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……何泣いてんだ、ばか、……
[青を滲ませた雫が、頬へと触れた掌へと落ちる。
掌を滑らせるようにその雫を拭えば、身体を寄せて刺青の瞼に口付ける。
その涙に濡れた掌は取られ、指と指が絡みあい。]
ん、……忘れない、……忘れないで、……思い、出していくから、
[過ごした時間の、一つ一つを。
少しずつでいい、思い出していきたい。
その決心を、誓うように、掌を握り返す。
指が快楽を齎していた時間は、本当に僅かだった。
指の代わりに押し入る熱に、く、と喉が反る。
それを捕まえるかのように伸びてきた手に導かれるように、再び顔を寄せて。]
……は、ァ、……ぁっ、 あ、
な、ァ、……はい、 った、……?
[震えた声で、問いかける。
背に回したままの片方の腕に、力を込めれば口付ける。
暫くは動かないでいて、と、小さな声での『お願い』を。
そうして、暫しの後に動いていい、と掠れた声で呟いた。]
だ、れが …泣いとるか
[落ちた雫は頬を伝い、掌を濡らす。
【4】に寄せられる口付けに、瞼を一度だけ閉じた。
涙を拭う掌に掌を重ねて絡め。]
…ン。
一緒に、思いだそな?
[忘れてしまった時間を、少しずつ。
たくさんの景色を見ながら、一緒に、二人で。
握り返された手に、唇は柔らかな弧を描く。
掴まれているのは掌であり、もっと更に奥。
とくとくと、鳴り響く鼓動。
赤い頭を捕まえて、顔が寄せられたのなら
仰け反りかけた喉に唇を添えて。
愛しさに、何度も薄い皮膚を啄ばんだ。]
…、ッ …ん……全部。
わしら…繋がっとる …よ?
[は、っと熱い息が洩れる。
まるで包み込まれるような下肢の熱。
小さな『お願い』も、まるで煽るようにしかならず
繋がる中でひくりと動いてしまうのは、仕方がないことだろう。
それでも掠れた声が許可を出すまで腰は動かさなかった。]
……動く、ぞ。
[一呼吸、熱の篭もる囁きを落とせば
もっとと強請られた場所を擦り上げるように
ゆさゆさと腰を揺らし始める。]
[繋いだ指先から抜けそうになる力を、必死に留める。
反らせた首元へと唇が降る度、その指先は幽かに跳ねた。
全てを納めたと、その声に数回に分けて息を吐き出す。
意図的に動いていない、そうはわかっていても内側の動きに身体は震える。
時折、きゅうと裡を締め付ければ、あ、と短く声を漏らした。]
……ん、……動いて、 ……動いて、いいから、
[滅茶苦茶に、とも、好きにしろ、とも口にしなかった。
口にせずとも、きっと応えてくれるだろうからと。
揺する動きに、応えるように腰を動かして。]
……は、 ……あ、っ、あッ、あ、 ぅ、ッ
んっ、 ……っは、 くあとろ、……クアトロっ、
[的確に擦り上げていく動きに、高く跳ね上がる声。
触れられずとも、自らの熱は先走りを零して。
両の足をその腰へと絡めれば、もっと深くを求めるように、全身でその身体を抱きしめる。]
[絡んだ指先を軽く擦る。
口付けに跳ねる指先に、きゅっと力を入れて絡めて。
零れる吐息も、裡を締め付ける動きも
短く零れ落ちる声も昂ぶりをただ促すだけで。
動くのを我慢しろだなんて、酷な『お願い』をするものだ。]
阿呆、んな……煽ん…な──、っ
[壊してしまうつもりはない、けれど止められそうもない。
淫らに動く腰使いに煽られて、次第に息は荒くなる。
打ち付けたい、突き上げたい衝動。
抑える気など更々となくて。]
ひゅ、ぅ…ッ!
……は、っ…、ヒュー…っ
[動けば動くだけ、締め付けられる感覚に中へと滑りを溢していく。
彼の茎からも雫が溢れ出したなら、それも繋がる場所へと伝い
摩擦の痛みを和らげる潤滑剤になろうか。]
…ヒュ、ー……っ、く
か、わえ……ヒュー、 …ン──
[高い高い声は普段とのギャップで直ぐ傍の耳を擽る。
揺らす腰へと絡む足。
肌が打つ音と水音、彼の嬌声の三重奏に
たまらず呼吸を奪うほどに、深く激しい口付けを落とす。
可愛い、愛しい、愛してる、すきだ。
子供が主張するような、幼稚な言葉しか思い浮かべられない。
想いを言葉にする代わりに、彼が悦ぶように
自らの腰を揺らして打ちつけ、熱い息を注ぐ。]
[打ち付ける音が、耳に届く。
鼓膜を震わせた音が、頭を痺れさせる。
ただでさえ頭が追い付いていないというのに、その口付けにより酸素の供給が阻まれれば更に、追い詰められることとなるか。
身体に浮いた汗は、背で滲んだ血液と混じりあい、シーツを赤く汚していく。
精の独特の香に混ざる、赤い鉄錆の香り。]
……っ、ぅ、 ん、 んン、っ、
っは、 くあとろ、 ……ッ、……い、きそ、
[そう口にしていながらも、既に何度か達していたのかもしれない。
熱く融けていく思考。
それでも裡の動きを察せば、更にきつく、きつく抱き締めて。]
ッ、 ん、 っぁ、 あ、 ――――……、
[一際大きく身体を跳ねさせれば、咥え込んだ茎ごとを締め付ける。
しゃくり上げるような呼吸を繰り返せば、最も大きな波に耐えるように。
内側へと精が注がれるのに、そろそろと身体の力を抜いた。]
……もう少し、このままで、
[背に回していた掌を頬に添え、小さな声で囁く。
絡めた指からは、既に力は抜けていただろう。
それでも、腰へと絡めた足は解かれない。
呼吸がある程度まで落ち着けば小さく頷き、その腰を解放しただろう。*]
[二人が立てる音が聴覚を犯す。
ぞくぞくと背筋が震えるのは、先が近いからか。
口付けから開放すれば、肌に浮く汗を舌が舐め上げる。
背では血と共にシーツへと吸い込まれて匂いを漂わせる。
本来は不快なものなのかもしれない。
けれどそれは嗅ぎなれた、ヒューの匂い。]
ん、わしも… やっ ば、…
[蜜を溢れさせるそこに手を伸ばせば、何度かぷくりと精を溢した。
それでも終わらせることなく、指先が先端を擦る。
抱きしめる力が強くなれば、同時にぶるりと背が震えたか。]
ひゅ…───ッ !
[締め付ける裡の奥を穿ち、腰が軽い痙攣を示す。
舌足らずな喘ぎが、しゃくり上げる呼吸になり
その奥へと放つ飛沫は熱い欲望。
数度に分けて、注ぐ。]
……も、少し?
[放ちきって、呼吸を数度。
その間止まっていた腰を、意地悪く旋廻させれば
中に注いだ白濁がこぷりと溢れるだろうか。]
だ、ぁめ。
ヒュー…、ん、もっかい。
[解かれない足に、にぃと口角を上げた。
繋がるままに、力の抜けた体を抱き上げてぐるりと反転させる。
後ろから包み込むように座った状態で、ゆるり、腰を動かして。]
後で、包帯、巻き…なおさん、っ、とじゃの?
[ベッドは余計に軋む。
男はまだ、彼を解放してやるつもりはなさそうだ*]
【人】 紐 ジェレミー─あの後─ (76) suikei 2015/01/02(Fri) 05時半頃 |
【人】 紐 ジェレミー
(77) suikei 2015/01/02(Fri) 06時頃 |
【人】 宝飾交易 黍炉ー中庭ー (78) mikenek 2015/01/02(Fri) 11時頃 |
【人】 半の目 丁助 なんだか紅葉みたいな色合いだねぇ……。 (79) mikeru 2015/01/02(Fri) 12時頃 |
【人】 半の目 丁助 さあ、どれくらいだろうねえ? (80) mikeru 2015/01/02(Fri) 12時頃 |
【人】 紐 ジェレミー
(81) suikei 2015/01/02(Fri) 13時頃 |
【人】 半の目 丁助 に、似合ってる!?そうかい!? (83) mikeru 2015/01/02(Fri) 13時半頃 |
【人】 紐 ジェレミー[自分で選ぶと良いと言いながら (85) suikei 2015/01/02(Fri) 14時頃 |
【人】 紐 ジェレミー[彼が選んだものを眺めた後、 (86) suikei 2015/01/02(Fri) 14時半頃 |
【人】 半の目 丁助 そうだろうそうだろう、 (87) mikeru 2015/01/02(Fri) 15時半頃 |
あんまりあっしを人前で
紅く染めるような事を言わないでおくれ。
恥ずかしくって散って仕舞うよ。
[誤魔化すようにくすくすと笑いながら彼の先を行った。]
【人】 紐 ジェレミー
(88) suikei 2015/01/02(Fri) 17時半頃 |
[その後、部屋からバーへ行く途中の戯れの答えに、笑ってしまう]
俺はそこまで言ってないよね
それが望みなら
あなたを貪らせて
【人】 紐 ジェレミー
(89) suikei 2015/01/02(Fri) 17時半頃 |
【人】 半の目 丁助[薄暗い照明の中、先程の「あなたを貪らせて」という言葉が頭の中で繰り返し再生される。 (90) mikeru 2015/01/02(Fri) 18時頃 |
あの日、酔って俺に跪いて、何してくれた?
期待していいのかな
【人】 紐 ジェレミー[いうも素直だという彼の耳元に囁いて、少し笑って (91) suikei 2015/01/02(Fri) 18時半頃 |
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