197 獣ノ國
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―自宅―
[朝食の後、台所からはシンクを叩く水の音が響く。 時計を見れば、出勤前のいつも通りの時間。 ただこの日一つだけ違う事と言えば、昨日上司から有給のお達しを受けたこと。
珍しく仕事が遅れてしまったのを心配されたのだが、怒られると思っていた…はなおのこと不甲斐なさに落ち込んだ。
洗い物が終われば、音を立てて閉まる蛇口。 名残惜しそうに垂れる雫を背中に受けながら…は便箋が置かれた机の前に座る。一つに纏めた髪を解いて一枚の白紙に視線を落とした。 万年筆を手にとって、紙に先端を走らせる。 ペンの摩擦音と刻む秒針だけが部屋に響く。
–––––相変わらず「時計の家」>>48>>49では正確に時が刻まれているのだろうか。ああ今度はちゃんと謝れるといいな。 いつもよりほんの少し時間は遅れるけれど、公園近くのカフェで菓子折りでも買って行こう。]
(98) 2014/10/03(Fri) 16時頃
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[ガリ。 ペンの先が机に引っ掛かる。 紙の上にじわりと広がる黒い染み。 何だか書く気が削がれてしまって、お出掛け用の鞄を手に取った。万年筆とレターセットを鞄の中に詰め込む。 まだ届けていない本屋と花屋>>28の伝票も入っている事を確認して]
いってきます。
[誰もいない室内に向かって挨拶をする。 返事が返って来ない。いつも通り。*]
(99) 2014/10/03(Fri) 16時頃
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□獣につゐて
20xx年10月2日 xx:xx
めだちたがりな匿名さん
へえ。もしかしたら僕が会ったのと同じ人かもね
ちっさかった?おっきかった?
リア充?知らない生き物だね
ご忠告ありがとう。でも少しお話してみたいんだ
出会ってみても、逃げる事は無いんじゃないかな
構わないよ。
まあ、きちんと話してく
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……ッ!
[背後からの声>>97に、思わず途中で送信ボタンを押してしまう。ついでに持っていたフォークも落ちたから、コートの腿の辺りがべちゃりとチョコレートで汚れてしまった。……きっとこれは落ちないだろう。 小さく舌打ちを落としながら振り返れば、そこに居たのはジャニスの予想とは違う人物で]
…………"Bonjour おはよう 奥様は?"
["美女と野獣" 目の前の端末に映しだされたサイトで、ちらりと話題になっていた筈だ。そう思い至れば、ジャニスは成る程と目を細める。……成る程、してやられたというわけか。 とはいえ、女性と出会いたくて此処に居たわけではない。であれば勿論、目の前の"詐欺男"を拒む理由も無く]
てっきり女の子が来ると思っていたわ。 でも……へえ、中々の美丈夫じゃない。
[苛立たしさを隠す事も無く。切れ長の瞳で睨む様にして、目の前の青年を観察する。 自分より大きい上背には、やはり嫉妬めいた感情を湧かせながら。僅かに盛り上がったフードには、どんな髪型をしているんだ、などと眉を寄せてもみたろうか]
(100) 2014/10/03(Fri) 16時頃
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……ねえ。早速だけど、"狼"の話を聞かせてちょうだいよ。 それとも、此処じゃあ不味い話?
――どちらにせよ、お話が聞けたら、どんな"遊び"にだって付き合ってあげるわ。
[汚れたコートを脱ぎながら、先程途中で送信してしまった文面をなぞる様に言葉を落とす。それと共に、手袋をはめた手で対面の席を示した。……座れば?とでも言う様に。 けれど此処で話すのが不味い話であれば、場所を変えるのも吝かではない。その場合、場所は目の前の青年に一任するだろうけれど。
――そうしてジャニスは楽しげに目を細め、相手の反応を窺う様に首を傾げてみせた]
(101) 2014/10/03(Fri) 16時頃
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−大学図書館、背の高い書架の前−
よっ......くっ...
[背伸びをして、どうにか本を手に入れようと努力して。踏み台は探せばあるのかもしれないけれど、探しに行くうちに誰かがとってしまったらという不安が無理をさせた]
あっ
[手が届いた、と思った瞬間、ぱきりと不吉な音がして指に痛み。さして長くしていた気はしないのに、指の爪が折れ曲がり、ひどくいたんだ。分厚い上にたくさんの本を詰め込みすぎているその本は、随分と自分を嫌っているらしい]
いったぁ...もう おとなしく踏み台探して来た方がいいのかも...
[不安と痛みで気分は下降線を辿り始め、声は珍しく、ほんの少しだけ湿っぽくなって]
(102) 2014/10/03(Fri) 16時半頃
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□集え獣人
20xx年10月2日 mm:ss
蜘蛛の糸
不安なのもわかるが、もう少し気楽にいこうじゃあないか。
今日はこんなに良い天気なんだ。暗い話ばかりを、わざわざする事も無いだろう?
シェパード
襲われるのは御免願いたいものだがな。
そういう君は、平穏は嫌いかな?"成り損ない"のシェパード君。
黒鹿
そう、何も怯えることは無い。
君の頭には角は付いているのか?
付いているなら、その角で科学者の目玉でも抉ってやればいいだろう。
カナリヤ
なら火の粉を避ける大きな屋根を作らないと。ここでの話が、その火の粉になれば良いがな。
君がもしも羽を切られていないなら、火の粉を避けて飛んで逃げる事も叶ったかもしれないが。
イルカ
あぁ、すまない。笑ったわけじゃあないんだ。
しかしイルカは泳ぎが上手なものだと思っていたがな、君は海が怖いのか?
鶴
すまないね、君の言う通り私は寡黙で優しくない。小さな鬼か、言い得て妙だ。
だけれどそれなら、君は一体何処に住んでいるんだ?首無しの鶴よ。
□Re:集え獣人
20xx年10月2日 ys:ai
鎌鼬と呼ばれた鼬
かなりあ
歓迎、感謝する。
そうだな…誰も、好んで被験体に成る様な者は居ないことだろう。…此れは俺の主観だがな。
しぇぱーど
科学者に喜ばれても、嬉しくはないのだが…。
鳩
お心遣い、痛み入る。
其れではのんびりとさせて貰うとする。
被験体は丁重に断らせて貰うがな。
□集え獣人
20xx年 10月2日 ss:ft
シェパード
爪が折れていたい
不運に落ち込みそう。...なんてね
イルカ
僕の事情もあるから、一般的な理由とはまた違うかも
ただ、...自分が誘ってないとしても、教え子や、守るべき子供に手を出す奴らはどうかと思うね
カナリア
どうなんだろ
僕の場合は多分、人よりの性質かな、これは
前から天気が悪いと調子悪くて
努力しようとしてるのに、耳栓なんてしないよ
無理強いはしないし。
聞きたいのは素直な気持ちだけど
鶴
まさか
そこまで落ちるよりかは、僕は飢えても人を守って死にたいね
人とともにいるのは我ら犬の誇りだから
あと幼児誘拐の雰囲気漂うから鹿とかカナリアと話すときは気をつけるがいい
電話に手が伸びたよ?(苦笑
蜘蛛
挑発してくるね
平穏になるかどうかは、飼い主の性格による、といったとこかな
今はまだ、野良だけど
鼬
自分の身を自分で守れるならば、それはそれでいいんじゃないかな
科学者は...多分見ているだろうけれど
獣人は、大概人を圧倒できる何かを持つはずさ
愛人 スージーは、メモを貼った。
2014/10/03(Fri) 16時半頃
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[転がり始めた雪玉のように不安や涙がこみ上げて行くのを、足を少し引いてかかとを床に打ち付けて終わらせようとする。涙を人に見せる趣味はないし、落ち込みなんかしないのが、きっと自分のイメージだから]
ん、じゃあ、最後に一回、試してみよう で、ダメだったら踏み台ね
[自分に言い聞かせ、再び背伸びをしてさらに手を伸ばして。 彼女の指は2 1.本をしっかりと捕捉した 2.本に爪を引っ掛けることはできるものの捕らえられない]
(103) 2014/10/03(Fri) 17時頃
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[滑る指先から落ちるは口元へ運ばれていたであろう三つに枝分かれした銀河一つ。
耳を掠める乾いた舌の音>>100に、露わになるスッと流れる鋭い目元に、苛立ちすら感じるその瞳の強さに、大凡茶菓子に濡れたフォークの行き先を知る。
舞台役者が綴る台詞に男はゆっくりと双眸を眇めてみせた。]
お見事、お見事。役者だって聞いていたものだから…つい、ね。 まあそれもこんな有名人だとは思わなかったよ。
――随分と可愛らしいけれど。
[眉を寄せつつ何処か鋭い目付きでこちらを観察する役者に青年も頭のてっぺんからつま先までじっくり見回し、一言。 頭上に視線が向けばそう、男はフードを僅かにズラしてみせる。]
(104) 2014/10/03(Fri) 17時頃
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――さて、君は目の前で起きたことを信じてくれるのかい?
[あまりにも堂々とした行為。
フードを浮かせれば男の背後からは頭上に生えた二つの猫のような狼のような耳は隠れてはいても、席へと腰掛ける彼には容易に視界に見咎めることが出来ただろう。
そして彼が獣耳を十分に脳裏に焼き付けることが出来たのなら、また深くフードをかぶりなおす。]
まあ、僕は元々は人間だ。 朝起きてたらこうなってた。
――…本当に、御伽噺みたいな話だよ。
[促されるまま>>101席に腰掛けた男は、シロップ二つ分をかき混ぜた殆ど砂糖と化した液体を喉に通しながら口角を上げる。
そして随分身軽な服装になった青年へと視線を向けつつ唇を動かした。
まるで何か新しい玩具でも見つけたように、楽しげに。]
(105) 2014/10/03(Fri) 17時頃
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君に話した理由は簡単さ。 お茶にでも付き合って欲しいと言っていたから。 そして、 ――“魔法”の解き方について、協力して欲しいから。
[「それが僕が君に強請る遊びさ」 首を傾げる彼に男は行儀悪く両肘をテーブルに立てる。 そうして思い付いたというように瞳を丸くした後目尻を下げれば片手を彼へと向けてみる。]
協力してくれないかい? ――獣に触れられるのは、嫌かな?
[キチンと纏われた手袋に視線を落としつつ、男は愉悦を含んだ眼差しで相手の反応を待った。]
(106) 2014/10/03(Fri) 17時頃
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[変なの、学生は自分がその場面を作り出したと自覚しながら、抓る自分の手を柔に叩く彼>>91の歪んだ表情に言葉を渡したことでしょう。回らない呂律はどうしても、その不協和音の為に頭に残り、学生の腹の底を擽って来ます。暗灰色の瞳が怨嗟に染まっているのを見付けると、態とらしく視線を逸らしてみることも忘れずに、然し笑みは崩さずに余裕綽々とさえ取れる雰囲気でただずむのです。 して、伸ばそうとしてるのか、どうか、兎も角動く彼の腕には――如何反応しよう。学生はその短い間に、鈍間に脳を走らせました。すこし、すこしだけ、敏感にその所作にびくりと震えてしまったことは――気付かれてなければ良いのに。願望さえ心中に埋めました。彼の薄ら笑いが消えたことには、相当にこの頬の赤は衝撃的なのね、と、何処か客観的に物事を述べるのです。]
(107) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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わあ…いつからそんな、先輩想いの子になったの。
[捧げられた言葉>>92には、少しだけ面食らい。瞳を大きくして何度か瞬きを繰り返せば、徐々に目蓋を閉じ目元を緩め、わらいました。口元を両の手で優雅に隠した仕草は、予想外に弛む口元を隠す為かどうか、普段からの仕草として常々忘れずに行っていたことなので、些細な変化には気付くことも、目を向けることも無く。 ただぼんやりと思考の奥底で、他者に求められることは悪く無い、寧ろ公に喜ぶべき喜楽があると、…そう思ってわらったのでした。 その思考とは真逆に言葉はお巫山戯に塗れ。彼の言葉がイタズラか素直かは分かりかねるし、前者だったならとても悲しいけれど。学生は、捻くれた心を隠すこともせず、口頭にて現すのです。]
(108) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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…――斧って、森に迷った姫と談話して、猪の心臓を狩るわけでもあるま、い…し…。…
[彼の答えには、そう、合格点は、あげられない。落第点とさえ言い難い。学生は新しい道を、未知を開く彼の思考に少しだけ尊敬の念さえ示しました。まるで本来の物語を捩じ伏せる言葉たち。 『その先に備わっていた、元からのお噺に興味はないの』『斧は何に使うつもりなの』、そんな事は聞くまでも無く。悪く言えば傍若無人に自分だけの物語を綴ろうとするなんて――ああ、全くどうして、「おかしい」ものなのだろうか。]
昨日と云い、今日と云い…、…非日常でも来るのかなあ。
[学生は目を閉じ、追憶に身を委ねました。然しそれも短い間、再び、否今度こそ正しく差し出された手の平に、のどに言葉を詰まらせるのです。それはどんな意味があるの、現実から抜け出すことなんて、出来ないことは知って居るからこそ――だからこそ、実際に歩を進ませるのは怖い。学生はここで来る臆病さに、小さく自嘲を漏らしてしまいました。 それでも、動かないことには…、現実から迷子になることも出来ないのでしょう。]
(109) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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…行方不明に、なっても良いわ。
[それが昨日往来で出会ったせんせいが気掛かりとする>>64ことだとも知らずに、学生は切なの笑顔に表情を染めながら、言いました。差し出されたその手に自分の手を重ねながら、言いました。 『迷子になるなら、行方不明も怖くないでしょう?』 まるで釣り合わない二つのそれが理不尽だと云うことは、既知。そして目前の彼が日々良く迷子になると云うことも、既知。 学生はただ、蜘蛛の糸にさえ縋る気持ちで――日常の中の非日常に、身を任せるのです。]
ねえ、ねえ。何処へでも私を誘ってよ。 ヘンなお茶会に参加することになっても、構わないから。 そうね、ワインはムリでも、グレープフルーツジュースなら…飲めるかもしれないの。
(110) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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― 自宅→大学へ ―
[カリュクスを見送ったその後、 朝食を取り、スーツに着替えて大学へ向かう。 目当ては図書館だった。 舞台芸術に関する文献を捜さねば
行く道で、庭の辺りで拾った白い羽根を観察する 随分と大きな鳥の羽根、という感想を抱いた 白い繊維が付着していたが、それが何かまでは解らず しかし、綺麗なものだと空に透かして。 薄く微笑む。]
(111) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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― 大学・図書館 ―
さーて、どの辺りに……捜すの一苦労だなぁ
[棚の上に書かれたジャンル分けを確かめながら、 ふと通りかかった処で高度に横着する姿>>103
後ろから近付き、ハードカバーの背を掴む。
そのまま傾斜させれば爪先のみ届いた部分も、 簡単に本を指で捉えられるだろう]
おはよう、朝から図書館に詰めてるとは感心だな。 …踏み台つかえよ、無理せず。
(112) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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□Re:集え獣人
20xx年10月2日 xx:xy
首を捥がれた古い鶴
蜘蛛
お褒め頂き光栄、光栄…
私の棲家が気になるのかね?さあて…何処だろうねえ
鐘は一番近くに響いているとでも、言ってみせようか。
鼬
その鳩と云うのは私のことかね?
あんな人から餌を貰う輩と共にされては心外よ、心外…
私は人には、懐かない。そう、もうね…
犬
へえ、なら、科学者も言うなら人だろう。手出しは出来ないねえ…其れが犬の誇りならば、ねえ。
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―カフェの店先―
[店先に止めたバイクのエンジン音が響く中、扉に備え付けられた鈴が…の入店を知らせる。 入ってすぐのガラスケースに入った菓子折りを眺めた。 男の人だから甘過ぎず、食べ応えがあるものがいいかしら。店員を呼ぶと、15個入りのフィナンシェの菓子折りを注文する。
包装されているのを待つ間、視線は落ち着いた雰囲気のカフェへ。 ふと、今朝のチャットでのやり取りを思い出して意図的に白い人影>>223>>224を探してみた。すぐに見つかった要因は、手に嵌めた手袋に白いコート。存在感のある佇まいのせいだろう。舞台には詳しくないから不躾に眺めるだけでとどまったけれど。 目があったら、思わず顔を逸らしただろう。
ネットの中で話していた人が目の前にいるという、何だかワクワクした心持ちで向かいの男性>>96>>97を見る。]
(113) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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[見覚えのある赤いフード。 待ち合わせ相手は女性ではなかったか?という疑問が頭をもたげる。
彼が 「彼女」の 訳がない。
…騙されたのね。きっと、白い彼も、私も。 暴露する気はないけれどね。 ………よく分からない人だわぁ。 嘆息は店員の声に混ざって消えた。
慌てて菓子折りの入った菫色の袋を受け取る。取り損ねて、店員さんをヒヤリとさせながら。 ペコペコ頭を下げて、そそくさと申し訳なさそうに店の鈴を鳴らした。*]
(114) 2014/10/03(Fri) 17時半頃
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□Re:集え獣人
20xx年10月2日 k:l
羽根を切られた白カナリア
翼が邪魔で、寝心地が悪いです。
おかげで少し寝不足気味……。
古鶴
誘拐犯には古鶴さんも気をつけて。
会いに……ですか?
首を捥がれて幽霊なら、会いに行ってもわからないと思うので。
辞めておきますね。
羽根は、水鳥の物のほうが私には大きく丈夫で綺麗に見えます。
無い物ねだりだとは思いますけれど。
蜘蛛
ここで話せることが、大きな屋根になればいいですけれど。
大きな屋根で火の粉を防ぐか
屋根なしで身軽に逃げ回るか。
どっちの方がいいのでしょうね。
蜘蛛さんはどちらをえらびます?
鎌鼬
被験体になりたくないのは人でも獣でも同じですよね。
私が自分の意思でなるとしたら―――
大事な相手のため。とかでしょうか。
シェパード
爪、大丈夫ですか?
人寄りの性質。
同じ獣でもそれぞれ違いがあるのですね。
あ、でも。考えてみれば当然かも。
耳栓なしで……!嬉しいです。
どんな唄を囀ろうかな。
わくわくしてしまいます。
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[不意に後ろから伸びた手に一瞬驚き、けれど難なくとってもらった本を腕にだいたときにはその驚きすら笑顔に隠して]
あら先生、こんにちは 踏み台は今取りに行こうと思ってて お手をわずらわせてごめんなさい 助かりましたわ
[言葉は殊勝に、けれど瞳は悪戯げに教授を見上げ、楽しげに笑んで。淑女然と笑いながら爪を一度引っ掛けたから傷つけていないかと、さりげなく確認していて]
(115) 2014/10/03(Fri) 18時頃
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[カチ、カチ。朝の部屋の中に、時計の針ととラジオのノイズが鳴り響く。 男は何時ものように新聞を読みながら、机の上に置かれた携帯端末をチラリ。 ――昨日は確かに有益な情報は得られたけれど、やはり文字のやり取りは性に合わない。 それでも幾度かその画面へと指を滑らせたのなら、男はまた紙面へと視線を戻す。]
………、?
[そうして、聞こえてきたバイクの音に立ち上がるも、何故だかその音は"何時も"と違ったように聞こえて。玄関へと向かい掛けた足を急遽、出窓のサボテンの方へと向ける。 そうすれば、案の定。家の前の人影は、あの"サービスの良い郵便屋"の姿ではなく。 まさか彼女が有給を貰っている>>98とは知らぬ男は、肩を竦めてソファの上へと戻って行っただろうか。 そうして何事も無かったかのように、未だ残った珈琲と、残りの新聞を読み始める。 時計の針は何時もよりも遅れた時間を指してはいたけれど、どうせ今日も休暇を取っているのだから。]
(116) 2014/10/03(Fri) 18時頃
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□Re:集え獣人
20xx年10月2日 ss:ft
シェパード
大人に助けられるのは苦手...複雑
鶴
手を出すなんて、言っていたかな?
そういえば古い鶴というのなら、何年ほど生きている?
言うだろう?鶴は千年、亀は万年、なんて
カナリア
爪は、多分重傷じゃないから大丈夫。僕は耳(人のも獣のもある)と尻尾と、あとは少し鼻が良くなった程度だから、ほとんど変わりはないけど
そうか、背中に翼があると寝苦しいのか
......一度、僕と寝てみる?
背中から抱きしめて眠ったら、意外と寝苦しさは無くなるかも
そのときに、子守唄を歌ってくれたら幸せだな
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―商店街―
僕は商店街の、日除けに使っていた屋根の下から歩き出しました。曇天は僕を包み、じめじめとした空気が体に纏わり付きます。僕は不快感に眉を寄せました。揺らぐ視界は自分でさえ、危ういとさえ思えるもの。相も変わらず変わらぬ視界に、僕は蹲り動きを止めたい衝動を必死に抑える。あと少し、あと少しのはずと自己暗示を重ねたりもしたけれど、いや然しどうもダメだと諦念しそうになるのを抑え―突如とて開いた扉>>114はガツンと頭にぶつかって、殊更その諦念に拍車をかけてきた様な気もしました。
「…い、いたい…」
ぼやけた視界に、違和感に泳ぐ足。「誰です、扉を急に開けるなんて…」色を無くした声は扉をぶつけてきた相手に半ば八つ当たりがましく投げてしまいました。
(117) 2014/10/03(Fri) 18時頃
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