63 とある生徒会長の憂鬱
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― グラウンド ―
…っ、あははははは、何これお腹痛いんだけどぉ
[彼女が特等席から見上げる巨大スクリーンにでかでかと映し出された >>2:441 の光景。 いくつかに画面がわかれて映し出されている巨大スクリーンだが、今はそのスクリーンに写されているのはまさのその光景だけなのであった。 そのあまりにもシュールな光景を目の前にして、グラウンド中がしん…、と静まり返る中で、彼女の笑い声だけが響いている。
それでも、ロビンとサイラスが保健室送り、すなわち戦闘不能と判断すれば、保健委員会の委員たちに彼らを運ばせようと指示を出そうとした。 その瞬間、イヤホンから聞こえてきた声には、僅かにぴくりと頬を動かすのみ。]
(@0) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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あー、そういえば気になってた事があるんだった。
[長い銀糸を左右に揺らしながら、彼女は保健室へと向かってた。 勿論、まず最初に失格となってきた部長二人をねぎらう為であったのだが(どの様にねぎらうのかはまた別の話である)、彼女が気にするのはバッジの行方。
サイラスがマーゴにバッジを託すところは、見えた。 けれど、ロビンのバッジは―――…?
もし、彼女の予想通りだとしたら…。]
っ、ふふふふふっ、ほんと、笑う・・・っ
[イヤホンから聞こえてきた彼の、仲間に向けた最後の言葉を思い出せば、笑いが止まらない。]
(@1) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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― 保健室 ―
バァン―――!!!
[勢いよく扉を開ければ、中でロビンとサイラスの手当てに当たっていたスティーブンが青い表情でこちらを見てきた。]
『ヨ、ヨーランダ君、一体何用…?』
[今体育館から運び込まれてきたこの二人の状態は、とてもひどいもので校医の彼としては一刻も早く手当てしてやりたかった事もあったのかもしれないが。 何より、彼女にはとある秘密を握られていたのだった。
つまり、何か言われても逆らえない。]
(@2) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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先生、こんにちは〜! ちょっと、ロビンに用があるんだけどぉ…
[三日月眼で笑いながら近づいてくる彼女の姿は、まさに魔女そのもの。 彼女が半端ない美貌の持ち主なだけに、恐ろしい事この上ないのであった。 全身に紫色のオーラまで纏っているようにすら見えたと、後に彼は語っている。]
『ロビン君!? でも、彼は今とても喋れる状態では…。』
[生徒を必死に守ろうとする彼の努力もむなしく、彼女が彼の耳にぼそぼそと何かを囁くと、彼はその場にへたりと崩れ落ちる。 「うわぁぁぁぁん」と両手を顔にあてながら、なんとも可哀そうな姿だったとか。]
(@3) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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さてさて、どうかな…?
[期待に満ちて、瞳をそれは宝石の様にきらきらと輝かせながら彼が握りしめた拳を(無理やり)開いてゆく。 途中変な音がしたような気がしたけれど、気にしてはならない。 そして、その中から現れたのは――――… ]
やっぱり、ここにあったぁ!
[声高らかにそう叫んだ瞬間から笑いが止まらない。 そしてそのまま意識を失っているロビンを生徒会役員達に担がせると、グラウンドの中央へと運ばせるのだった。 勿論、あれだけ華々しく散った彼が速攻で復活する、その瞬間を、全校生徒の前で晒しものにする為に。 校医のスティーブンは、彼女を止める事も出来ずただ床にへたり込むのみ。]
(@4) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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[保健室を去る間際、運ばれてきたもう一人の部長、サイラスに恐ろしい一言をかけて。]
1人じゃ寂しいだろうから、時々私が遊びに来てあげるからっ!
[果たして彼の意識はあっただろうか。 グラウンドへと帰る道すがら、一人の男と連絡を取りながら。
その男は、新聞部部長、イアン。 またの名を、情報屋《バク・インフォ・ブローカー》、イアンという。 人当たりの良い人柄で知られる彼であったが、その実裏では学校内で起こっている全ての情報を握っている影の権力者として、ヨーランダと太いパイプで繋がっている。]
貴方から貰った情報、最高だったわ。 またよろしくね。
[これ以上ない満面の笑みで、にっこりと笑いながら。**]
(@5) 2011/09/13(Tue) 02時頃
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