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「先に合流しようぜ〜」というちょっとした特別扱いの味が気持ちよかったし、結構遊んでいる自覚があったので、始めて会えるとなってシンプルに楽しみだったし。
そのあと同ギルドの女子プレーヤーの盾に使っている間も、「この人面倒見めっちゃいい!」と感謝しきりだったし。
岩動からいかなる憎たらしさを抱かれているとも知らず、ウツギ的には「近所に友達が出来た〜!」という極めて単純な嬉しい出来事であのオフ会を終えていた。]
[そんなこんなで、あのオフ会でレン・メイは、ウツギ・スペースキャットに、近所の気のいい兄貴分として、余計に懐かれてしまったのである。]
[でも、このビール缶に対して胃がイヤ〜な予感を伝えていた。"ぜんぜん美味しそうじゃない"という直感は信じたほうがいいことを宇原青年はまだしらない。]
[岩動とは仲良くなってそこまで何度も酒盛りをしているわけではないから、きっとまだバレていないけれど、宇原はまだまだ22歳。
たった2年前にお酒飲んでよしの許可を得たばかりの、飲み方をしらない子供で、ついでにいえば彼は、体質的にもあまり酒に強くはなかった。]
【人】 宇宙原理衆 ウツギ[兄貴分からおにぎり食べてヨシの許可を得て、開けやすいように工夫されたフィルムを上手に開けながら] (74) 2018/11/29(Thu) 14時頃 |
【人】 宇宙原理衆 ウツギ あ、見てない? (75) 2018/11/29(Thu) 14時頃 |
【人】 宇宙原理衆 ウツギ たべれる! (76) 2018/11/29(Thu) 14時半頃 |
【人】 宇宙原理衆 ウツギ[岩動はお茶まで準備してくれるらしい。] (77) 2018/11/29(Thu) 14時半頃 |
[…かといって彼が男だったから損をした気分なのかと言うと、案外そうでもないものだ。
ここまで気安く遊べる友人というのも、なかなか貴重な存在だと思う。
少しばかり年は離れているが気にする質でもない。
これまでにインターネットを通して知り合った人間は多くいるが、ここまで「仲がいい」と自覚できたことはなかった。
大抵のオタク的な知り合いには他のオタクコミュニティがあり、友人と呼べるほどの関係になったことはおそらくない。はたまた相手が自分と似たような性質の人間であれば、気は合うが友人と呼ぶにはお互いに距離感が遠すぎた。
かつて最もいい感じの雰囲気になったのではと思った女性は火遊び目的の主婦だったし、こちらにその気があるとわかった途端に態度が豹変して連絡が途絶えた女性もいた。
冴えないオタクは女性にとって友人としての道も許されないのだと思ったし、そこには別段異論もなく、納得しかなかった。]
[宇原にしても同じで、失恋記録を更新しただけの話だ。
だけれど彼ときたら。
とっさに「男だと気づいていた振り」をしていたのも功を奏したのか、その後よそよそしくなることもなく随分仲良くやっている。
宇原の懐っこさや積極性は岩動にとってはとても気楽で、正直現状はかなり気に入っている。
(その積極性を女性に向けられれば彼も苦労はしないのだろうが、彼にとっては三次元の女性との対話はよほど困難らしい。せっかくモテるのにもったいないことだ。気味がいい。)
今では彼が男でよかった、とすら思うのだ。
自分でも少し意外なことだけれど。]
【人】 紅客連盟 イスルギ
(80) 2018/11/29(Thu) 16時半頃 |
[湯呑にほうじ茶のティーバッグを放り込み、沸いたお湯を注ぐ。あつあつになった湯呑を人差し指と中指でつまみながら、宇原の居るパソコン前へと運ぶ。]
熱いから気をつけて。
[そう言って椅子の背もたれに腕をかけ、お茶を机に置く。
少し背中を丸めている友人の挙動は、気のせいかもしれないがやはりいつもより緩慢にも見える。]
ちょっとごめんね。
[そう言って背もたれにかけていた手を、片腕で宇原の頭を抱えるようにして額に宛てる。
手のひらに、じわりと水分が滲む感触がした。]
……熱い。
……………………ような気がするし
俺の手の方が熱いような気もするし…
わかんねえなこれ。
[世の中の人間はどうやって手のひらで体温など計っているのだろう、どうやって顔色をうかがうのだろう。なんとなく宇原の体調が悪そうなことはわかるのに、これでは世話を焼くにあたっていまいち決定打に欠けている気がした。]**
【人】 宇宙原理衆 ウツギ (81) 2018/11/29(Thu) 18時頃 |
【人】 宇宙原理衆 ウツギ[転キンの第一話の動画をモニタに大写しにして、PC前の椅子でおにぎりを食べ終えた。小さく息ついて、ごみ箱におにぎりの包みを捨てる。 (82) 2018/11/29(Thu) 18時頃 |
[台所から薬缶の湯が沸く音がしている。
すぐにしょこらちゃんのデフォルメイラストつきの湯飲みを持って岩動がやってきた。
椅子の背に手が掛かって揺れる。
顔の傍にシャツがみえた。]
ありがと〜。ん?
[椅子に座ったまま岩動の顔を見上げると、なんだか頭を腕でとられた。
何か…技をかけられている…!?
……と思ったがそういうプロレスごっこ的な何かではないらしい。額に岩動の手が触れて、同時に濡れた感触がある。]
手え濡れてるうwww
え。熱い? ……くもない。www
[頭を抱えられたまま肩を揺らして鼻声で笑った。気抜けしたように軽く腕に頭の重みを預けて]
や、だってメイさんの手あついよwww
[お湯をわかしたり湯呑を持って来たりしてくれたせいだろう。
額を触られたまま、マウスに手を伸ばしてクリック。
転キンの動画を再生した。]
あ、ごめん。手濡れてたか。
[そう言って親指で宇原の額についた水滴を拭うようにこする。水滴は人肌に触れて妙に温い。]
そうなの。
だから触ってもちょっとあついかしら、くらいで…
[と、再び手のひらをぺたりと額にくっつけて、はたと言葉が止まる。]
……チョトマテクダサイ
[片言でそう言うと、もう片方の手を自分の額に当てる。]
…ウツギくん、体温計どこ?
[自分の手のホカホカさに今更気づき、再生され始めた動画を止める。]
転キンはまた今度にしよ。
ウツギくん熱あるよwww
[何故か笑いがこみ上げた。おおよその察しは来る前からついていたが、ようやく決定打を得た気分だ。
しょこらちゃんのイラストのプリントされた湯呑をテーブルに移し、とりあえず宇原の椅子をくるりとベッド方向へ回した。とりあえず寝かせなければ。]
とりあえず布団入って。
…ぉあっ
[そう言ってでかでかとハロウィンちゃんが印刷された布団をめくると、ヤンデレ女とミームちゃんが居た。知ってたはずなのにちょっとびっくりしてしまった。]**
【人】 測量士 ティソ[大きく吐かれた息が、耳に届く>>69 (84) 2018/11/29(Thu) 20時半頃 |
うん。着替えも持ってきてるんだ
バイトだって元から連休にシフト入れてないしね。
だからしてほしいことがあったらさ、
いつでも何でも言ってよ。
何しろおれは、柊真が言ったら何でもするわけだから。
[言外の問いも理解しながら、投げかけられた内容に返す
悩む様子も見せず、当然のような振る舞いで。
数日の間星夏さんが戻らない以上、元よりそのつもりだった。
先程は「意地悪だ」と少し拗ねた彼の言葉を拾うのは
僅かに漏れた笑いに、確かに気づくことが出来て
本当に気を悪くしていたわけではなかったからこそ。
そして、幼馴染からの意地悪が、嫌だったことなど無いのだから。]
……駄目かな?
[そして、返答から一拍を置き短くそう続けた。
駄目だと言われても帰る気は無いのだけれど、逸れる視線。
やはり────嫌なのかとは、聞けなかった。
そんな問い掛けに頷かれてしまったら、おれは。]*
うんまぁ、そうっちゃそうな"んすげどね。
たとえるだば、裁縫苦手なひとに「雑巾はまっすぐ縫うだけ」って言うようなもんで。
[
なんで、はい。
治ったば、おでがいしばす。
[
え、そうなんでずか?
いやうん、ほんど、助ばってばす。
[本当に謙虚な人なんだな。
改めて感じながら、キッチンへ向かった彼が戻るのを、ゆっくり待たせてもらうとしよう。]
そういえば薬、いま飲んだらダメなのかな……。
[やっぱりぜんぶ食べ終わってからのがいいかな。]
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