255 【RP村】―汝、贖物を差し出し給え―
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状況を見れば、"罠"な気もするけどね。
[低く呟いて、続く仲間の声に暫し思案を巡らせ。]
そう……それなら、さっき出ていったあの――"彼"。
貰っても?
[喉を掻き毟るほど飢えているわけではない。
それは同胞も同じであるなら、少し、懸念がある故に。]
"敵"に存在を知らせてしまうのは癪だけど、
なりふり構わない恐慌状態の人間を放置できるほど、
――状況は甘くはないよね。
[パニックが広がり、無意味に"告発"されても困る。
それならせめて、静かに眠っておいてもらおうかとの、提案だった]
――次の獲物は君に譲るよ。
[だなんて、僅か笑み混じりの言葉が一つ。]
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― 昨日・大広間 ―
[名を呼ぶと返事をするジルエットは、どこか紳士的だ。>>1:106 その様子に、顔がほころぶ。
指先に触れた手はあまりに小さく、そしてどこか濡れたような質感を孕んでいた]
……結構、雑食なんだね?
[>>1:108表情豊かなジルエットをまじまじと見つめる。
草食かと思いきや、そういう訳でもないらしい。 虫でも良いのなら、食料には困らないかもしれない……というのは、ジルエットにも飼い主にも、あとどうでもいいが館の主にも、色々と失礼な気がして口には出さずにおいた。
ブローリン。教えてもらった名を反芻し、訊ね返されればこちらも頷きを返す]
(10) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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[>>1:110掃除夫は、自らをラルフと名乗った。 ラルフ、ジルエットの名付け親。>>1:94 成る程、とこれまた頷く。ふたりは既知の間柄なのだろうか]
風見鶏。へぇ、素敵だなぁ。 名づけのセンス、あると思いますよぅ。
[『ブローリンの頭にとまった風見鶏』。あっちを向いたり、こっちを向いたり。 想像したら、可笑しかった。
名付けを褒める意味で、小さくぱちぱちと手を叩く]
(11) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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……人の、顔。
確かに……大切な人の顔を忘れてしまったら、悲しいですね。 道ですれ違っても、気が付けないんだもん。
[>>1:109ブローリンの答えに、同意を返す。 ショクが仮に実在するとして、いったいどれほどの量の記憶を持って行ってしまうのだろう。
例えば、人の顔を全て忘れてしまったとしたら……
そう考えると、確かに普通の人は恐ろしいかもしれない。 けれど、その人との会話や、思い出は覚えていたなら。
顔はまた、覚え直せばよいとも思えた。
……もっとも。自分にとって、忘れたくない人の顔なんてあるかどうか謎だったけれど。
ああでも。憎らしい両親や、修道院のクソババアの顔は、忘れてしまったら悔しいかもしれない]
(12) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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[ジルエットを撫でたのち、髭を引っ張られそうになっているブローリンの頬へ、そっと手を伸ばした。 もみあげから顎にかけて髭の生え揃う顔。 覗き込むように、その顔を見つめる。 深い青色の瞳を、髪の隙間から窺うことはできただろうか]
人の顔を忘れないためにも…… はやく、館から出られるといいね。
[ジルエットのためにもね、とすべらかな頬から手を引いて、毛むくじゃらの頭をかるくつついた]
(13) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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[ラルフは、『失いたくない記憶』>>1:98について『これだ!って自覚があるものなのか』と言う。>>6 『どれも大切だ』とも]
それもそうだね。
[どこか少し困ったように笑って、それにも同意を示した。
「これだ」と明確に持っているのではなくて、根っこに抱えているものかもしれない。……その意見は、もっともだと思った。
自分にもあるのだろうか、そんな記憶が。
覚えていたいような楽しい記憶よりも、苦しい記憶の方が多い。 ラルフのように『沢山ありすぎて』なんて、とうてい言えないわたしにも]
(14) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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[その後、大広間には青年が、食料を持ってきてくれた。>>1
ある程度、暮らして行けるほどの蓄えはあるらしい。
台所も問題なく機能するから、瓶から直接ではなく、何かしらの料理を食べることができただろうか。
結局その日のうちに館から出ることはできず、 いくつかあった部屋の一つへ向かい、ベッドで体を休めることになった*]
(15) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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― 昨夜・自室 ―
[夜はなかなか寝付けず、手持無沙汰ゆえ、手のひらを顔の前に持ってきて、握ったり開いたりを繰り返していた]
……。
[窓には薄いカーテンこそかけてあったものの>>5、月の光がダイレクトに差し込んでいた。 もちろん、枠にはしっかりと鉄格子がはまっている。
細い月。……月食だ。 明日がちょうど、皆既月食。
明日はもとの生活に戻れるだろうか。
……もっとも、別にもとの生活に愛着があるわけでも、仕事にやりがいを感じているわけでもない。 むしろフツーの女の子なら、男と寝なくて済むこの生活は天国と思うかもしれなかった。
しかしどんな仕事であろうと、わたしは金を稼がなければならない。 借金を返す、そしていつしか爵位のある男性に見初められ、公妾の地位を手に入れる。貧乏を嘲笑う。 そんなことを繰り返し、くりかえし考えながら、その夜は眠りについた]
(16) 2016/10/09(Sun) 01時半頃
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["罠"だと――。
そう判するようなブローリンの言葉に苦い顔をする。]
それじゃあ僕が、馬鹿みたいじゃないか。
[胸中を突かれた思いで、声に拗ねが混じってしまったのは否めない。
だがそれも、次に続いた言葉を聞けば。]
――……。
[ゾクリと、背筋を走る何かを感じる。
どこか有無を言わせない音に、微かに息を呑む。
見えない目許は、きっと。"ショク"を露わにしたものだろう。]
――不覚を取らないように。
捕まっては元も子もないよ。
[目を閉じ、少し冷ややかな声を乗せるのは、未だ。
図星を突かれてしまった感情が残っていたせいだろう。
『それに、邂逅したばかりの同胞が、
すぐ捕まってしまうのは、名残惜しいからね。』
その細やかな心配も、不敵にも思えるような声を聞けば、
代わりに呆れた声が出そうになるものだった。]
……君のお友達は、なかなかの食わせ物のようだ。
[同胞と顔見知りらしい、年若い声にそう話題を振る。
ブローリンの言葉通りに、翌朝、"彼"が居なくなったことを知ることになるのは、もう少しばかりあとになる。*]
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― 朝・大広間 ―
[朝、目覚めて顔を洗い化粧をし、身支度を整える。 気持ち、化粧ノリが悪い気がするのは、きっと気のせいではないだろう。 こんな状況では無理もない。
向かったのは、大広間。 そこにはすでに誰か、いただろうか。
台所で水を汲み、テーブルの前の椅子へ腰かけ、ひとくち飲んだ。 ぬるい水が食堂を通ってゆくのがわかる。
テーブルの上で花瓶に活けられている薔薇は、昨日は閉ざしていた口をわずかにほころばせているようにも見える。 この薔薇を活けた男の言うこと>>1:20が本当なら……きっと今日の夜には、美しく咲くのだろう。
今日が、皆既月食の日だった]
(17) 2016/10/09(Sun) 02時頃
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[何気なく眺めていた花瓶のちかく、赤い手紙が増えていた>>#0]
……っ。
[恐る恐るそれを手にして、中を検める。 書いてある文章を読んで、眉を顰めた>>#1]
ヴェスパタイン……? 誰だよ、それ。
[館にいる中で自分の知っている相手と言えば、ブローリンと、ラルフ。それからジルエットくらい。 “君”とあるから、ヴェスパタインは男……いや、女性にも“君”は使うだろうか、なんて考えてしまう]
(18) 2016/10/09(Sun) 02時頃
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[ともかく、この手紙を読んで分かることは]
……本気で、続けんだな。
[小さな声でつぶやく。 何の組織だか知らないが、どこかから高みの見物を決め込んでいるやつらは、本気でわたちたちに“ショク探し”なんてクソつまらないゲームをやらせるつもりだってこと。
手紙には続きがあって、『ショクが確保できた暁には、協力者には望むものを用意する』といった内容が記されている]
……望むもの。
[お金。地位。金に困らない生活。望むものなど、いくらでもある。並ぶ“捕獲”“確保”の文字に、主催者がショクを生き物としてみていないこともうかがえる。
けれど……どうせ見つけなければ、館から出られないのだ。 探さない理由はないし、協力するしかほかはないと、思う**]
(19) 2016/10/09(Sun) 02時頃
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― 翌朝大広間・ちょっと訂正 ―
[大広間には、既に薔薇の持ち主の姿があった。>>2
>>18テーブルの上に増えていた赤い手紙は、男が読んでいる最中であった。>>3
彼から無言で渡されるままに手紙を受け取り、読む。 つぶやく言葉は、自分にしか聞こえない程度の音量だけれど、もしかしたら聖職者の耳にも届いていたかもしれない**]
(21) 2016/10/09(Sun) 02時頃
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[ そう、摂った"食事"の顔は、忘れずに居る。 ]
( まあ、 嘘は、言ってないし、ね )
[それは、二度目の接触をしないための自衛策だ。
ヒトが神に祈りを捧げて食材に手を合わせる。
それと、何ら変わりない、ただの習慣である。 ]
ふふ。
――ごめんごめん。
[どこか、最初の頃と違って聞こえる聲に、僅かに笑みを湛える。
人間の命を奪わない、というだけだ。
細められた双眸に宿るのは獰猛な――宛ら、肉食獣めいた、捕食者の色である。]
大丈夫だよ。
――大丈夫。
[笑って、それきり。
響いたのは、狩人の笑声だけだった*]
― 深夜 ―
[滑り出た廊下を行って暫く、空いている部屋の戸を開く前に、そこに人影を見る。
――ああ、いたいた。
前髪の奥の双眸が僅かに昏い色を帯びる。]
えーっと、 大丈夫? 具合が悪いの?
[かかった声に、大仰に驚いた彼は、蒼白な顔をさらに青ざめさせて何事かを喚き散らす。
唇に人差し指を押し当てて、その見開かれた目を見つめてしー、と一つ呼気を吐いた。]
―― うん、怖いよね。
<"忘れさせてあげるよ">
けど、睡眠は大事だよ。
もう、眠ろう?
< さあ "俺"の 目を見て >
ね。
[やさしく、甘く、吐き出された言葉に――"彼"は、ぼんやりと頷く。
集音器にはショクの"聲"は捉えられない。人の声で宥める言葉を口にしながら、聲がいざなうのは忘却の淵だ]
大丈夫? 一人で戻れる?
[またぼんやりと頷いた顔を認めれば、ひらりと手を振った。
その背が、ふらふらと遠ざかっていくのを見送って――笑みを深める。
ショクには個体差がある。容姿に始まり、食事の方法も、かかる時間も。
じわりと深奥を満たす恍惚感を噛み締めながら、空き部屋の戸を開いた。
ヒトの食事も嫌いではないが、やはり此れでなくては。
小猿と共に寝台に身を横たえて、暫しの休息へと堕ちていった**]
『喰われた記憶は、僕の胃の中に収まるのだけれどね。
もし、本当に食べられているのなら、それは僕じゃなく――』
.
[届けられた手紙から思い当たるのは、昨日の言葉。
もし、事実であれば、きっと彼は飢えを満たしたのだろう。
腹部を片手で抑え、ジャケットを弱く握る。
コーヒーを飲み下しながら、飢餓感を無理矢理に流し込む。
彼に怒りを向ける謂われはない。
だが、食事をしてしまったことで尚更疑いが向けられるではないか。
僅かな焦りと羨みを覚え、薄く唇を噛む。
――目の前に居る人間が、獲物に見えてしまうように。
飢えに対する誘惑と、誰とも知らぬ団体に対する自尊心がせめぎ合う。]
[過去に食事をした記憶が喉奥を震わせる。
――口にした瞬間の、甘美な味。]
美味しかったのかな。
[等でもないその言葉は、ぽとりと声となって。**]
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[>>23まるで、「ショクを探したくない」というような口ぶりだった。 汚く握られ、テーブルへと放られてしまった手紙。 それを、開いて、読んだ。>>18
わたしにとって、ショクを探す=館を出るということだ。 ニコラスは館から出たくないのだろうか。 それとも、こんなゲームに参加するのは単にプライドが許さないか。昨日も主催者に対して苦い顔をしていたし]
いただきます。 ありがとう。
[>>31ヴェスパタインは長髪の男だろうという言葉を残して、ニコラスがコーヒーの準備をする。>>34 ニコラスはなぜ彼がヴェスパタインだと思ったのだろう。 『おそらく』ということは、消去法だろうか。
──あの、長髪の男。ひどく怯えていた。 記憶を食べられたのだとしたら、今頃はその怯えから解放されただろうか]
(48) 2016/10/09(Sun) 16時半頃
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[ほどなくして、あたりにはコーヒーの香りが満ちる。 いくつかのカップを乗せたトレイを持って、ニコラスが広間へと戻ってきた。>>35
礼を言って受け取り、口を付ける。 豊かな苦味と、奥に残るわずかな酸味。カフェインが胃を刺激して、目がさめる。
カップを握って温まった手で、前髪を撫でつけて整えた。 ……昨日、ブローリンが撫でてくれたのを思い出す>>26]
おはようございまぁす。
[>>30>>42集まり出した面々に、笑顔で挨拶を返す。 オバサンは随分と疲弊しているけれど、わたしはまだまだ若い。 ま、黙ってても高級な男どもが寄ってきた娼婦と、汚い野郎にも売り込んで寝なきゃいけない低級娼婦との差かもしれないけれど。
だから伯爵さん侯爵さん、妾や愛人にするならタフでいざという時、頼りになると思うんだけど、どうかな? 今なら特価、出血大サービス。なんちゃって]
(49) 2016/10/09(Sun) 17時頃
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わたしはショコラでぇす。
みんなの名前を知っておくのは賛成。 後ろから呼びかけたりするとき、困るでしょ?
[>>39スザンナの意見に賛成を示し、名を名乗った。 中性的な青年>>33は、昨日自らをペラジーと歌っていた。 薔薇の司祭は、ブルーノ。>>44 郵便屋さんは、ロダート。>>45 各々の名前を脳内で反芻して、覚える]
……でも。
(50) 2016/10/09(Sun) 17時頃
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[>>42投書箱や、協力者。 手紙の文言に不安げな表情を隠さないロダートにも、こちらは同意する。 それが、まっとうな反応だとも思うし]
……投書箱のために名前知りたいって言うことは スザンナちゃんは、協力する気マンマンってことで、 オッケーですかぁ?
[くすり、と笑ってスザンナに問うた。 カップをテーブルへと置き、頬杖をついてスザンナを見つめる。
年上女性へのちゃん付け。 女を売っている以上、何歳でも少女的扱いをするのがマナーだろう。 まぁ、年下の同性にやられたら……嫌味に取られるかも知れないし、正直それも込みだけれど]
ふふ、ごめんねぇ。 わたしもはやく館から出たいし、 協力しないつもりはないですよぅ。
[そう言ってまたひとくち、コーヒーを飲んだ*]
(51) 2016/10/09(Sun) 17時頃
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[>>52答えるスザンナの顔には、ちらりと憐憫の色が浮かんだように見えた。 コーヒーの最後のひとくちを飲み干したのち、『何を謝っているのか分からない』というスザンナへ、くすりと笑んで続ける]
だって、ショクがいるって知ったとき 随分と動揺してたみたいだから。 絶対に失いたくない記憶でもあるのかなぁって。
「協力する」なんて明言したら、 率先してショクの餌食になっちゃうかも知れないでしょう?
[あるいは、記憶を食べるだけではないかも。
ショクは記憶を食べるだけで、人を襲う必要はない。 けれど人は必要もなく人を襲えるし、殺せる。 ショクだって必要とあれば誰かの口封じをするかもしれない。 まぁ、覗き穴と集音器の中、どうやってばれずに襲うかは謎だけど?]
(56) 2016/10/09(Sun) 18時頃
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行ってらっしゃーい
[>>53ドレスを翻して広間を去るスザンナへと手を振って見送る。
スザンナが去った後、『女性は私たちだけみたい』との言葉に、少し首をかしげる]
……あの方、女の子じゃなかったのかなぁ?
[白いフードの、楽器を持った青年。 中性的な雰囲気を纏ってはいたけれど、女性だと思っていた]
(57) 2016/10/09(Sun) 18時頃
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[男と寝る娼婦。職業柄、男を見極める嗅覚は優れているつもりだ。 けれど、あれほど確定的に、「女性は私たちだけ」と言うってことは]
……寝たのかなぁ?
[広間にはまたロダートもいるかもしれないし、小さな声で呟いた。 だとしたら相当手が早いというか、緩いというか。 ……正直、趣味も悪い気がするなぁなんて思うのだった*]
(58) 2016/10/09(Sun) 18時頃
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じゃあね、ロダート? ……無理はしないで。
[>>46彼はまだ、ブルーノの薔薇を眺めていただろうか。 コーヒーはもう飲んだし、大広間に長居する必要もない。 カップを台所へさげると、ひらひらと手を振って広間を後にした。
突然のファーストネーム呼びは馴れ馴れしいだろうか。 彼なら許してくれるだろうという甘えが、ないわけではない。
部屋を出る前、ちらりと薔薇の蕾と投書箱を一瞥した]
(62) 2016/10/09(Sun) 19時頃
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― →とある一室>>1:73 ―
[廊下をあてもなく歩き、何となく近くにあった部屋の扉を開けてみる。 そこまで重くはない扉は、ガチャリと音を立てて開いた。
昨晩を過ごした部屋とよく似ている。 壁沿いの棚や飾られた小物は傷んでいて、館の過ごしてきた時を感じた]
……やば。
[見れば、ベッドが少し乱れている。 誰かが昨晩、ここで寝たということだ。 勝手に他人の部屋に入るなんて悪趣味だ。 そう思って部屋から出ようとするも、パタンという軽い音と共に、部屋のドアが背後で閉まる]
(63) 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[仕方ない、少し探索させてもらおう。
薄いカーテンに、格子のはまった窓はこちらと同じ。 視線を棚へと彷徨わせると、一冊だけ、ページがわずかに揃っていない本を見つけた。>>1:80
手に取ると、なるほど古い本なのか、ページがばらばらになっている。 誰かが手に取った後、ページを元に戻したのだろう。 順番はばらばらのようだから、この本の持ち主ではないかもしれない>>1:89]
日記……?
[その本は、どうやら日記のようだった。 何の気はなしにめくれば、とあるページが目に留まった]
(64) 2016/10/09(Sun) 19時頃
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[>>1:90いつぞやの月食の日に書かれたと思われる日記。 “古いお屋敷”とはこの館のことだろうか。 つまり……この日記の主はこの館に住んでいないということだろうか。 なぜ、そんな人物の日記がこの場所にあるのだろう]
……この薔薇。
[大広間に飾られたものに、よく似ている。 月食の時だけ咲くとブルーノが言っていた花]
“――私はなんで、外にいたのでしょう。 私は本当は、どこに行こうとしていたのでしょう。――”
[この日記の主は、何かを忘れている。誰が読んでも明白だった。 スザンナの言葉>>1:34を思い出す。……食べられたことすら気付けない。 日記をそっと棚へ戻して、部屋を後にした**]
(65) 2016/10/09(Sun) 19時頃
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ショコラは、ブルーノの部屋だとは分からなかった**
2016/10/09(Sun) 19時頃
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― 大広間にいたころ・スザンナと ―
[>>60“絶対に失いたくない記憶はある”と、スザンナは明言した。 胸元の質素なネックレス。あの時>>1:21どこか縋るようにそっと触れていたそれが、やはり“失いたくない記憶”とやらに関わっているんだろうか]
そうですよねぇ。 やっぱり犬死には嫌っていうか、やるからには 一撃お見舞いしてから死にたいっていうか。
[ま、死にはしないんですけどぉ、とちゃらけた様子でけたけたと笑った。 スザンナの眉根が上がり、黒目がちの大きな瞳が細められる。 浅い口元が弧を描き、ゆったりと笑んだ。 『ショコラさんには失いたくない記憶はあるのか』と、問うてくる]
……ん? わたしですかぁ?
(76) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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ないですよぅ。絶対に失いたくない記憶なんて、わたしには。
[楽しそうな表情のままに、そう答えた]
まだまだ若いんで。過去より未来を見ちゃってますねぇ。
……まぁでも、 失いたい記憶ってのも、ないですけど。
自分の知らないところで記憶が失くなっちゃうんだとしたら、 やっぱりわたしも、それは癪だし。
[だからスザンナちゃんと一緒、と、リボンと髪を揺らして笑い、部屋を去るスザンナを見送ったのだった*]
(77) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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― 大広間にいたころ・ロダートと>>71 ―
やっだぁ、レディにそれ訊いちゃいますぅ? お花摘み、ですよぅ。
[どこへ行くのかと訊ねてきたロダートに、くるりと振り返って大げさなリアクションを返した。 ロダート、と呼んでも彼は気分を害した様子はない。ちょっと反応が遅れたのはなんでかな。びっくりしたのかな]
……まぁ、座っててもどうしようもないですし。 せっかくだから館を探索してみよっかなって。
[ふぅ、と息をついて、「どこへ向かうのか」本当の答えを返した]
(78) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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[ロダートは、やさしい。
初めて会った時も、これまでの手紙に対する反応も、主催者を臆病ではないというところも。>>70 そんな彼がこんな悪趣味なゲームに巻き込まれてしまったのは、とても可哀想だった。 彼にももし、大切な記憶があるのなら……それが失われてしまったら、可哀想。
そしてもし、彼が“ショク”だったとしたら……もっと、可哀想だ。 彼はきっと、今まで何も悪いことなんてしていないだろうに。
ショクを突き止める手段はわからないけれど、ロダートがショクじゃないといいな、と思った*]
(79) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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[いつごろだったかな。
馴染みある声の馴染みない音に黙って耳を傾けた。
長い髪を振り乱しながら逃げ出したあの人。
確かに、あれだけ錯乱してる人を放っといたら何するかわかんないしね。
……だから一人は危ないよって止めようとしたのになあ。
まあいいか。こうして僕の友達の喉を潤してくれるわけだし。
……僕は二人の同胞とは言い切れない。はず、なんだけど。
そんな風に考えてほっとしちゃうのも、仕方ないんだろう。]
うん。
安心してよ。ブローリンはね、ああ見えてかなり頭が回るから。
[ 本人に聞こえるか聞こえないか知らないけどね。
普段はへの字口して素直にいじられてる優しいやつだけど、僕は知ってる。本当はいつも沢山考えてて、頼りになるやつなんだって。
だから、そこは純粋に褒めておく]
君とは初対面でも、足を引っ張るような真似するはずないよ。
[多分、ショクとしての彼はもっと凄いんだから。
……でも、ショクの"衝動"で、何か変わっちゃうだろうか。
やっと見つけた、半分だけの仲間たち。
一番神経を使う時期に、むごいやり方で囚われたふたり。
僕には、何ができる。どうすればいいんだろう。
とりとめのない思考に沈みながら、僕はその日、眠りについた*]
|
― 現在・廊下を歩きながら ―
……って言っても、何も見つかんないなぁ。
[当てもなく歩いて、収穫はあの日記くらい。>>64>>65 館を歩き回るよりも、誰かと話をした方が有意義な気がしてきた。 “館の中にある宝を探せ”とかならともかく、このゲームは“メンバーの中にいるショクを探せ”ってやつなんだから]
失いたくない記憶、ねぇ。
[>>76>>77先ほどのスザンナとの会話を思い返していた。 暗く鬱屈とした日々の中で、きらりと光る美しい思い出。 ……そんなもの、自分にはなかった。
見上げるくらいのごみ山から見つける、ひとかけらのお気に入り。>>20 ラルフの話してくれた言葉を、口の中で飴玉のように転がしていた]
(81) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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[ ――今は埋もれて隠れてるかもしれないけど、 何かの拍子で崩れたら、簡単に掘り返せるよ。――
……じゃあ、アンタが崩してくれよ、なんて親切な掃除夫に吐きつけたくなる。 初めましてから抱き合って、キスをして、身体を重ねて大げさな声をあげて金をもらう、 そのルーチンワークのなかにきらりと輝くような、手放したくない、お気に入り。
それを失っても、人間は生きて行けるんだろうか。
……あの、日記の主も。 あの人はいったい、何を忘れてしまったんだろう。 月食の時だけ咲くというバラには、どんな思い出が隠されていたんだろう。
大切なものを失っても生きて行ける人間が、ショクよりも何よりも、一番冷たい気がした*]
(82) 2016/10/09(Sun) 22時頃
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|
― ブローリンの部屋の前 ―
[廊下を歩いても誰ともエンカウントしないくらいには、この館は広い。 柔らかな絨毯敷きの床でも、長らく歩いていればふくらはぎが棒のようになってきた。 ハイヒールを履いた足の裏が、ひどく凝って硬い。
どこでもいいから部屋に入ろうと、手近なドアを開けようとする。 けれど思いとどまって、先ほど誰かの部屋に入ってしまった反省を生かし、とんとんと握った手で軽く戸をノックした]
誰か、いますぅ?
[そう、声をかける。 そこはブローリンの部屋なのだけれど、そんなことは知らなかった。
中に人はいただろうか。 返事があればおしゃべりでもしようと思うし、 返事がなければだれもいないということ、勝手に休ませてもらおうと思う。 どちらにせよ、ドアは開けることになるだろう*]
(88) 2016/10/09(Sun) 22時半頃
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― **** ―
[その声を、投げた時刻はいつだったか。
館のどこかで、同胞を。同胞を憂う瞳を。
見かけた時だったように思う。]
――告発は、あると思うかい?
[ただ、一言。そう問いかける。
たった数日前に顔を合わせたばかりの同胞(はらから)。
捨て置くことは容易いが、顔を合わせれば心積もる何かはある。
それはまた、人間への思いとも同じ。*]
|
― ブローリンの部屋 ―
[ノックをしても、返事はなかった。 ならばと扉を開ければ、昨晩過ごした自分の部屋とよく似たレイアウトの室内が広がっている。
ベッドの乱れからして誰かの部屋なのは間違いないけれど、(ついでに言うと化粧道具とかもないから、スザンナ以外の部屋だと思う) まあいいや、とベッドに腰かけた。 足をぶらんと床に投げ出せば、ふうと息が漏れる。
そのまま目を閉じて上体を倒し、ベッドに横になった。
長らく放置されていたのだろうベッドは硬く、寝心地が悪い。 わたしの部屋のだけだったら、誰かと部屋を交換してもらうこともやぶさかではないけれど、どこのベッドも硬いみたいだ。
ガチャ、と音がする。>>101 即座に謝罪の言葉が聞こえてきてドアが閉まり、わたしは目を開いて身体を起こした]
(109) 2016/10/09(Sun) 23時半頃
|
|
さぁ?誰の部屋でしょう?
[なぞなぞみたいに口しながら入口へと近付き、そっとドアを開けた]
……なんちゃって。 あなたの部屋だったんだね、ブローリン。
[それから、ジルエット。 昨日、よく人に馴れていることの分かった小猿へと指先を伸ばして、軽く挨拶をした]
館を探索してたら、歩き疲れちゃって。 ちょっと休ませてもらってました。
[えへへ、と肩をすくめて笑った。 「よかったらもうちょっと部屋にいてもいいかなぁ?」と、上目遣いに問う。 下から見上げれば、前髪のうしろの綺麗な瞳がちらりと見えた*]
(110) 2016/10/09(Sun) 23時半頃
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ショコラは、スージーの部屋じゃなくてよかったと実は思っている
2016/10/09(Sun) 23時半頃
ショコラは、スージースージーの部屋じゃなくてよかったと実は、本当に、改めて思っている
2016/10/09(Sun) 23時半頃
―― どうかな。
でも、向こうは一致団結して脱出、なんてされたら困るだろうから。
あったように見せる、のなんて、容易く無いかい?
[なにせ、仕掛け人だ。
意識に染み込む聲に答えながら、取り留めのない思考をまとめていく。]
そもそも。
疑うように仕向けてくるこの仕組自体が、どうなの、ってところでさ。
ただ"サンプル"がほしいなら、それこそ、ここにいる人間をさ。
全員確保してしまったって、いいでしょう。
違ったら逃がせばいいのだもの。犠牲者も出ない。
それをしないで、わざわざ探せと云う。
――逆転を恐れてるようにも見える。
或いは。
何か、"対抗手段"を、持ってるのかもしれないね。
僕らに対する、さ。
そっちのデータをとってるなら、疑心暗鬼に追い込んでボロをまつ、っていう受け身の手段も理解できる。
―― 濡れ衣を着せて、逃げおおせるしかないんじゃない?
[喋りながらまとめた思考の最後に、笑声混じりに告げた*]
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[>>115部屋にいても良いかという問いに、ブローリンは笑って了承してくれた。 >>117飼い主の肩をせわしなく行き来するジルエットが可愛らしい。 女性をベッドに座るよう促すなんて、ブローリンもなかなか油断できない奴だった。
自由を手に入れたジルエットは部屋を好き勝手に走り回っている。 まだ、ストレスを感じたりはしていないようだった。少し安心する。
そう言えば、彼のごはんは館にあったのだろうか]
いいえ。わたしの方は全く……いや。 ショクに記憶を食べられたっぽい人の日記を見つけたかな。
……でも、それだけ。
[残念でした、といったふうに目を伏せた。 続くブローリンの言葉に目を開ける]
(125) 2016/10/10(Mon) 00時頃
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裏道? ……ふふ、大丈夫? 何なら、筆談でもしますかぁ?
[わざとらしく、部屋をきょろきょろと見渡す素振りを見せた。 こんな誰がどこで監視しているか分からない場所で、迂闊に“裏道”なんて口にしてよいのかという意味だ]
でも、闇雲に探したって意味ないってのは、同意かなぁ。
[ジルエットは棚の上へ登ったり、床を走ったり。時折吸い込まれそうなほど黒い瞳でこちらを不思議そうに眺めたりと、忙しそうだ]
……ねぇ。 ショクは、人の記憶を食べるでしょ。
ここで逃げたって、どうせ街で誰かの記憶が食べられる。 それは、自分の記憶かもしれないよねぇ。
なら、ここでショクを捕まえてしまおうって気持ちは、ない?
(126) 2016/10/10(Mon) 00時頃
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[外はもう暗い。今日は月の光がないから、特に。 皆既月食は間もなく。大広間の薔薇は今頃どんな様子だろうか。
問うてみたものの、違うな、とゆるりと首を振った]
……ごめん、質問を変えますね。
記憶って、何だと思いますかぁ?
[ちょこん、と首をかしげる。 “失いたくない記憶”に対して、ブローリンは“人の顔”だと答えた。 人の顔を忘れてしまったら、悲しいと]
(127) 2016/10/10(Mon) 00時頃
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もし、わたしが記憶をすべて失ってしまったとして、 例えば、わたしそっくりな人形にその記憶を全て移すとする。
そうなった時に…… 身体だけのわたしと、記憶だけのわたし。
どっちが本当のわたし、なのかなぁって。
[人を人たらしめているものが、もし記憶なのだとしたら。 それを食欲のままに食べるショクを排除したいと思うのは、人間として当然の感情かもしれないとも、思ったのだ。
まぁ、家畜を殺し、肉を食べる人間とショクと、何が違うんだと問われれば、難しいんだけれど*]
(128) 2016/10/10(Mon) 00時頃
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――……。
[冷静な碧の声に、口を噤む。
確かにこの方法は明らかに、疑い合うことを目的としているようにも思えて。
それがまた、腸を重くさせる一因でもあった。
"全員確保してしまったっていい。"
確かに、今日一日考えて思い至ったのは僕も其処だった。]
……対抗手段は、考えていなかった。
そうか。
もし、そう、そうならば。
大人しくしている必要は、ないのかな――。
[背中を押すような声と、未だ残る躊躇いに瞳が惑う。*]
……すまない。
碧の君。
今日は……、食事が喉を通らなそうだ。
必要ならば、君が僕の代わりに食事を――。*
――そうか、皆既月食、かぁ。
[迷い子のような、曖昧な聲に、ぼんやりと空を見上げた。
昨日"食事"を取れたからか、幸いにして、強い飢えが衝動となるほど、身を焦がしているわけではない。]
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