249 Digital Devil Survivor
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― 御渡市内・住宅街 ―>>8 [ 出発までにそれなりのすったもんだはあったものの、結局のところ三人が一緒に移動できる手段となると、現実的には一つしかない、と確認するしか無かった筈だ。]
それなりにちゃんと、運転の経験だってあるんだから。
(免許証は持ってないけど、警察も機能してないし。)
それとも、チアキ君がハンドル握ってくれる?
(悪魔が出たら、私とまゆちゃんで戦うことになるけど。)
[ カッコ内は心の声ではなくて説得というかやむを得ない事情の確認で、いささかごり押しの感は否めなかったものの、郊外のこの教会に立て籠もっていても事態の解決には何ら寄与しないだろう、という理論が、私、まゆちゃん、チアキ君の三者間での最終的な合意事項となった。]
安全運転でいくから。大丈夫大丈夫。 心配しないで、二人とも。 ほら、そんなひきつった顔してないで。
[その口約束がどの程度果たされたかは、神のみぞ知るといったところ。安全基準の達成度でいえば14(0..100)x1%だろうか。]
(11) 2016/06/18(Sat) 01時半頃
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/* ひどい
でもこれはこれでおいしいので通す!
(-3) 2016/06/18(Sat) 01時半頃
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― 御渡市内・住宅街 ―>>10 [ ――ともかく。 赤羽根教会の車庫を出た軽四駆自動車は、心配された大事故や悪魔との遭遇もないまま市内中心部へと到着した。 そもそも衝突事故を起こそうにも対向車そのものが走っていなかった。道中、車体とその他器物が擦れあう音が何度もしていたのは、私の記憶には存在しない出来事である。]
……ええと。何か音、聞こえない?
クラクションの音、みたいな。
[ 路肩の自動販売機傍、停止した車の中。 まゆちゃんとチアキ君に尋ねてみた。心なしか二人とも無口で、顔色も青白いように思える。 同じように口を閉ざして少し待つと、また一度同じ音が聞こえた。さっきよりも小さいように感じた。]
どうしよ。近くかな。行ってみようか。
[ エンジンを再始動させようとすると二人(+α)に止められ、私はやむなく車を出る。どちらにしても、そう遠くはない筈だった。]
だれか、居るのー!?
[ クラクションが聞こえた方へ向かって呼ばわり、歩き出した。やがて見えてくるのは、緑色の一台の外車の形。運転席には櫻井先生がいるとまでは、まだ気づけていない。]
(12) 2016/06/18(Sat) 01時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2016/06/18(Sat) 02時頃
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[ 緑色の外車のドアが、勢いよく開いた。 思わず、わっと声を上げてしまったけど、現れた姿を見れば驚きは安堵に取って代わられた。]
櫻井せんせー……!
[ やっぱり、街なかはもっと酷かったんだ。駆け寄ってくる先生の様子にそう思って、その腕を掴むように両手を差し伸べた。]
うん……私は、無事だったよ。家族はちょっと、分からなくなっちゃったんだけど……先生は、ケガとか、してない?
[ 救急用品なら教会から、あるだけのものを車に積み込んで来たはず。チアキ君の仲魔に回復魔法が使える子がいるといいんだけど。その辺りもしっかり確認しておくべきだったろうか。]
(15) 2016/06/18(Sat) 02時半頃
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―御渡市内・住宅街―>>16 [ 先生が無事でよかった。 私の心がそう思うと共に、もう一つ別の安堵が沸き起こる。弱肉強食の掟にだけ囚われてしまう私は居ないのだ、と。人間として育ってきた18年間は消えてはいないのだ、と。]
お宮の奥なら、大丈夫だと思うんだけどね。氏子さん達も幾らか避難してきたっていう話、までは聞けたの。
[ 神社近くに住んでいた人々だけが、運良く避難が間に合ったというのがきっと実情なのだろう。 夜が明けて以降はそれらへの応対に追われてか、通信事情の問題でか、家族とは連絡が取れていなかった。もし他の理由があるとしても、考える気はしなかった。]
あ、私は一人じゃないよ。 あっちに車停めてて。友達ともう一人、千秋って人と居るの。
召喚アプリ、私は家庭の事情で違うんだけど――
[ まゆちゃんは三月まで中学生だったし、きっと先生も憶えてるかな。彼女の本名を口にして、停車した辺りを示した。前に立って、こっち、と歩いていく。]
待雪ちゃん――まゆちゃんはそのアプリ、持ってるって。
[ 軽四を停めた位置まで戻ると、傍の自販機に五百円玉を投入する。冷えた飲料を四本買って、それぞれに手渡した。*]
(17) 2016/06/18(Sat) 03時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2016/06/19(Sun) 16時半頃
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-day#2 住宅街・モデルルーム ->>171>>172
[ 朝になった。 夜を明かした展示用住宅の二階から私は外の様子を眺める。一昨日までとはあまりにも様相を異にした街並み。照らし出す太陽もどこか凶々しい赤色を帯びているような気がした。]
何処に居るのかな、みんな……。
……慶ちゃん、まゆちゃん、チアキ君……。
[ 静かに階段を降りて行き、バスルームに入る。 電気も水道も生きていることは、昨日の内に確認できていた。手早くシャワーを浴びて、高校の制服に着替えた。]
櫻井先生、朝ですよー……? お先にシャワー、使っちゃいました。
[ そっと覗き込んだリビングでは、そう呼びかけた相手が眠って居たはずだけど、彼ももう目を覚ましていたろうか。]
(194) 2016/06/19(Sun) 18時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2016/06/19(Sun) 19時半頃
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― 市内・モデルルーム ―>>257>>258
[ 一晩を過ごした二階の一室から、手荷物を納めたスポーツバッグを取って降りてくる。]
出かける準備、私、できたよー。 先生は?
[ そう呼び掛けてみたのだけど。 ……あれ?]
お取り込み中?
[ 彼の隣に佇む座敷わらしのしき君。二人して眺めていたのは半鳥半人の翼持つ少女が、三体。]
(265) 2016/06/19(Sun) 22時半頃
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ゆりは、リツに話の続きを促した。
2016/06/19(Sun) 22時半頃
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-day#2 住宅街:モデルルーム->>275>>277>>279
[ サマナーと悪魔との交渉には口を挟まないのが仲魔の不文律だ。まあ、私と先生はそれが適用される間柄でもないけれど、割り込んで何かするのも違う気がした。 その代りに、ちょっと凹みつつも相手に合わせてコンタクトしてあげてるらしい様子にくすりと笑う。]
よろしくね、モー・ショボー。 楽しく遊べると、いいわね。
[ 電子データ化されて現実空間から姿を消す彼女を見送って、櫻井先生へ笑顔を向けた。]
ふふ、お疲れ様。でも結構サマになってましたよ、先生。 教師の経験とか、役に立ってました? 私だったら、怒らせちゃってたかも。
[ それも、怒った顔が可愛いからと言って楽しむためにだ、きっと。さておき、連絡はないかとの質問に。スマホを取り出して確認し始めた。]
(286) 2016/06/19(Sun) 23時頃
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-day#2 住宅街:モデルルーム->>279>>286 [ あれから受信していた連絡は、慶一からの返信>>66だけ。 日付も内容も、昨日教会を出発する前のものだった。]
ええと……ない、ですね。 というか、回線全般繋がりにくくなってるみたい……?
[ 完全に不通という訳でもないのかもしれないけど、櫻井先生の問いに対する答えははっきりと「否」と答えるしかないようだった。]
一度、御渡神社に向かいたいんですけど、一緒に来て貰っても大丈夫ですか? 先生に車を出して貰えると助かるな……って思うんです。
[ 彼がもし、他に予定の行き先があるなら、私一人で赤羽根教会の車を運転していくことになろうか。自分の運転技術の程度には薄々気づいていたけれど、私だけなら別段、事故を恐れることもない身体なのだから。]
(297) 2016/06/19(Sun) 23時頃
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― day#2 御渡神社へ移動中 ―>>299 [ 昨日の光景を思い出し、私は助手席でぽつりと呟く。]
……確かに、まゆちゃんの事は、心配だけど。
彼女の事だし、何か目的はあるんだろうとは思ってるの。 少なくとも、事態を悪くする方向のではない何かの狙い。
[ 櫻井先生の方を一度見て、束の間回想を思考に浮かべた。]
(303) 2016/06/19(Sun) 23時半頃
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-day#1 御渡市内・住宅街 ->>30>>31 [ 昨日のやりとり。 櫻井先生と遭遇して、答えた言葉。 御渡神社はおそらく、正真正銘の神宿る場所なのだろう。正体はともかくとして。]
ええ、御渡の下社です。 うーん、そうだと良いんですけど。一応、氏子の人達も避難してきてるって連絡、実家(うち)から入ってきてます。
[ 昔から信仰の集まる場所だから、だろうか。その加護はどれくらい保つだろう。とは言え、この異変に御渡神社が全く関係ないと言い切れる確信も私の中には存在しなかった。祀る神が加護を必ず授けてくれるという確証も。]
ええ、赤羽根教会の。まゆ……待雪ちゃん。
[ そうして、同行した二人と合流する。 ―― 一旦は合流した、のではあったけれど。]
(305) 2016/06/19(Sun) 23時半頃
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-day#1 御渡市内・住宅街 ->>28,>>34>>35,>>99>>100 [ 合流した四人で、互いの知る状況と情報を交換していく。 私から出せる価値のありそうな情報は、考えてみればさほど無かった。 精々、何か知識を持っているかもしれない人物として『月刊レムリア』の記者であり"Aqua Vitae"のオーナー、ニコラスの名を出したかもという程度。御渡神社の境内ならひとまず安全みたい、とは言い添えたものの――]
…………?
[ 会話の途中、微かな魔力の波動を感じて瞬きする。 その方向と距離の近さに、私は抵抗を"放棄"した。 だから未だ視界には、"相談をじっと聞いている"片倉待雪の像が映っていた。]
[ 数秒して、あれ、という困惑の声。 魔術が引き起こした錯覚は破れ、幻像が消える。]
まゆちゃん? ……え。今までそこで話、聞いてたんじゃないの、かな。
[ 彼女の不在。どういう意図を持ってかまでは分からない。 それでも、敵意を持ってこうしたのでは無かったのだろうと、私は信じている。] ―回想・了―
(306) 2016/06/19(Sun) 23時半頃
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― day#2 御渡神社へ移動中 ―>>319,>>303
[ 子供の頃から知る風景が、とりわけ見知った辺りに近づいていく。ただ、路上でも民家でも、至る所に破壊と惨劇の痕跡が残っていた。目を逸らすように、スマートフォンを取り出す。]
そういえば、先生も。 召喚アプリもだけど、マガタマも持ってましたっけ。
[ 視線の先は端末の画面ではなく、携帯ストラップにした勾玉だ。購入時のまま変わらず、純白のままのその石。]
先生のは、どれくらい、色変わってますか? チアキ君のは、かなり真っ黒になってましたけど。
[ 忠告の言葉にこくりと頷いた。 現実と重ね写しに思い描くのは、赤羽根教会を発つしばらく前の情景(>>1:356>>1:357)。その時の様子と結論についても、昨夜の内に櫻井先生へは話していたと思う。]
(321) 2016/06/20(Mon) 00時頃
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この石……マガタマが、事件の手がかりなのは間違いないと思うの。ただの偶然で皆が同じ石を持っているなんて、そんな事はあり得ないから。
[ どんな石なのか。 誰が配っていたのか。 何を目的に配っていたのか。 二番目の疑問には、共通の答えを私と先生は持っている。]
あの露天商の女性……昨日は、見当たりませんでしたね。
[ まゆちゃんを探すのと並行して、探索中に気にしてはみたのだけれど。影も気配も感じられなかった。]
マガタマと、何か関わりがあるんだろうとは思うけど……。
[ 一番目の疑問には、噂に基づく答えだけ。 三番目の疑問には、まだ推測ですら答えは見えて来ない。 彼女を問い質してみれば、何か聞き出せるのだろうか。]
(324) 2016/06/20(Mon) 00時頃
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[ 櫻井先生の言葉(>>334)に、ミラーへ少し映るように白いマガタマをかざしてみせる。]
そっか。私のはこう。 "何も吸ってない"みたいに、真っ白。 思い当たる節がね、ほんとはあったんだけどね。
[ "人間の魂ではなかった"から、吸収すべき対象では無かったという所だろう。ミラーに写ったかすかな溜息の表情。先生が続けた言葉に、そっと苦笑した。]
そんな力、悪魔にだって。 好きなように使わせたら、碌な事にはならないよ。 たぶん、誰かしら選ばれた"使うべき人"が居ると思うの。
[ それは誰になるだろう。私が知る誰かか、他の人か。 その人物を守り、繋ぎ止めること。 当面の間、私の行動指針はそうするつもりだった。*]
(347) 2016/06/20(Mon) 00時半頃
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