237 【リアル人狼RP村】蜉蝣の村【半身内】
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[怯えた顔のヨアヒム>>+3に
何故扉を閉じるのか問われるが
答える必要はないだろう
自ら餌となることを選んだ彼に
──なんて、都合の良い解釈だと
冷静になった時思うのだろう
敢えてそうなる事で守ろうとしている
その尊さを知れば喰えなくなってしまう
本能に突き動かされて居なければ
今だけは]
[レティが突進を受けて尻餅をついた
一瞬のことで遅れたが扉の前に立ちはだかる]
……悪ィ……
[形ばかりの謝罪を
彼の手を抜けたとて外に出す気はない
ヨアヒムはどんな体勢か
倒れて居たなら床に抑え付けるだろう
レティが布を丸めていたか
それなら仰向けにするのが良いだろうか]
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[そうして誰もいなくなり>>12。広い広場にただひとり。 見たくないんだ、人が無機質になるところなんか。見たくない。
したくないと駄々をこねる自分と、散々世を渡ってきて培われた『人任せにしていていいのか』『印象が悪い』と打算的な考えをもつ自分。
それらをうるさいうるさいと一掃して、やっとのこと動かした足は彼らとは逆の方向。 ここに来て定位置となった、窓際へ。
窓の外を見れば、いつもどおり、気持ち悪くなるほどの人混みが。]
―――――…
[でも今は、その気持ち悪さに酷く安心する自分がいた。生きている、生きている。きっと自分の知らないところでは人が死んでいるのだろうが
…今、自分の視界にいる彼らは生きている。]
(18) 2015/08/26(Wed) 19時半頃
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― その、後 ―
[そうして『それ』は執行されたか。広間にいる自分に、それらの音>>2:114が聞こえることはなかったけれど。無機質なアナウンスが現状維持>>#0を伝えてきた。
それで、なんとなく悟ってしまった自分が、恨めしい。]
も、…っやだぁ…っ
[足を両手で抱え込み、腕に頭を押し付ける。何も見たくない、見たくない。聞きたくもない。歪む視界に好都合だと口の端をあげてみたけれど…虚しくなってヤメた。 シン、と凍えるように冷たい空気が、身を切り裂くような痛みを与えてくる。
誰もいないのをいいことに、永らく押さえ込んできた『自分』が顔を出し。]
(19) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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…っふ、 く、…、っ、
[手が震えていた彼は、『それ』を実行してしまったのだろうか。確かめる術もなければ、確かめる気も起こらない。ただ、負わせてしまったことに、罪悪感を募らせる。謝ったって自己満足、結局なにもできないだろうけど。
静かにしているから。泣くことだけは許して欲しい。]
(20) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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[どれほどそこにいたのだろう。膝はしとどに濡れてしまっていた。眼蓋が重いけれど、今はそんなことどうでもよかった。どうでもよくなった。]
ひ、めい? 今度はなに…っ!?
[静寂だからこそ聞こえた音>>7。それは廊下の方から聞こえてきた。間違いでなければ、これは、]
フィリップさん…、?
[彼の声。なんで、どうして、
――――…もしかして?
嫌な予感に身体は全く動かない。そうしているうちに、誰か広場に姿を見せただろうか。]
(21) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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―広場―
[広場には誰か居ただろうか。視界に、蹲る青年(>>19)を映したかもしれない。 それでも、彼に話しかける気になれるはずもない。無言のまま虚ろにその場に入り席に座ると、手直な料理を手に取って黙々と食べ始めただろう。
アナウンス(>>#0)はそこに辿りつくまでに聞こえていた。 それはまた誰かを疑わなければならない、という現実を示すもの。悪食がまだ居るということは、イアンさんはそうではなかったのだろうか。青山は、悪食が複数いるといっていたか。それなら、その人たちを全員殺害しない限り、ここから出ることは叶わないのだろうか。
顔を上げると、そこはイアンの座っていた席。温和そうな彼が、結局どんな人となりをしていたのか。自分はかつて彼と出会ったことがあったか。結局全ては、今口に含んだ肉の味と同じように、何も分からないまま。 彼の優しげな笑顔を思い出し、肉を噛み締めては。広場の監視カメラを睨みつけては低く告げて。]
青山さん… あんたのことだけは、絶対に。 許さないッス。
(22) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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― 回想:フィリップ>>2:101 ―
[表情がごっそりと抜け落ちた。さながら今の自身の顔は、能面といったところか。装飾がなければ感情も表せない、能面の。]
よろこぶ? よゆう?
[初めて聞きました、と言わんばかりに。ただその音を繰り返して。そこに意味など付随しない。ただ聞いた言葉を繰り返しただけ。
そうして、次に滲みでたこの感情は、なんだ。]
(23) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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そんなものがあるように …みえてます?ねぇ?
[能面の、それでも口の端だけを釣り上げて。嘲るような表情に、もはや取り繕う気がないことは明らか。
吐き出されたそれはおそらく自分と同じモノ。それを押し留めるように口に手をやり背を向けた彼に、捨て台詞を。]
失礼。 『優等生』とばかり思っていましたが――
[大きな、勘違いだったようで。]*
(24) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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[部屋でうずくまって暫く。どのくらい経ったのだろう。それでもやはり一人でいるという時間は不安で不安でたまらなくて、結局ゆっくりと歩き出し広間へと向かうのだろう。
ふらりと立ち上がる。ああ、足はまだ震えていて、歩き出す一歩は重い。
(……っ、だめだ…、死にたくない……)
悲鳴>>7は耳に届かずに、ただ重い一歩を踏み出して。広間にはネル>>21がいたか。瞼が少し赤みを帯びているような…いや、それよりも目に涙が浮かんでいただろうか。]
……ネル、さん……。い、イアンさん…は……あの…
[震える声で言葉を紡ぐ。先程のやり取りの先を、きっと彼は気付いているのだろう。そんなふうに考えながら、ああそれでも「殺してしまった」なんて言えるわけもなく。じわりと涙が眼に浮かぶ。]
(25) 2015/08/26(Wed) 20時頃
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童話作家 ネルは、メモを貼った。
2015/08/26(Wed) 20時頃
童話作家 ネルは、メモを貼った。
2015/08/26(Wed) 20時頃
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[誰か>>22が入ってきたことは、気配でわかっていた。グレッグといったか、快活な印象を受けた青年。その姿を視界の端に捉えて
―――――今更ながら恐怖を覚えて、身体が震えた。]
…、
[思わず息をひそめる。だって彼がもし『異常』だったなら。そりゃあ、異常でないと思いたいけれど。それを確信に至らせるまでの根拠がない。
今更ながら、ひとりの危険性を受け止めて。 そうして同じく、ひとりになっていた話したこともない彼を思い出す。 疑ってはいたけれど、彼もひとりでいるなんて危ないのではないだろうか。
自分はまだ、惨劇を知らぬまま。]
(26) 2015/08/26(Wed) 20時半頃
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[息を潜めて彼>>22を見やる。彼は特に話しかけてくることもなく食事を始めた。自分も空腹を覚えていたが…なんとなく近くに行くことが憚られて。何より目も腫れているだろうから。]
―――、
[聞こえてきた低い声。それはまっすぐに。本音なのだろう、そう信じたい。けれど、でも…。
結局そこから動くこともなく。そうしていればもうひとり>>25]
…そう、ですか。
[言わないでいいと告げるように、首を横に振る。見上げた彼の瞳にも、じわりじわりと膜が張り。]
ないて、いいですよ ボク、みてないんで
[ワンショルダーからハンカチをとりだして、差し出す。受け取ってもらえなくとも構わない。ただ、泣いて少しでも楽になるのなら。]
(27) 2015/08/26(Wed) 20時半頃
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[扉へと向かうヨアヒムを、リーが阻んでくれていた。メスはしっかりと相手の右アキレス腱に刺さり、力の限り押し込んだからか深く食い込むそれは簡単には抜けないだろう。
床に崩れ落ちた"食材"をリーが押さえてくれただろうか?
ヨアヒムの口から悲鳴が漏れるなら、急いで丸めたシーツをその口の中に詰め込もうと。声を出されて、もしもばれてしまったら?
そうしたら次に死ぬのは自分か。
そんなことにはなりたくなかった。人を襲って食べてまで生きようとしているのだ。生への執着が体を突き動かしていた。
その前に聞こえた声には、悲しそうに眉根を寄せて]
……っ、だって……僕は、死にたくない……っ
[あまりにも身勝手で、分不相応な願い。
あの狂った科学者に話したところでどうなるのか。生体実験がどう、とか言っていたような気がする。……そんなのはごめんだ。白い服を脱ぐ。血で汚れてしまわないように。
どちらにせよ、逃げ道がないのなら。
『薬の効果は8時間程』という理論値にかけて、生き残るしかない。]
ごめん、ごめんね…ヨアヒムさん…。死にたくない……っ、だから、……たべ、なきゃ
[そう言うとやや虚ろな目のまま、足に刺したメスを肉を抉り出すように動かす。…血が溢れてしまったのなら、勿体無いとばかりに指で掬い取り口に運ぶ。
(……ああ、この味だ。)
その時の表情は、今までヨアヒムに見せたどんな笑顔よりも本物に見えたか。]
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[言わないでいい、とばかりに横に振られる首>>27。優しさからなのか、それともまた別の何かか。どちらにせよその仕草を見れば じわりと涙溢れて。 差し出されたハンカチには、「ありがとう…ございます……」と消え入りそうな声で受け取る。こんな異常な場での、その些細な優しさが嬉しくて、辛い。]
……っ、う………ぅ……ッ…!!なんで、こんな……っ
[ああ、こんなに泣いてしまったら きっと"また"女みたいだと言われてしまう。だから、見ないと言われても自然と声は押し殺して、ただ目元から流れ出る雫を拝借したハンカチで拭う。
色が変わってしまったか。止まらない涙は、水分の無駄だろう。]
っ、ごめんなさ……っ!……あの、
[大の大人が泣いたという羞恥感は自然となかった。ただ反射的に謝辞を口すると、ハンカチを綺麗に折りたたみ直して返そうか。 うずくまったまま彼が動いていないのなら、きっと彼も辛いだろうに。]
ネルさん、……大丈夫、ですか?
[口にしてから大丈夫なわけないだろう、と馬鹿げた問いを後悔するがそれ以上にいう言葉もなく。]
(28) 2015/08/26(Wed) 21時頃
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─自室─ [冷たいシャワーを浴びる こんな事をしても罪は濯げない
頭蓋骨をぐしゃりと陥没させる感触も 両手に残ったまま消えない]
……まだ、悪食が残ってる……
[イアンだけじゃなかった
実際彼が何者だったかは不明だが 彼の事は倒すべき敵だったと考える事に
でなければやっていられない]
(29) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[タオルで雑に髪や身体の水分を拭う 拭うけれど
拭いても拭いても滴る水に気付く ああ、いつの間にか泣いていたらしい]
……いつぶりだ
[何に涙しているのだろう 擦れば腫れてしまう そっとタオルをあてて暫くそのまま
髪が乾く頃に音が鳴らされた>>11
ビクリと肩が震える 誰だ 人を喰う存在より人が怖い イアンを殺めた手でドアノブに触れた]
(30) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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─自室/フィリップ>>11─ [扉の向こうから"一服"と聞こえてきた 掠れた声は聞き取り辛いが 内容で判る、フィリップだ
彼は殺人現場について来ていた筈 気が重かったがノブを捻り扉を開けた
正直合わせる顔がなかったが 出来るだけ前と変わらぬ振る舞いを]
……いいねィ。入るかァ?
[顔色は悪かったかもしれない 喫煙所等と気にする場面でもない気がして
しかし彼が逡巡するならすぐ外へ出て "はいはい分煙しますよォ"と軽口とともに 喫煙所かわりの個室へ]
(31) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[どちらで一服するにしても 少し距離を置いて座るか立つかして そっぽを向いて紙巻を咥える
この場に関係ない雑談を二〜三して それから重たげに口を開く]
……お前さんはさ 誰を疑ってるんでィ……?
[選ばねばならぬ時はまた来る 出来るだけ考えたくないが相談すれば 少しはマシな答えが出せる気がした
彼の返答がどんな答えであっても 責めないつもりで]
(32) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[開いた扉>>31に、ほっと胸を撫で下ろす。 けれどその奥に覗いた顔と、変わらぬ声音で掛けられた声は。 到底自分の知る彼の物とかけ離れている気がして。 一瞬、続ける言葉を失くした。
それでも、あんな事の後ならば。 当然だ、と。自嘲じみて、受け入れる他ない。]
…いいんですか? こんな状況、なのに。
[見つめた瞳は、常より多少水っぽかっただろうか。 問いかけは即ち、自分を疑ってはいないのか、と。 そう言い換える事もできただろうけれど。
それでも分煙なんて言葉が聞こえる前に、お邪魔しますと律儀な挨拶だけ掛けて、室内へ踏み込んだだろう。]
(33) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[――慣れた煙草の匂いに混じって、
ほんの 一瞬、]
(34) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[――違和感は、出された料理を口にした時からあった。
確かに空腹は覚えども、他の被験者達ほどの切羽詰った空腹は覚えず。 此処へ来てから口にした食べ物の量も、他よりずっと、少なかったか。
本能に根付いた欲求というものは、理性を持ったヒトにとってもまだ、強い支配力を持つもので。
即ちその欲求が薄かった為か。 もしくはただ、本来の頭の回転の速さゆえか。
視界は些か――"クリアだった"。]
(35) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[覇気のない雑談は、わざわざ盛り上げる心地にもならない。 それでも薄い笑みを作っては、変わらぬ顔で迎えた彼に失礼のないように――困らせないように、なんて。 以前の自分が見たら、殊勝だと嘲るだろうか。]
………はい、
[雑談の後、僅かに間は空いたか。 何をして過ごしていても時間は来る。 だからこそそれは、ある種予想通りの問いかけだった。
――ほんの、今。まさにたった今。 過った何かを覚えた自分にとっては、さらにあまりに、タイムリーな。]
あの、
その前に、ひとつ。 伺ってもいいでしょうか、…リーさん。
[肺に溜まった煙と共に、震える息を吐く。 逡巡は、部屋に入ることを決めた時よりずっと――長かったか。]
(36) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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血の、…においが。
[自身と同じ煙草の匂いと。 その中に混じる、本来なら嗅ぎ慣れぬ匂い。 ヒトから流れ出る、鉄錆の匂い。 何処も怪我などしていない筈の彼から、その気配をひときわ強く感じたのは。
――扉を潜った時、だったか。
数刻前、扉の隙間から覗き見たイアンの傷は。 血の匂いをそこまで撒き散らす程、大きな物だったか?
感じるのはそんなものよりもっと。 身体に、その内に。 染み付いた、血の、気配。]
(37) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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[視線を逸らした紙巻からは、灰が落ちて床を落とす。 嗚呼何をしているのだ、なんて。 逃避めいた思考の奥で、どくりどくりと、心音が、煩い。]
…き、
気のせいだって、俺の勘違いだって。 言って頂けますか、 …リーさん、
[縋るような視線を持ち上げて、しばらく彷徨わせた後。 幾度も見遣った暗い色の瞳へと、合わせた。 彼は一体、どんな顔をしていたか。
こんな心境で、伺いたくなどなかったのに。*]
(38) 2015/08/26(Wed) 21時半頃
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― 広間:レティーシャと ―
[自分の言葉が引き金になってしまったか。ぼろぼろと涙を流す彼>>28を見たなら、宣言通り見ないようにと目を閉じよう。そうしていつだか食べていた飴を、口の中へ。ちぐはぐな欲求に、心は置いてけぼりだ。
感情の動かすままに、涙を流す彼。こんな状況でもなければ、動かされた『感情』に『生』を見出して満足するというのに。]
―――、あやまらないでください
[彼女の口から零れた謝辞は何に対してなのか。彼ほど素直に感情を動かせない自分は、やはり取り繕うことに身を染めすぎてしまっていて。
流れるようにその音は彼に届いただろう。『ごめんなさい』『いえ、大丈夫です』。そんな形式美、今は必要ない。口には出さないけれど。
ましてや先ほど自分は飲み込んだのに>>20という詰まらない感情なんて。]
(39) 2015/08/26(Wed) 22時頃
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[>>28ハンカチは、丁寧に返されたのならそのまま受け取って。泣いている彼の傍、窓際で蹲ったまま動かない。 だって、どこへ行こうというのか。強いて言うなら出たい。この、狂気の建物から。]
ボクはだ―――――
[いつもどおり―――にできるかどうかの自信は正直なかったが――に『安心させる』『角の立たない笑顔』で『大丈夫』と告げかけたその時。自分に必死過ぎて、忘れてしまっていたことを思い出す。。
厳密に言うと忘れていたわけではないのだが。]
(40) 2015/08/26(Wed) 22時頃
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フィリップさんが…っ!!!
[少し前に聞いた声>>21。感じた悪い予感にかこつけて動かないでいた自分。未だ広場に姿も見せず、音沙汰もない。 ここにいる彼らに聞いたら何らかの返事がもらえたか。
それでも疑っていたヨアヒムが部屋にいると聞いているから。もしかしたらが加速する。 錆び付いたように動きにくい足を無理矢理に動かして、廊下へと。
こんな行動をとるなんて、笑ってしまう。これでは自分の方が『優等生』じみているななんて、思わないわけでもないけれど。]
(41) 2015/08/26(Wed) 22時頃
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― 広場→ ―
[誰かついてきたものはいただろうか。いてもいなくても、自分は廊下を進むだろう。 身をすべらせた廊下はひんやりと冷たくて、歩くたびにカツリと踵が床を叩く音が響く。
警戒しながら進む先。不自然にあいた扉に、自分の脳内が警鐘を鳴らし。]
…うそ
[震える足を引きずるようにして。両の腕は自分を守るようにして。目を、凝らす。頭が痛い。がんがんがんがんと音をたて、まるで『見るな』とでも言っているよう。しかし視線はそこから離せない。
そうして、絶望の音。]
(42) 2015/08/26(Wed) 22時頃
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[感じたのは既視感。恐怖と絶望に締め上げられた喉は辛うじて酸素を通していくだけで音を奏でることなく。]
ひっ―――――――――――――――、
[再び視界を襲う赤。減った体積、『無機物』へと存在を変えてしまった彼が、そこに『いた』。 本日2度目の邂逅は自分から精神力を奪っていく。その代わりとでもいうように、湧き上がってくる空腹感に、目が回る。
さらには、再びこみ上げてくる吐き気。それをどうにか押し込めて。もうそろそろ限界なのだけれど、吐けるものが何もない。嫌な汗が背中を伝う。]
(43) 2015/08/26(Wed) 22時頃
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