194 花籠遊里
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── 地下牢 ──
[赤き灯揺らめく窓辺にて、遡る時の移ろいが今の時へ帰る頃。 僕はベルさまに抱擁され、頬に擽ったい感触を感じておりました。 それはこの牢獄の中には珍しく、まるで幼児に施す挨拶のようでもあり ですから僕は一度目を丸くして、くすくすと笑ってしまったのでございます。]
ええ…、ありがとうございます。
[「可愛いね!」>>97 そんな風に誉めていただけたことにも、そしてこうして逢瀬の時をいただけたことへも。 ふわりと笑めば、ベルさまの細くなった眸と同じようになったことでしょう。]
決まり事なのです。 何色にも染まっていない『花』に、あなたさまという色をつけていただくための。
[薄い櫻色のそれではなく、真白なリボンを揺らめかせ。 僕はベルさまを見つめていたのでございます。]
(100) 2014/09/15(Mon) 11時頃
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[この御方のように、優しげな笑みなど浮かべない
高慢で傲慢なひとひらが、僕の脳裏をよぎっても。
ひとつ、落とす言の葉は音になどなるはずもないのです。]
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[そしてベルさまの呟く言葉には、一度ならず二度までも目を丸くすることになったでしょうか。 亀吉さんに訪ねたというお話と、同じ言葉が僕にも降り注いだのでありました。]
亀吉さんならきっと、優しくベルさまとの閨を努めると思いますが まだまだ咲き始めの淡藤です、不慣れなこともあるでしょう。 もしその時がこられた時には、怒らず叱らずいてあげてください。
[先輩風を吹かせるようにして、ひとつめにはそう答えます。 望む通りの一夜になるかはわからずとも。 艶やかな夢を魅せるため、きっと『花』の努めは果たすことでしょう。]
(101) 2014/09/15(Mon) 11時半頃
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[そして僕は二つ目の答えを示すべく、ベルさまを見上げるのでございます。 冗句だと仰って微笑むお顔はとても端正で、『花』よりも『花』らしい見映えをしておられました。
僕は白い袖から指を伸ばし、そうとベルさまの背へと回しました。
身を寄せ、添えた指先が彼の衣服へと緩やかな波をうたせます。 柔らかな弱い力で、きゅうとその身を包んで差し上げるのでした。]
僕を買われる方は、抱きたいと仰る方しかおりませんでした。 ですので、僕に出来ることはベルさまを このように『抱いて』差し上げることくらいです。
[包みこむように、小さな体がベルさまを抱き締めます。 そして上目に見上げた後に、何かを強請るような表情で いかがですかと小首を傾げて見せたのでした**]
(102) 2014/09/15(Mon) 11時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 12時頃
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へえ、僕の色かあ。 僕の色に染められた君が美しいといいけれど。
[櫻子の説明>>100になるほどと頷く。 僕の色といえば君が褒め称えてくれた髪色の金だろうか。蜂蜜を思わせる甘い一雫を君の純白の花弁に垂らせたら…と思う。
僕の言葉を耳にするなり、僕を見つめていたその瞳が真ん丸い真珠のようになるのがとても愛らしかった。]
うん、うん分かったよ…怒らないようにするね。
[そもそもこれまでの人生の中で怒るなんてことは滅多にしたことがなかったので、言われるまでもなくそんなつもりはなかった。 それよりも櫻子のあまりの可愛さに吹き出しそうになるのを抑える為に、ごほんと咳払いをしたのだった。
そして櫻子は僕を見上げると、僕のものよりもか細く、そして小さい手を背に回してきた。 優しく暖かい感触にまじまじと彼の顔を見つめた。]
(103) 2014/09/15(Mon) 12時半頃
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ふふ。ごめんね、変なこと言ったりして。
[小首を傾げるその顔に吸い寄せられるように指を伸ばすと、もう片方の手を櫻子の腰に回し抱きしめ返す。 それから顎をくいと傾けさせ、彼のその薄い唇を時が止まったかのように数秒間見つめた。
伏し目がちになった僕の瞳を飾る金の睫毛が、地下牢の蝋燭の明かりを反射して煌いていたかもしれない。 櫻色の小さな貝殻のような口唇に魅せられて小鳥の囀る朝が瞬くと、金の蝶が羽ばたいたかのように感じられたか。
やがて金色の蝶は、 魅了されたその花の花弁に留まる。 優しく重ね合わせられた唇は、蜜を求めて、 湿った感触を花弁の中に滑り込ませた。]
(104) 2014/09/15(Mon) 12時半頃
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[初めて此処を訪れた。 月下の元、唇を掠める真似をなさったその御人>>99は、やはりまた唇を奪うこと無く目元に戯れを落とされる。
反射的に肩を揺らし、刹那目尻に力を入れて瞬きすれど、主人の命を聞き入れるために瞳を覗かせ。
脚から臀部へと布地越しとは言え、意図を持った動きに方唾飲みつつ。]
…ああ、確か初めていらっしゃるんでしたか。 なら、着物に触れるのは初めてなのでしょうか…?
[下された命にはゆぅるりと笑み零し、挑発めいたその言葉。
首筋挟み、ねっとり這わされた舌につま先が震えども、すぐ様衿元に指先やれば、形を崩してみせる。]
(105) 2014/09/15(Mon) 13時半頃
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[その指で腰紐を辿ると人差し指を引っ掛けて。 しゅるりと音を立て落ちる布になど一瞥暮れぬまま、薄い長襦袢を肌蹴た肩から覗かせる。]
…触れては下さらないのですか。
[崩れた着物は腰元のまま、肌着のみ身に纏った姿で拗ねるような口振りを。けれどすぐに弧を描いた唇で耳元辺りに顔を寄せたなら]
……お教えしましょうか?
[などと揶揄るように喉奥で笑っては、首を傾げてみせただろう。
指先の震えなど力を入れることで誤魔化そうとしつつ。 けれど爪先が薄桃から白く淡いものへと変わっていることに気付くのは、薄暗い牢の中ならきっと容易だろうけれど。]
(106) 2014/09/15(Mon) 13時半頃
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[淡藤は桜の梢と寄り添うように腕を回しただろう。
さすればごく自然な動作でふわりとした花の匂いが近付き
そっと小さくはにかんだでしょう。
漏れた吐息は二輪、同じ頃だったか。
溶け入るように吐き出しながら、そっと流れに沿うように艶やかな射千玉に指先を絡めていただろう。
けれども時間は無情にも過ぎ行くもの。
胸元に香る気配が離れてしまえば、視線で追ってしまいつつも、引き止めることはせず
いいえ、出来ないといった方が正しいでしょうか。
何故なら淡藤の指先も胸元に残る花の香りと同じく、枝葉に過ぎず。
『花』には『花』を引き寄せることも、その場で縫いとめることも、出来ないのだから。]
[淡藤は年の瀬こそ丁助という花と重なるにしても、此処へ訪れたのはきっと、花達の中でも遅咲きであったと記憶しており。
だからこそ多くの方に教えを請うては苦労をかけさせたものの、こうして座敷にて一部屋お借りすることが出来ている。
それもひとえに此処に御座す花籠のお陰。
先に咲いた可憐な一輪の言の葉を耳に頂戴したのなら
綻んだような笑みを向けてみせたでしょう。]
…ええ、貴方達に育てられた『花』ですから。
些か甘い露を啜り過ぎた気も致しますが、きっと。
……、きっと、咲いてみせます。
[するりと、淡藤に戯れなさる指先を拒む筈も無く。
欲張りな花は少しだけ甘えるように頭を下に傾けて。
やがて音も無く唇を落とされたのなら、そっと頬を赤く色付かせたでしょう。]
[顔を上げる頃には頬紅は成りを潜めていたけれど、言葉紡ぎ朗らかに微笑む御方には目元を和らげてみせ]
…いいえ。今日も甘露を頂きましたから。
[櫻色の唇を落とされた髪をゆるりと揺らしながら微笑み。
選ばれ遊ばれた言葉を頂けば]
…月が欠けてしまう前に、必ず。
貴方にお会いしたい。
[針が示す前と同じものを紡いでは、射干玉を凪いだ瞳で見つめ返し、後ろ髪を引かれる思いを断ち切り、見送ったのでした。]*
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 14時半頃
座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 15時頃
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台本、ですか。
[面白くなくて良い、と言ってもらえるには有難いが。>>87 その一言の意味を、僅かに理解した気がするものの、惚けて笑顔を向けてみる。]
ええ、好きなように、は難しい。 花は、蝶に味わわれる存在で。
[美味でなければならない。 其の為に我侭を出来るだけ通さずに居るべきだ。 花の在り方をそう理解する花が、己だ。]
(107) 2014/09/15(Mon) 16時半頃
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[二人の位置が、少し変わる。 顎に触れる指先。 太股に感じる手の感触。
意地悪な笑みが近付いて、軽く触れ、離れる。 煙の香りが鼻腔を擽った。]
何を仰るのか。 ――間違い無ければ、其れは貴方が愉しむという意味ではなくなるように思いますが。
[つまり、されたいと望む事を言えと。 そう解釈する。
この様な我侭は初めてで。 笑みの中に、困惑が揺らぐ。]
(108) 2014/09/15(Mon) 16時半頃
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半の目 丁助は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 16時半頃
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[視覚効果――錯視という言葉がある 同じ図形が配置によって歪んだり大きさが違ったりして見える、そう寝物語にかつての客が語っていた。確か数学者だったか…
複数花を愛でる蝶もいる、とは聞いたことがあったがまさか自分が当事者になるとは思わず。友が男の一物を咥える姿を見ると云うのは何故か此方に羞恥心を齎した]
…ぅ……
[目を思わず逸らせば中の指を強く感じ、抑えきれぬ声があがる 啼けと云われて取り繕う様に啼いた音ではなく、極々自然に漏れ出た音であった。それを理解すればかっと胸が焼けるような焦燥に襲われる 目を瞑ってしまえばこの困惑から逃れられるのだろうかと、婀娜っぽい仕草を魅せながら彼の唇を指でなぞり歯列へと色持って触れようとしつつもほんの僅か、睫毛が震えた]
(109) 2014/09/15(Mon) 17時半頃
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[朧、と友の名を無意識に呼ぼうとするのを堪える 呼んで何がしたいのか、と言われれば答えられないからでもあった。蝶に奉仕する姿は何時もの凛とした佇まいから一転艶を帯びており、それは年期の深さと抑えきれぬ色気を醸し出していた それを見る蝶の視線は熱を帯びていたか、どうか――されどその問いを発することは無く、胸中に呑み込んで蓋をする
視界の端に揺れる濃茶の髪と鳶色の髪結い紐が薄暗い地下牢であるのにはっきりと見える いつまでも自分だけ受け身、というわけにはいかないだろうと茶色の蝶の耳朶を甘く食んでもっと刺激を、と強請る その際前髪が蝶の頬を柔らかく擽ったろうか]
――焦らしなさいますな。もっと貴方様の思うがままに致してもよろしいのですよ?
[と、耳元で囁けばさて蝶はどんな反応をしたろうか]
(110) 2014/09/15(Mon) 17時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 18時頃
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[男の揶揄にすら笑み>>107>>108を浮かべて、朱色の花が籠の中で身を置く為の在り方を垣間見る。男は肯定も否定もせず、ただ眉をハの字に近付けて、口の端を上げただけ。 すぐに唇を重ねたせいで相手に見えたかは定かでない。]
ほォ、お前に俺の愉しみ方を教えた事はねェぞ。 命令するだけで悦に浸る愉しみ方、お前じゃぜってェ物足りねェなァ。
……ほら、早く。
[肩口、純白の着物の香に顔を埋めて、耳元に触れる程の距離。吹きかけるつもりで囁いた。]
お前の在り方が変わる訳じゃねェだろ…? ちょっと蝶が偏食なだけだ……安心して、ヤニ臭ェ蜜吸ってみせろ。
[手は腿を上がって、脚の付け根へ。 其処をじわ、じわりと触れるか触れないか、曖昧な所で燻る。 もう片方の手は男よりも色が深い頬に添えた。 額と額を、目線と、その更に奥を重ねる。 音も無く"ほら"と唇が動く。]
(111) 2014/09/15(Mon) 18時半頃
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しかし……いえ。
[之が愉しいのだと暗に言われれば、反論の仕様が無い。>>111 意地の悪い。 少し前に言ったその言葉を、今は脳内でだけ。
耳朶を擽る囁きに、僅か肩が跳ねる。]
あ――。
[焦らす感触が布の上。 言葉に戸惑い、何時しか近付いた顔に吐息をかける。
唇で急かされる。 ちりちりと隠せなくなる熱は、きっと覗き込まれて知られている。]
焦らされるのは、得意ではありません…… 僕が蝶であるならば、口吸いと共に、触れてみるかと。
[自己の強請りを口にすれば、不思議な感覚に羞恥が混じる。]
(112) 2014/09/15(Mon) 19時頃
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― 地下牢 ―
[年若い朋を庇うように紡いだ彼の声に、 自身の陰茎を唇へねとりと塗りつけて阻んだ。>>84 傲慢に振舞う男は、彼と視線を繋げても何一つ躊躇いはしない。
緩やかに長い髪を掻き混ぜる五指が、戯れて遊び。 はらはらと形崩れて、彼の頬に翳りを差す。
朧月が普段愛する煙管などより余程逞しい屹立は、 口付けに揺れて、充足の呼気を無意識に漏らした。 僅かに腰を進めれば、唇で棹を絞らせ、熱塊は粘膜に体温を移し、細い作りの顎に質量を与えゆく。 生々しい肉を一杯に頬ばらせ、彼の軟口蓋を先端の膨らみで浅く突こうか。]
―――良い子だ、朧よ。 どうだ、旨いかい。
[下卑た声に合わせ、彼の舌上を滑る男根。 薄っすらと棹に脈筋が浮き始め、彼の味蕾へ先走りの味を拡げて侵食を齎した。]
(113) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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しっかりと視てろよ。藤の字。 あの御綺麗な朧が眼一杯頬張って、――…そそるだろう?
[悪辣な男は指で乱す彼の視覚にも、朋の痴態を覚えさせ。 問いかけに対する答えを欲して、弄る異物を増やした。 まるで、娼に付く未通者へ、教えるが如くの丹念さ。>>89
彼の美しい友が、眼下で醜悪な逸物を咥えこんで奉仕し、 やがて花を苛む毒針を、彼らの痴態で育てている光景。>>90
特に面倒見の良い藤之助には、よく利くのだろう。 彼がうろたえるほどに、朧に響くとも知れぬまま。]
(114) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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[彼の唇より零れ落ちた声は微かで、己を満足させるには至らなかったが、取り繕った演技でなかったので、緩く褒めてやった。
褒美とばかり与える刺激は、含ませた二本の指で性器裏の隆起を押し上げ、捏ねるように撫でて内を歪める、意地の悪い賞賛。 体温に温められるほどに、凛と香る薄雪の香が立つ。>>109
懐くように身を寄せてきた彼に唇のみで笑み。 耳朶を噛み散らす色香を目の当たりにして自然と喉が渇いた。 ―――しかし、足りぬは此方とて同じ事。]
違うだろうよ、藤の字。 ―――…藤に嵌めてくださいってぇ、乞い縋るところだろう?
[彼の顎先に口付けを一つ送り、唆すは屈辱なる言葉。
同時に指を衝き立て、内側に細かい蠢動を齎し、 ぐずり、と滑る水音は、彼の鼓膜を内側から叩く。>>110]
(115) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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それともなにかね――…、 お前さんは、そんなに穢れる雛が見たいかね。
[悪辣はせせら笑って一度、朧の喉を大きく突き上げた。 朧の気道を塞ぐように熱源が沈み、与える苦悶と重い脈。 朧の細い喉の内側を、先んじた青い滴りが伝って下り、 胃袋に蝶の毒が流れ込んでいく。]
(116) 2014/09/15(Mon) 19時半頃
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[跳ねる肩。唇に掛かる人肌の声。 瞳と瞳に掛かっていた空気>>112が淡く色付いて、揺れていた。 それは男の脳天を伝って、背筋をゾクリと栗立たせる。表情は言わずもがな、鋭い犬歯をチラつかせて。]
……そう…いい子だ、頑張ったな。
[目を細めながら仄かな明かりに浮かび上がる朱色の髪を、指の背で撫でた。 手つきはまるであやすように。そうして、後ろ髪の隙間に指を滑り込ませると、自分の唇に引き寄せ……まず、「焦らされるのは嫌いだ」と申し出た相手の為に、口の端に一つ。 薄目を開けば、視線が絡んだだろうか。
そのまま薄い唇に自分の物を押し付けた。無理やり唇を割って、濡れそぼった相手の舌を突つく。逃げようが逃げまいが、長い舌をそれに絡めようと蠢かせた。 絡んだのなら、吸い上げ、歯を立てて。]
(117) 2014/09/15(Mon) 20時頃
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[同時に動いた指先は、容易く相手の自身を見つけただろう。指先でくるくると擽った後、指を鍵状に折り曲げて、服の上から何度も何度も先端を擦り上げてやる。
ゆっくり唇を離す。食んだ舌を繋ぐ相手の銀糸を赤い舌で舐め取った。]
………それで、次はどう?
[微かに色をのせた不健康な程白い肌。濡れた口から熱い吐息で問う。 男からは何もしないまま下を弄る手は同じ動きを繰り返す、繰り返す。]
(118) 2014/09/15(Mon) 20時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 20時頃
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[褒める言葉さえ、何処か恥ずかしさを覚えるのは、きっと子供に対するようにされたから。>>117>>118 何も知らない身体では無い花へするには不釣合いな其れだから。
柔らかに、口端に触れる唇。 褐色混じりの黒目と、視線は確り、合う。
瞳を細め。 其れこそ子供扱いの延長かと、問い掛けようかと薄く開く唇は、あっさりと彼の進入を許した。 絡む唾液に、不慣れな苦味。 歯を立てられて、ん、と小さく鳴き声が篭る。]
(119) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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……お人が、悪いっ……
[男の問いかけ>>114に答える声は掠れ、友の痴態に羞恥を覚えているのを様々と見せつける様な響きを帯びていた。増える指は燻ぶる熱を更に高め、内側から丁寧に花弁を剥いでいく様に快楽に耐えようとする意思を取り去ってゆく 友の奉仕は嫌が応にも視界に入る。花房が揺れる様子は蝶の目を楽しませたかどうか
小さく零した声に対して満足げな表情の蝶は、増やした指で一番感じる部分に触れる。撫で擦り、くにと押し上げまるで玩具を弄る様に楽しげに。その際くちゅりと香油と腸液が混じり合った音が漏れ、薄雪の香りは濃さを増す。明らかに高ぶり熱を帯びているのだと蝶に伝えるかの様に
此方の何処か挑発めいた誘いには、唆す言葉が顎先への口付けと共に返り 同時に更に水音が響けばかっと躯が熱くなった 律動に合わせ揺らめく腰は春風に棚引く藤の花 蕾は夜露に濡れ、蜜蜂の針で開花せよとつつかれる]
(120) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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次は……
[間近の吐息の温度は近いのか、己に感じる刺激の分、此方がきっと上だろう。 反応を見せ始める下肢が、刺激に物足りなさを感じ始める。
唾液を舐め取る赤い舌が見え、控えめに追いかけた。 児戯のように、絡むのは数秒間か。]
もっと、肌を、触れ合わせたく、思います……
[脱がせて欲しい、脱がしたい。 腕をするりと相手の着物へ、暗い色の胸元のボタンをなぞる。 許可を得るまでは、唯なぞるだけ。 染み付いた領分は、無意識だったけれど。
とろりと欲が蕩け出す。 普段の人の良さそうな、胡散臭い笑みの質は、僅かずつ変容していく。 気質以上に、愉しみの中にあるようなものに。
其れにこの蝶が気付くか、否か。]
(121) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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ぁ……
[と、続けられた言葉にゆるりと瞳は真正面に友と――怒張した蝶の熱を捕える 穢れる雛が見たいか、なんて言葉と共に朧に与える責めを見れば少しだけ困惑した様子を見せたろう]
――もう十分、熱くなっておられるでしょう? 早く味あわせて下さいな。貴方様の熱を。
[と、媚び強請るような願いと共に彼の胸元に手を置き、頭を肩にしな垂れさせる。婀娜花の様な振る舞いと裏腹にその大きな一物を見てしまったこと、普段の様に取り繕い鏡面の様に凪いだ己を維持できず。何処か羞恥を押し殺したような声音になってしまったろうか 男の肩に、黒の髪が流れ落ちた]
(122) 2014/09/15(Mon) 20時半頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2014/09/15(Mon) 20時半頃
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花は水を吸い上げて、その色を映すのだとききました。 『ベル』さまに注いでいただけたなら、きっと。
[始めにお逢いした時に告げたように、あなたさまは美しいのだと言外に含みましょう。 僕は何色にも染まる白い櫻。 甘い蜂蜜を垂らせば、そのように>>103
丸くした射干玉を眺めて、ベルさまは不思議な咳払いをなさいました。 僕はなにか、変なお願い事でもしてしまったのでしょうか? 予期せぬ反応に、彼の背中へと回した指先は きゅう、…と打つ波を更に漣へと変えたのです。
それでも僕の顔を覗き込む、淡いお色をした眸に 僕が映りこんでいたなら、短い安堵の吐息を溢し微笑み返すのでありました。]
(123) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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いいえ。 僕は、お望みに応えられたでしょうか…?
[謝る言葉に>>104僕は微かに首を振ります。 そして伸びてきた指先はまるで蝶の触角。 片腕が僕の腰を抱き寄せるなら、引かれるままになりましょう。 まるで時が止まります。 止まるからこそ、他の牢から漏れ出る享楽に満ちた声など 聴こえ、聞こえるはずがないのです。]
あなたさまのお色に、染めてください。
[間近でみる彼の睫毛は、小鳥囀ずる淡い空にひらりひらりと舞いました。 嗚呼、本当に名前のようにお美しい御方です。]
ベルさ───
[櫻色の薄い唇が名を紡ぎ終わるか終わらぬか。 優しく重ねられたそれに、僕は長い睫毛を伏せました。]
(124) 2014/09/15(Mon) 21時頃
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