226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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…………あ、レイ兄ちゃん。
[ケイトの言葉>>1:298で、 トレイルも近くに居ることに漸く気づいたのだった。 本当に動揺し過ぎである]
えーと、えーと。 こ、こんにちは。
[酷く真面目な表情で、やっと言えたのはその言葉だけ。
この病院へやって来て、施設内を案内してもらった日から。 患者の中でも頼れる年長者であるトレイルに、 他の子供達と同様自分も懐いていた。 彼には確か一度、こんな相談ごとを聞いて貰ったことがある。 好きな人がいるって、どういう感じなのだろうと。 まるで小学生のような話を、限りなく真剣に。
その時も具体的な名前は出さなかったが。 メルヤよりは、彼の察しは良いのではないかと思われた]
(5) 2015/06/07(Sun) 02時半頃
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[とんとんと、羽根でおおわれた手の甲に伝わる振動>>0。 それで少しだけ、落ち着きを取り戻す。 ケイトに感謝するように、そっと一度視線を向けた]
ああ、見に来てくれるところだったのか。 それなら、入れ違いにならなくて良かった。 ありがとう。
[メルヤの言葉>>2には、素直に感謝を示して礼を言う。 籠りがちでも、気にかけてくれる人がいること。 それはとても有難いし、幸せなことだと思うから]
い、いちばんは、どうかなぁ…。 一緒にいた時間は、此処では一番長いかも。
[本当に全く他意の感じないメルヤへ、此方も何とか嘘のない言葉で返事をする。ケイトからの問いかけ>>6に、助け舟が来たとばかりに頷いた]
うん、二人は仲良いと思うぞー。 ミイラ仲間、ってだけじゃなくて。
(11) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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―――〜〜〜…ッ。
[>>8微かに聞こえる口笛の音。悪戯っぽいその視線。 手で隠されているその口元がどんな表情なのか、 何となく想像がついてしまって内心で頭を抱えた。
いや、こんな偶然ではなく。 過去に相談にも乗って貰ったことだし、 本当はもっときちんとした形で報告したかったとか。
よく分からない律儀な思考を巡らせている間に、 彼は軽やかに立ち去って行く>>9]
レイ兄ちゃんも若いけどな…。
[ぼやきにも似た呟きを零して、その姿を見送った]
(13) 2015/06/07(Sun) 03時頃
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[少し、気が緩んだせいもあったのだろうか]
…………。
[両腕に響く痛みが、強くなっていく気がした。 微かに顔を顰めて、懐に仕舞う紅玉を想う。 ――現実は御伽噺よりも残酷だ]
兄ちゃん、行っちゃったけど。 メルヤはどうするんだ?
[痛みを誤魔化すように問いかけて、小さく笑った**]
(14) 2015/06/07(Sun) 03時半頃
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[メルヤの口元が歪んだ>>15理由に、気づくことは無く。 呼び方は単純に、年齢差で分けているようだ。 ちなみに、オスカーの呼び方はオスカー爺ちゃんだ]
…………メルヤ?
[目の間にいる彼が、青褪める>>18>>19。 そして不意にトレイルの背を追っていく>>20のを、 ただ立ち尽くして眺めていることしかできず]
(やっぱり仲良いよなぁ…。 今のはそれだけじゃ、ないみたいだけど)
[心配そうな眼差しは、 けれど振り返った彼>>21が微笑んでいたから]
ああ、また後でな。
[此方も出来るだけ自然に笑って見せて、"また"を口にする。 そのまま遠くなる彼の背中を見つめていた*]
(25) 2015/06/07(Sun) 11時半頃
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[廊下にて再びケイトリンと二人になれば、 困ったように、ぽつりと]
………ごめん。なんか、手。離せなくて。
[どうしてだろうか。 彼女の身体が心配だというのは、本当だけど全てではなく。 離せば二度と触れられなくなってしまうのではないかと。そんな漠然とした怖れを、上手く言葉にすることが出来なかった]
えっ?
[そんな彼女からの問いかけ>>33に、向けるのは心配そうな眼差し。ただ、おそらくは此方の不調も気づかれているのだろう。 …彼女は優しいから]
分かった、俺の部屋に戻ろうか。
[苦笑を零して、触れる指先に力を込める。 疲れたら途中でも休むから、と付け足して、 そう遠くない自室までの道のりをゆっくりと歩いた]
(42) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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―自室―
[部屋に戻ってくれば、まず一番にケイトリンを座らせて。 其処で漸く、そっと繋いでいた手を離す]
ちょっと、待ってて。
[その頃には情けないことに、 自分の笑顔も大分引きつっていたように思う。 もっと頑張れ、男の意地。 一言断ってから、薬を探し当てて飲むまでの動作は素早かった。 少し多目の量を飲んだこと、気づかれていなければ良い。 そうして一息ついてから、改めて東雲色を見やる]
……ええと、お茶飲む?
[鎮痛剤の効果は即座に現われる訳ではないが、 薬を飲めたことで少しだけ心に余裕が出来た。 もっとも自室で提供できるのは、 買い置きの御茶くらいではあるのだが]
(43) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[断られなければ、 紙パックの御茶にストローを指して渡しつつ。 逢いに行こうとしている人物を想う]
シー兄ちゃん、何処にいるだろうなぁ。
[前述の通り>>20兄ちゃん、と年長の彼を呼んではいるが。 実際の所は、何処か放って置けない人だなと思っている。 まあ、自分の具合が悪くなってからは、 それも気持ちばかりであまり役にも立てていないのだが]
(44) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[シーシャが絵本を描いていると知ってからは、 自分も真似して絵日記を描いてみたりもした。 ところがある日、彼は描くのを止めてしまった。 騒ぎに気付いて向かってみれば、 部屋が凄いことになっていて>>1:301。 何故かシーシャが死んでしまうのではないかと思って、 泣きそうになったのを覚えている]
(君がもうペンを握ることが出来ないのならば。 ―――"絵本"の続きは、俺が描こう)
[其処に綴られているのは彼の文字ではなく。 其処に記されているのは彼の感情ではなく。 だから、それは何の意味も無いことかもしれなかった。
それでも見かけたシーシャをスケッチして。 笑っている姿、困っている姿、怒っている姿。 あの日から少しずつ書き溜めて、 もうすぐ一冊埋まりそうだったのに]
(45) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[自室の棚には、 大量のスケッチブックの他に。 最後数ページの空白を残した絵日記と、 少し大きめの紙でできた箱が置かれている]
(46) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[箱の中身は、"文通相手"のヒナコから送られてきた手紙たち。 そして、返事を描こうとして、かけなくて、 完成することなく中途半端に終わってしまった何枚もの手紙。
ヒナコは自分の描いた絵を、 本当に素直に喜んでくれていたと思う。 それがとても、嬉しかった。 他の人に見せても良いかと問われたとき>>1:77は、 驚いて慌ててしまったけれど、照れながらも頷いた。 …自分も、"あの絵"は、気に入っていたのだ。
だからこそ。 彼女から手紙が来るたびに、描いてみようとはするのだけれど、 明らかに下手になっている絵を送ることが出来なくて]
(47) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[此の部屋にあるのは、沢山の未練の欠片。 それを見守るように机の上では、 薬瓶に閉じ込めたばかりの宝石たちが優しく煌いている。 …先程、言おうとして言えなかったこと]
(今ならもう一度、描けるだろうか)
[全く同じようには、無理だとしても]
(君が力をくれたから)
[三か月ぶりに、何を描くのかはもう決めてある。 上手く出来ないかもしれないけれど、君の――――…**]
(48) 2015/06/07(Sun) 18時頃
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[緩やかに痛みが治まって行くと共に、 思案の中からゆっくりと意識を浮上させる。 黒い瞳は真っ直ぐに、澄んだ淡紫を見つめている。
小さく軋みながら伸びた君の白い指先が、 鴉のような黒い翼の羽根先に、触れた>>72]
――――ケイトリン。
[彼女の唇の動きに、その名前を呼び返し]
俺さ、"御守り"貰ったお礼に…。
描きたいんだ。 描こうと思うんだ。君の絵を、もう一度。
[すぐに明言できなかったのは、黙っていて後で驚かせたかったという気持ちがあったのと。やはり心の何処かで、無理かもしれないという怯えがあったから。 けれど、彼女の病状は思っていたよりも悪そうで。 だから少しでも何か、引き留める何かが、欲しくて]
(91) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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多分、上手く、できないかもしれないけど。 頑張るから。精一杯、描くから。
………完成したら、受け取ってくれるか?
[震える指先は、思い通りには動かない。 それでも彼女の手に、そっと温もりを重ねた]
だからそれまで、元気でいてくれよな。 その絵を描き終わっても、何枚だって描くからさ!
ずっと、……。
[ああ、こんなことを言ってしまっては困らせるな、 と思いながらも、言葉は止まってはくれなかった。 もっと明るい軽い調子で、伝える心算だったのに。
それでも何とか笑顔だけは作って。 困ったような、情けない顔だったけど、笑って。 せめて、雰囲気が暗くなってしまわないように*]
(92) 2015/06/07(Sun) 22時半頃
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[ケイトリンの瞳から零れ落ちるのは、 複雑な色味を持つの心の結晶>>99。 窓から差し込む陽光と人工照明の狭間で、 青緑から深紅へと揺らぎ煌く]
―――――…はは。
[やっぱり彼女は優しい。 男の我儘なお願いに、勿論だと答える姿>>100に。 ああ、無理をさせてしまったという申し訳なさと。 けれど、それに勝る嬉しさを、自分勝手に感じている。
離れたって覚えている、絶対に忘れない。 勿論、約束は守るけれど。 そんな日は、そんな日なんて、来ないのが一番なんだ]
ありがとう。それならはりきって描くよ。 がっかりさせる事が、ないように。
[どんな絵だって、君はきっと受け止めてくれるのだろうけれど]
(124) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[そして、君の顔が。 あまりに柔らかく穏やかに、綺麗に微笑んだから]
……………ケイトリン?
[見惚れてしまって。 一瞬、夢か幻覚を見ているのではないかと、錯覚して]
(125) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[けれど指先から伝わる温もりは、 確かに彼女の存在を、今此処に在ることを示していた。
そうして、 ―――それ以外の感情が、 何か沸き起こるよりも前にまず一番に]
そっか、うん。…待たせて、ごめん。
[囁くような言葉>>101に返事をしながら、 彼女につられるようにふわりと自然に微笑みが零れた]
(126) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[視界の端に、スケッチブックが映る。 男は良く知っている。 この病院に居る者なら、きっと皆良く知っている。 現実は、残酷だ。
それでも、傍から見ればどれだけ虚しい希望であっても、 今、この心に残る想いに、嘘は無いから]
休んで終わったら、シー兄ちゃん探そうか。 それとも、…探してこようか?
[最後の申し出は、控えめに。 彼女が動くのが辛いなら、あまり無理はさせられないから。 車椅子――の存在はずっと頭を過ってはいるのだけれど、 其れは言い出せない。 きっと、其れは彼女の望みではないから。
用事が済めば、自分は早速絵を描き始める、心算で*]
(128) 2015/06/08(Mon) 00時頃
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[悪戯っぽく告げられる言葉>>137に、どきりとする。 嬉しいと、重ねられる声に、胸が温かくなる。 彼女のひとつひとつに、こんなにも心を動かされている。
"外"の世界にいるときは、ごくごく普通の学生で。 祖父母の手伝いをしながら、 絵ばかり描いているような生活だったから。 友人は多かったけれど、充実はしていたけれど、 まあ、あまりに色気のない毎日を送っていて。 だからトレイルへも、あんな妙な相談を真面目にする始末で。
要するに、これが彼の初恋だった。 ―――最初で最後の、恋になるだろう]
(150) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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[自分の問いかけに、返る答え>>138に頷いた]
分かった。一緒に行こう。 ……駄目、な訳ない。
[後半はやや照れ交じりの声で呟く。 心配は、いつだってあるのだ。 けれど彼女が望んでくれるならば、出来る限りは、自分も]
俺も動き回るの、久しぶりだし。 のんびり散歩がてら、探せば良いよ。
[立ち上がる彼女の足に、響く軋みの音。 苦笑の視線が届けば、 聞かなかったふりをするのも不自然で]
(151) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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大丈夫、傍に居るから。 でも辛くなったら、無理せずに言うんだぞー。
[出来るだけ、軽い調子でそう言って、笑って。 改めて、そっと彼女に差し出す翼の腕。 叶うならばまた、その手を取って]
さて何処に行こう。 まずは、シー兄ちゃんの部屋の方かなぁ。
[探し人である彼が、 何か大変なこと>>148になっているとは知らず。 ゆっくりと歩き出した**]
(152) 2015/06/08(Mon) 01時半頃
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………………うわぁ。
[扉を開けると、其処は大参事でした>>163]
(大丈夫、じゃ、…ないよな)
[呆気にとられていた。 ただただ、現実を把握するのに数瞬を要した。 ケイトリンを守らなくてはと持ち上げかけた思考は、 彼女が大変男前>>164であった為にそっと仕舞っておいた]
(182) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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えーと、取りあえず。怪我はないか?
[呆れと心配の入り混じった、 複雑そうに見えてそうでもない表情で扉の中を覗きこみ]
いだっ。
[ボールの流れ弾が一つ、すこーん、と頭に命中した]
(183) 2015/06/08(Mon) 02時半頃
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[そうこうしている間に、状況は落ち着いたらしい。 心配そうな目線>>179が此方へ向けば、 先ほどの失態を見られていなければいいと願いつつ]
あ、ああ。俺は大丈夫だ。 メルヤを見てるよ。ごめん、水頼む。
……気を付けて。
[この惨状で自分に出来る仕事は少ない。 せめて付添くらいは出来るだろうかと申し出て、 ボール危険地帯へ踏み入るケイトを真剣な声で送り出す]
うわあ。 シー兄ちゃんも、よっぱか。水いる?
[メルヤの傍へ歩みかけたところで、更なる悲劇>>181が。 タオルあるかなぁと部屋を見渡しつつ、取りあえずミイラさんの隣へ座りこむ。心配そうに彼を見つめながら羽根でぱたぱたと顔を扇いだりもしてみたが、酔い覚ましの効果があるかは不明だ]
(186) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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よし、ちょっと黙ろうか。
[メルヤの言葉>>185に、反射的に突っ込んだ]
何にも覚えてないのか? ……覚えてなさそう、だよな。
メルヤ酔っ払って、何か凄いことになってたんだよ。 主にボールが。
(188) 2015/06/08(Mon) 03時頃
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キルロイは、ケイトの勢いに圧倒と尊敬の念を抱きつつ、シー兄ちゃんも翼でぱたぱた扇いでおいた。**
2015/06/08(Mon) 03時頃
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よ、良かった、いつものメルヤに戻った。
[>>196ことにしておこう。 翼で扇ぐのを止めて腕を降ろすと、 改めて部屋の惨状を眺めつつ苦笑した]
説教もしないし、言い付けもしないけどさ。 あんまり無茶するなよー。 ……まあ、久しぶりにメルヤの手品見た気がして、 ちょっと楽しかったけど。
[正確に言えば男が見たのは、 跳ね行くボールと其処に沈む青年だったが、 細かいことは抜きにして]
(211) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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[自室に眠るスケッチブックの中には、 手品をするメルヤを描いた絵も残されている。
『種も仕掛けも、ございます』
>>66メルヤはおどけて見せたが、 単純なこの男には全く仕掛けが分からず。 ただただ感心して、凄い凄いと歓声を上げていた。
>>67彼が手品をしなくなった理由は、知らない。 それに自分の具合も悪くなって、 次第に部屋に籠る日も増えて行ったから。 単に彼の手品を見かけないのは、 偶然かもしれないとも思っていた]
(212) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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[怪我はないかとの言葉>>206に、うんうんと頷く。 ケイトリンは大丈夫だろうか、と視線だけ送った。
この腕ではボールを払い落すことも出来ず、 彼女には>>171重労働を強いてしまった気がする。 ――次があるなら、翼を広げて盾になる位は出来るだろうか。 いや、出来れば此れに関しては、次は無い方が良いかな…]
ああ、そうだ。 そういえばシー兄ちゃん、丁度良い所に。
[やがて、シーシャとメルヤから同様の質問>>201>>208があれば、其処で漸く目的を思い出した]
部屋に来たのは、大声が聞こえてきたからなんだけど。 元々、ケイトリンが兄ちゃんのこと探してたんだよ。 本を返しに、って…。
[詳しいことは、ケイトリン本人へ説明を委ねつつ。あれ、そういえばあの絵本、ボールを叩き落とすのに活用されていなかったっけ、と。 今更ながらに思い返し、小さく小さく笑った**]
(213) 2015/06/08(Mon) 19時頃
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―絵本の思い出―
[切欠は、食堂で何かを描いている青年に声を掛けたこと。 絵本を描いていると説明>>54を聞けば、 感嘆の声をあげながら"見せて、見せて"と請うた。
これまで自分には一枚絵を描く発想しかなかったが、 絵本を作るというのはとても素敵なことだと思ったから。 真似して自分も描くようになった。 本当は、少しだけ、シーシャに構って貰いたかったから、 という理由が混ざっていたのは内緒だ。
『シー兄ちゃん、描いた。俺も描いた!』
褒められれば、嬉しそうにころころ笑った。 頭を撫でられるのはちょっと恥ずかしかったのだけど、 でも決して嫌ではなかった。
それなのに、]
(222) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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[緊急時のサイレンの音は、慣れるものではないけれど。 あの日の衝撃>>55は、その中でも特別で。 拘束される"シー兄ちゃん"は、 ぼんやりとまるで魂が抜け落ちているように見えた]
『 ―――――…!! 』
[喧噪の中、駆け寄ることは赦されず。 叫んだ声は全て、ざわめきに溶けて消えた。
一度だけ、虚ろな彼の瞳と視線が交わった気がした。 どうしてだか、その瞬間にぞくりと寒気がして。
彼が隔離されてしまうかもしれない、とかそんな次元ではなく。もっと何か悍ましいものを感じ取った気がするのだけれど、その正体は分からず。 (シー兄ちゃんが、死んでしまう) 一番しっくりきたのが、この表現で。だから彼が部屋に戻って来た時には、心から安堵した。 仮令、その雰囲気が少し変わっていたとしても]
(224) 2015/06/08(Mon) 22時頃
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