231 獣ノ國 - under the ground -
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?! ―――ァ、
[ 驚愕に浮いた声が、喉元からこぼれた。 獣の鳴き声は小さく、しかし大きく。 踏み出した先 いや先なんてなかった。 丘だったんだ、――いや、崖かもしれない。ころころと甲羅に隠れたまま、僕は急斜に転がり出す。 時折突っかかる障害に、ない眉を顰めながら ]*
(90) 2015/07/18(Sat) 00時半頃
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[ おちて、おちて、そのさきは?
僕はひょこりと首穴から顔を覗かせた。 転がり落ちて、叩かれた体躯は痛く。ずきずきとした鈍痛が僕を苦しめた。
――けれど。
すん、 鼻を鳴らすと 先よりもたくさんの潮の香がした。 ぱちりぱちりと瞬きをして、僕は目を開く。 ――うみねこが、 鳴く。 ここは、 ]
(91) 2015/07/18(Sat) 01時頃
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( うみだ、 )
[ 誰かの焦がれた、 海だった。
青はどこまでも青く 空には雲が身を横たえらせる。 『 このけしきだ 』と、僕は思った。 ―――” なに ”と比べてかも、わからないまま。
この景色だ。 どこかで見たような、懐古。 誰かが焦がれたこの景色を。 しょっぱい水を。
僕は、以前と変わってしまった姿のまま。 そして変わらない、 独りのまま。
『 漸く 』と思ったその裏、 ―――僕は、 ]
(92) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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、……も、 …――き― と、
(93) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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[ …… 近くに『 ふるさと 』がある気がする。 行かなければならない。そうしなければならない。 そうしたら、 僕は一体、なにになれる? 独りのまま。 ずっと、
口から漏れた泣き声が、 『 合言葉 』にも似た彼の名前を呼ぶ。
( ―――こんな姿では、 きっと。 ……気付かれることも、無いんだろうなあ。 ) なんて。 ]
(94) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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[ 君は、いま どこにいるの ]
( こてりと、僕は四肢を投げ出した ) ( 『 ふるさと 』より先に、彼をと願っては ) ( ―――僕の先は長いから、また逢えるまで――と 。 )*
(95) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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[ジリヤ=アコニタム。アコニタムとは、トリカブトのこと。 花言葉は、「人嫌い」「厭世家」「復讐」…]
(96) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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[『美しい輝き』
ハリネズミの髪はキラキラと…窓から射す「外」の光を反射し、輝いた]
(97) 2015/07/18(Sat) 01時半頃
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――― おまえが望むなら、 どこまでも。
[ 「 崇拝 」とは違う、別の――それが「 使命 」ならば。
男は一度彼女を降ろし、 その耳許で囁いた 。 ]*
(98) 2015/07/18(Sat) 02時頃
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