231 獣ノ國 - under the ground -
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[自分の事は自分が一番良く知っている。同じ事を言い返してやろうかと思ったけれど、いつまでも彼女に対してオウム返しに会話をし続けるのも癪だ]
大馬鹿者だろ お互い違う道歩んだのに、お互い行き詰まってるってハナシ
[結局自分達はどちらに転んでも、救いなんてなかっただろうし。最初から無い答えを探し続けているだけで 自分の肩が濡れた感触がすれば自分もその体重を彼女に少しだけ預ける]
優しくなんか…… 僕等が優しくあってたまるか。人殺しの、僕等が…
[懺悔をするように、自分を責めるようにそう言い聞かせて もっと早く彼女に会う事が出来たら、きっと何か違っていただろうか。なんて少しだけ後悔するも、今更そんな事を考えたってもう遅い]
(123) 2015/07/13(Mon) 00時半頃
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ボカァ、勘違いされても一向に構わないんだケド
[聞こえるか聞こえないかくらいの声量でボソリと言ってから、自分の発言に恥ずかしくなってそのまま後ろへ倒れこむ それと同時に抱きかかえていたアマルテアも自分の上に倒れこむ形でベッドに寝転ぶだろうか]
俺はやっぱり……
[そのまま彼女に向けて。天井を見上げてどこか遠くを見るように]
キミの事は嫌いだな
[眩しくて、羨ましくて、妬ましくて、強かで、真っ直ぐな そんな彼女が大嫌いだと。その額に口付けを落としてそう呟く**]
(124) 2015/07/13(Mon) 00時半頃
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そう。あなたも先生と同じこと言うのね。
[自由はいいもの。皆がそう言っている]
じゃあ、私も。一度でいいから、自由になってみたいな。 ....だからさ、
[この中身が、きっと私を自由にしてくれるはず。そうに違いない。 いつの間にかそういう思考になっていることには、気が付かない]
これ、開けてくれない?
[猫の手しか持たない私には、アンプルを開けることは出来ない。だからこそ、頼む。 きっと、彼女は承諾してくれないだろうけれど]
(125) 2015/07/13(Mon) 00時半頃
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[ようやく紙テープが見つかり、振り返る。すると、アンプルを差し出して、開けてくれ、と言われた。>>125]
…それ飲ンで、自由になれると思ってンのか?ならねーよ。その先にあンのは、自由とは対極のもンだ。猿への隷属だ。こんな地下施設なンか比べ物になンねー、狭っ苦しい心の牢獄だ。
…気が変わった。寄越せ。ぶっ壊してやる。
[近づくと、クラリッサから無理やりアンプルを奪おうとして]
(126) 2015/07/13(Mon) 00時半頃
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[人殺しが優しくあってたまるか、と彼は言う。 “彼ら”をヒトとして見なければ。楽になれるのに。 優しすぎる彼は、現実から都合よく目を背けることもできずに]
……あ。
[気付くと、額に口づけをされていた。 顔が熱くなるのを感じる。こんなの、自分らしくもない。 何より、嫌な男にやられっぱなしは癪ではないか]
意気地なし。 キスはこっちにするものでしょう?
[挑発するように言ってから、顔を近付けて。 ノアの口元を自分の唇で塞いでやった。 ベッドがぎしり、と軋んだ。甘い吐息が零れる**]
(127) 2015/07/13(Mon) 00時半頃
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[ 静かに響く肯定>>122が、耳を伝っておなかの底に じんわりとした熱を溜めてゆく。 彼女が 僕に生きてと云うなら 彼女の為に生きようと 彼女がひとりで飛ぶことのないように。
高い鳥の体温ふたつ 寄り添った頬が熱いのは 種のせいか それとも互いに内に秘めた想いのせいか。
抱き寄せた温度を手放すのが惜しくて 僕は暫し そのままで。 微かに色めいた白い頬はとても柔らかかった。
伝えた僕のことば>>117は 僕にとっては願いみたいなものだったけれど そこに降ってきた「約束」は それよりも強く僕をつなぎとめようとする 彼女の想いが 垣間見えた気がして。]
(128) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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………約束する。 ぼくも。
[ 柔らかく背中に添えられた手は 頬よりも 約束よりも 強く強く僕をつなぎとめる。
夜の空で唄う約束を。背中に添えられた温度を。 ――共に飛ぶ 約束を。
わすれない。
舌の上で5文字を転がして 彼女の頬から顔をあげる。 顎を伸ばせば届いてしまいそうなその距離で 見つめたふたつのひとみは 微かに熱が浮いているようで 黒目ばかりの海の上に 小さな光の粒が転がっている。
僕の瑠璃がその中に溶けて マーブルを描けば ( さっき、やめとこうって おもったんだけれど )
与えられた背中の手に 幸せな誤解をして 小さな薄い唇へ、くちづけをしようか。]
(129) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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[そこに誰かがいたならば きっと会話をしただろうけれど。
恐らくはノアとすれ違うタイミングで 彼は階下へと降りて庭園の方へと向かった。**]
(130) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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[ジリヤが奪おうとこちらに詰めよれば、二、三歩後ろに下がってそれを避ける]
....やめて。
[予想通り、ジリヤは私の頼みを承諾はしてくれなかった。 まさか、奪おうとしてくるとは思わなかったけれど]
私は、あなたとは違うの。 例えその先に牢獄があったとしても、ここから出られるのならそれでいい。
それに、私にとっては管理されるのが日常だから。
[アンプルを胸の前に抱え、ジリヤを真っ直ぐに見つめて]
(131) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/07/13(Mon) 01時頃
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[返ってきた答え>>129は、私の胸を甘く満たした。 それは、比喩ではなく命を掛けた約束で。失敗すれば、私たちは命を失ってしまうかもしれないのに、それなのに、どうしてこんなに甘いのだろう。 頬が離れる気配に、私はそっと目を開く。 恥ずかしい、と思ったはずなのに、離れるとどこか寂しくて。 どこまでも揺れる自分の心がおかしくて、私の口元は少し弧を描いた]
綺麗。
[至近距離で見詰め合えば、瑠璃色の中に私の姿が映っている。彼の視線を独り占めしていることが、幸せで。 唇を寄せられる気配に目を閉じれば、とうの昔に失くしてしまったと思った涙がにじんだ]
(132) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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何さ、変な顔
[勝ち誇ったように、口角を上げて嘲笑ってみせる 嫌いな相手に対して優位に立てるのは悪くない気分だ なんて、馬鹿にしていたら挑発するように、彼女の顔が寄ってきたかと思えば唇に当たる柔らかい感触に思わず目を見開いて]
…っく、はぁ 誰が、意気地無しだってハナシ それともシてほしかったのかい?
[今度はこちらから挑発するように、額と額を合わせてから意地悪く笑ってみせて 吐息を感じるくらいの距離でそう囁いて。大嫌いな相手なのに、その温もりは嫌いじゃない]
なんで、だろうなぁ… 大嫌いなのに――
(133) 2015/07/13(Mon) 01時頃
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[なんで嫌いかなんてはっきりしているし、理由だって言えるし。相容れないのもわかっているし、口を開けばお互い嫌味ばかり 喧嘩だってするし、つい昨日なんかは足を踏まれた
なのに怪我をすれば心配するし、お互いの過去で涙を流して。似てるのに似てなくて。同じ道を歩む事も出来たのにお互い別の道を歩んでいて。そんなアマルテアの事が]
――大好きなんだよな
[ふと目を閉じて、ベッドに体を預ける。彼女が自分を求めるならば出来る事は全てしてあげようとでも思ってしまうくらい、嫌いなのに好いていたらしい 薄ら目を開けて、それからアマルテアの反応を待ってみたり。期待している自分が馬鹿みたいだった**]
(134) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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それは、おめーに話したような自由じゃねーンだッ!自由のない外に、クソほどの価値もあるもンかッ!それを知らないまま飲もうとしてるやつほっといてどっか行けるかよッ!
[執拗に奪おうとする。髪が当たらないように、気を使いながらだが。アンプルを一瞬掴む。…おそらく、緩かったのだろう。その時に、蓋が外れてしまった。あまりにも突然な事に、対応など出来るはずもなく。]
な、ぁ…!
(135) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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庭師 ノアは、メモを貼った。
2015/07/13(Mon) 01時半頃
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[ 薄桜の唇に いちど触れるようにして。 薄く瑠璃を開いて 彼女の瞼に露が溢れているのを見れば それにも優しく口づけた。
抱いた肩の後ろで畳まれた 彼女の羽へと手をのばし 腕と 羽と ふたつで僕を包んで欲しいとねだって
僕の見る彼女と 彼女の見る僕。 ふたつが彼女のつくる暖かな闇に包まれたのなら ]
―――― 綺麗。
[ 彼女>>132と同じ言葉を紡いで 闇の美しさを伝えよう。
頬に手を添えて 親指で顎を押し開けた2度目のキスは 淡い林檎の味が するかもしれない。
もっと、もっとと騒ぐこころに薄硝子で蓋をするけども きっと敏い彼女には ばればれだ。 小石でも投げられたら、多分 割れてしまうだろう。]
(136) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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きみが持ってる秘密って、なに?
[ 僕と君との 甘い秘密でないことだけはわかるけれど
ながい ながい 夜の中。 彼女が抱えた秘密>>71を 聞くことができたのは いったいいつの事だろうか。**]
(137) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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[ジリヤの手が私の持つガラスの小瓶に触れ、その蓋が外れる。口の開いた小瓶から中身が流れだし、床に落ちる]
な、....なんてこと、を。
[瓶を持っていた手から力が抜ける。手を離れたそれは重力に従い落下して、床に零れた薬液の上にガラスの破片を作った]
どうして!
私だって、一度くらい、外に....この施設の外の世界が見てみたいだけなのに!
[全身から力が抜け、破片の上にへたりこんで。
薬液の水溜まりのすぐ横には、新しく水溜まりが出来始めていた]**
(138) 2015/07/13(Mon) 01時半頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2015/07/13(Mon) 02時頃
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―― 第三棟 → ――
[ かたり、と 指に挟まれたペンが机上に寝転んだ。
『X月X日: ・針鼠ジリヤと対話 →撫でると落ち着く? 抵抗は見られない。激昂癖。卵サンド生存。猿から進化(ヴェスパタイン・アーロンのみ) ・鮫モスキートと対話 →スータンに興味? 何故ここでこの格好をしているか問われる。床に踏まれた血痕あり。』
書き込んだそれはほんのたわいない些細なこと。それでも人と獣人の、距離の縮め方として得たものはあるだろう。 男は文字列に視線を絡めては、ほうと息を吐いた。
脳裏を横切るのは、今日投げられた幾つかの質問。 ―――何故、この地下に居るのか。 何故、「 彼女 」に、「 彼 」に触れたのか。 そして同様に、傷付くことを欲するのか。 この地下に相も変わらず、祈祷の服を見に纏いながら。
……答えは。…―――軈て、男ははたりと日誌を持ち閉じた。 ]*
(139) 2015/07/13(Mon) 02時頃
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だからッ!なンでそれに、ニンゲンになる必要があるんだッ! 心まで捻じ曲げていく外なンか、外じゃねぇ!
[興奮状態で返す。机に置かれた何かの箱の裏、そこに、もう一つアンプルがある事など、気付くはずもなく]
(140) 2015/07/13(Mon) 02時頃
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[10年ぶりに取り戻した涙は、フィリップを心配させてしまうだろうか。 胸のうちを過ぎったそんな微かな懸念は、瞼に降りてきたくちづけ>>136に拭われていった。 翼に伸びてきた手。その意味に気づけば、望まれるまま、翼の中に閉じ込めてしまう。 自分の中に、独占欲が存在していることを、思い知る]
嬉しいわ。
[モノクロの私のことを、フィリップは綺麗だと言ってくれる。誰に言われるよりも、嬉しいと、そう返そうとしたけれど、林檎の味のする二度目のキスに、その声は封じられてしまったかもしれない。 額をくっつけあって、熱い吐息を零して。 そして私は、肝心なことを伝えていなかったことに気づく。 触れてもいいかと聞かれた時は、曖昧な言葉で誤魔化してしまったけれど、これは誤魔化してはいけないことだ。 どんなに恥ずかしいと思っても、きちんと伝えておかなければならないことだ。 だから私は精一杯笑顔らしきものを浮かべて]
フィリップ。
[誰よりも側にいる人の名を呼んで]
(141) 2015/07/13(Mon) 02時頃
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――――……好きよ。 あなたのことが、好きだわ。
[シンプルな言葉に、ありったけの思いを込めた。 もしかしたらそれは、意図せず彼の心に投げられた、小石になってしまったかもしれない]
(142) 2015/07/13(Mon) 02時頃
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[そのことを尋ねられた>>137のは、いつだったか。 あれほど迷い、悩んだことが嘘のように、穏やかな気持ちで、私は抱えていた秘密を打ち明ける。 第一棟の図書室の暖炉の中に、獣たちには知らされていない、どこかへ通じる道が隠されていること。 外へと通じている可能性が高いと思われるけれど、どんな警備が施されているか全く未知数で、迂闊に手を出せないということ。 獣に知られたということが人間にばれてしまえば、ますます動きにくくなる。だから、誰にも打ち明けられずにいたということ]
どうしたら、いいのかしら。
[獣たちの間でも、意思の統一はなされていない。けれど情報を独り占めしている後ろめたさも、私の中に確かに存在していて。 もう、一人で悩まなくていいのだと、私は確かに安堵していた**]
(143) 2015/07/13(Mon) 02時頃
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お針子 ジリヤは、メモを貼った。
2015/07/13(Mon) 03時頃
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―→ 第一棟 医務室 ―
[硝子が割れる音。>>138 喚き声が二つ。
彼は庭に向かいかけていた足を止め、 くるりと振り返る。 そしてそれが幻聴でない事を確認すると、 た、と音のする方まで小走りに行き
医務室の扉をあけた。]
……何をしているんだ。
[そこには零れた液体と、泣きだす猫と、 それからハリネズミの姿があっただろうか。
彼は薬品と思しき中に ガラス片が混じっているのを見ると 険しい顔で二人を見た。**]
(144) 2015/07/13(Mon) 03時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2015/07/13(Mon) 03時半頃
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…!なんだよッ!猿には関係ねえだろッ! 猿共が、お前らが、数を頼りにこんな事してなけりゃ、アタシもッ!クラリッサもッ!こんな事にはッ!
[興奮気味に新たな来客にがなり立てる。>>144 そもそも、何が言いたいのかわからないほどに興奮しているようで、場の状況から話がズレている]
(145) 2015/07/13(Mon) 03時半頃
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( こんな事には? 何だ……?)
[喚きたてる彼女>>145は大きく興奮しているようで 何があったのかわからぬまま、 彼は叫び散らされる言葉に眉を顰めた。]
猿とは云い得て妙だな……。 落ち着きなさい。 あゝ、硝子には触るなよ。
[クラリッサを一瞥してから、 ジリヤの方へと視線を遣る。]
泣かせたのは君か?
(146) 2015/07/13(Mon) 04時頃
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…ッ!アタシは、イカレ女医のロクでもない薬を捨てようとッ!
[罪悪感はあるのか、君が泣かせたのかと聞かれれば>>146、自己弁護をして。それはつまり、泣かせた、という自白にも等しいもので]
(147) 2015/07/13(Mon) 04時頃
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ああ……、 [続いた自己弁護に彼は息を吐いた。 彼女が薬を捨てようとして、 クラリッサがそれに抗ったのかと理解した。
アマルテアの実験を思えば、ジリヤが薬に 不信感を抱いていたとて仕方なかろうが]
何の薬かも知らずに捨てようとしたのか?
……騒ぎを起こして、 メティス先生が知ったら折檻かもしれないぞ。
[彼はジリヤに近づき、 手を伸ばして、その頬を抓ろうとした。]
…………片付けはやっておくから ちと頭を冷やしなさい。
(148) 2015/07/13(Mon) 04時頃
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…ッ!
[抓ろうとした手に、ビクッと反応して。だが、その向かっている先を理解すると平成を取り戻す]
…知るかよッ!
[頭を冷やせとの言葉に>>148、いつもの彼女ならば、殴りかかっただろう。それが、荒っぽい言動とは裏腹にやんわりと抓っている手を退かせ出て行こうとして。クラリッサに呼び止められたり、何か動きがあったら止まっただろうが]
(149) 2015/07/13(Mon) 04時半頃
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( ……おや、)
[ジリヤが穏やかに手を退かせようとするならば 彼はそっと手を離し、ぱちりと一つ、瞬きをした。]
そうか。
[鉄火の気性と思うておったが、 案外冷静だなとぼんやり考える。 ――何か、あったのやもしれぬ。あずかり知らぬ事だが。
彼女が出て行くならば、彼は、止めはしない。 ジリヤとクラリッサの間に会話があるならば 邪魔はしないだろう**]
(150) 2015/07/13(Mon) 04時半頃
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―― “ ” ――
[ なめらかに肌を舐める感覚。
体に浮力を与え、ひたりと鱗にはり付く感覚の中を縫っていく。腰から足先へとしたがって強く、身をうねらせては奥深くへと。 咽喉のかわきも、空腹も、ここには。 ――やがて“底”へとたどりつけば、そらを滑る軌道ににて、すうと浮きあがる。く、腹のあたりに力をこめては、ばねを弾くようにぐる、と回旋すら。逆らう水を足先でけりあげ、しなる躯はやがて、より深くをめざして、
“ ”
合間に聞こえた声色に、 よばれたそれに、ひたりと敏感なみみを向けては。 ―― ふると頭を振り返らせる。 なじみの声。 どこできいたんだっけ? と、奥底。届いたほうを覗き込んだ。
『 きみの すきに 』
なにを言っているんだろう? 俺は俺のすきに、“いきて”いる。そう今も、こんなにも「満足」して。
――どうして、そんな、まるで、 ]
(151) 2015/07/13(Mon) 08時半頃
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[ 間。
ぐん、と躯が鉛のように重くなる。肌を覆うのはなめらかな水ではなく、かさ付いた何かだった。口許に硬い感触がかぶさり、あまいにおいが充満する。 ――潮のそれでない、“ ”の 、
身動きすら取れない程、躯は重いのに、 ただ視界は上へ上へと、引き上げられていく。
水面が見える。ひかりが差し込むのに目を細めるものの、諦念は水の代わりに躯に浸みこんでいく。あそこにあるのは、]
―― じゃない、
[ そうだった、――俺のいばしょ、じゃない。 ここは、 ]
(152) 2015/07/13(Mon) 08時半頃
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