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[微かな声も、各会話も、耳に届く。
ただ、届く、だけ。
敵兵や他の危機状況ではないと判断がつけば
耳は、音を追うのをとめる。
だから、グレイシアのカップの中身
その状況を知ることはなかった。]
――、…?
[向けられた視線に、僅か眼を顰めて瞬いた。
不快の色、という訳ではないが、言うなれば怪訝。
元より師団の関係上、定期通信等でも会話する事は多い。
全く知らないと言う訳では勿論ないが、
隣の人物に比べれば、親しいという間柄では決してなかったし
況してや、視線を向けられる理由に思い当たりなどなく。]
【人】 助手 ゲイル[イアンの礼には軽く首を傾げて返し、キリシマへと向かう姿を見送った。 (178) 2011/03/21(Mon) 23時頃 |
あなたの文字は読めません。
[イアンが近づいていくのを見守りながら、率直に告げる。
オブラートに包むという気遣いは存在しない。]
…よほど伝えたい事があれば、言って下さい。
[ふぅ、と小さく溜息をついて視線を外す。]
[通信士の顔は、警戒を描いていた。
まぁ、無理もない。
まだ7日ある選定の儀。
動向をまだ見据える時期だと感じ、話はディーンにのみ。]
≪ ああ、よく言われるんだ。 ≫
イアンへ向けて綴ったのと、同じ言葉を返す。
仮に口に出せていたなら、
「まったく悪びれる様子なく」
そう表現するに相応しい口調だったに違いない。
殆どただの信号に近い、キリシマからのこの通信で、
そんな感情のニュアンスまで伝わるはずはないだろうけれど。
[凍ったカップを眺める。
そんな事になったのは、胸の内に沸いた苛立ちであった事は承知していた。
知っていても、視線に籠めたものは変わらなかっただろうけれど。
手応えの無さを感じ、苛立ちは募った。
考えを巡らせ。
何故そんな事でこう苛立つのかと言う理由に行きつく事ができず、
それがさらに苛立ちを募らせる。]
【人】 助手 ゲイル[>>186 窘めるナユタの声にひらりひらりと手を振り、慣れた態度であしらう。] (197) 2011/03/21(Mon) 23時半頃 |
――…。
[不便しないのならば、放って置いてもいいのだろう。
感情のニュアンスは通じずともそう判断する。]
【人】 助手 ゲイル[会議室から離れた所まで来て一人になると、ポケットから小さな飾り石―――のように見えるものを取りだした。 (206) 2011/03/21(Mon) 23時半頃 |
兵器であれれば良い。
何物も、退けられるなら。
[どこかから聞こえた問答。
語気の強さは、響いて。
自分に向けられた言でもないが。
答えるでもない声は、ぽつりと。]
[カップの中身に気づかなかったイアンに
グレイシアがそれが苛立ちが引き起こしたこと。
その、苛立ちが己が引き起こしたこと。
どちらも想像にも、浮かばなかった。]
[もし、カップの氷結に気づいていても
それが、己の視線が原因だとは、知らない。
受け流したことが苛立ちにつながった、のだと。
気づかぬまま、イアンは
今はキリシマに視線を、意識を向けていた]
[けれど、ふと、耳が音を拾う。
脳はその言葉を素通りできず意識に持ち込む。]
…………
[こちらの声は、聞こえない、だろう。
それに、何も知らない相手に、何か、簡単にいえない。
ただ、キリシマから一度視線をはずし
グレイシアを一度、見た。]
【人】 助手 ゲイル―会議室から離れた廊下― (214) 2011/03/22(Tue) 00時頃 |
[前線に立つ身。視線には聡い。
目を遣れば、此方を見る視線
ぽつりと零した声が聞かれていた事には気付かない。
見た目から獣人と言う訳で無ければ、その耳の良さにまでは思考が行きつかないものだった。
それでも、口を開きかける。
何を聞いたものだか、とっさには思いつかない。
何より、相手は他の相手と話し中である。
しかも遠い。]
…………。
[確か、部屋か、中庭。そんな事を思い出して。
何か言いそうだった口を閉じ、視線は此方が今話している相手に向けた。]
[薄い灰の視線がこちらに気づく。
鳶色もこちらに気づいた薄灰の視線を暫し、見やる。
ただ、その口が、何か言うとでも言うのか
開きかけたことに、鳶色は軽く丸くなる。]
[己が相手を知らないように、相手も己を知らぬであろう。
上着に隠れた尻尾か、
己自身から過敏な鼻や耳のことを聞かなければ
今の距離は会話距離ではないはずなのに。]
[結局言葉は届かなかった。
だから、イアンもすぐに視線はキリシマに戻した。]
――…、
[目前の男が呟いた言葉は、
離れた16師団長の彼までは届かねど――
距離からだろう、雑踏に混じれど己の耳には僅かに届く。
尤も、多少の聴力は自負しているが、
第4師団長のズリエルが気に留めぬ様子を見るに
それだけが理由かは、曖昧な所ではあったが。]
…能力の有無を重んじるこの軍が、
生物兵器の存在を嘆くのか。
[ならばこの身は何だと。 喉の奥で小さく笑う。
――能力の有無だけで軍属へと仕立てられた身は、
生物兵器とやらと、何ら変わりが無い様にも思えて仕方が無かった。]
【人】 助手 ゲイル[>>219 返る言葉に、自然口許が緩み、軽く目を伏せる] (227) 2011/03/22(Tue) 00時半頃 |
[
それぞれの、思考と、出す言葉。
鳶色の奥、その脳髄に降り積もる。
それは、なにかの切っ掛けで点火し燻る燃料へと変わる。]
……嘆く、のだろうか……
[耳が拾う言葉に、誰にも聞かれぬはずと
ユ=シハがその場にいないことも有り、第15師団長は、零す。]
[呟きの聞こえたらしいサイラスを、気付かれないよう一瞥する。
そこには、感情は滲まない。
鳶色に向けた、苛立ちのようなものすら。]
嘆いた所で、兵器は兵器。
……ならば、せめて有効に使うのが得策だと思います。
[その呟きもまた、ズリエルには聞こえてないような、小さな物だと気付けば。自然声色も小さく、横を抜け様に声を落とすだけだった。]
そういえば、会話は成立したのかな。
[ふと思ったことは、伝える気はなかったが通信に乗った。]
ナユタが何を話していたか、までは聞き取れなかったけれど。
会議室を出ようとするのが眼に入ったなら、そのまま見送る。
それよりも、離れた場所でも通信は問題なく可能なのか、
という点に興味が向けられていた。
≪ ……ああ。 問題ないみたい。 ≫
兵器は兵器、ね。 ――…それも道理かな。
[すれ違う様、密やかに返る声。
第4師団長を務めるズリエルの耳に、届かぬ様にと。
特に聞かれて困る事では…無いとは、思えど。
意思を決めていると告げた彼の耳に入れるには聊か気がとがめた。
まさか、その会話が――離れた15師団長の
彼の耳に入っているとは露にも思わない。
立場柄、音の、特に声の聞き分けには自信は有れど
所詮人の身、聴力はそこまで優れていない。
彼の零す言葉を捉える事は、なく。]
本当に嘆くべきは、兵器が兵器たる所以では無し、か。
【人】 助手 ゲイル[おどけたように肩を竦める仕草に、笑みで応える] (243) 2011/03/22(Tue) 01時頃 |
[声が、声から覗く思考が、また一つ、降り積もる。
一つ、また一つと…………頭が、痛い。
怒号、悲鳴、地鳴り、火薬の匂い、血の臭い。
それらなら、ただ、情報が示す事態に、
瞬時に動けば良い、だけなのに
戸口で、強くなる頭痛に、軽くこめ髪を抑えて。]
――…………
[2人の対話は届いていた。けれど、答えは”ここ”にあるもの
頭痛が酷くなり、己の思考が回らなくなる中
これ以上降り積もるのを避けるため
会話の行く末は気になれど、急いで戸口を後にした。]
[ディーンを誘いつつ、考えることは、選定のこと。
先ほどの話で、ブルーノ皇帝の名が諸国を抑えていた旨、しっかりと理解している人物であることはわかったからだ。
それは、元従卒だったという贔屓目を差し引いたとしても、自身の考えに賛同も得られるかもしれないと。
昔話をしたいのも事実だが、彼の考えをしっかりと聞き出しておきたいのもまた事実だった。]
――……。
[すれ違い様の会話は、それ以上は続かなかった。
湖水に翠を映すだけで、その場を去る。
先の席。余り、その声を聴かなかったけれど。
出ていない物がありそうだ、と。
……聞いてみたいと。
そんな事だけ、頭の端に留めながら。]
――…これも、制御できないのかな?
[キリシマからの通信に翼を撫でる手を止め。
無意識のうちに通信していたらしき事に眉を寄せる。]
大丈夫なら、これからも平気ですね。
七日七晩、随分と長い…――。
[窓の音を小さなため息を零す。
それは小さな信号となって伝わっただろうか。]
【人】 助手 ゲイル[お嬢さん、と呼ばれ若干ムっとするものの、目上の師団長であり、ミドルネームほどではないので訂正するまではしなかった] (252) 2011/03/22(Tue) 01時半頃 |
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