295 突然キャラソンを歌い出す村3
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>人と怪異の関わりについて スズは人を襲わない怪異であるため、人と怪異の共存を望んでいる。 まだ怪異が堂々と跋扈していた時代には、鳴き声が不吉であると迫害されたこともあったが、反撃することもなく逃げ回るばかりで、徹底して争わない・人に害を為さない姿勢を貫いてきた。 ただ友好的な怪異とは言えやはり怪異であるので、人を喰わなければ生きていけない怪異の存在を否定する気もなく、「大きな騒ぎにならない程度にうまくやりなさいよ」くらいに思っている。が、殺さずに済むならその方がいいと思っているのは確かであり、本編中の吸血鬼・九生屋シュウに対しての発言でもそのような考え方が垣間見える。
>猫について 苦手である。
(100) jinro_coqua 2019/05/12(Sun) 01時頃
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小鈴は、D×Dの解説正座待機
jinro_coqua 2019/05/12(Sun) 01時半頃
ウツギは、D✕Dめっちゃ待ってる
mmsk 2019/05/12(Sun) 01時半頃
猫の集会 クシャミは、メモを貼った。
taru 2019/05/12(Sun) 01時半頃
町娘 小鈴は、メモを貼った。
jinro_coqua 2019/05/12(Sun) 01時半頃
宇宙原理衆 ウツギは、メモを貼った。
mmsk 2019/05/12(Sun) 01時半頃
小鈴は、三人でも全然いいよ??
jinro_coqua 2019/05/12(Sun) 02時頃
クシャミは、スズちゃん頼もしすぎない? 楽しみしかない
taru 2019/05/12(Sun) 02時頃
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■【楽曲解説】邪道院 官
エモーショナルなロックを軸にした王道なサウンドが多いのが特徴。キャラソンによくある深い心象を歌詞として歌う事はほぼ無いが、示された行動に彼の内心を伺うことは出来る。一部曲に荘厳な雅楽を意識した女性コーラスの伴う和風曲も存在する。 イベントにより突如突拍子もない歌を歌うときもあるが、高い歌唱力と雰囲気で、キャラ性と違わぬゴリ押しをかましてくる。 ペンライトカラーはブラッドレッド。
【01】『13th steps』>>0:17>>5:137 >>5:139 >>5:140 邪道院導入曲。ミタシュ戦でも使われる。使われる場所が全て処罰シーンであることから「執行用BGM」と言われている。 クールなライブナンバーであり、二番のカウントダウンはコール所として大変盛り上がっている。 歌詞にもタイトルにもある13段は絞首刑の階段の俗説から。
/* 怖くするためにウィスパーお願いしたら 思いのほかえっちですね。(楽曲担当)*/
(101) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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【02】『黄金問答』>>1:149 クロエへ答える際へのアンサーソング。自信たっぷりに、邪悪さをにじませながら。 楽曲についてはクロエの項目を参照。
【03】『恩寵玉音』>>1:162 己の愛がいかに貴重で素晴らしいものかを歌う曲。銅鑼を含めた荘厳な雅楽にオーケストラを伴う、邪道院の曲の中でもとりわけ派手で明るい和風曲。 突ソン村3発売後、聖地巡礼ならぬ聖歌巡礼として文化財めぐりが話題になった。
【04】『神来たりて〜出陣〜』>>1:325 まさかのサービスシーン曲。荘厳な雅楽にオーケストラを伴う和風曲。彼が「神」の資格を持つ者としての威光を放つ時にも、よくアレンジインストverがBGMとして流れる。
/* コーラスとかすごいし結構真面目に作ったら、 使ってる箇所が全裸だったんですよ。 えっちでしたね。(楽曲担当)*/
(102) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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【05】『俺、異世界ケモ耳娘と公園で。 〜異世界コラボ、始めちゃいました〜』 >>1:362 >>1:368 >>1:370 >>1:372 >>1:374 >>1:376 >>1:377 ミタシュとの問答シーンでのデュエット曲。タイトルはぶっ飛んでいるが、いつもの傲慢な態度は変わらない。 楽曲についてはミタシュの項目を参照。
【06】『神森おとぎばなし〜神隠しの王さま〜』 >>1:501 >>1:502 >>1:503 >>1:523 >>1:524 ミタシュとの問答シーンでの対応曲。風の音を使ったり、和楽器をアクセントとして入れたり、アレンジに遊びを加えている。
【07】『地獄を歩む』>>2:281>>2:282 グロリアから強引に資格を奪おうとしたシーン。 怪異と人との境界を護ることが如何に過酷であるかを歌っている。過酷ではあるが怯えは無く、彼の覚悟だけが描写されている。
/* 覚悟全開のとこなので、めっちゃかっこいい音でお願いしますって言われたんですよ。 頑張って気合入れて作ったんですよ。 使われた場所が女の子の胸倉掴んで強引にキスするとこで、 これまたえっちなんだ〜って。(楽曲担当)*/
(103) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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【08】『Across the Loneliness』>>2:470 六合達を追いかけて車に乗った際の車内有線BGM。 有線らしいどこか懐かしさの残る切なげなロックナンバー。
/* 官の楽曲の中でもかなり異色な、心象が描かれた歌詞です。 官自身の心象というよりは、状況から汲み取ったものです。 ブっ飛んだ天上天下俺様神野郎でも空気くらい嗜んでみることもあるんでしょう。 が、官自身も思っていた可能性は捨てきれませんね。(シナリオ担当)*/
【09】『Hold on』>>3:222>>3:223>>4:57>>4:59 吸血鬼と戦い、吸血鬼になった六合を想っての楽曲。 重厚でエモーショナルなロックナンバー。心情描写は歌詞に描かれていないものの、六合の存在や顛末をどう思っていたのかの深い内心は読み取れる。 六合が撃たれたシーンにはピアノアレンジが使われる。
(104) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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【10】『斯々然々』 >>4:80>>4:82 病院で皆と情報交換する際に使用された楽曲。 「俺」と言う登場人物が、何か起きたらしい「あれ」から、「お前」と過ごした遠い「あの夜」を思い出して歌う、切ないナンバー。 ちなみに4番まである滅茶苦茶長い曲だが使用されるのは1番のみ。 なお「俺」「お前」「あの夜」「あれ」の単語は、バッドED時空の官を歌った歌詞なのでは?等様々な考察を呼んだが、公式からの明確な回答は無い。
/* これ山のように質問きたんですよ。「俺」って誰だとか。 いやー…とっても面白かったです。 面白かったんでご想像にお任せしますね。(シナリオ担当)*/
【11】『鈴音今昔ものがたり〜怪鳥〜』>>4:287>>4:289 スズの『鈴音今昔ものがたり』のアレンジver。 スローで大胆なロックアレンジを、力強くもどこか優し気の感じる声で歌い上げている。楽曲の一部に鈴の音が入ったりする遊び心のあるナンバー。
(105) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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【12】『Wherever,』>>5:93>>5:95>>5:97 生徒会室で、彼の野望を知れる時に使用される楽曲。 彼の滅多に届かない深い愛を力強く歌い上げる、エモーショナルなロックナンバー。
/* 一番歌詞にある「お前」は誰にでも当てはめられます。 グロリアかもしれないし、 幼馴染でも友人でも未だ知らない人でもOKです。 彼が愛するこの街に居る者であれば。 という感じですね。(シナリオ担当)
(106) bou 2019/05/12(Sun) 03時頃
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― 攻芸の撃たれる日/第一体育館 ― >>4:39 >>4:46
ユキ、戸高先輩、……ごめん。 やろう。
[ヤマモトと話した後、攻芸は駆け寄ってきて、二人に遅れたことを謝った。 宇津木や邪道院の部下達のおかげでめちゃくちゃになった体育館は片付いており、ゲームが出来ることになった。
全力を出せなくても構わなかった。 絶対に人には届かないような跳躍も、絶対に人にはできないような精度でボールを投げることも、絶対に人にはできないような速度で走ることも身をかわすことも出来る。
ゆえに『今までどうだったけ?』と思い出しながら、少しづつ、少しづつ以前の動きをなぞろうとした。 全力を傾けたバスケのおさらいをするかのように。 全力は出せずとも、楽しかった。]
(107) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[コートに何度もオレンジ色のボールが弾む。 声援。笑い声。怒った声。雑談。 宇津木の応援はずっと攻芸の方を向いていた。
戸高と宇津木が、自分のことを諦めずにいてくれるから堪えられただけで、ほんとうに喉の渇きなんて忘れていたかといえば、ウソになる。 どうしたって、この体は吸血鬼のものだ。
それでもこの最後の時間は、攻芸にとって――]
(108) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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♪
もしも世界が今日で終わるなら ねえ一生の一番 一番最後何する? 迷わないなんて自分でも思わなかった 難しいことはわかんない ただ衝動 憧憬 limitはすぐそこ
誰にも知られず一人のstart game 駆け寄る「諦めんな!」って声 空っぽの俺を満たす
胸の奥から溢れる ずっとこのまま 喉の奥から溢れる もっとこのまま たった0.01の希望に竦んだ脚 yellが聞こえる
(109) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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ねえ一生の一番 一番最後何する? 迷わないなんて自分でも思わなかった 頭悪いからわかんない ただ照明 声援 limitはすぐそこ
走っていける何度でも 高く跳べ take me higher! 立ち止まらないsuperstar つれていってよ もう一度あの眺めを臨む
♪
(110) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[『攻芸クン』と声がかかった。 ボールを手に、振り返る。]
>>4:15
[ヤマモトに呼び出された時、攻芸はついにその時が来たのだなと思った。]
(111) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[灰色の男の背中について歩く。 さっきまでの熱気が一歩毎に薄れていく。 いつも以上に鈍る思考。 できれば、この熱気が残っているうちにと思った。
腹に銃口があたる。
仕方ない。例外はないし。 最後に楽しい時間をもててよかった。
『諦めるな』と戸高が言った。 『がんばって』と宇津木も言ってくれている。 弾を身に受けて、吸血鬼をやめて、再び人として部活に戻れるかもしれない。可能性は0ではない。
――そうだったらいいな。]
(112) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は撃たれた衝撃で、後ろ向きに倒れながら、腹部に熱したこてを突き刺され、そのまま加熱され続けているかのような、強烈な熱を感じた。 取り除かなければ助からない、と咄嗟に思う。 銀色の小さな太陽が体の内側に残り、燃えている。
Y氏がいう。 『これからは眠りに堕ちる瞬間が 最上の幸福な人生です』
悲鳴をあげそうになるが(※怖すぎるヤマモト氏の物言いにではない。ここはキャラソン時空で神森市なのだから)、そも息すら出来なかった。 銀の弾丸を起点に血の中が燃えはじめている。 攻芸を最初に襲ったのは五感が狂うほどの痛み。]
……っ か ……、……っ
[目を見開いた。息が吸えない。大きく開いたくちから無意味に喉が鳴る音がする。
痛みには強いつもりだった。 攻芸は少し、甘くみていた。]
(114) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[吸血鬼の体が銀という異物を拒否している。腹に感じた痛みが時間もかけずに全身に広がっていく。攻芸は喘ぐように口をぱくぱくさせて床で殆ど動けずにいた。体が自分のものではないようで、暴れることも出来ない。けれどじっとしていられる痛みでもない。
全身からいやな汗が噴き出している。 痛みに体を縮めたくて、膝だけたてる。 次第に体が痙攣してきて、痛みに思考を奪われていると、徐々に体が鉛のように重たくなってきていた。
耳鳴りすらぐにゃぐにゃと歪んで、心臓がめちゃくちゃに暴れまわっている。激痛に意識が吹っ飛ぶことに期待するも、今際の際まで吸血鬼殺しであるための精神力が悪く働いているのだろう。額に脂汗をかきながらも、攻芸は中々気絶さえさせてもらえなかった。]
(115) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[戸高や宇津木が心配しているだろうことに、少しして気が付いた。不安にさせてしまってはいけない。 朦朧とする頭で考えた。 息の吸い方を思い出して、情けなく叫び出しそうになるのを飲み込み、泣くのも堪える。唸り声すらあげないようにして、ただ激痛を受け入れた。
唇に何か触れる。Y氏の指が口に入ってきていた。 血を吸いたくなる……と内心構えたが、そんな気は、とうにおこらなくなっていた。攻芸はY氏の親指を弱く噛んで咥えながら縮んだ牙を観察されていた。 指が口を離れる際に唾液が糸をひく。(※♪このあたりに「蜘蛛ならソコで顔に穴を開けて笑っているさ」)]
(116) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[投げ出した腕が、手が、指が、ひくひくと震えるのが止まらない。立てた膝もまた、ユニフォームのパンツからむき出しになった腿も汗をかき、引き攣るように震えている。
Y氏に顎を掴まれた。 視界がゆれていいる。目の前にY氏がいる。 音が濁っているから、口の動きで拾い損ねた音を確かめようと、ひくつく瞼を瞬いて目をこらした。攻芸は、九生屋とおそろいだった己の瞳の色が変わっていることに、まだ気が付かない。
確認が終わり、攻芸はY氏によって抱き上げられた。 腰砕けになったように体に力が入らず、時に激痛にひくひく痙攣する体はぐったりとしている。ぶらんと手足が垂れた。(※♪このあたりに「腰が砕けて立てないんなら 抱き上げて運んであげる」)]
(117) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[腕のなかでY氏の顔を見上げる。息と心臓がうるさい。言われていることを確かめるべくY氏の薄情そうな唇をぼやけた視界で眺めた。
『苦しいでしょう』 『恨んでいいですよ』 『やっぱりやめておけばよかったと 後悔したんじゃないですか』
なるほど、死にそうなほど苦しい。 けれど、さっきまで必死に押し込めていた誰か傷つけそうな渇きだけは小さくなっている。 こんなにいつ死んでもおかしくないもの、たしかに不死身の吸血鬼ではない。
攻芸は吸血鬼として死ぬつもりだったのだから。 ヒクつく瞼をどうにかあけようとしながら、攻芸は薄く唇を開いて、弱弱しく何か話そうと息を吐く。 五文字でお礼を伝える。ありがとう。
口元、吐息が漏れる。 *攻芸はかすかにわらっていた。*]
(118) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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― 神森病院、とある個室 ―
[意識が覚醒に近づくにつれ、夢の内容は次第に悪くなっていった。……のだとおもう。結局内容はわからなかった。 なにせ、起きてみれば夢なんか忘れてしまうほどの激痛が身を包んでいる。]
(119) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[ひゅうひゅうと喉が鳴っている。 乾いた喉がはりついて息がまた詰まりかけ、僅かな唾液を飲み込んだ。びっしょりと汗をかいている。 寒いのか暑いのかもわからない。ひどい熱で皮膚感覚はおかしくなっていた。
攻芸は目をあけた。痛みに体を捩り、布団の上に汚れを見つけた。寝ながら吐いたらしいことを知る。顔に何かついている。吐いたものが顔にこびりついているのだろう。蝙蝠なんて食べたせいだ。
全身が痙攣している。 息が乱れ、体を起こそうとしても手足に力が入らない。 なにが起きたんだったかと経緯をたどる。
――ああそうだ。 好きなことが、もう出来なくなったんだった。
吸血鬼をやめただとかなんだとかは、その後思い出すことになった。目が回っている。……]
(120) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[結論からいって、六合攻芸という高校二年生の男の子は、いうほど長くは耐えられなかった。]
(121) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は病室の天井をあわない焦点で見上げ、悟る。
職業柄病院には割と慣れている。力の入らない体を無理やり精神力だけで動かし、這った。歯の奥をかちかちと鳴らして震える手でナースコールを探した。
唸り声とも喘ぎ声ともただの息ともつかない、めちゃくちゃな息やや声、歯が鳴る音が耳にうるさい。]
(122) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[・・・・・ なにもない。
かすむ目を顰めてベッドの傍に何か探した。 しかし見当たらない。 だから次に攻芸は来てくれた看護婦のその衣服のどこかに、『何かないか』を必死に探していた。 胸元にボールペン。
攻芸は腕を持ち上げようとした。 力の入らない腕がぶるぶると震える。関節が悲鳴をあげ、指先に感覚のない指が、のびる。
攻芸はボールペンを奪い取ろうとした。 その小さなお願い事は、どうにか叶った。 取り落とさないよう握ってそれを持ち上げ、皮膚にあてる。力が入らない。手を濡らす汗ですべる。 ボールペンが手からこぼれおちた。]
(123) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[攻芸は理解した。
『これは、とても耐えられない。』
かのY氏の言った通り、痛くて苦しくて、やっぱりやめておけばよかったと後悔していたのだ。
だから終わらせようとした。 甘く見ていた。吸血鬼でなくなったのなら、人間程度いつでも殺せるだろうと考えていた。 そして今、『自分の力では簡単に死ねもしない』ということを思い知らされている。
攻芸は声も出せず喘ぎながら、頭のなかで何度も「殺してくれ」と助けを求めた。 ヤマモトのことを攻芸が恨むことはなかったけれど、あの日した約束のように、助けてほしいと思っていた。
再び意識がくらくなってきた。 『よかった、また眠れる。』と思った。
攻芸は再び麻酔で眠りにつくことになる。**]
(124) gekonra 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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─ 神森病院/とある個室 ─
[あの一件以降、僕は暇を見つけては 六合の様子を見に来ていた。 今日もそう。 あれから何日経ったっけ。えーと…あれがGWの始めだったから… 六合はもう随分長く眠っていることになる。
看護師さんが言うには、時々目を覚ましたかと思えば ひどく苦しそうな様子ですぐに麻酔を打たれて眠りにつくらしい。 僕も実際には見てないからわからないけど、 そんな感じだ。
六合は今、戦ってる。
──…僕には何も出来ないんだろうか。]
(125) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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よ、六合。
[当然、声をかけても反応はない。 僕は意識のない年下の友人が白っぽい清潔な部屋の中で、ただ静かに眠る姿を少し眺める。 静かな寝息と、部屋の外を人が行き来する音、窓の外の道路を走る車の音。 退屈な場所だな、なんてありきたりな感想を持って、 僕は六合の放り出された手のひらを両手で握る。
…何かありそうで何もないこの部屋で長く過ごす六合が、 またどこか行っちゃうんじゃないかって不安だった。]
(126) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[最後のバスケをした時。あの時の六合を思う。 きっといくら想像したって 僕には到底わけわかんねえことなんだろうけど、 六合がしたかったバスケはあんなんじゃ なかったはずなんだ。 僕だってそうだ。]
…………──。
[六合に話したいこと言いたいこと、 六合とやりたいことがたくさんあるはずなのに… なのに、この寝顔は何だ。
少しも笑わない、少しも話さない、動くかと思えばただ薄く息をするばかりで、僕に気づきもしない。 ……まただ。]
(127) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[こんなのは、退部届を六合が歌い上げたあの日以来だ。]
(128) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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[バスケをしないってお前が言ったあの時、 僕はバカみたいに動揺してた。 楽しかったんだ、僕は。お前とバスケやるのが。 お前と居るのが。 お前がバスケを捨てるってことはさ、 僕を…それとチームのみんなも。 まるごといらねえ、って言われたみたいでさ。
大事にしてたんだ、僕。 そんなこととっくに自覚してるって思ってたけど。 本当にそう気付かされたのはあの時だった。]
(129) higesorry 2019/05/12(Sun) 04時半頃
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