人狼議事


224 Cнег дьявол〜凍ったケツ村〜

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─???・一人目─

  ────……。

[倒れ伏していた少女の瞼が、ゆっくりと持ち上がる。
両手で支えるように上体を持ち上げてみると、少し離れた床に叔父『だった』男が倒れていた。

その直ぐ前に、誰かの足。
辿るように視線を上げると、冴えた瞳で獲物を見下ろす獣と目が合う。その額に揺れる金の髪も。]

  …………どうして………?

[濡れて震えた声が、言った。
菫色の瞳が、薄い涙の膜で揺れる。]

  どうして、私なの。
  ……どうして、あなたなのよ。
  ねえ。こんなのって、ない。

名前を呼んでしまったら、全てが現実になってしまいそうで。揺らぐ視界を堪えて立ち上がる。酷い、目眩。]


[彼の凍った指先が、柔らかな「なにか」を掴んでいる。
口元へ運んで食んでみせたそれが、獲物から取り出した獣の餌なのか。]

  ……だめよ。
  あなたひとりで、…

[これ以上、遠いところへ行かないで。
今までみたいに、突き放されてしまうのは、いやだ。
ふらつく足で彼に近付く。その拍子に、薄い膜はぽろりと頬を伝った。少し背伸びをして、鼻先が触れるほど顔を近付ける。

その口に咥えられた餌──魂、の、反対側を唇で食む。恐怖と、おぞましさと、それを上回る、どうしようもない愉悦。
なんて味だろう。こんなにも怖いのに、恐ろしくて堪らないのに、なんて、甘い。

左胸を焦がすような衝動。
噛みちぎって、飲み込んだ。彼はどうしたろう。少女は、朧げな足取りで肉切り包丁を拾い上げる。
どうやらここは、厨房へ続く廊下らしい。

悪い夢だ。
こんなのは、全部。
でも、出来ることはやらないといけない。だって、『始まってしまった』のだ。]


[ふらふらと厨房へ入り込めば、使われなかった凶器を元どおりにしまう。
そうして、代わりに引き出しから取り出した大きめの鋏を握り締めた。厨房と、叔父夫婦の居住スペース。そこにあるのは、把握している。

邪魔はさせない。
彼の、邪魔は、だれにも。]

  ひとりで、平気だから。
  部屋に戻って。ここに居ては駄目。
  目が覚めたら、知らないふりをして、いつも通りにして。…なんてこと、ないわ。

[青ざめ、引き攣った泣き笑いの顔は、彼に見られてしまっただろうか。
構わず、食堂と厨房の間に設置された電話まで覚束ない足取りで近付くと────]

  ばつん。

[その線に、躊躇いなく鋏を入れた。]**
  


  ─???・一人目─

[ 甘い。


だが、何処かもの悲しい酸味を感じる。

きっと、姪を想う叔父の心が反映されているのだろう。

普段は人の成りをして騙す雪男が、その皮を破った時。
そして命を失ってしまうその瞬間が影響するのか、風味はその人間それぞれであった。

だが、今日のは当たりだ。
掴んだそれらは赤い果実のように仄かに熟れている。
そこから滴る蜜を掬いながら唇で食んだ。

ぐちゃり。柔らかい。ぼと。 ]


[ ぼた。 ぼた。 ぼたぼたぼたぼた。




 ──────どうして、あなたなのよ。



  僕。僕。ぼ、く。



俺は、  何をしている? ]



  …………ッ!?


[手の内側にある何か。
正体に気づく前に咄嗟に取り下げようとした。

自分より幾分も小さな身体から引き剥がすように。
でも、相手の方が早かった。]



  ────、

[ ケイト。


名前を呼ぼうとした。
でも、咀嚼するように動く身体は言うことを利かない。

自由気儘、歯を突き刺しては噛みちぎる。飲み込む。吐きそうになる。足裏が冷える。少しずつ、「思い出していく」。 

自分が何をしたのか。



自分の正体が、 何なのか。]



[ 鼻頭に熱が溜まる。

ツンっとした刺激が肌を刺した。
涙腺が緩みそうになる。
だが、離れた先に垣間見た頬が一線残していたことに目敏く気付いた。

だから、離れて行ってしまって、ここが何処か気付いて、凶器を閉まって、道具を取り出しても、一言も口を挟むことは出来なかった。]


  ………嘘、だ。

[ こんなのってない。

先程彼女が呟いた言葉を繰り返す。
情けなくも震えた声と彷徨う視線の先、見つけた血の気の失せた顔。


ケイトが、雪男で。
俺も、────『そう、僕は───雪男だ。』]



  違う。………違う。

[ 最早なにが違うのか。

無様に足掻けば足掻く程、意識とは裏腹に口角はさも愉快だとばかりに上がっていく。

『 知っている。自分が本当は何か。そのために何をせねばならないか。 』

でも、こんなのが『始まり』だなんて。
信じたくはないと、逃げる視線。

そんな中繰り返されるのは、何時間か前に耳にした声。]


   「 護りたい人はいないの。 」
  
  



  ………犯人役は、狡猾に人を、周囲を、騙すんだ。
  状況を味方につけて、出し抜く。


[結末については考えない。
無理やり捻り出した声は掠れていただろうが、]

  死にたくは、ない。
  何とか、生き残る方法を、考えよう。

  もしかしたら、…みんなも分かってくれるかもしれないから。

  だから、“いつも通り”に。




[一息に告げる。


彼女をここに一人残すことは躊躇われたが、今の状況を第三者が見たらどう思うだろう。

彼女の言葉通り離れるが吉だ。
自分は彼女程ここの構造について詳しくはないから。

だから、すっかりトゲを忘れた声色で告げるのだ。]



  ふたりで、可能性をつくろう。


[ それが、到底不可能なことだと、何処か遠くで知っていても。


 舌に残る甘美な味わいに酔い痴れていることを自覚しても、踵を返した足元は願う。]*


【人】 お針子 ジリヤ

― 回想/ドロテアの店 ―

[そろりとワンピースの袖に腕を通す。
その場でくるりと回ってみせれば、丁寧に裾まで刺繍があしらわれたスカートが、振り返ったわたしの動きに合わせてふわりと踊った。]

素敵…です。わたしには、勿体ないぐらい…。
ありがとうございます、ドロテアさん!

[うっとりと目を細める。ドロテアに微笑んだ。
上質な布なのだろう。柔らかくしなやかな肌触りが心地良かった。]

(6) 2015/05/27(Wed) 14時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

(―…もしも、わたしにお母さんが居たらこんな感じだったのかな。)

[ちょっとだけ、お節介だと感じることもあるけれど。村の子供達を優しく見守るドロテアはみんなのお母さんみたいな存在だった。ワンピースのように、ドロテアの好意に甘えてしまう事も度々あって、ドロテアがひとりになってからは大変そうな時はお手伝いをしようとして。手伝いをしながらそんな考えが考えを過ぎることがあった。
お下がりのお洋服を着せて貰って。浮き足立った足取りで、祭りへと出掛けていった。*]

(7) 2015/05/27(Wed) 14時半頃

お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2015/05/27(Wed) 15時頃


  『 あの、雪の妖精みたいな、幼馴染? 』


【人】 お針子 ジリヤ

― 回想/樹の下で ―

[逃げる様に飛び出してしまったあの子を追いかけて、わたしも会場の外へと。走って、走って、ランタンが吊るされた一本の樹の下で彼女を見つけた。>>1:156]

ケイト!こんな、ところに居たの。

[そして、改めて彼女を近くで見て、
(かれが言えなかった、)心に浮かんだことを素直に告げる。]

…綺麗、ね。とても、似合ってるわ。

(13) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[ケイトは可愛い。こぼれ落ちそうな程大きなお目目、艶やかな唇に林檎みたいな赤いほっぺた。今のケイトは、まるで昔読んだ御伽噺に出てくるお姫さまみたい。]

とっても、とっても、綺麗。まるで、お姫さまみたい。

[それなのに、わたしは。せっかく、ドロテアさんのお洋服を着せて貰ったというのに。普段のとおり、化粧もしてない。紅の塗っていない、白い肌。連日の徹夜で、昨日も明け方まで針仕事をしていたせいで、身なりを気にする事も余裕もなくて、急いで編んだ三つ編みは所々跳ねている。]

(14) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[お姫様になれないわたしはお針子がお似合いで、それなのに一端のナイトを気取ってこうして彼女を迎えに来ちゃったりして。
本当に会いに来て欲しかったのはわたしじゃないかもしれないのに。
彼女にお似合いの素晴らしい騎士がきっと直ぐ現れる。脳裏に蘇るは先程の光景だった。]

(15) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

あのね、ケイト…。わたし…。貴女の為に、ワンピースを仕立てた、の。
良かったら、受け取ってくれるかしら…?

[ケイトの為に仕立てた、彼女に良く似合う菫色のワンピースを籠の中から取り出す。そっと両手で抱えて目の前に差し出す。元は白い布だが、隅から隅まで紫色の糸で刺繍が施されていて菫色のドレスに見えるのだ。銀の針でちくちくと一針一針心を込めて縫い上げた。
ケイトが幸せになれるなら、わたしは針子で構わない、の。]

(16) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[――わたしの嘘つき。]

(17) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

(…ああ、アニス。貴女に会いたい……。)

(18) 2015/05/27(Wed) 16時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[吹雪は風に乗せ冷気と雪を運び、木々を震わせる。
ケイトの手へと自身の手を伸ばした。もしも、その際に赤くなった目元に気が付けれたのなら。「どうしたの?泣いてたの?」と穏やかに訊ねながら、ケイトの顔へと伸びて優しく触れただろう。]

さあ、吹雪が酷くなる前に戻ろう?

[嫌がる素振りがなければ彼女の手を握って帰途についた。けれども、ごうごうと吹き付ける吹雪に、祭りの会場へ戻ることはなく、宿屋へとふたりは逃げこんだ。*]

(19) 2015/05/27(Wed) 16時半頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 回想/いつかの ―

[「あのね、しめおん。」かつて、ランタンを片手に一緒に夜道を歩いたとき。わたしはシメオンに教えたんだった。傍にそっと囁く。まるで、内緒話するみたいな声色で。
「あの子はね、わたしの大切なお友達なの。辛いとき、寂しい時、何時も側に居てくれた。
いつか、しめおんにも会わせたいな。アニス、に。」
些細な異変にはわたしは気付けず無邪気に笑った。くすり、くすり、笑い声は雪に吸い込まれて――音は、消える。手のなかにある温度だけが全てだった。]

(20) 2015/05/27(Wed) 18時頃

【人】 お針子 ジリヤ

― 回想/宿屋 ―

[宿屋へ着くやいなや、疲れているだろうにパルックの手伝いをしようとするケイト。
わたしは見ていられず、]

だめよ、無理しないで。
貴女、疲れてるじゃない。

[そう、声を掛けたが。ケイトは休もうとはせず、あまつさえ自分の事を気遣い厨房へと消えてしまった。]

(21) 2015/05/27(Wed) 18時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[暖炉の近くの椅子に腰を降ろしてホットサングリアを受け取る。
窓の外を見る。吹雪は弱まるどころか更に勢いを増していた。]

(22) 2015/05/27(Wed) 18時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[もし、吹雪が晴れて雲の隙間から夜空が覗くようになったならば。東から冬の星座たちのにぎやかな顔が見られるようになるだろう。そう、澄んだ冬の空には、合計7個もの1等星が燦々と輝く。そのなかに、ふたご座のカストルとポルックス。二つの星がある。
そう、それはわたしとAのようだ。その星までの距離は、此処から2800光年。だからわたしが光の速度で飛んで向かっても、辿り着く前に、死んでしまう。あの子に会えるなら焼け死んだってわたしはかまわないのに。星はわたしをそこへ連れてってくれない。]

(23) 2015/05/27(Wed) 18時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[わたしが吐いた息は、寒さに白く凍った。激しい吹雪のせいで自宅に戻る事が出来ず宿屋に泊まった。
部屋の中と言えども深夜は大分冷える。手を伸ばしても、星を掴めそうにはなかった。伸ばした手は薄い、一枚の壁に阻まれて。
わたしはひとり、窓硝子に手をついて外の様子を眺めている。思い出すのは、昼間聞こえて来た村人達の噂話し。ふるり、身体が震える。]

アニス、貴女に会いたいよ…。

[外は暗くても家の中は明るかったから、窓にはわたしの姿が映る。掌と掌が重なる。黒い瞳のわたしが、笑った。]

(24) 2015/05/27(Wed) 18時頃

お針子 ジリヤは、メモを貼った。

2015/05/27(Wed) 18時頃


【人】 お針子 ジリヤ

怖がらないで。私が傍にいるわ。
貴女を、護ってあげる。

(37) 2015/05/27(Wed) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[細められたひとみが、瞬かれ、開いて。
ぱちり、透明なブルーのなかで ひとつのほしが輝いた。]

[わたしは、眠ってしまった。窓辺から離れて、テーブルに置かれた籠の中から銀のナイフを取り出す。
優しい、ケイト。幼馴染みの彼に、兄のように慕っていたアラン。母のように気に掛けてくれたドロテア。
だけど、私は知っているの。

誰も、護ってはくれない。]

(38) 2015/05/27(Wed) 20時頃

【人】 お針子 ジリヤ

[氷雪の様に、冷たい印象を与えるナイフ。
ナイフの握りを左手で持ち、そっと右の親指を刃に垂直に当てて刃の具合を確かめる。滑らかだが硬い刃の感触が皮膚の表面を伝わってきて。]

(「わたし」は私の手で護る 。)

[ふっ、と息を吐くよに 薄い笑み。 鈍く光るソレに 睫毛を伏せた。*]

(39) 2015/05/27(Wed) 20時頃

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