60 ─昨夜、薔薇の木の下で。
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…眠っ、て…?
[胸の奥が、なんだかチリリとした。]
大丈夫だ、って…
[自分で部屋まで帰れると言っていたかいないか…都合よく勝手に解釈しただけなのだろうか。
置き去りにしてしまったのは何故なのか、何故そんなことを後悔しているのか。
わからない、けれど…
脳裏をよぎる光景は、だるくて痛む身体を引きずって、とぼとぼと部屋へ帰る自分の姿。
そのあと…たぶん4日くらいは、晴れていたのに授業を休み、
校庭を走りまわるクラスメイトを窓から虚ろに眺めていたのだっけ。。]
!!
ノックス先輩?
[どこからか声が聞こえた気がして、少年はきょろきょろと辺りを見回した。]
…おい、どうした?
[自分以上に病弱な彼のことだ。
異変が聞こえれば流石に少し狼狽えたか。]
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― シャワールーム ―
[気まずい。変わってしまった見た目や言動。 根っこは同じなのかもしれないけど。 自分にはまだそうと認識できていない。 他の使用者が立ち去るのに気は払えなかった。]
あ ――…
[声をかけてみようとして、それ以上は何も言えず。 呟きだけで視線をそらす。 この人には、他の相手へとは違い嫌な事も嫌だとは言えないのだろう。
お互いの気まずさは今も継続中であり、 何を言われるという事もなかったようだけれど。]
(248) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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ヘ … …先輩 も 帰らないんです か?
[名前は呼べず、訊ねて。 返事が返ってくるのと、ノックスが入ってくるのと、 どちらが先だったかは解らない。 とにかくハッとすると、話を切り上げ、 会釈して、シャワーブースへとバッと逃げた。
何も考えずにシャワーを頭から被る。]
はあ…
[情けない顔をして、大きな大きな、息を吐いた。 どれくらいの時間が経ったかは解らない。 けれど、ひっくり返る音が聞こえると、 顔を覗かせた]
ど どうしました!?
(249) 2011/08/04(Thu) 00時頃
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あ、はい
[>>260気安い声に気安く返事をしてしまい、 ハタと気付くけれど今はそれ所ではなく。
ばっとバスタオルを取りに行って、 ついでに普通のタオルも持ってきて、 シャワーでざーっと冷たくぬらす。]
先輩抱えたままで居てください 安静にしておくのが一番です
[それをノックスの頭にぺたりとのせると、]
頭と足先ですね 身体自体は冷やすと風邪を引きますよ ぬらすならぬるま湯をかけてあげるのが良い
はずです
(263) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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[医務室で雑用をしている内に覚えた事はたくさんある。 特に風呂場でのぼせる数は少なくない。 何をしてるかは知らないという事にしておくが。 >>264適切な方法が聞こえてくると頷いた。]
俺も其れが良いと思います
のぼせただけなら問題はないでしょう し …?
[湯気に混じり、何か別の香りがする気がする。 微弱なそれが、薔薇だとは気付けなかったけれど。]
…――
[少しノックスを見詰めた後、自分の髪先から落ちる、 ぽたりとした雫でハッと我に返り視線をそらす。 結局視界はぼやけていたので鮮明には見えなかったけれど。]
(272) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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あ 運ぶのはきっと 先ぱ… ヘクター先輩、だけで 事足りるでしょうね
[ここにいるのは先輩だらけだと気付くと言い直した。 寮母に、といって去るフィリパの声に頷いて、]
はい、ありがとうございます
おれ も ぬれたままだから 自分の事します けど なにかようじ、 ありますか
(273) 2011/08/04(Thu) 00時半頃
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はい
[フィリパの言葉に頷いた。]
あ あんまり急激に動かさないでくださいね
[慌てた様子のヘクターに言う。]
って せんぱ
[捨て台詞を叫んで出て行った姿に、]
遅かった まあ、此処で少しは休んでるから、 大丈夫だろうけど…
寮母さんに連絡が行くなら、医務室の鍵は開くだろうし
(286) 2011/08/04(Thu) 01時頃
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[そうして、ぬれたままの自分も出ようとざっと用意をする。 タオルを被り、先ほどのヘクターの赤面を思い出す。]
に しても …なんなんだ、あの反応 こっちが恥ずかしくなる。
[タオル越しに短い髪をくしゃりとつかんだ。 タオルを被ったままだったので、 自分の顔色の確認は出来ないし、 顔が熱いのはさっきまで浴びていたシャワーと、 シャワールームの熱気の所為だろう。]
……
[少しだけ俯く。何かを呟こうと口を開いたけれど、 結局は何も言わず。雑に身体を拭くと服を着て、眼鏡をかけ、 ノックスの荷物らしきものを抱えると、医務室の方へと向かう。 まだ医務室が開いてなかったら、 自分が持ってる医務室の鍵を部屋まで取りに行くつもりではあったが、恐らく既に開いているだろう。]
(292) 2011/08/04(Thu) 01時頃
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― 医務室 ―
[ヘクターたちが無事に医務室に着いていたのなら。]
後は安静にしてたら目覚めると思いますから 起きたら水でも飲ませてあげてください
[言って、へクターにタオルを渡す。]
あと これ ヘクター先輩も身体拭いて 出来れば着替えた方が良いですよ
じゃあ、あとは、よろしくお願いします。
[そう言って、何かを言いたそうにヘクターを見るけれど、 結局は何も言わずに会釈をしてその場を去るだろう。]
(307) 2011/08/04(Thu) 02時頃
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……セシル先輩にも、蜜をあげたいの?
[少年は不安げに訊ねる。薔薇は笑う。]
『そうだよ』
『蜜をわけて、手伝って貰うんだ』
[くすくす、くすくす]
……ねえ、僕はザック先輩のものなんだよ。
[一つの身体を共用するのでなければ、少年は薔薇の服の裾を引いていただろう。]
『だいじょうぶ、悪いようにはしないから』
[そんな、薔薇の声。]
ご めん
無事、いきてるよ〜………
[思いっきり心配をかけさせる台詞を吐いたことをかろうじて思い出し。ぼそりとこちらにも思念を飛ばすと、また沈黙する。**]
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― 自室 ―
[タオルは首にかけたまま、自室に戻ると、 どすんとベッドにダイブした。]
…… いたい
[顔からいったので眼鏡がモロに顔に埋まった。 でも外さないまま、 うつ伏せのままタオルを被って、わしゃわしゃと頭を拭いて。 横を向いて窓が見えると、青々とした空が視界に入る。
そのままゴロンと寝返りを打った。 眼鏡に手をかけて、眉を寄せて、はあと大きな溜息を吐いて。 眼鏡を取ると、代わりに手の甲を目元に乗せる。]
……あー
[妙な唸り声をあげた後、身体が空腹を訴えたので、 むくりと起き上がる。]
(313) 2011/08/04(Thu) 02時半頃
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― 廊下 ―
[眼鏡をちゃんと掛けなおし、タオルを首から下げたまま。 自室を出て食堂へと向かう途中。 ―― 何やら強い香りが漂っている気がして、 すんと鼻をならした。]
…なに?
[何かの残り香だろうか。 香水でも振りまいてまわった?辺りを見回す。]
(315) 2011/08/04(Thu) 02時半頃
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うん?
[>>319呟きが聞こえて其方を向くと、 居たのは鳥で有名な。]
あれ、フィル先輩 おはようございます
先輩も今から朝食ですか
(321) 2011/08/04(Thu) 03時頃
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― 廊下 → 食堂 ―
[既に、ディーン達の姿はもう無かったろうか。 どこかですれ違ったのなら目端に留めただろう。]
あ、俺も今来たばっかりで えっと
[イアン達の姿が見えると其方にも挨拶をし食事の有無を尋ねる。 セシルの姿になんとなく眉を寄せるけれど、 下級生との様子に瞬いた。 食堂の中は、花の香りを特に強く感じる。 むせかえるようなこれは、]
なんのにおい?
(324) 2011/08/04(Thu) 03時半頃
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[炭化の香りが抜けていたのは誰にとっても幸いだろうか。 誰かからパンや野菜、スープ>>293の在り処を聞き出せたら、]
じゃあ俺も其れ貰おう
[作った人の名前を聞くと、 あまりいい表情は浮かべなかったけども。]
卵も在るみたいです。 先輩何か作ります?
(325) 2011/08/04(Thu) 03時半頃
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解りません、 なんかどっかで よく
[眉を寄せたけれど、飯食ってという言葉に頷いた。]
そうですね
[作るメニューを聞いた後、]
ところで先輩、 目玉焼きはともかくとして、 サラダって一人分作るも二人分作るも あんまりかわんなかったりしません?
(327) 2011/08/04(Thu) 04時頃
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うわ先輩優しい… 流石…
[渋られる可能性も考えていたので思わず言葉に為る。 言われたとおりに小皿の用意くらいは自分でやった。 ついでに先輩の分も用意する。]
塩でいいです塩で
[食べられるなら何でも良い派であり、 パンもトーストしないまま。 好みが変わってると言われる事があるが、 単純にそこまでしなくてもという思考なだけだった。 飲み物にミルクを選ぶ所は無言の願望が流石に現れたが。]
そういえば、鳥元気ですか?
[あの鮮やかで綺麗な姿は好きで、 時折構いに行かせて貰っているけれど、 今年の夏休みに入ってからはまだ顔を出していなかった。]
(329) 2011/08/04(Thu) 04時半頃
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[軽いと言って貰えると、僅か安堵の表情が浮かぶ。 ふとそんな気持ちが在る自分に気付くと直ぐに眉を寄せたけど。 礼には、ぱっと首を振り、]
いや、礼を言うのは此方ですし
お、先輩もですか あっさりしてて食べ易いですよね、塩
[スープも分けてくれる様子に、もうひとつ礼を告げた後、 適当な席で食事をつつく。]
ははっ、停電も在りましたし、籠の外に居なくて良かったですね 外に逃げられていたら、酷い事になってたでしょうし
[言って、視線を窓へと移す。 全開にされた窓からは、硝子越しではない空が見え、]
……あ もしかして、 薔薇の?
(331) 2011/08/04(Thu) 04時半頃
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なるほど
[こくとミルクを飲むけれど、薔薇の香りが鼻の奥に広がり、 何か別の飲み物みたいだ、と思う。 フィリップが飲んでいるのは紅茶で、そういえば、 ローズティーと言うのは在るなと関係のない事を考えながら。]
でも暗い中、いきなり何かが飛んできたら、怖いですよ 放すんですか?其の時は是非一緒に そうでなくても今度また遊びに行きますね
[青い空に飛ぶ鳥の姿を思い浮かべると口元は緩む。 けれども薔薇の花。 御伽噺は話半分。知ってはいるけど信じはしてない。]
昨日中庭に出た時は、暗かったから、見てないですね 匂いは、こんなにきつくなかったと思います
様子、見に行ってみます?
(333) 2011/08/04(Thu) 05時頃
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ああそうか、鳥目、鳥目だ そう言えば鳥は鳥だった よし、約束ですからね
[喜ぶと言う言葉に喜んだのは此方も同じ。 同意を得られ立ち上がる姿に頷いて、]
じゃあ俺も、
[と立ち上がり、ハタと首にかけていたタオルを見て思い出す。]
やべ 俺自分の荷物忘れてきてる
[ノックスの荷物は届けたけれど、自分の荷物は置きっぱなし。 洗濯もして置かなくては。と思うと表情に憂鬱さがのる。]
先輩すみません、用事片付けたらって事で
[此処の食器洗いも在る、と呟いた。 食器を適当に片付けると、片手を掲げ挨拶をし、*一度自室に戻るだろう*]
(335) 2011/08/04(Thu) 06時頃
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― 食堂 → ―
[ディーン、ルーカスと擦違い、二人の姿を目端に留める。 余り見た事のない組み合わせ。 少し眉が寄ったのは、恐らく彼を取巻く噂の所為だろう。
何処が出所かは解らないが、其の噂を知ったのは、 同室のフィリップの所に出入りするようになった後。 其の噂に関係が在るのかと興味本位で訊ねられた事による。
(…、まさかね)
二人の事はそう心に留め置いて、フィリップと食事を摂り。 食器の片付けを遣ってくれるらしい彼に、遠慮はしなかった。]
うわ、ありがとうございます はい、また後で
[挨拶をすると、食堂を出て、一端自室に戻ると、 部屋にある洗濯物を抱えシャワールームへと向かう。]
(361) 2011/08/04(Thu) 11時半頃
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― シャワールーム ―
[入り、脱衣所にておきっぱなしに為っている自分の荷物を見ると 安堵して、其れも洗濯物として一緒に抱えた。 水音が聞こえ、また誰かが入っているのが解る。]
…ん
[けれど聞こえたのは、水音だけではなく。 ソプラノの響きに、女!?と少しギクリとするけれど、 そんな訳ない、ないと自己解決で首を振る。]
誰だよ…
[思わず頭を抱えたけれど、 こんな声の響きを出せる人物の心当たりは少ししか居ない。 深く考えようとしてまた首を振って、でも、 女性にも聞こえる其の声を、聞き取ろうとしてしまう。]
(362) 2011/08/04(Thu) 11時半頃
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…
[顔が熱いのは、恐らく シャワーブースから来る熱気だけの所為ではないだろう。]
――…
は、
[少しの間そうして居て、 ハタと気付くと更に顔に熱が昇った。 バツの悪そうな顔をして片手で口元を覆う。
やばいでよう。 荷物を纏めるとランドリーへと向かう。 慌てたので、途中物音を*立てたかも知れなかった*]
(363) 2011/08/04(Thu) 11時半頃
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わわっ!
[薔薇の行動に少年は慌てる。]
だめだよ、口のキスは!
キスなんて別に…なんてことないだろうに。
心地良いのは認めるが。
[いくども穢れ、自ら穢しもした唇に、特別な思い入れなんてこれっぽっちもない。
粘膜に張り巡らされた敏感な神経が、そこにはあるだけだ。]
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