鎮静剤の投与回数は、この施設でも確実に上位だ。]

…そうだな。分かりたくもねぇけどよ。

[確かに、あいつらのことを理解しよう、なんて、思ったことはなかった。だが、こんな仕打ちをしてくる連中のことを、理解しようとは思わない。なんでこっちから歩み寄ってやらねばならないのか]


[いつものように交わされる、管理人同士の会話。
聞こえてくるヴェスパタインの声に、眉を寄せた]

 その、秘密棟の彼女だけれど。
 今は秘密棟にいないわ。抜け出したみたい。

 ……どこかの誰かさんのせいで、ね。

[マイクに向かって、少し意地悪に言ってみせるだろうか]

 怪我には気を付けて。
 なにかあったら、私のところへ。

[先程と声音を変えて、柔らかな口調で言葉を紡ぐ。
何事もなければ、それにこしたことはないけれど]


耐性ができてきているのかしら。
そうして薬が効かなくなったら、あの人、あなたにどうするのかしらね。

[薬の効果が切れてくるのが、随分早い気がする。自分だったら昏倒してしまって当分目が覚めないんじゃないかと思う。
さらに強い薬を投与する? そして、その薬が効かなくなったら、次は?
……よそう。あまり楽しい想像にはなりそうにない]

そうね。別にわかりたいとは思わないわ。
それくら相容れないものなのに、どうしてあの人、私たちを人間にしようと思うのかしら。

[続く言葉に同意して、首を傾げた。
もしも薬が完成して、見た目が人間になったとしても、きっと私は人間ではないと思うのに。
見た目ではなく、心がきっと違うのに]

見た目は“なおす”ことができたとしても。
きっと心までは、変えられないわ。


道具に頼れなくなったら、あのイカレ女医は終わりだな。その時はじっくり八つ裂きにしてやンよ。

[強い薬に変えられていくのは目に見えているが、効かなくなってくれば、チャンスはあるはずだ。今回だって、髪がカスッただけで狼狽していた。もしも、あの鎮静剤の効き目にもっと耐性が出来てきたら、とても愉快なことになっていただろうと考えてにぃと笑う]

さぁ、猿共の考える事はわかンねーよ。どうせくだらねー支配欲とか、そのあたりだろ?なんの欲求があるか知ンねーが、迷惑な話だよ

[ニンゲンにどんな目的があっても関係ない。あいつらの欲求なんて一ミリたりとも満たしてやりたくない]

…言えてるな

[最後の言葉には同意を返す]


 言っておくけど僕は関係無いってハナシ


[ずっと聞こえていた会話に黙っていたのは心当たりがあるから、との事で
申し訳無いとも思いながら、自分が悪い事したとも思っていない…つもりだ]


 言われなくても怪我には気を付けてるつもり
 …ただ気を付けてるだけだけど


[実際に負傷した所を見れば“気を付けている”が“注意していない”ようで、その怪我は絶えない
けれど他二人の管理人はそうでないのかもしれなくて]


 怪我はしないのが一番
 見付けたら教えてほしいってハナシ


[少しくらいは責任を感じてから、マイクを切った**]


[物騒な言葉に、少し眉が下がった。
そこまでジリヤが手のつけられない危険性を示せば、それこそ殺されてしまいかねない、と思う。
けれど多分、それもジリヤの望むところなのだろう。
ジリヤは、自由に執着しているのであって、生には執着していないように見えたから]

見た目が一緒なら同じになれると考えているのかしら。
だとしたら……随分、御目出度いわよね。

[わからない。それは確かにジリヤの言うとおりで。
わかりたくもない。それもジリヤと同意したことで。
けれど、理解の出来ないその思惑に巻き込まれるのはたまらない、と溜息を吐いた**]


[ 秘密のおハナシ、と届く声にマスクごと、首を傾げる。――やがてちらつく2つの音程に、同様に耳を向けた。

 どうやら離れた位置にいるようだ。まるで文字で読む“かいちゅう”みたいだな、と何と無しに息を殺しつつ。
 針鼠が注射を打ち込まれた、と知れば、覚えのある痛みを思い、顔を顰めた。かといって余計な口をきくつもりもなく、押し黙るまま。――そういえば、彼女は外からきたのだったか。

 ほんものを知っているなら。と、羨望ににる熱はあまい臭気に潰される。うみ、と心中で反芻しながら。外を知る針鼠の彼女は、ココを出たならまずどこへ向かうのだろう。]

  ――……、人間に?

[ 続いた梟の声には、思わずくぐもった声をあげた。アマル先生の“実験”は聞き及んでいたものの、目的までは知り漏らしていた。
 それが本当なら、何のために為すのだろう。共存姿勢? 針鼠のいうように支配欲だろうか、それとも。

 いずれにしろ、奇特な話だと思う。興味のまま、己の言葉が届くなら。その実験はどこで行われているのか、と声を投げただろう。受けた経験のある者がいるなら、興味深げに話を聞き出そうとも。]


さぁてな。そんなに見た目が同じになりたいのなら、あいつらが羽生やしたり、鱗生やしたりしたらいいのによ。あいつら自分はいじらないでこっちをいじってくるンだから、堪ったもンじゃねぇぜ。

[後天性のケモノなんていくらでもいるのだから、その方がずっと楽だろ、とすら思うぐらいで。短絡的に考えれば、嫌がらせをして楽しんでる、としか思えない]


どこで、だぁ?
[突然入ってきた声に反応する。あの場所は他言無用、と入れられるときにいわれたが、要するにそれは針鼠にとって『いいふらせ』と同義てまある]

庭園の奥、猿共がビビって相手出来ない連中を閉じ込める檻でやってンだよ。他でもやってるらしいがな。あっちじゃ他とは違うイカレ女医が見えるぜ。
[秘密棟での女医は別人だ。大脱走なんかあったら、真っ先に殺されるのが目に見えるくらいには]


【人】 鳥使い フィリップ

[ 僕に断りもなく、小さな企みを背中に乗せて飛んだ赤鳥は
 差し出された腕>>33に素直に乗って
 くるる、くるる、  思惑通り!
 フィルに歩み寄る”センセ”に、ご機嫌に喉を鳴らす。

 いつもの聡明な彼ならば、瞬時に見抜いて
 一笑に付してくれそうな演目なのだけれど
 思惑に反して 慮るように肩に添えられた手に
 僕はゆるりと頭をあげる。

 珍しく焦りを浮かべた夜色の瞳>>34
 少しの申し訳無さと、微かな違和を覚えながら
 ふる、と大きく首を振り、縋るように彼の袖を握った。]

  『 センセ! コッチ! 』

[ 赤い鸚哥が得意げに 2人を先導するかのように
 飛んでは 降り  飛んでは 降りる。
 女医とノアが居るであろう医務室を避けて、
 僕と兄の 思い出のモノなど何もない白い部屋へ――。]

(52) 2015/07/10(Fri) 18時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 下腹に片手を押し当てて 痛いふりをしながら歩く折
 低くした姿勢の先に、光る石。
 じぃと見つめた僕の瞳に答えるように、
 彼の口から出た「過去」は
 少なくとも 僕にはひどく羨ましいものだった。
 僕には、唄しかないから。

 彼に支えられながら着いた自室は、真っ白な壁と
 朝起きたままのヨレたベッドがひとつあるだけ。

 ”大丈夫”と”ありがとう”を詰めた掌で
 彼の胸元を2度叩き 自分を支える力が弱まったなら
 冷たいベッドへ腰をおろした。]

  ……友の形見、
  …たいせつなひと、いまは?

[ 顎を上げ 薄暗い部屋で濃紺に染まった目で問いかける。
 (死んでしまった?)とは 言えずに
 はて。 僕のたいせつなひと は 。]

(53) 2015/07/10(Fri) 18時半頃

【人】 鳥使い フィリップ



  『 コイビト? コイビト? 』

[ 相変わらずの ”兄さん” は
 僕の言葉を追うようにしゃべりだす。
 空気を読んだ上で無視をするから 本当にタチが悪い。


 ぼくのほんとうのにいさんだったら……

 にいさんだったら、 何て言っただろうか。 **]

(54) 2015/07/10(Fri) 18時半頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/10(Fri) 18時半頃


だって、あの人は私たちを“なおそう”としているんでしょう?
あの人にとって、人間が正常で、私たちは異常。
それなら、異常な方を正常な方に合わせようと思うのは、仕方ないことだわ。

[ジリヤの言葉にはそう返す。私が理解できないのは、そこじゃない。どうして人間が正常で、私たちが異常と判断されるのか、ということだ。数の暴力としか思えない。
そして勝手に異常と判断して、勝手に“なおそう”とするのは余計なお世話だということだ]

どこで……。

[新たな声の質問に、ふと、そういえば知らない、と考えた。
だって私は、そんな実験とやらに興味はないし、縁もなかった。だから実験とやらが行われている場所にも興味がなかったのだけれど]


庭園の奥に、そんな場所が。

[ジリヤの回答に思わず呟く。
私にとって、第二棟の終点は第二図書館で、まさか庭より奥に別の施設があるなんて、思ってもみなかったから]

ジリヤ、時々姿が見えないと思っていたけれど、もしかして、そこにいたの?

[そもそも、私は普段はこんな時間には起きていない。他の人たちとは活動時間の違う夜行性。その上、人と関わるのがあまり好きじゃない。
私のそんな生態ゆえに姿を見かけないのだとばかり思っていたけれど、それだけではなかったのかもしれない。
そうだ、そもそも、ジリヤは人間と面と向かっていがみ合っている分、目立つはずなのだ]


あー、そりゃそーか。傲慢な猿共だ

[言われてみれば、確かにそうだ。そう信じていたら異常に正常を近づけるわけがない。]

あぁ、結構な間な。要するに独房だよ。猿共の手に負えない獣を入れておくな。基本一人で過ごさせられる。飯のときもな。設備もひどい。…錆び臭くないシャワーを浴びたのは久しぶりだよ。
檻に閉じ込めてなんとか安心しようとしてンだよ。ンで、好き放題だ。イカレ女医、暴れても怪しげな薬投与して来やがる。
[秘密棟で悲鳴が聞こえる時は、大体女医が実験をやっている。壁がボロいから近くの部屋でやってるなら女医の声も微かに聞こえるのだ]


独房。

[ジリヤの言葉を反芻する。
考えてみれば、物騒な実験をやっているのだ。物騒な場所があってもおかしくはなかった。
けれど、その存在を予想するのと、実際にあると確認するのでは、やっぱり受ける衝撃は違うらしい。
暴れても怪しい薬を投与されて。それでもジリヤは暴れ続けるのだろう。抗い続けるのだろう]

ジリヤは、強いわ。

[愚かだとは思う。けれど、自分にはない強さがあることも間違いないと思う]

私、ここを出られるとは思っていないの。
だけど、もしここから出られる獣がいるとすれば、それはジリヤのように抗い続ける人なんだと思うわ。


…強くねーよ。従うより抗うほうが楽ってだけだ。アタシには

[自由への執着、それで立っているから、だから、従うなんて、ありえない。抗う他に道がない、という事も、あるのだ。あの反抗には]

…アタシも出れねーとは思うけどよ。諦めねーよ。諦めねー自由だけは、持ち続けるんだ。アタシは

[外に出たい、自由を得たい。それに向かって抗い続けるのが、抗う事自体が、彼女の「生」を、形作っている]


[ ざわ。ざわ。耳に届く「飼われる側」の声に、僕はすぅと息を吐いた。
口元の機械を通して、混ざった音が外に流れる。

実験を知らない、場所を知らない獣人
実験そのものをされる獣人

実験自体、僕は口うるさくするつもりはなかった。獣から人へ。また、獣から人へ。―――なれるなら、それで良いじゃないか 。
だって、そうしたら古の――鶴が紡いだ物語の、終止符も。きっと打たれる事は――― ]

………?

[ 僕は首を傾げた。 ごちりと機械の端が、マイクに当たって音が弾けた。

むかしむかしの物語…って、なんだっけ。

『「 異物 」を処理することが無ければ、良いんだよ。』――と、 誰かは言っていた ?

こきりと僕の首が鳴いた。…最近、運動不足かなあ。 湿った肌を撫でると、少しだけかさついた。
ノイズの混じる思考はキライだ。ふるりと首を振る。]


【人】 鳥使い フィリップ

[ 怯えるように引いた一歩>>0:190
 まるで伸ばされた彼の手>>18を拒絶でもするようで
 それは、あながち間違いでもないのだけれど

 ”同じ”と言った ”同じ”奇異なるもの同士ならば
 拒絶がどれだけ痛いものかも知っているから
 握りしめられた指先は 僕の胸に微かな後悔を生む。

 「ごめん」 そう言いたいのに
  喉はこくりと鳴ることしかできず

 僕は胸の内に ある種の恐ろしさを抱えたまま
 「いっしょ」だと繰り返す手へ、蒼碧のそれを重ねた。

 明るい光差す庭の中で ひやりと湿度を保つ手は
 ”ヒト”のそれとも確かに遠くて
 もしかしたら 僕の名は誰かから聞いたのだろうか、と
 彼の手へ視線を落としながら 思案していた。]

(65) 2015/07/10(Fri) 20時半頃

こわいなあ………。

[ 僕は何も知らないふりして、態とらしく声を出した。 まるで抑揚も見えない声だった。
…耳の奥でざわざわと、先程鸚哥の弟と話したときに、凪いだ幻聴の一端が聴こえた気がした 。

その雑音をも振り払って、僕は運動した後に図書館にでも行こうと思った。 僕の知らない、いや知ってた気もする、物語。 クエスチョン。]


―――ここから出られたら、どうするの?


[ 直近、聞こえた声色に。 僕は何気なく問うた。僕の声が 聞こえたかどうかは、わからない。

お外の世界。 ひろいひろい、箱舟なんて目じゃない、遠い世界。

漆黒に塗られた、永久に続く宙のキャンパス。
流れるきらめきは、遠い星の欠片?
手元の水面に映る月に、この身を投げた、―――むかしのきおく。

ぎりり、いつの間にか握り締めていた手のひらに、爪の後が微かに残っていた。 ]**


【人】 鳥使い フィリップ

[ ―――それだから、ひどくびっくりしたんだ。 ]


[ 謎解きのように「名を知る理由」を僕に問う姿に
 夢の狭間へ誘うような「鍵」をちらつかせる言葉に

 ( それじゃあ まるで… きみは )

 僕等は ヒトではないから”管理”されている のだと
 半ばあきらめていた何かを根底から覆すような
 ひとつの仮定が 太陽の無い空から降る。

 既に乾ききった唇は震えて
 浅い息が ひぅ、と空気を切った。

 僕の目は、玉蟲のように定まらぬ瞳>>20に縛られ
 含みを持って閉じられた口元が また 笑った気がして

 重ねたままの蒼い手が 彼から跳ねるように逃げた。]

(66) 2015/07/10(Fri) 20時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 逃げ出した手を胸元に抱える。
 抱えていないと 朧の中に見えた人影も
 赤い鸚哥も どちらも見えなくなってしまいそうだ。

 「何」と問うた僕に 彼は十分すぎる答えを残し、

 最後に 「 なんてね 」 と>>21
 全てを反故にするようで 全てがほんとうだと言うような
 こどものような笑みに 僕は ]

   ……………っ、

[ 素直に こわい と思う。 

 彼が取った距離を広げるように 2歩 3歩
 大きな爪が後退りながら 地面をえぐる。

 ひら、と両手を翻し 彼に背を向けて。
 背後から引き留められる事がなければ、
 走る事に向いていない脚で 逃げ出すことだろう。*]

(67) 2015/07/10(Fri) 20時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ ( こわい こわい こわい )
 ( いかなくちゃ 兄さんのところに )

 ( 今すぐ走って 馬車を追いかけなくちゃ )
 ( どうして僕には 兄さんには )

 ( 追う為の 逃げ出す為の、翼が無いのだろう )


 僕と同じ姿の兄だけが人間に連れ去られた日
 僕だけが 雨が打つ地面に捨て置かれた日

 記憶に蓋をした程の ふたつの恐怖に比べたら

 彼の笑顔は
 まだまだかわいいもの、だけど 。**]

(68) 2015/07/10(Fri) 20時半頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/10(Fri) 20時半頃


[抗う方が、楽。そのジリヤの言葉は、すとんと私の胸に落ちてきた]

……ああ、そうなのね。

[私は、知識を求めている。第二図書室で本を読むことを求めている。
それが私の優先順位の第一であるように、ジリヤは抗うことを求めているのだろう]

ジリヤには、諦めないでいてほしいと思うわ。

[その姿を愚かだと思いながら、それでも。
折れてしまうジリヤは、見たくないと思った]


ここから出られたら……?

[誰かから投げかけられた質問に、考える。
聞き慣れない声だった。私はここに10年いるのに、聞き慣れない声だった。
けれど私は、ついさっきまで独房の存在も、知らなかったのだ。
知らない誰かがいたとしても、多分不思議なことではないのだ]

……わからないわ。私は外の世界を覚えていないから。
でも……そうね。思い切り空を飛んでみたいとは、思うわ。

[大きすぎる私の翼で。本物を知らない、夜の、空を]


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/10(Fri) 22時頃


【人】 鳥使い フィリップ

[ 思い出に踏み込むような僕の問いは
 それだけでも少し気が引けるものだったけれど
 視線を吸い込むような石に 言葉は引き出される。

 落ちてきた呼吸ひとつ、僕は瞳で受け止めて

 けれど、兄の酷い揶揄には への字に口を曲げ
 失笑に重ねて、コツリと頭をはたいておいた。


 まるで幼子へ昔噺を説くように、
 彼>>79は膝を折り 目線を下げる。
 夜色の目は暖かさを帯びていて、遠い昔に見上げた
 満月の温もりが重なるようで

 僕はその中に、共にそれを見た兄の背を探し
 ――月に惑う。]

(94) 2015/07/10(Fri) 23時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ そらのむこうに、の意味が分からぬほど幼くもなく
 僕は下唇を噛みながら、迷うように逃げた目を追う。

 僕もいっそ。兄が”飛び立つ”のが見えたなら
 共に飛ぶ事もできただろうに
 中途半端に しかし絶対的に 絶たれた再会の希望は
 僕から命を終わらす翼も奪い、
 此処を根城とする”誰か”に 捕まってしまった。

 彼の話す”彼女”のような 夢の様な話が外に無い事は
 誰よりもよく知っているつもりで
 そしてそれがどれだけ敵を作るだろう事か、も。

 ( そんな日が来たら、ぼくらはヒトに捕まらずに
   幸せに 兄と森に居られたのだろうか )

 目の前にある彼の膝に 手を伸ばして
 長らく忘れていた 昔々をたぐり寄せる。
 ”あの頃”の月夜を溜めた瑠璃の目には、薄い膜が張って]

(95) 2015/07/10(Fri) 23時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 腹はどうした、と>>80 嘘を言い当てるような声に
 「ごめんなさい」と詫びることもできず

 僕の目は、見上げる漆黒に映る 自分を視る。

 どうしようもなく歪んで どうしようもなく泣きそうな]

  実はさほど痛まない……から、へいき。

  ねえ、そのひとはどうして飛んでしまったの、
  ……翼がないのに………
  そんなに強いひとですら 「外」は獣を殺すの?

[ いちど言葉を切ったら 告げられなくなってしまうから
 僕は喉を詰まらせ
 彼の衣服に小さな黒点を描きながら 問い続けた。*]

(96) 2015/07/10(Fri) 23時頃

…………かあさま。

[夢見る私が零した寝言。
きっと目を覚ませば、忘れてしまう]


― 寸刻 ―

[ ――― ”ぼくら”の声が聞こえる。

 ヒトという生き物に諦めを抱く梟に
 僕よりも強く激しく外と自由を希う針鼠

 呼吸器で覆われた鮫の声を聞いた時は
 普段聞くより幾許か 鮮明に聞こえて
 彼の難儀な重装備ぶりを思い出す。

 ……それまでは、よかったのだけれど。

 ”彼”の声に 僕は押し黙る。 

 ( だって そいつは )

 どうしても 脳裏にちらつかされた「鍵」が過って
 ジリヤに「鍵」の話なぞをしたらと考えたら
 ふるりとひとつ 背筋が震えた。 ]



  ……そとを飛ぶきみは
    きっととても綺麗だと おもう。

    見たいな そんな日が来たのなら。


[ 暖かな月夜も 冷たい雨の夜も 
 僕はどちらも知っているけれど
 きっと彼女が飛ぶ空は 星に包まれている。

 繰り返すことも
 喉を詰まらす事もなく出た想いの言葉は、
 誰に聞かせるでもなく、零れた。*]
 


[本物の空は、青いのだという。
本物の夜空は、月が光り、星が瞬くのだという。
空から雨という水の雫が降ることもあるのだという。
どれも私は知らない。知らないけれど]

……ありがとう。

[フィリップが翼を羨んでいることは知っている
色を持たない私が、夜を飛んでも、きっと闇に溶けてしまうだけだと思うのに、フィリップはきっと綺麗だと言ってくれる
モノクロの私より、フィリップの方がよほど綺麗だと思うのに]

そんな日が来たら、いいと思うわ。

[来るとは思っていない。けれど、来たらいいと思う。
外の世界に出て、私が夜の空を飛ぶ日。
そんな日が来たら、フィリップに見せてあげよう。
そう、それに……]


私の翼は大きいから。
一人くらいなら、連れて飛べるかもしれないわね。

[空に憧れているフィリップを連れて、飛ぶことだって、できるのかもしれない。
もしも、そんな日が来るのなら]


【人】 鳥使い フィリップ


[ 伸ばした手は、彼の膝を覆う衣服を握りしめて
 濃色の布に赤黒く見える爪が埋まってゆく。

 はたり、はたり、堕ちる雫は 無情な外を嘆き
 きっといまも何処かの「外」で
 唄い続けているはずの兄を、想う。

 ――会いたい。

 今まだ生きていてくれるかすら、知らぬけれど。]
 

(136) 2015/07/11(Sat) 02時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 獣だから 死んだのではないと彼は言うが>>123
 僕にとっては「獣だから」そのもので
 声にならぬ叫びを上げながら、垂れた頭を振る。

 獣だから、平等を得るために声を上げねばならず
 獣だから、警察は軽率に力を振りかざす
 獣だから、倒れても 良くて後回し、最悪放置。

 どうしてだろう、と 遠くを見る目>>121
 僕の知る事実から目を逸らしているように見えた。

 獣だから、ぼくら兄弟は不条理にヒトに攫われ
      僕だけ 棄てられた。

 僕からしたら、平等思想を掲げる必要がある時点で
 「外」は獣を ”彼女”を、殺しているのだ。]

(137) 2015/07/11(Sat) 02時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 「外が怖いのか」と 目元に衣服が伸ばされる。
 ぼろ、と零れた雫が吸い込まれ
 僕はそれを隠しもせずに顔を歪めた。

 伸ばされた手>>124は 僕が嫌いなヒトのだというのに
 首から下がった青いものが
 僕のなかで 彼がまるで獣のように誤解をさせる。

 僕がこんなにもヒトに触れるのはいつぶりだろう。
 気付けば 伸ばされた袖を通り抜け
 低い位置にある彼の首へ 両の翆の腕を巻き付けて]

  「外」がこわい 「外」がこわい どうしてそんな、
  「外」は綺麗。 でも、そとは兄さんを奪った。

  …こわい。森へ還りたい……にいさんを かえして

[ 譫言のように 繰り返す。 ]

(138) 2015/07/11(Sat) 02時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 兄を奪われ出来た心の穴を 赤い鸚哥で埋めた僕は
 兄が”連れて行かれた”理由の 唄 を
 自分にも求めるように
 無意識の内に、歌って唄って謡って 日々を送った。

 獣なぞを慰めるはずもない 人間は
 何故か優しげに見える色を僕に向けているようで

 獣が大切だったと云うこのひとは
 僕の知るヒトとは違うのだろうか

 獣に ”優しい”人間なんてものが まさか。]

  どうしてそんな顔をしているのかな……。

[ ヒトが獣を気にかける理由を 僕は理解できずにいた。*]

(139) 2015/07/11(Sat) 02時頃

[ 夜は梟が思うほど暗くはない。
 月があって星があって
 人里が放つひかりは 空の雲が反射して
 山に雪があれば空まで青白く照らすんだ。

 その中じゃあ、僕の持つ色は意味を持たず
 空を切り取って飛ぶ 彼女の闇は
 どれだけ映えるだろうと 思う。]

   そうだね、そんな日が来たらいい。

[ 誰にも見つからず 兄と2人見上げた夜空を浮かべて
 僕はそこに彼女の影を重ねあわせる。

 夜空を渡す、白鳥の十字の上へ重なるように
 彼女の翼が 伸びた気がして。]

   きみが居てくれたら  …僕も鳥になれるね。

[ そらへ、と 憧れを乗せた瑠璃の目が 細く笑った。*]


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/11(Sat) 02時半頃


【人】 鳥使い フィリップ

[ 伸ばした2つの翆の手は 彼の黒い髪の向こうに隠れて
 落とした熱い雫のかわりに
 いつぶりだかわからぬ「誰かの体温」を拾い上げる。

 抱き寄せた「ひと」は 陰鬱な顔をして地面を眺め
 彼が見るそこに 輝く小石や硝子はあっただろうか。

 それとも、僕がその小石のひとつだろうか。

 ”ごめんな” と詫びる声>>150
 僕にある種の絶望をくれる。

 彼が他でもないヒトであること
 森へも還れないこと  兄にも会えぬこと。
 すでに痛いほど知っていた筈なのに、
 奪われるよりも詫びられるほうが 余程 辛くて。

 首元で ひっく、と ひとつ 喉を鳴らした。]

(153) 2015/07/11(Sat) 05時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 兄のものではない手が 背中を抱いて
 兄のものではない指が 髪を梳いてゆく。>>150

 『どうしてそんな顔をしているのか』

 居なくなってしまった「兄」に蓋をし続け
 姿も記憶も見えなくして、ようやく 穏やかに
 この白い世界の中で死んだように生きていたのに。

 人工の庭で僕に触れた ひんやりとした手が>>75
 闇夜に浮かぶ月のような優しい彼の瞳が
 僕に 外 と 兄 を 思い出させるから

 多分。 ぼくはずっと、
 ―――どうかやめてくれと 嘆願していたんだ。]

(154) 2015/07/11(Sat) 05時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ ヒトよりも高い僕の体温が 境界を埋めて
 彼の抱える自戒>>150など想像だにせぬまま
 腕のなかの「ひと」に縋りつく。

 「ひと」が獣如きに手を差し伸べる理由を問えば
 自分は狂っているのだと 歪んだ笑いと共に吐く姿に
 どこか僕とおなじ「諦め」を感じ取る。

 ( ……そうでもしなければ 生きてゆけない? )


 獣を管理する側のくせ 手を差し伸べて
 けれど連れてはゆけぬと 手を離す。
 それなのに、背中を伝う温度は>>152

 ――噫、確かに。与えられる優しさは、ひどく狡い。]
 

(155) 2015/07/11(Sat) 05時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ ずるり、と 力の入らない両腕を滑らせて
 重い音と共に なにもないベッドの上へ落とす。

 僕はすっかり腫れてしまった目を向けて ]

  ……できないから。 できないのだから。

  じゃあアキラは なにができるの。
  アキラは、何をするために此処に居るの。

  ……卑怯なのは、ぼくもおなじだ。

[ 兄の記憶と向き合わずに 逃げているんだから。

 おやめなさい、と言われてしまったから 今度は
 彼と鸚哥から隠れるように、ベッドへ倒れ込み

 赤い爪が 白いシーツへ食い込んだ。*]

(156) 2015/07/11(Sat) 05時頃

【人】 鳥使い フィリップ



  センセ! フィル ドウシテ ココニイル?
  ニイサン! ツレテキテ! ツレテキテ!


 [ ベッドの無機質なパイプの上 ]
 [ 赤い鸚哥は なおも 僕の本心を吐き続ける。**]
 

(157) 2015/07/11(Sat) 05時頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/11(Sat) 05時頃


[返ってきた同意の言葉に、私は来るとは思わない未来を思う。
そんな日が来るとは思っていない。けれど、願う自由だけは私にも許されているはずだ。
願うことは、人間にだって止められないはずだ]

……フィリップは、鳥だわ。

[私が居なくても、と言外に滲ませて。
私は、私たちはこういう生き物なのだと思っている。だから、フィリップが自分のことを欠けた生き物だと感じることは……それは、悲しいことだと思った。
百科事典によると、飛べない鳥もいるらしい。
フィリップは鸚哥だけれど、夜明け頃、第二図書室から自室に戻る時に聞こえるフィリップの歌声は、金糸雀のようだとも思うのに]

フィリップは、鳥だわ。

[だから私はもう一度、そう言った]


【人】 鳥使い フィリップ

[ 久しく見ていなかった兄の影は
 なかなか瞼の裏から消えてくれなくて
 涙を仕舞えと言われたって 自分勝手に溢れてくる。

 きっと 彼は僕に呆れて 立ち上がる衣擦れの音と
 戸が閉まる音が頭の後ろからするのだろうと、
 白いシーツに埋まって待っていたのに

 僕の耳を撫でたのは 直ぐ隣でシーツが擦れる音>>159

 くる、と首を回す。
 束ねられた黒髪の背中は ふと、わらっていた。

 自嘲しながらも 彼が抱える「未練」とは何だろう。

 飛んでいってしまった彼女のまぼろしを
 今なお 此処で探しているのだろうか。]

(176) 2015/07/11(Sat) 17時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

  自分勝手じゃない未練なんて ないよ。

[ がらんとした部屋にこぼれるそれぞれの独白と
 乾いた未練が、シーツの上に転がっている。

 僕は気怠い体を肘で押して
 見たこともないほどに 重そうな影を背負った背中へ
 蒼玉の手をのばし、黒い絹糸に指を絡める。

 彼をプリムラに絡め取って離さない 未練のように。
 ―――でも。
 唄う以外に価値という価値もない飛べない僕じゃぁ
 彼の未練には 足りぬだろうか。

 ( へんなひと。)

 指の間で踊る髪は 喪った彼女の代わりを探すように
 獣がソトで死ぬことを恐れるように
 鈍い光を反射していた。]

(177) 2015/07/11(Sat) 17時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

  ……つれてきて つれてきて 兄さんを、

[ 僕の何が卑怯なのだと 零した彼>>160に、
 僕は 鸚哥の言葉を反芻する。]

  おいで、”兄さん”

[ 寝転がったまま 黒髪に指を絡める僕の傍にだって
 いつだって”兄さん”は 喚べば来てくれる。
 ふるる、と尻尾を揺らした鸚哥は 黙って僕を見つめ

 鸚哥は鸚哥で、兄ではないのに
 僕は彼を兄と呼ぶのをやめられない。
 僕が勝手にかぶせた兄の皮を脱がせない。

 赤い鳥はこんなにも慈悲深く傍にいてくれるのに
 僕は、彼を彼のままに視ていないんだ。]

  ――ごめんね。
 

(178) 2015/07/11(Sat) 17時半頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ もう手に入らないだろう兄を諦めることも、
 針鼠のように外へ手を伸ばすこともできず
 未練ばかりを抱えて うたを唄っているだけ。

 兄を見つけたいけれど、ソトは怖い。
 外は綺麗だけれど、ヒトは怖い。

 嗚呼、それならば。兄も此処へ来れば良いのにと
 鸚哥が唄った僕の本心>>157
 他力本願に、兄を希うこころは

 卑怯以外に 一体何と呼べば良いのだろう。]

  連れてきて、連れてきて。
  何にもせずに願っているだけだから、
  ………僕は卑怯なんだ。

[ 亀に「鍵」をちらつかされても手を伸ばせず
 目の前の背中に熱の篭った額を押し付けるだけの
 どうしようもない 子供。]

(179) 2015/07/11(Sat) 17時半頃

【人】 鳥使い フィリップ


  『 ソト! イキタイ! イキタクナイ!
    アキラ! ミレンハ イツカハレル?
    アキラ! ミレンハ ココデハレル? 』

[ 覚束ぬ足で揺れるベッドを歩く鸚哥。

 羽ばたきひとつ、
 たてかけられた腕>>159へ丁度良いとばかりに留って
 くるりと首を傾けた。**]

(180) 2015/07/11(Sat) 17時半頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/11(Sat) 17時半頃


[ 僕を鳥だと 祈るように願うように響く声
 いつもの彼女には珍しい 力が篭められていて

 朝靄の図書室で 彼女の羽を羨ましがりながら
 その翼が本来拡がるべきだった
 外の世界の夜空の話をしたときにも おなじように
 彼女は、僕も同じ鳥だと 言ってくれた。

 あの時伸ばした手は 彼女の羽に届いただろうか。

 瑠璃の目に憧憬ばかりを乗せてしまうのは
 彼女には少し迷惑だったかもしれないけれど]

   僕も夜空に行けたら、唄うよ。
   ………鳥だからね。

[ それでもやっぱり彼女が居なければ夜空は行けないから
 小さな声には ちょっとの苦笑が混ざった。]



―――頭を撫でれば、落ち着くんですかねえ……


―― 一間 ――

[ ひとが羽や鱗を生やせばいい、という針鼠には小さく息を漏らし笑った。獣人に獣を足すのも可能なのだろうか、それこそ“    ”みたいだ。

 ――体はともかく、その実験体の心は今度はどこにいくんだろう。獣かひとか。新たに宿った獣だろうか。
 心、と梟の告ぐそれに1つ、首を傾げた。まざりものの体に宿るのは、果たしてどんな心なんだろう。

 同じになれるわけがない、という2人の声に淡く頷く。どうしてもわかりあえないのなら、いっそ領分を分けてしまえばいいのに。]

 ああ、…あそこ。ありがとう。

[ 返る返事に秘密棟、と面体下を歪めつつ、礼を告げる。“イカレ”と称される女医の姿を見たいわけではなかったが、獣を人にするなんて考えには興味があった。*]



[ 2羽の“とり”の声をききながら。
 ひたりと水に浮くよう、“よぞら”に映るその姿を描く。
 夜のそらを縫う彼女の姿は。彼がうたう姿は。きっととても、冴え冴えとはえるのだろう。

 合間、漏れ聞こえた微かな声色には、首を傾げ微かに、かあさま、と反芻する。“かあさま”って、なんだろう。*

 ――やがてぐるりと頭を回し、声の正体を探りながら。
 これなら、ひとに見つからずこっそり相談事もできるんじゃないだろうか。――例えばそう、「自由」を得るための。

 実際反抗を図っている針鼠の彼女へと、(離れてる以上意味があるのか知れないが)視線を向けつつ。]


  ……誰かと出て行こうとか、思わなかった?


[ 首を傾げては、小柄な体を思い返す。針があるとはいえ、少女めいた体躯では限度があるだろうにと。
 ――そういえば、同じくらいの“猫”の少女もいた気がするけれど。ここでの声は聞こえているのだろうか、とぼんやり思い巡らせながら。]


[私の知らない、あるいは覚えていない、外の世界の夜空の話を聞いた時、私は知識を求めて本を読む時と同じくらい、もしかしたらそれ以上に、未知なるものに対して知識欲が満たされる充足感と、憧憬を覚えていたかもしれない。
伸ばされた手には、瞬き一つ分の驚きを示したけれど、フィリップの翼への憧れは知っていたから、そっと翼を広げてみせた。鳥籠で生きていくには大きすぎる私の翼を。
伸ばされるフィリップの腕の蒼碧や、真紅の爪を私は綺麗だと思うから。だからきっと、それはおあいこなのだ]

楽しみだわ。

[きっと、そんな日が来ることは、ないのだろうけれど。
それでも、そう返した私の声音には……そう、“幸せ”の色が、きっと微かに混じっている。そんなもの、私は知らないはずだったのだけれど。
私の翼は、一人で飛ぶにはきっと少し大きいから。
外の世界の夜空は、一人で飛ぶにはきっと広いのだと思うから。
飛べないフィリップの声には苦笑が混じるけれど、それを言うなら私は歌えない。だからきっと、それもおあいこなのだ。

――――……きっと。きっと。きっと。
そんな日は来ないのだろうと思う未来に、私はたくさんの「きっと」を重ねていく]



[         梟と鸚哥がそらを飛ぶ。 星の欠片の流れるそらで。

      その場にいれば、僕は首を擡げて彼らを見つめるのだろう。
      きらきら照らす、ひかりの舞台で、 彼らが踊るさまを見届けるのだろう。
      手元に揺蕩う水中では、 鮫が呼ばれて来るのだろうか?
      水に堕ちた月に肌を重ねて、深海のくろに夜空のくろが混ざり合うことも、あるのだろうか。

      僕は陸続きの岩場で、 空を眺めて、そのまま夜が明けるまで。―――]

        ―――――。

[ はた、と僕は目を瞬かせた。 いま僕は何を考えていたのだろう?
こてりと首を傾げると、やはり口元の機械がかちりと鳴った。

ぼうやりとした思考の奥。 隙間を通り抜けて届いた声は、―――「獣人」の脱走計画さえ、覗けるかもしれないもの。 ]

        ………。

[ 締め付けられる胸は、なんだろう? 僕はぎゅうと胸元に手を当てたまま、 引き続き耳を欹てた。 ]**


[ジリヤへと投げかけられた質問に、小さく息を飲んだ。
抗い続けるジリヤですら、ここから出られるとは思っていないというのに、その質問は、まるで]

誰かと一緒なら、出ていけると、思っているの。

[私のその呟きは、質問だったのか、それともただの独り言だったのか。
私自身にも、その境界は酷く曖昧で、だから返事が来ることは、期待していない。
声の主に、漏らした寝言を聞かれてしまっていることも、知らない]


【人】 鳥使い フィリップ

[ この部屋で 自分と兄以外の存在を確かめるように
 押し付けた額>>179から伝わる温度と鼓動は
 やっぱり影が差したままのように思う。
 獣の中に彼女を見る彼と 鸚哥に兄を重ねる僕は

 ( …どこか、似ているのかもしれない。)

 空気と 背中を伝ってきた笑うような声>>194
 高いトーンを保っているのに どこか……

 ( でもこのひとのほうが、大人なんだろう。)

 卑怯だ卑劣だと、競うようなものではないものを
 笑い飛ばしながら自分を卑下する声に
 これが彼の 見の守り方なのだろうかと。

 背中の向こう側の腕に 兄が向かうのを見ていた。]

(204) 2015/07/11(Sat) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ いつもなら、不躾な兄を途中で窘めるのだけれど
 今日はそんな元気が僕に無い。
 人の領分に土足で…いや 鳥脚で踏み込む兄にも
 一笑して応えるだけの人>>195で良かった。

 ( 本気で怒らせちゃうこと、あるからなあ )
 自分の耳に痛いだけなら、良いのに。

 僕は見下された夜の瞳に (ごめんなさい)と
 済まなそうに眉尻を下げた。

 僕が”兄さん”を大切にしているように
 彼が未練を大切にしているようにも、思えたから。]

(205) 2015/07/11(Sat) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ ゆら、 目の前の夜が揺れて
 長い彼の前髪がその前を通り過ぎる。

 白い部屋でひときわ艶めく黒が 僕の目の前を覆って
 ( こつり )
 額の中心に感じる「ひと」の温度 ]

   ………………。

[ 僕に母の記憶があったならよかったのに
 伏せられた瞼を彩る睫毛が 波のように
 揺れた、きがした。

 僕は瑠璃を瞑ることもなく 寄せられる額
 離れてゆく瞳を見送って
 その目が瑠璃から逸らされる前 ぼくは ]

(206) 2015/07/11(Sat) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ

   …優しくすることは、卑怯じゃないとおもう。


[ 繰り返しでない言葉を、夜の海の中に投げ込んだ。]

(207) 2015/07/11(Sat) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 彼が返す言葉はあっただろうか。

 仮病を促すようなその物言い>>196に、僕はどこか
 「また」彼と話ができる日がくるのかと

 詰まる喉をゲンコツで開いて絞りだす言葉は
 僕にとってはひどく息が切れるものだったけれど
 それでも
 また、ひとと話したいと思ったのは 初めてだったから。

 こくこく、と数度素早く頷いて
 ベッドの上から、背を向け揺れる髪を見送った。]

(209) 2015/07/11(Sat) 22時頃

【人】 鳥使い フィリップ


  『 センセ! マタネ! マタネ!』

[ 相変わらずの兄は 部屋の扉まで彼を見送り
 羽ばたきの中で、ふわりとひとつ
 真っ赤な羽毛を 彼の頭の上に落とした。*]
 

(210) 2015/07/11(Sat) 22時頃

フィリップは、明之進の揺れる後ろ髪が綺麗だなと思う。

2015/07/11(Sat) 22時頃


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/11(Sat) 22時半頃


["猫"である私にも、当然獣たちの言葉は届いていた。

けれど、人間への感情も、外への思いも、何もかもの価値観が、私とは異なっている者たちに。

それらの事で、何を言う事があろうか]


鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 00時頃


【人】 鳥使い フィリップ

― 彼が去った後の部屋 ―

[ いつもの様子を取り戻した部屋は、
 それでもまだ微かな熱が篭っていて
 僕はなんだか、持て余すように身を捩る。

 白いベッドの上から、白い天井へ
 碧海の腕で橋を投げ架け 見えぬ空へ爪先の焔を伸ばし

 慣れぬ言葉を紡ぎすぎた喉を震わせた ]

   月なきみ空に、きらめく光、
      嗚呼 その星影、希望のすがた。
   人智は果てなし、
      無窮の遠に、

   いざ其の星影、きわめも行かん。
 

(225) 2015/07/12(Sun) 00時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 針鼠は無事に風呂に行けただろうか、
 服の都合はついただろうか。

 猫の爪はだいぶ伸びていたようだったけれど、
 薬のせいで何処かでふらついてやしないだろうか。

 朝更しが過ぎた梟の見る夢は、穏やかなものだろうか。


 (もうさすがに、寝ているだろう)

 頑丈に作られた部屋の壁。
 この壁の向こう側で、きっと寝ているだろう彼女を想う。

 ちら、と瑠璃を横に流せば、
 兄は静かにベッドのふちで 目を伏せていた。]

(226) 2015/07/12(Sun) 00時頃

【人】 鳥使い フィリップ


  雲なきみ空に、横とう光、
     ああ洋々たる、銀河の流れ。
  仰ぎて眺むる、万里のあなた、

  いざ棹させよや、窮理の船に。

[ 僕が手放しさえすれば、星の界を飛べる筈の赤い鸚哥と
 共に夜空を飛ぶ日を「楽しみだ」と言ってくれた梟へ

 翼あるものよ、どうか、どうか。

 僕が兄を手放せる日は、彼女が此処から出られる日は
 同じくらい「ありえ無い」ものだろうか。

 白い部屋に唄声が染みてゆく。
 それは、壁に 此処に居た男の瞳のような夜を描き
 僕はその夜に 赤い爪で星を灯す。

 彼女の翼が 闇夜の中で映えるようにと。*]

(227) 2015/07/12(Sun) 00時頃

【人】 鳥使い フィリップ

[ 泣きすぎた。
 頭がぽうっとするし、何より目元がぱんぱんに腫れていて

 ( 誰にも会いたくない なぁ )

 お腹はすいたけれど、
 誰かに泣き腫らした姿を問われでもしたら
 兄さんが何を言ったものか 想像しただけで怖い。

 ごろ、と転がって シーツを抱きしめ
 あの「ひと」が額を押し当てていった中心をなぞる。
 …まるで、人間のように扱われた気がした。

 少し寝てしまおう。寝ちゃえば、空腹も気にならない。
 こういうとき鳥は少し便利だ 暗くすれば
 それなりに眠気が来るのだから。 *]

(230) 2015/07/12(Sun) 00時頃

鳥使い フィリップは、メモを貼った。

2015/07/12(Sun) 00時頃


【人】 鳥使い フィリップ

― 部屋の前:廊下 ―

[ ぷあ、としまらない欠伸をひとつ。
 どのくらい経ったのか、気にする必要がないから
 時計もないし、空も無い。

 僕は自分の腹時計だけを頼りに起き上がる。

 ( あー、むり げんかい。喉乾いた……)

 ばっさ、と飛んできた兄さんも腹が減ったと喚いているし
 まだ目元に違和感が残るけれど
 流した泪のぶんくらいは水を入れねば乾いてしまう。

 ぎいいい、と開いた扉、半分のぞかせた顔。
 ちら、ちら、と薄暗い廊下を左右に見て
 ( 誰にも見つからないと、いいんだけどなぁ。)

 足音など消せない足は、食堂まで密かに着けるだろうか。
 ひんやりとした廊下の空気が 頬を撫でていった。]

(257) 2015/07/12(Sun) 01時半頃

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