52 薔薇恋獄
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『――驚かないのね、この人』
[ 士朗に対する感想を、ぽつり ]
『傍からみたら幽霊がいて』
『それに向かってあなたが一人話しかけているだけのはずなのに』
『この人も、わたしと話せないだけで幽霊慣れしているのかしら』
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[2人に礼を言って見送って、耀野傷の手当てをする為、薬を用意しようとしていた時だろうか。 バサバサと、部屋に大きな鳥が舞い込んできたのは]
あれ、紅子さん?
[紅子さんが飛び込んできたことには、ここには耀がいるのだからと、さして驚きはしなかった]
あ、気が付きましたか。 ここは私と浜那須君の部屋です。
[目を覚まし、辺りを見回し始めるように、穏やかな声で話しかける]
(169) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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セシルは、ディーン・・・甲斐から後まわしにされて、口を尖らすも黙り込む。
2011/05/21(Sat) 21時頃
サイラスは、ノックスと出会った頃の夢を見ている。
2011/05/21(Sat) 21時頃
サイラスは、スティーブンの部屋を出た所で紅子とすれ違ったようだ。
2011/05/21(Sat) 21時頃
博徒 プリシラは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 21時頃
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―回想― [土橋の胸に顔を埋めてから、バスタオルで服を拭いてやってる時も、顔が上げられなかった。ちらと見上げても、首までしか視界に入れられなかった] ……
[乾いた笑み。頭に手が置かれた] 無理、してないし。それにっ! [その手を払う]
馴れ馴れしく呼ぶなよ、ばーかっ
[握り締めた拳を振るわせて。背を向けて先を歩いた]
(170) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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栖津井せんせ……―― ……!
[気付く。 用意の途中らしき薬。 そして着替えさせられている自らの格好。 (実際は入浴介護すら受けているのだがそこまでは頭がまわっていない) 見られた。知られた。気づかれた事に、気付く]
……せんせ。見た、んですよね……?
[ぎゅう。紅子さんを抱きしめて。 おそるおそる、問う]
(171) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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ディーンは、日向に何か言われたのか、口をとがらす人を見た。
2011/05/21(Sat) 21時頃
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耀君? 耀君!! 落ち着いて!!
[声を荒げる耀の肩に、腕を伸ばす。
分からなくはない。 目の前で、幼馴染みが忽然と消えたとなれば、動揺するのは当然だ。 もしそれが、あの女の霊の仕業となれば、尚更───]
落ち着いて……落ち着いて下さい……!
[とにかく、ここに留めようと、その両肩を押さえつけようとする]
(172) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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どうだろうか、そう言う訳ではないと思うが。
[首をかしげつつ、ぼそっと、日向の質問に答える。]
(173) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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『…………一応、まだ手段はあるわ』
[ 言葉をたどたどしく紡ぐ ]
『普段のわたしは嫉妬や悲しみを見つけたら』
『直ぐに日向(ひゅうが)に全てを乗っ取られてしまう』
『そして悲しみにくれる魂を奪って』
『恋獄(ここ)に縫い止めてしまう』
『今回はそれがない』
『あなた達がわたし"達"に優しくして、宥めてくれたから』
『幾分か時間の猶予ができている』
『この猶予の間に、全員を此処から逃がすことができればわたし(ひなた)の勝ち』
『――間に合わなければ、薔薇恋獄の主――日向(ひゅうが)の勝ち』
『今は、そういう状態』
『日向(ひゅうが)は絶望や、失恋の悲しみに応じて力を強くする』
『日向(わたし)は恋の安らぎや幸福があれば、日向(ひゅうが)を抑えることができる』
『もし、あなたに好きな人がいるのなら』
『その手を離さないで』
『他の人も』
『繋いだ手を、絆を、信じて』
『それが、あなたにできること』
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―― 回想 風呂場 ――
…………だって男の子だもん
[全裸の男2人に、どこかの魔法少女の台詞を棒読み。 後で入っておけ、という忠告には無言で1つ頷いた]
[正直に言って。 最上の姿は目に優しかったが、いかんせんやるべきことが多すぎた。耀を預かり、服がぬれても気にせず着替えの手伝い]
………………。
[火傷や傷跡は、特別丁寧に、こすらないようにタオルでそっと水分を取っていた。きわどいところにも触れざるを得なかったが、まあ、しょうがない。意識が無いようなのが幸いだった]
………大丈夫。耀。大丈夫。 世の中は、きっとそんなに終わってないんだ。 文先生も見つけてたから、大丈夫。
[この状況の中でかける言葉に相応しくないのは分かってる。何せ、珀は消えたんだから。今の耀に伝わらないのも分かってる]
(174) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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[けれど、最後に耀の頭をそっと撫で、最上が彼を送り届けるのを見送っていた]
―― 回想 終了 ――
(175) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2011/05/21(Sat) 21時頃
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…………。
[ゆっくりと手を引いて]
はい。
……あれ、火傷では……ありませんね。
[まっすぐに耀を見て、静かに答える]
(176) 2011/05/21(Sat) 21時頃
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『もっと早く伝えておけば』
『わたし、楓馬と蛍紫を一緒に助けられたかもしれない』
『……ごめんなさい』
[ ぽつり ]
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……それは、また難しいな。 少なくとも、俺にとっては。
だから、楓馬に関しては、日向の所為ではないよ。
[更に聴こえた事実に、困った顔をした。 特に最後の言葉には……一瞬躊躇ったから取れなかった手を思い出す。]
質問があるんだが、蓮端先輩と石神井先輩は、その理屈でわかるんだが。 大須と、楓馬……は1人だったろう? それはどういうことなんだ?
[表情を改めて、1つ質問を向けた。]
(177) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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―回想・調音の部屋―
[調音が崩折れた>>131とき、ごつっ、と音がして。だ、大丈夫かと縋りつく手を握り返しつつ問う]
一応、は。俺が確認できてないのはあとゆりしーだけ。今から見に行く。 ……らんらんも、けーちんも、しろせんも戻ってきてる。
……皆、憔悴してるけど……。
[今風呂に入ったり色々しているところだから、一応は大丈夫だと告げる。 頷く成人の表情>>151が硬いのには気づいたが、きっと状況に動揺しているだけだろうと思い。 ――それでも、調音よりは落ち着いているように見えたので調音のことを*頼んでおいた*]
(178) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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[一時は再びパニックを起こしたまま飛び出してしまいそうだったけれど。 栖津井に肩を押さえつけられれば、起きたばかりなのもあり振りほどく力もなく。 飛び込んできた紅子さんも]
『ランカ、ランカ! オチツイテ!』
[ばさばさと周囲を飛び回られれば、どうしようもなくなり。 そうして少し落ち着いたところで――先の事実>>171>>176に気付いたわけで]
……忘れてください。お願いします。 誰にも、言わないで。
(179) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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――……
[正直、女の霊と世間話をしているかのような甲斐の態度に、きょとんとしている。 まだ、長く話すようであれば、しょうがないので、畳に座って、机の上に置いてあったまだ食べてないマドレーヌを弄ってみたり。]
(180) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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日向は、蛍紫>>173に、再び士朗を見て、……とても何か言いたげな顔をしつつ何も言わない。
2011/05/21(Sat) 21時半頃
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―回想― [ちら、と顔の方を見てくる人には、こてりと首を傾いで見せた。]
…はいはい。 わかったよ、百瀬。
[手を震わせ先行して歩く調音に、 小さく息を吐くと、2、3歩後ろを歩いた。]
(181) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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…………。
[深く、息を吐く。 そして、首を大きく横に振り]
最上君達も、見ています。
それに、養護教諭として……知ってしまった以上、見過ごすことは、できません。
(182) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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セシルは、幽霊と目があったので、びくぅっとしつつ、ぷいっとされたので、片眉あげつつ
2011/05/21(Sat) 21時半頃
『……少し、複雑な話になるわ』
『日向は失恋した……言い換えれば、誰かから望まれなかった孤独な魂を好むの』
『逆に言えば、誰かから愛されている魂は、日向の手から救いやすい』
『逃がすのが容易い、ということ』
『……克希は此処に何度か遊びに来ていたわ』
『そしてわたしも日向(ひゅうが)も克希が誰かから愛されていることを知っている』
『その相手は此処にはいないみたいだけれど』
『楓馬も同じ』
『誰かから愛されているから』
『逃がすことができた』
『それだけのこと』
『あなた達から見れば、愛する人だけを奪われたような状態で』
『理不尽なのは百も承知よ』
『でも、恋人になるまで待っていたら、間に合わなくてどちらも死んでしまうかもしれない』
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……皆が助かるように、お前達にも救いがあるように、 教えてくれたことは伝えようと思う。 問題は、どうやって信じてもらうか……だな。
[物言いたげな日向と、それを受けての鳴瀬の反応に小首をかしげつつ、いつもの小難しげな顔をで呟いた。]
(183) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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……っ……!?
[他の人も見たという言葉>>182に動揺の色を浮かべ]
……最上先輩、と、あと……誰、が。 けーし、くんは……
[達、と。複数形で言った。 せめて、せめて。 一番知られたくない人が、いなかったことを祈るしかなくて]
……本当に、僕は、大丈夫ですから。 見なかったことに、してください……
[見過ごせない、と言われても。 誰かに頼るということは、とても、罪深くて。 だからただ、忘れて欲しいと。言うしかない]
(184) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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―現在・台所―
…そういえば、眼帯の下の目、見せるって言っておきながら見せてなかったな。
[色々とあって、すっかり抜け落ちていた。]
……どうする?
[カップを持ったまま首を傾げた。]
(185) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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―― 1F風呂場 ――
[最上が耀を隣室に届けている間。 自室によって、軽く着替えて風呂場に向かう]
[色々あって、リセットしたかったから。 手早くシャワーを浴びた。 湯船にはあまり浸からない]
……………。
[素肌の上。暖かい雨が降る。 全身の皮膚に感覚与えながら考えた]
[耀は珀が好き。浜さんは珀が好き。 だれもかれもが男同士。自分ばかりと思っていたのに]
……禁断の恋
[自分の心の赴くままに動いていたら、両親を悲しませるって分かってる。最上にも迷惑だって分かってる。道さんが目を逸らすようになった。多分、きっとそのせいだ]
(186) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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[それでも、触れたいって思いは止まらない。 受け入れて欲しいって思いは止まらない。 理性の衝動がかすんだあの折、抱きしめてもらってどんなに嬉しかっただろう。きっと、困らせただろうに]
……あの人、きっと殺された。 どうして、恋人まで殺しにいった。
[ぽつりと、あの酷い痕の残るおんなのことを考えた]
(187) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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『ありがとう』
『蛍紫は本当にやさしいわね』
『楓馬が好きになるのもわかる気がするわ』
[ ちらり、士朗を見て ]
『まずは、そこの人に信じてもらえたらいいわね』
セシルは、幽霊も長く見てると、怖さが薄らいできたのか、将棋盤の上に駒を出して並べはじめている。
2011/05/21(Sat) 21時半頃
日向は、ちらちらと士朗を見ている。
2011/05/21(Sat) 21時半頃
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―現在・台所―
[スープを飲み干して。流れる沈黙。 別に耐えられない訳じゃない。寧ろ、何も聞いて来ないでくれて良かったとすら思っていた。
目を瞑る。
野久が言っていた。憔悴している、と。 まぁ、甲斐も耀も珀とは幼馴染だし。鳴瀬はまぁ、一応顧問だから]
…ん? 見たい。屈め
[眼帯の下。そんな約束もしていたな]
(188) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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『……本当に変わった人ね』
[ 将棋盤を出し始める士朗を見て少し呆れたように ]
『百年近く亡霊やってるけど、こんな反応も初めてだわ』
『見えないか、見えたら逃げるかのどっちかしかなかったもの』
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なるほど、そういうことか……。 楓馬は……ああ、皆に好かれていたから。
[ふっと日向の答えを聴いて綻ぶ顔、しかし直後に影が生まれる。]
……そうだな、信じて貰えるといい。
日向も、大変だろうに、大事なこと伝えてくれてありがとう。
(189) 2011/05/21(Sat) 21時半頃
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