295 突然キャラソンを歌い出す村3
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なぁお
[どこからか響く猫の声。
吸血鬼の作り方の一つに、
"死体を猫に跨がれる"と言うものがある。
それがいつの事だか知らないが、
それがどこでだったかも忘れたが、
まあつまりはそういう事だ。]
[夜の路地裏、月の下。
自分をこうした猫はたぶん、もう居ないけれど。
長い長い間を、
色々な場所に行って、楽しんでいる。
その場に何年いるかは気分次第。
高校なんて一番上をかる〜く洗脳したら後は自然に溶け込める。]
[自分のほんとの名前なんて、もう、覚えてない。*]
六合攻芸は、ヴァンパイアハンターの家系に生まれ、
ヴァンパイアハンターとして育てられてきた。
しかし彼は今、『吸血鬼』そのものとなっていた。
吸血鬼は眷属を増やす。
"あの吸血鬼"との一戦以後、彼の身体は
既に怪異のそれなのである。
/*↑襲ってくれた人を縁故を募集しています。誰もいなければNPCになります
[人の世界に溶け込むと言っても、
吸血鬼は吸血鬼だ。
正体がバレたら狙われる事だってある。
だけど、オレが何年生きてると思ってんの?
オレももう忘れたけど。
なんてな。
ま、
バレて大騒ぎになっても次に行けばいいだけだから、
そこまで躍起になって正体を隠してもないんだけど。]
/*
ばっちこい しかしこちらの強さは決めかね中
圧勝してても拮抗してやらこちらが負けかけた時の事故でもオールオッケイ 描写でふってくれて問題ないよ
[人ならざるモノ。モノノ怪の類。
そのひとつに、雪女というものがありまして。
針子りりあは、それである。
人には知られてはいけない存在。
正体が暴かれてしまえば、それは、淡雪のように溶けゆくのみ。
この身体になって何年生きたかは、正直覚えておりません。ただ、人とのんびりと戯れ遊びながら、ほんの少しばかりの生気を頂戴しながら生きております。]
…、ふふふ
[ふんわり、はらり。
淡雪に混じり、女の笑い声が聞こえます。]*
/*
ワタシ吸血鬼ジャナイヨ。
[連れ歩くのは猫の声。
バレても良いと言ったところで、
ハンターちゃんが鬱陶しいのに変わりはない。]
にゃ〜あお
[夜の闇に紛れる気配、
屋根の上にあるのは人影ではない。]
/*
あ!襲ってくれたてなっているのをふわりと読み逃していた。ハンターのかおりを感じ取ったら先手必勝で襲うムーブありですも置いておきますので夜に唐突に猫の声と共にな不意打ち襲撃でもよし 回想するならお付き合いできますも置いておきますが、 ※こちとら初回吊なのでさくさくいなくなります!
[ミタシュ=セイリュはブルー族の生き残りだ。]
[「ここ」と異なる世界「コルウィ・キャラソニア」において――
妖しげな魔術を操り、人の血を好み、人を眷属としてしまうブルー族は迫害を受けやすい。
剣と魔法による武力が質・量ともに異常発達してしまったキャラソニアでは立場も弱く、もはや絶滅寸前の種族となってしまっているが……
個々のスペックとしては、「こちら」の世界の一般人や弱小怪異など軽く凌駕する。]
[種としての特性や能力は、こちらの「吸血鬼」とほぼ差異が無かった。]
[そんなミタシュが「こちらの世界」に呼ばれたのは、グロリアの歌の影響によるものか……それとも、遠い世界の「近しい種」たちと波長が合ったのか。
現時点では判りようも無い。]
[今はまだ気絶しているミタシュ。
しかし意識の奥底で 猫の鳴き声を聞いた かもしれない。]
――…にゃあ。**
/*
内訳おっけー把握しました! よろしくよろしく!!
[猫の声が聞こえる?]
にゃ〜?
[猫の鳴き声が聞こえた気がする。]
[不思議な感覚だ。
何かが近付いてきているような。]
ん〜…
[面倒で大事になるのはちょっとゴメンだな。
ひとりふたりやじゅうにんくらい、
返り討ちにするのはいいとして。
(出来るかも別である)]
[だから大事になったらサクッと消えよ。
皆の記憶だけ消して。独りで。
消えないやつもいるかもしれないけど後はし〜らない。]
[そういった事を、もうずっと
何度も繰り返してきているのだから。]
用心堅固 わすれずに…♪
[蝙蝠の話を聞いて、小さく小さく口元で笑う。]
[この世界とは違う世界との接触。
それにより、僅かに崩れた均衡の欠片が
自分に刺さったとは、気付かないまま。]
……?
[目を覚ますと同時、漠然とだが、ミタシュは「何か」の気配を感じた。
それも、一つではない。]
――…?
[この地の「何か」と繋がってしまった事にはまだ気付いていないけれど。]
[ちりちり、ぱりぱり、と不思議な感覚がする。
少しばかりあふれた力は、異なる怪異達とも繋がりを持たせて]
…、っ だれか
[小さく漏れる、女の声。]
[ 繋がる時に聞こえるのは、いつだって猫の声だ ]
[彼女にも届いただろうか。
なぁう、
そんな鳴き声が。
九生屋は家という物を持たない。
だから早朝の時間帯、居るのは大体路地裏か、
学校の敷地内のどこかだ。]
うにゃ?
[また、繋がりが増えた気がする。
おかしいな、と思った。
そんなに"増やした"覚えはないんだけど。]
って 、えええ?
[なんか聞こえた?と、慌てた声が返る。]
─ 時間軸/早朝 ─
[帰ってくる声があった。
知らない声だ。…… 少しの間。]
ぅなぁ〜お。
[返すのは鳴き声だけだった。]
─ 時間軸/早朝 ─
…、ね、ねこ?ちゃん??
[猫と会話できるようになってしまったのかと考える。
いやでも、まって、よくわからない。
くるくると混乱した頭は、回転しすぎて目が回りそうだ。]
?、…??えっ、えっと??
にっ、にゃー!!
─ 時間軸/早朝 ─
にゃ〜ん。
にゃるゎ〜ん。
ぅなぉお〜ん。
[相手の混乱が面白くなって付け足した。
頭の中に響く猫の声。取り憑かれたと思われても仕方はないが、辺りを見回したら一匹の猫が居るかもしれない。
何かを確認しに来たその金色の瞳をした猫は、音もたてずに立ち去るのだけど。*]
― プロローグより ―
[校舎から飛び出した後。
完全に道に迷った攻芸は諦めて、飛ぶという手段を使うことを体得していた。
(※飛んでも目的地には滅多に到着しない)
『最近蝙蝠が多い』の一因である彼は、夜空から金城グロリアを見た。彼女は月を見ていた。
ひとつ上の先輩。
学園のマドンナなんて呼び方をされている。
すぐに令和だってのにいつまでもそんな昔ながらの呼び方が子供に通じるとは思わないで頂きたい。
きれいな人だと、思っていた。
その青い瞳。白い首筋。くらくらしてくる――]
[ハッとした。
欲につられてふらふら方向転換をしてしまいそうだった。
このままではいけない。
とにかく彼女から離れないと――
攻芸はますます夜空を迷った。]
[夜空を迷いながら、先日の夜を思い出した。]
(語り:金色の月が出ていた。脚の速さには自信があった。俺は吸血鬼に追い付いた。それまでの経緯?どうだっていいことだ。吸血鬼が街にくればハンターの出番になる。しかしそれが、同級生の、しかも九生屋だったとはね。)
♪
猫の目の月 夜風は涼しく
深夜0時の黒猫探し
城から出てくるのを待っていた
喵(miao) 朝がくるまで
殺し(かたり)合おう
(語り:殺意をもって襲い掛かったのは俺の方だった。だから殺し合いになるのは当たり前だ。友人と知っても吸血鬼であれば俺には容赦する理由がなかった。なぜって?ハンターだからさ。)
♪
互いの血が温く冷える(何故歌う?)
俺の血で窓が紅く染まる(何故歌う?)
折れた腕と銀の槍(何故歌う?)
笑っている この脚が動く限りは
(語り:吸血鬼に人の身が劣るのは当然だ。だから俺は"俺が死んでも相手を殺す"というつもりで戦っていた。恐れ?忘れていたさ。ハンターだからな。)
♪
このまま二人朝まで
灰になろうか?
鳴いてみせてよ
ほんの手違いの繋がりが
朝日に灼ける
(語り:結論からいえば、たしかに俺を負け犬にするならこの方法が一番だったのかもな――)
[攻芸はすっかり『これから』を見失っていた。
幼少時からいずれはそうなるのだろうと思ってきた吸血鬼を殺しの世界。その世界では攻芸は『死ななければならない』ことになった。
己の情熱に従い熱心に打ち込んだ、ただ好きなだけのスポーツの世界では『人間を超越するその肉体そのものがチート』である上に、バスケットボールなんて勝利への熱気のなかで、吸血衝動は堪えがたい。
六合の家の掟よりも、こんなにも。
暇つぶしみたいに始めたスポーツが出来なくなることが、胸に風穴をあけてしまうなんて、考えもしなかった。]
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