人狼議事


60 ─昨夜、薔薇の木の下で。

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視点:


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[見上げてくるその頬が上気して見えるのは、
 長湯でのぼせた所為なのだろうか?

 体温を確かめるかのように、
 セシルへと伸ばされる指は頬を包み込むように触れ、耳たぶを指先で揺らした。]

 水…飲んだほうが。
 それとも、冷やしたほうがいいんだろうか。
[狼狽えているのが声に滲んでしまったのは、頬の熱さか、肌の柔らかさか、
 それとも、その視線…?]

(4) 2011/08/05(Fri) 00時半頃

ランタン職人 ヴェスパタインは、メモを貼った。

2011/08/05(Fri) 01時頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[その唇から零れたファルセットの声は、胸の中の荊棘を煽るように甘くて。
 それよりも、へたりこんだ姿勢から見上げる姿は、風に揺れる花よりもたおやかで可憐。

 心配なのも確かに本心だというのに、
 ふつりと胸の奥で沸き起こるどす黒いものは、踏み躙り散らしてしまいたいと内から囁く。]

 …何処かで寝た方がいいんじゃ……
 そんな状態で、こんなところに無防備に座ってちゃ…

[自分の体格に比べれば、少女のように小柄な身体。
 暴れられなければきっと、抱きあげるのは容易。]

(14) 2011/08/05(Fri) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、ノックス。
医務室…開いてるんだ?

[セシルの件が無かったとしても、その部屋には用があるのだった。]

(16) 2011/08/05(Fri) 01時頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[そんなものに夢を見ていた頃が、自分にもかつて在ったけれど。

 それは無残に踏み躙られ散らされる前。
 恋というほどには成長しきらなかった、仄かな思いを胸の中で大事に育てていた頃。

 そんなものなんて幻想に過ぎなかったと、身体にも心にも深く深く刻みつけられたから。
 
 フレンチ・キス程度にそんな思いを抱いているというのなら、
 不浄の所を清めるかのような口淫なんて、どんなことになってしまうのやら。]

(*3) 2011/08/05(Fri) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[薫る薔薇が囁く。胸の中の荊棘が蠢いて軋む。
 抱き上げた腕の中、感じたのは華奢な骨格と布越しの体温。
 わからなくなる。…きっと理性など保てない。

 医務室で、と答えた言葉に頷くと、横抱きのまま運び込んだ。]

(22) 2011/08/05(Fri) 01時半頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…くだらない。

[ボソリと零す言葉のように、
 心臓に絡まる呪いの荊棘は、どす黒く染まってねじ曲がっている。]

(*4) 2011/08/05(Fri) 01時半頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、おかしいとも。

俺も、君も…
[唇を介さない…まるで魂同士が触れ合うような会話だけではなく。
 湧き上がる衝動はきっと、傍へ寄れば相乗効果で更に高まるか。

 歯止めが効かない。感情が押さえられない。
 おかしいと、心は警鐘を鳴らしているというのに…逆らえぬ。]

(*6) 2011/08/05(Fri) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…セシル、さん。

[白いシーツの寝台に横たえ、シャツのボタンを緩めてやるのは、
 応急手当の授業で習ったままをなぞるだけ。


 …本当に、それだけ?]

(30) 2011/08/05(Fri) 01時半頃

ヴェスパタインは、ノックスに言われたとおり、医務室の奥のほうのまっさらな寝台へと運んだとも。

2011/08/05(Fri) 01時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[熱帯び潤む黒曜の瞳を見下ろすのは、葡萄の古酒のような深い色。

 欲情に煽られているように見えて、その奥底は凍りついたかのように冷ややかな光を湛えていたかもしれない。

 ぴしゃりと扉が閉ざされる音に一瞬目を向けて…

 セシルの両肩を手のひらで包むようにして、暫く見つめた。]

そんな目で、見ないで欲しい。
…貴方は綺麗だから、抑えきれなくなってしまう。

[あぁ、そんな言葉を…幾人が自分の耳元で囁いたのだろう。

 それが常套句なのだと、いつしか学習してしまっていた。]

(38) 2011/08/05(Fri) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[くつろげたシャツを脱がすように、肩を滑り降りていく節くれ立った手。
 弦だこのある長い親指はその動きに沿って鎖骨に触れ、更にその下にある突起を掠めていく。

 血色を透かして形を成すそこは、自分より小柄な先輩の中に火照り疼く欲の証か。
 
 声を上げるならば唇で塞ぎ、
 手のひらで肋をそろりと撫でながら、指先でそっと転がしてやろう。]

(44) 2011/08/05(Fri) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[ずかずかと上がりこんでくるヘクターへ一瞬向けられた瞳は、
 セシルへと甘く囁く言葉とは裏腹に、恋慕の念などこれっぽっちも浮かべていない。

 獲物を見つけた猛獣のような、
 心へ忍び寄り堕落させる悪魔のような、

 抜き身の刃物の如き冷ややかさを帯びていた。]

(47) 2011/08/05(Fri) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[そこに心など無い。恋など信じない。
 彼が慕い呼ぶ名が別な人のものでも、一向に構わなかった。]

…寂しかったんですか?あの人が居なくなって。

今だけなら…その人の代わりになってあげても構わない。

[周りに穏やかだと評される低い声は、薔薇の香りと共に彼へ染みこんでいけばいい。]

ただ、俺…。
きっと、優しく出来ないと、思います。

(50) 2011/08/05(Fri) 02時半頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…別に、見られても構いはしなかったんだがな。

[下卑た視線に晒されながら喘いだことも幾度もあったから、もう抵抗など感じなかったし。]

興味、あったんだろう?
ひょっとしてお前…
[未経験だろうか、とかふと脳裏をよぎった。

 ひょっとすると同じ薔薇の木と繋がった呪縛が共有するのは、声だけではないのかもしれない。]

(*8) 2011/08/05(Fri) 02時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[邪魔した?と問うヘクターの言葉に、鼻先で笑い飛ばすかのように口元はわずかに歪む。

 明らかに普段とは…少なくともヘクターが知っているヴェスパタインの印象とは、かけ離れた姿に見えても仕方がない光景だっただろう。]

(58) 2011/08/05(Fri) 02時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…なんて呼べばいい?

[セシルが慕うのがあの先輩なら、さん付けで呼ぶのはきっとおかしい。
 ましてや先輩なんて、此方から付けては…きっと夢が覚めてしまう。

 小鳥のように甘く囀る声の源に気づいて、手のひらで大事そうにそっと転がした。]

(61) 2011/08/05(Fri) 02時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[敏感に反応し喘ぐこの身体は、幾度の夜を重ねて仕込まれたのだろう。
 小柄な身体を片腕で抱きすくめながら、赤く熟れた果実へ唇を寄せる。

 睦まじい姿を見たのは何年前だったか。
 
 それはとても晴れた日で、一人この部屋…窓際のこの場所で、
 校庭から聞こえる体育の号令とホイッスルの音を聞いていた。

 女みたいに長い髪だったのがいけないんだと鋏を握って、結局何も切れなかったのだっけ。
 
 日が落ちてからこの部屋から出て、廊下で見かけたのは親密に繋いだ手。

 きっとこの果実は幸せな夢に育まれたに違いない。
 そう思えば…また胸の奥が軋む音がした。]

(69) 2011/08/05(Fri) 03時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[片手は、かつて良くそうされたように、するりと彼の腹を撫でてベルトへ。

 もっと喘ぎ乱れて欲しいと口に含んだものを甘く噛み、舌先で転がしながら、邪魔なものを剥ぎとっていく。]

…いい声。
まるで…貴方じゃないみたい。

[少女の如きファルセットの喘ぎ声は、あの人のために演じる役者の声だろう。]

(70) 2011/08/05(Fri) 03時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[塗り替えてしまいたい。
 幸せな夢の思い出を、自分が毎夜重ねた悪夢で。

 理不尽に風に散らされた蕾のように、無残に踏みにじってしまいたい。

 身体にも、魂にも、深く深く刻み付けて。]

セシル…先輩?

俺、多分…もうこらえきれません。

[ぎし…と強く、寝台が軋んだ。**]

(73) 2011/08/05(Fri) 03時半頃

ランタン職人 ヴェスパタインは、メモを貼った。

2011/08/05(Fri) 03時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[身体を開き、誘うようにかけられた言葉。
 脳裏にフラッシュバックするのは、幾度も殴られて泣きながら、
 強要されて口にしたよく似た言葉だった。

 胸の奥が軋む。
 絡まった荊棘の棘に貫かれ、
 滴り落ちるのは鮮血か。それともどす黒い感情か。

 華奢な身体を乱暴に押さえつけ、力尽くでぐいとひっくり返す。
 やわらかな栗色の巻き毛を鷲掴みにして、声を押し込めるように枕へと押し付けた。
 自分が幾度もされたのと同じように、慣らしもせず強引に捩じ込む剛直。
 細い腰を押さえ込んだ片手は、刻印のように爪痕を刻み込む。

 玩具のように、人形のように。
 身勝手に揺さぶる行為に心などありはしない。]

(93) 2011/08/05(Fri) 09時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン


……ハ!
こんなふうにされても悦いなんて、とんだど淫乱だな。

[ぐり…と強く頭を抑えこみ、幾度も深く奥まで抉る。
 掛ける声も、打ち付けるモノも、自分の身に刻まれたものをなぞるかのように。

 そう、自分も…引き裂かれ、散らされて、いつしか甘い声で啼いていた。
 心を殺してされるがままに流され、
 苦痛の中から快楽を探しだしてそれに縋らなければ、
 その身の上に吹き荒れる暴風雨のような屈辱に、耐えることが出来なかったから。

 知らず知らずなぞる行為は、あの時の再現。
 中庭の土の上ではなく、柔らかく清潔なシーツの上なだけ、
 あの時よりもずいぶんとましだ。]

(94) 2011/08/05(Fri) 09時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[歳月に風化し乾ききった砂漠へと注がれるものは、恵みの雨なんかじゃない。

 それは溶かしつくし焼き尽くす灼熱の溶岩か、
 それとも土壌侵し穢し尽くす汚染された廃液か。

 華奢な肢体を自分の体の下に抑えつけたまま、がくりと俯く。
 表情隠すようにザラリと流れ落ちるくすんだ色の長い髪。
 大きく肩を上下させ、喘ぐように息をした。

 ぽたり、ぽたりと爪痕刻んだ背中へ滴り落ちるのは、汗の雫か、それとも…**]

(97) 2011/08/05(Fri) 09時半頃

ヴェスパタインは、セシルの嬌声が押し込められくぐもったのも、ドアの外へ漏れ聞こえていようと構わなかった。

2011/08/05(Fri) 09時半頃


ランタン職人 ヴェスパタインは、メモを貼った。

2011/08/05(Fri) 09時半頃


【独】 ランタン職人 ヴェスパタイン

直接的な描写より、暗喩とかダブルミーニングとかが好物です。

深読みしやすい文章を、書けるようになりたい。
サラっと読んでもなんとなく伝わり、読み直しておおおと思えるものがかけたらいいなぁ。

(-23) 2011/08/05(Fri) 09時半頃

【独】 ランタン職人 ヴェスパタイン

蓋を開けてみたら、やっぱりいつもの俺様でした。
役職と因縁の化学反応ェ…

いや、なんでこのシリーズ毎回赤ログスタートなのさ。
今度こそ清い子で、あなたの思いを信じられませんとか言いながら、綺麗な涙とか流す気まんまんだったのになぁ。

だが、やはりたのしんでますごめんなさい。
降霊さんが多分素敵位置だから、墓下が本編くらいの気持ちでいますにゃん。

(-25) 2011/08/05(Fri) 10時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…はぁ、……は、ぁ……

[乱れた息は次第に収まっても、胸底の暗い澱みは晴れることはない。
 互いに果てて余韻に漂うのは束の間。

 腕に滲んだ鈍い痛みを思い出せば、冷淡に身を離して手当てを始める。

 傷口を消毒しようとして、少し眉を潜めた。
 斑に浮いたどす黒い鬱血は、荊棘の蔓のような文様を広げていた。
 思い起こすのは、薔薇園で抱いた後輩の肌を彩っていた、恋心のように鮮やかな真紅。]

(108) 2011/08/05(Fri) 11時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

 …馬鹿な。
[くだらない幻想だ。ただの迷信に過ぎない。
 振り払うようにふるりと頭を振る。

 気付いていない。もう既に手遅れなほどに侵されていることに。
 背中に刻まれたいくつもの爪痕は、服の下にびっしりと呪いの刻印を広げてしまっていた。
 きっと遠からずそれは肉体も魂も喰らい尽くし、深い眠りの中へと連れ去ってしまう。

 ちらりと目をやった寝台に、汚れたまま転がしたセシルの姿。
 彼へ刻みつけた毒は静かに浸透し、
 薔薇の虜囚へと堕ちたこの身体が喰らい尽くされた頃に、
 その肌の上で芽吹く事になるだろう。]

(109) 2011/08/05(Fri) 11時半頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[所作も感覚も、興味があれば感じ取れたかもしれない。
 無垢で無知なものが知るにはあまりに酷く凄惨で、それでいて刺激的な、
 欲を満たすためだけの身勝手な行為。

 この身体が知っているのは、この味だけだから。]

(*10) 2011/08/05(Fri) 11時半頃

ヴェスパタインは、セシルを置き去りにしたまま、ふらりと医務室を出た。

2011/08/05(Fri) 12時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[髪を洗ってしまえばまた乾くまで時間がかかる。
 結局自室で肌を拭き清め、着替えるだけに留めた。

 鏡を見るのが怖かったというのは、否定もできない。

 白い包帯を巻いた腕は、未だに僅かな赤を滲ませたまま。
 寝台へ足を組んで座り、ギターの調律を合わせる。

 従兄弟から譲り受けた高価ではないけれど古い品。
 羨ましげに見ていたのは誰だったか。

 戯れに爪弾くのは、天の川をモチーフにしたバラードのワンフレーズ]

(176) 2011/08/05(Fri) 20時頃

【独】 ランタン職人 ヴェスパタイン

http://www.youtube.com...

アコギ使いにしてしまったのは、これの影響が大きいんだぜ。

(-51) 2011/08/05(Fri) 20時頃

ヴェスパタインは、イアンの叫ぶ声に、ハッとして顔を上げた。

2011/08/05(Fri) 20時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[眠る姿は確認していた。部屋へ戻っていたからと安心していた。
 本当は、己のした事から目を背けていただけに過ぎない。

 しばし迷い、寝台の上にギターを放り出して廊下へ出る。]

…なんの騒ぎだ?
[騒ぐイアンに問いかけた。]

(178) 2011/08/05(Fri) 20時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

眠って…
[ハッとする。
 脳裏を過るのは先ほど見た寝姿と…暴いた白い肌に刻まれていた鮮やかな荊棘模様。]

かなり雨に打たれたから熱でも出たんじゃないのか?
昨夜は…大丈夫だって言ってたのにな。自分で戻る…って。

[自分の服の下も、色は違えど大差ない状態になりつつあることからは、目を背け続けていた。]

(180) 2011/08/05(Fri) 21時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…その方が、いいんだろうか。

[迷ったのは、先ほどのセシルとの件もあったから。
 今になってみれば、どうかしていたと思うくらいに…自分は常軌を逸していた。
 
 おかしい。何かがおかしい。

 一番おかしいのはきっと…自分自身。]

(190) 2011/08/05(Fri) 21時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あ、いや…一応、な。

[深い仲ではないけれど、彼の自分への態度は公然のものではあったし…というのは建前。

 勘のいいものには、罪悪感まで悟られてしまうだろうか。]

手伝おう、か?
[差し出した腕には、まだ赤の乾かぬ包帯。]

(199) 2011/08/05(Fri) 22時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…いや……

[あの頃からずっと気まずい相手。
 たとえそれが万が一、彼の意志では無かったのだとしても、思い裏切られた事実と、その後に奴らから笑いながら聞かされた彼の末路。
 互いに、後ろめたい事実を知っているがゆえに、普段は顔を合わせるのも避けるけれど。]

痛くは、無いんだ。

[ついつい視線が行くのは、奴らが「お仕置きしてやった」と語っていた背中。]

(205) 2011/08/05(Fri) 22時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、でも…

[利き腕に片手で申し訳程度に巻いたそれは、既に緩んでいて、

 胸の奥で軋むのはきっと、さっきとは違う痛み。]

(212) 2011/08/05(Fri) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[ルームメイトに頼もうとしても、相手が相手だし。
 迷ううちに鉢合わせるセシルの姿。]

…ランディ、頼むわ。

[どっちにも気まずくて、その場から逃げるように背を向けた。]

(215) 2011/08/05(Fri) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[足音を残して離れていく廊下に、ふわりと漂うのは薔薇の香。

 それはきっと、ランディのほうがもっと濃厚なのだろうけれど。

 行き場を探して、部屋からギターを持ち出し屋上へ。
 先客は、まだいるのだろうか。]

(220) 2011/08/05(Fri) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あれ、開いてる……

[屋上への扉は半開き。
 不思議そうに首を傾げて、ドアを開けた。

 嵐の過ぎ去ったあとの夏の日差しは、白々しいほどに強い。
 渡る風の香りと太陽の眩しさに目を細めて、お気に入りの場所へギターを…]

…何、して……

[雨水に濡れたシャツの背中と、乱れ髪。
 遠慮がちに、ルーカスに声をかけた。]

(231) 2011/08/06(Sat) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あ、いや、こっちこそ…
 音出したら邪魔になるかな?

[寝てる子がいるからと思って、外でと思ったのは本心だけど、
 逃げ出したかったのも、否定できない。]

まだ、昼寝するには早かったんじゃ。
水たまり、乾ききってないのに。

[なんだかその姿が痛々しく見えて、
 どう言ったらいいかわからなかったから、茶化すくらいしか出来なかった。]

(243) 2011/08/06(Sat) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、これは……

[包帯を巻いた腕に手を伸ばされるも、ギターを抱いたままでは制することは出来ず、
 ただピクリと身を固めた。
 触れられそうになっただけで、何かが背筋をぞわりと駆け上がるような、おかしな感覚。]

昨夜…ランディ探してる時に、木に引っ掛けちゃって、ちょっと。

[嘘はついていない、口にしてない事実はいくつもあるけれど。]

何やってんだか…。ディーンじゃあるまいし。
[そういうドジをやらかしそうなルームメイトの事を口にして僅かに笑う。]

(251) 2011/08/06(Sat) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

あ、はい…

[貸せ、と言われて半ば渋々ギターを抱え直し、腕を差し出す。]

多分…。
ランディ、あそこに居たんで。

利き腕にって、案外巻きにくいんすね…

(258) 2011/08/06(Sat) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[腕を診る視線から目をそらす様は、悪戯を咎められる幼子のよう。]

…打ち付けたか、
それとも…アレルギーだったりしたら、やだなぁ。

[そんな単純なものになど見えぬほど、文様は育って蔓を広げていた。
 どす黒く青みがかった鬱血の色で。

 開けた空間だというのに、甘い薔薇の香りは辺りに篭るよう。]

(270) 2011/08/06(Sat) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[気づかない。いや、無意識に気付こうと目を背けていた。
 背中はきっと、もっとひどい事になっている。
 幾度も自分の足元で蹂躙されるさまを見てきた薔薇は、感じる場所を知ってでも居るのか、
 背中から滑り降りた蔦は腰のあたりまで。
 尻に届かぬ程度のギリギリの箇所を愛撫するかのように這い回っている。

 眠るランディの肌に刻まれたものは、もっと鮮やかで扇情的な赤だけれど、この身体に刻まれたものは、青黒くくすんで醜い色だ。]

(274) 2011/08/06(Sat) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

……っぁ!
[強く掴まれれば、思わず身を竦めて漏らす上擦った悲鳴。

 あの頃、そんな声で誘われたらたまらないと、そう言われた声。]

いや、香水は……

[自分から薫るその香りは既に染み付いて自然なくらい。]

大丈夫です、なんでもない。
痛くは、ないから……

(277) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[嬌声にも苦痛にも聞こえるような短い悲鳴は、イアンにも届いてしまっただろうか。

 手当を受けながら、長身の身体は微かに震えていた。]

…えぇ、まぁ……医務室係とは、あんま…仲、良くなくて……

[気まずくて、あんな奴なんてと恨んですらいるのに、
 あのあとアイツらに彼が酷い目に遭わされたのは、まるで自分のせいにも思えてしまっていて。

 胸の中に大事に育てていて踏み躙られた思いの蕾は、まだ潰れたまま胸の中に残っているのか。]

(288) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[触れ合うのは、得意じゃない。

 全てが下心混じりに思えてしまうから。
 心配も、好意も、結局最後は下卑た欲望につながるのだろうと疑ってしまう。

 だって自分も、心なく欲情する穢らわしい生き物だと思えるから。]

(290) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【独】 ランタン職人 ヴェスパタイン

のっくすwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

(-70) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…どうせ、こいつも……
[ポツリと心から零れる、歪んだ疑念。

 何処か遠くで、快楽に流される嬌声を感じれば、
 やはり人という愚かな生き物は、結局そこに行き着くのだとしか思えなかった。]

(*15) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…悪い。
手間かけさせちゃってすまんね、イアン。

[古いギターを大事そうに抱えたまま、片腕をルーカスに掴まれている。

 そういえばこれを気に入ったのか、幾度かイアンに被写体になることを頼まれたのだったか。
 ギターを抱えてざらついた声で歌ったのは、花散る季節か、天の川の下か。]

(299) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[あの時、見渡すかぎりの花を咲かせようと歌った声は、
 きっと庭の木々たちも聞いていた。

 解いて巻き直すと言われて、身を縮めたまま殊勝にうなづく。
 その所作も表情もきっと、そういう行為の時のものに似ている。]

(301) 2011/08/06(Sat) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[甘い愛の言葉など信じてはいないから、
 幾度か縋って共にした欲情を処理するだけの行為は、
 ただ酷く壊してくれとそれだけを望んで、強請った。]

…へい、き……

[弱々しくそう漏らしても、傷痕撫でる手には思わずぴくんと身体が跳ねる。]

(314) 2011/08/06(Sat) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[捕まえるように捕らえる手のひらや、じくりと滲み入るような痛みは、
 きっと優しい愛撫より、ずっとずっと自分を煽ってしまう。

 虐めなどという言葉では括れぬような行為を、
 その中の快楽を探り当てて縋ることでやり過ごしてきたのだから。

 顔を上げてイアンを見た瞳は、僅かに潤んでいたか。]

(322) 2011/08/06(Sat) 02時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…いえ、今は……

[こちらは気まずそうにしていても、いつものように別け隔てなく接してくれていた先輩。
 愛だの恋だのという口実を振りかざすでもなく、そういう仲になったことを意識させもせず、
 割りきって重ねるだけの行為は、お互い気楽ではあった。

 肌に痕を残しても、どうやら心には残っていないと知ってからは、少し寂しく思うこともあったけれど。]

大丈夫、だから。

[胸の奥、心臓を絞め上げ棘穿つどす黒い荊棘。
 溜息をひとつ零して、ギターを抱え直す。]

ありがとう、ございました。
[手当に感謝するように、頭を下げる。]

(326) 2011/08/06(Sat) 02時半頃

ヴェスパタインは、熱帯びたため息を、ひとつ。**

2011/08/06(Sat) 02時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…えぇ、いつもすみません。

[どうしても寝付けぬ夜が幾夜も続いた時だけ、最後の手段として縋る先輩。
 同じ部屋で眠る相手には、そんなことなど相談できなくて。

 所詮、処理しきれぬものを何とかするだけの道具としての関係でしかない。
 それでも、そんなことをさせてしまっているという引け目はあったから、
 相手もいい思いをしていると言っても、やはり気まずくはあった。

 幼さ残る下級生が口にした恋という言葉に、深い色の瞳を瞬いた。
 誰かと居たという話に、誰のはけ口にでもなるルーカスならばありうることだろうと、それだけは納得が行く。]

(338) 2011/08/06(Sat) 09時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン


 …恋なんて。
 

[そんな淡い想いを抱いていたのは、この下級生よりもっと幼い頃。
 そんなものに惑わされなければ、あんなことには…] 

 慎重になることだ。
 一刻の思いにのぼせると、目が曇る。

 …うっかり無防備なところを、食い物にされても知らんぞ。
[思いなどいつかは裏切られる。
 そう思い込んでいるから。
 忠告めいた言葉を残して、屋上を離れようとした。]

(339) 2011/08/06(Sat) 09時頃

ランタン職人 ヴェスパタインは、メモを貼った。

2011/08/06(Sat) 09時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…何?

[呼び止められて、ふわりと振り向く。
風に揺れる長い髪と、香る甘い薔薇の罠。
散り落ちて黒ずみ朽ちた花弁の色で、訝しげにイアンを見つめた。]

(344) 2011/08/06(Sat) 09時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

─ 風渡る晴天の屋上 ─

[ザ…と音立てて流れる、嵐の名残りの強い風。
色褪せて艶の無い銀髪が靡き、阻むように表情を隠す。]

…平気だ。

[弱みを見せたくはない。つけ込まれるのが怖いから。
利害の一致だけで関係を持ってる相手の前だったから、うっかり油断してしまっていた。

目を合わせぬまま冷淡に告げて、錆び付いたドアへてをかけた。]

(385) 2011/08/06(Sat) 15時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[キシリと胸の奥、蔦は育ち侵食は留まらぬ。

 シャッター音に、僅か目を見開いた。]

何を、撮って……

[流れる風と、そのコンマ数秒の時が、切り取られてフィルムに焼き付けられる。

 ゆっくりと染み渡るは、薔薇の甘い毒。]

(391) 2011/08/06(Sat) 18時頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…おい、薔薇の精。

お前…一体何を…

[日常が狂っていく。
 寮内に満ちるのは、妖しく誘うような薔薇の香りと…

 おかしい、何かがおかしい。
 このまま流されてしまえばきっと…]

あぁ、でも…それもきっと…

[楽しいことに違いない。
 染み込んだ甘い毒はそんな思いを胸の中に注ぎ込む。]

(*20) 2011/08/06(Sat) 20時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…イアン……?

[こめかみを押さえて目を閉じる姿に、不思議そうに問いかける。
 屋上の強い日差しにやられたのだろうか?

 そういえば自分も、少しふらふらしているような。]

暑いなら、日陰か…中へ行ったほうが。
俺も少し…陽射しに当てられたかも……

[気づかない、肌の下で薔薇の呪いが侵食を続けていることに。
 中庭の無残に折れた薔薇の木へと、精気は砂時計の砂のように流出していく。

 腕に刻まれた傷からは、肩へとその蔦を伸ばす荊棘。
 既にその先は、鎖骨を通って首筋へと…]

(393) 2011/08/06(Sat) 20時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[錆びついたドアをギイと引き開け、階段へ。

 先輩の姿を見れば、軽く会釈した。]

あぁ、フィリパさん。
…ちょっと外で弾いてたんだけど、陽射し強くて…

[血色の失せた顔。
 体調崩すのは珍しいことじゃないけれど。

 ギターを抱えたままひと声かけて、階段を降りていく。]

(395) 2011/08/06(Sat) 20時半頃

ランタン職人 ヴェスパタインは、メモを貼った。

2011/08/06(Sat) 21時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[心配するフィリパの言葉に頷き、頼りなげな足取りで階段を降りる。
 彼の差し出した手は、揺れた長い髪を梳くように触れた。

 喰い尽くされる。身も心も薔薇の木の蔓に。
 呪縛の蔦はどす黒く染まって…]

(403) 2011/08/06(Sat) 22時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…ぁ。

[此方を呼ぶ、ルームメイトの声。
 平気だと手で制しようとして…

 息を呑む。
 包帯を巻いた傷から手首へ、指先へと向かってしゅるりと伸びるかのように一気に広がるどす黒い痣。

 愕然とそれを見つめて、指先は震えた。]

(406) 2011/08/06(Sat) 22時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[自分の指先と、自分を呼ぶルームメイトと。
 それを見比べたのは僅かな時間。]


…く、っ!!
[振り払うようにして逃げ出す。

 わからない、けれど…
 巻き込みたくないと思ったのと、

 自分には、心配される価値なんてない、と。

 崩れそうになる狼狽えた足取りは、中庭の方を目指した。]

(412) 2011/08/06(Sat) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[抱えたままだったギターは、中庭に出てすぐのベンチへと置き、
 息を切らし辿り着くのは、花園の奥。

 荒れ果てていたけれど、見覚えのある場所。
 昼の光の中ではこんなに緑が深く鮮やかなのだと、
 頭の片隅でそんなことを思いながら、
 身を折り、肩で息をする。]

(417) 2011/08/06(Sat) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

……ハハ………

[震えながら、手の甲へ広がりゆく呪いの紋様を見る。
 これが自分に相応しい報いなのか。

 引きつった頬からは、弱々しい自嘲の笑いしかこぼれない。

 追いかけてきた人の気配へ振り向いたときには、首筋を這い上った蔦は頬から右目にまで。]

(419) 2011/08/06(Sat) 23時頃

【赤】 ランタン職人 ヴェスパタイン

……く、

[ギリリと内側を絞め上げるような痛みに、思わず歯を食いしばる。

 あぁ、こんな苦痛にさえ、魂は甘美さすら感じているのだ。]

(*22) 2011/08/06(Sat) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…何で………

[廊下で逢った、ディーンもヤニクも…
 何故そんな目で自分を見るのだろう。

 思いなんて信じない。恋なんて信じない。
 どちらにも、下心が含まれているんだから。]

(424) 2011/08/06(Sat) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

く、……来るな…ッ!!

[手負いの獣のように怯えて、待てとかけられた声へ威嚇する。
 右目にまで侵食した蔦を、隠すように手のひらで覆う。]

来ないでくれ、頼むから…
これ以上、広げるわけには……

[けれどそれは手遅れだと、もう既に種は蒔かれてしまった。
 自分を喰い尽くせば、次に芽吹くのは……]

(427) 2011/08/06(Sat) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[この場所は、月光の下の色しか知らなかった。
 毎夜此処へ呼ばれて来たのは、強要されて怖かったからだけじゃない。

 本当は自分でも判っている。
 感情を魂を裏切った肉体は、確かに此処での悪夢を求めていたのだと。

 ヤニクの姿が見えて、目を伏せて俯いた。]

(430) 2011/08/06(Sat) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[犯した過ちは、忘れても消えることはない。

 明日の事なら、今夜の事なら、いくらでも覆せたけれど。

 昨夜の過ちは、もう覆せない。]


……ッ!!
[胸の奥をギリリと絞めつける、毒帯びた呪いの荊棘。
 思わず胸を押さえて歯を食いしばった。

 荒くなる呼吸は、時折漏れる上擦った呻きは、
 きっと、行為の時のものにとても似ている。
 
 屈辱も苦痛もどこか甘美と思えるほど、歪んだ魂はどす黒い蔦の色。
 ランディの無邪気で愚かな憧れのような、鮮やかな赤い色とは似ても似つかぬ。]

(440) 2011/08/07(Sun) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…触る、なッ!

[頬触れる褐色の指。
 その感触に背筋が粟立ち、ぴくんと身を竦ませる。]

近寄るな。関わるな。
…お前には、関係ない……ッ!!
[幾度も拒絶するように頭を振って、肩で大きく息をする。]

(444) 2011/08/07(Sun) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[此方を見ているディーンの視線に気づき、
 表情は見せたこともないような情けない感じに歪む。

 見るなと訴えるように顔を背けて目を閉じた。]

(446) 2011/08/07(Sun) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[傷つき歪んだ魂は、差し伸べられる手のどちらにも縋れない。

 疑ってしまう。
 その優しさの向こうに、何かが潜んでいる気がして恐ろしいから。

 閉ざそうとする心を、覆い隠すように埋め尽くす荊棘の蔦。
 変質させてしまったのは、きっと醜い自分の心。]

(448) 2011/08/07(Sun) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

………ぅ、っ

[びくんと身を震わせ、蔦模様に彩られた白い喉が反りかえる。
 力を失い、崩れ落ちる身体。

 魂は囚われ、深い深い眠りへ…]

(455) 2011/08/07(Sun) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[折れて萎れかけていた薔薇の木が、少し葉の艶を取り戻したのに、
 気づいたものは居るだろうか。]

(463) 2011/08/07(Sun) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[ディーンの腕の中、力無く収まる肉体はもう目を開けない。
 心臓だけはまだ、弱々しく鼓動を刻んでいる。]

(467) 2011/08/07(Sun) 00時半頃

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