223 豊葦原の花祭
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―薄墨桜の下で―
[その樹にどれほど目を奪われていただろう。]
あっ…
[はらり、はらり。
白い花弁が宙を舞った。]
雪だ。
[あたたかい風に煽られて、どんどん勢いを増してゆく春の雪。 美しいけれど、なぜかとてつもなく悲しかった。
そんな時、ふと気づいた洟をすする音>>25]
泣いてんの?
[この人も、同じ気持ちなのだろうか。]
(42) malco 2015/04/23(Thu) 16時半頃
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?
[肯定とも否定ともつかぬ返答>>44に、一歩遅れた鏡のように、左にこてんと首を傾げながらも]
スノー…snow?雪? ん、そうだね。 あたいも思ってた。 雪みたい。
[彼女の言葉の後半に同意を示しつつ、前半の言葉を思い出しながら空を見上げた。 確かに明るくなるにつれて、宇宙が遠のいているように見える。]
…うん、こっちもきれいなのに淋しい。 なんでだろ?不思議だね。
[答えを求めるというより、ただつぶやくような、同意を求めるような口調で。 もう一度首をかしげながら、寂しげな笑みを向けた。]
(45) malco 2015/04/23(Thu) 19時頃
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[一分。一秒。
長く咲きたい。
それは淡墨桜の望みだった。
散ってしまうのは、終わりが来るのは、どうしたって仕方が無い。そういう風に出来ているから。
だが、散ってしまえば自分の姿は人目からは掻き消えてしまう。
理由なんて分からない。けれど、葉桜や、落ち葉や、冬枯れの桜を愛でる者などそうは居ない。
恐らくそういう事なのだ。
そういう、役割、なのだろう。と。
だからこそ、一秒、一瞬、ひと目でも。長く咲いていたかった。散ってしまうのは、終わってしまうのは、仕方が無いことだ。
仕方が無い、けれど、]
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んんー…もう見られないから、かなあ?
[何に寂しさを感じた>>63かと問われれば、少し曖昧にそう答えて。
ふと思いついたような顔でかき氷の容器を傍らに置くと、おもむろに袋から氷の塊を取り出した。
両手で包む形で持った氷の表面をなぜるように、ふっとひと吹き。
目の前の女性の周りには、桜の花弁と共に白い粉雪が舞っただろう。 雪を見たことがないという彼女へ、ささやかな贈り物のつもりだ。]
(64) malco 2015/04/24(Fri) 17時半頃
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あたい、雪ん子なんだ。 雪の精、冬を運ぶ者。
[もしも彼女が雪ん子という存在を知らないようなら、説明を加えつつ自己紹介。]
だから桜を見たのはこれがはじめて。 …そして、これで最後。 やっぱり春は暑すぎる。
(65) malco 2015/04/24(Fri) 17時半頃
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[ふう、と疲れたようにため息をつけば、粉雪は地に落ちて消えてゆく。 後に残るのは薄墨色の花弁ばかり。
この気温ではこれが限界。 さすがに吹雪までは起こせない。
雪ん子は汗びっしょりで、再びかき氷を食べ始めた。]
あ、お姉さんも食べる?
[自分だけが食べているのもなんだか忍びないと、ストローで作った匙を示しながら勧める。 もう半分は溶けてしまっていたけれど。]
(66) malco 2015/04/24(Fri) 17時半頃
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?
[ちょっと待っててと言い置いて、どこかへ駆けて行った彼女>>69をぽかんと見送った。
戻ってきたのはちょうどかき氷を食べ終わった頃。 手に何かを抱えていた。]
タイオンジョウショウ…?ガイキオン…?
[雪ん子にとっては少々難解な言葉の羅列>>70を、今度はこちらが読み解く番である。 早口の説明に、若干理解がついていくのが遅れたが、要するにこれを着ればこの暑さが苦ではなくなるということだろうか。]
んーと、ありがと。
[着てみてと言われたので言われるがまま受け取って、ブラウスの上から見慣れぬ素材の服を被る。 やや大きすぎるのではと感じたが、袖を通したとたんキュッと締まり、小さな雪ん子にも違和感なくはまった。]
(71) malco 2015/04/25(Sat) 11時半頃
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うわあ。
[大きさが変わったこともそうだが、もっと驚いたのはその着心地。 これまでの暑さが嘘のようだ。]
うん、ひんやり気持ちいい。 すごいね、この服!
[汗はすっかり引いている。 嬉しそうにくるりと一回転。]
ここに来るの最後にしようって思ってたけど、これがあれば平気だね。 来年も、来ようかなあ。
ね、また会える?**
(72) malco 2015/04/25(Sat) 11時半頃
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[死というものがなんなのか、木である己には分からない。
だから、葉桜の夏も、落ち葉の秋も、木枯らしの冬も。待ち続けた。
途中、違う場所に植え替えられる事になったのは、とても困ったけれど。どうすることも出来ないから、せめて人目につくよう、大きく育ては良いと思った。
慎重に枝葉と根を伸ばし、光を沢山浴びて、色を幹の内に溜め込み、春には精一杯、美しく。
一番きれいに咲いたなら、己を見間違えずにきっと見付けてくれる。
だってあのひとは帰ってくると言ったのだ。
それは、己がこの世に生じて一番最初の約束だったのだ。
そうやって帰りを待つ間に、気が付けばたくさんの人との約束が積み上がっていた。
また来年。
また来年。
きっと見に来よう。
果たされる約束と、果たされない約束。幾重にも積み重なって、そうしてとうとう古木と呼ばれるほど年輪が重なった頃。
自分が『何』なのか、ようやく気が付いた。]
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