241 線路上の雪燕
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/* むむむ……枯れ草っぽい描写にしますか。 丸見えだと不都合がありそうだし。
(-33) 2015/12/02(Wed) 17時半頃
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― 枯れた麦畑 ―
[ ペラジーだけでなく、急停車に憤った三等車両の乗客たちも、三々五々、列車を降り始めた。 珍しい捕り物を直に見ようとしてか、あるいはスポーツの試合感覚でどちらかに声援を送ろうとしてか。
単に新鮮な空気を吸いたくなっただけかもしれない。 手足を伸ばしたい乗客もいただろう。
何名かが興味津々の様子で、ペラジーと同じように、枯れた麦畑の中を進んでいる。
鉄道警察隊員たちは逃げる獣にしか注意を向けていない。 いや、最初から想定していなかったのだろう。 乗客が自分たちの後を追ってくるとは。]
(51) 2015/12/02(Wed) 17時半頃
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[ 歩くたびに足元からざく、ざくと音がする。 霜を踏みつけているのだ。
刈り取られないまま放棄された畑なのだろうか。 枯れた麦がそれぞれ勝手な方向に倒れているさまは寒々しく、どこか悲しい雰囲気すら漂わせている。
ペラジーは鉄道警察隊員たちの声を頼りに進む。 自分に何ができるかはわからない。 何かをしたいわけでもない。
ただ…………、
せめて、見届けたいのだ。]
(52) 2015/12/02(Wed) 18時頃
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[ ラシード王子の代わりに?
いや――王子の死の瞬間を、 見届けられなかった、その代わりに………?
ペラジーにもわからなかった。 感情と記憶がぐるぐると脳裏を駆け巡っている。
冷静な思考も、 明晰な判断も、
できるような心理状態ではない。 それだけは、わかっていたけれども。]
(53) 2015/12/02(Wed) 18時頃
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[ 幼い子どもに見えた。 顔立ちや体格だけではなく、サラグニッド駅のホームでペラジーを見つめ返したときの怯えよう>>0:33が演技とは思えず、世慣れていない雰囲気がしたのだ。
誰かに教わったことを必死で守っているような雰囲気が。]
だから、子どもだと………。
[ ペラジーはつぶやいて、痛ましげな視線を麦畑の先へ向ける。 それは記憶の中の亡き主人へ向けた眼差しでもあった。]
(54) 2015/12/02(Wed) 18時頃
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きみは、どこへ行きたかったのですか……?
(55) 2015/12/02(Wed) 18時頃
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[ ラシード王子が故国アイラをひたすら思い焦がれたように、彼もまた、暖かな南の地スウェルグへの憧れを持ったのだろうか?]
そこでなら、生きていけると考えた………?
(56) 2015/12/02(Wed) 18時半頃
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[ 銃声が響いた。 わずかな感覚を置いて数発。
ペラジーは足を速めた。
満月に照らされた麦畑の中で、白いコートのフードを被ったペラジーの姿はそれなりに目立っているだろう。 歩兵銃を構えていた鉄道警察隊員のひとりが気づいたらしく、苛立った声を上げる。
ペラジーは左手を軽く振って相手を制した。 かつてラシードがそうしていたように。]
(57) 2015/12/02(Wed) 18時半頃
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[ 成金でも、他人に何かを命じることはできる。 だが、彼らは黙っていることができない。 事細かに説明しなければ、誰もその命を理解できないからだ。
ラシードは違った。 彼には説明する必要がなかったのだ。 意を汲み取ったペラジーが先へ先へと動くから。
本物の貴人には、生まれながらにそういう立場の者が用意されている。 だから、過剰な言葉は必要ない。 ときには身振りだけで相手を動かせる。]
(58) 2015/12/02(Wed) 18時半頃
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[ ああ、そうか、とペラジーは納得した。 もしルーカスが同行していれば、彼の顔に視線を走らせたかもしれない。
身なりのよいルーカスに感じていた違和感はそれだった。 従者を付けられて成長した者の態度には見えなかったのだ。 もちろん、家庭教育の違いはあるだろうけれども……。]
(59) 2015/12/02(Wed) 19時頃
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[ サクラコの国の身分制度がどうなっているのかは知らない。
だが、彼女の無防備さや天真爛漫さ―― 「幼い頃から木登りは得意でしてよ」>>3:74 と言い出すような、ある種非常識な面――は、トラブルの解決をお付きの者に任せっきりで育ってきたことに起因するのだろう。
ルーカスにはそれが感じられなかったな、とペラジーは思う。
ペラジーの知りえない家訓や伝統のある家柄かもしれないし、スウェルグで楽団付きの赤絨毯が待っているような身分ならば面白いけれども。]
(60) 2015/12/02(Wed) 19時頃
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[ 麦畑の先で、また複数の銃声がした。 枯れた麦を踏み荒らしながら激しく動いているのは、鉄道警察隊員か、それともあの獣か。
怒号にも似た命令語が飛び交う。
人狼が、もし狼以上の能力を持っているならば………、 5人という人数は頼りないかもしれない。
ペラジーは周囲を見渡す。 同行者がいれば、視線を合わせて頷き合ったかもしれない。]**
(61) 2015/12/02(Wed) 19時頃
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/* 21回 残138pt 本日も劇場ですね。
止めを刺したい人はいるのかな?
(-34) 2015/12/02(Wed) 19時半頃
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/* ルーカスさん、サイラスさんも何か事情がありそうですが。 顔出し時間的に今夜は回せなさそう?
(-35) 2015/12/02(Wed) 19時半頃
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/* ペラジーが人狼に襲い掛かられる→誰かが助けてくれる、という展開だと盛り上がりそうなのですが……。 時間的に厳しいかなあ。
(-36) 2015/12/02(Wed) 19時半頃
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/* ペラジーが生き急いでいる!!!!! しかし櫻子は箱を取り返せない!!!!!!
(-37) 2015/12/02(Wed) 19時半頃
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[ 複数の、霜柱を踏みしめる音がこちらへ迫ってくる。 枯れた麦をかき分けているのだろう、がさがさという音も激しい。
隊員の名を呼ぶ鋭い声がする。 同時に唸り声と、短い悲鳴。 近くで揉み合っているのだろうか、枯れた麦を倒す激しい音が、移動しながらしばらく続いた。
ペラジーは丸腰だ。 緊張しつつ、周囲を見渡すことしかできない。
同行者は武器を持っているのだろうか。]**
(62) 2015/12/02(Wed) 19時半頃
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[ 月明かりの下、すべてが白っぽく見える枯れた麦畑の中で、その痕跡は酷く目立った。
直感的に]
血だ、
[ と見取って、ペラジーは振り向く。 同行者がいれば、何か反応しただろうか。]
怪我をしている……? ……それとも、
[ 誰かをその牙や爪で倒したのだろうか、という言葉をペラジーは飲み込んだ。]
(63) 2015/12/02(Wed) 20時頃
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[ それは突然現れた。 枯れた麦を倒しながら、荒い息遣いを隠そうともせず。
四つ足の獣。 犬に似た、けれども圧倒的に大きなその姿は、
――狼。
姿は違えど、赤茶色の乱れた毛並みは、確かにあの少年の髪に似ていた。
同時にペラジーは、狼の片方の後ろ足が血塗れなのを見取る。 列車の中でも、この麦畑でも、何度か銃声が響いていた。 1発、いや、もっと当たったのだろう。 腹の白い毛も血で汚れているようだった。
そして、口の周りも真っ赤だ。 たった今、誰かをその牙で倒した証拠に。]**
(64) 2015/12/02(Wed) 20時頃
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うん、それは良かった。
[大丈夫と答える、蜂蜜の少女>>28に頷いて。 赤毛の少女――どうやらキャロライナというらしい――はどうかと、視線を向けて]
……、化け物?
[外から響く声に、眉根を寄せる。何かの比喩だろうか? 鉄道警察の隊員たちの怒号に混じって、銃声さえ聞こえる]
捕り物のようだね……背負っていた小銃は、このためか。
[なんとも、物騒な。口のなかで、呟いたころ。
幾人かの集団が、ラウンジを抜けていって。 うち一人が、蜂蜜の少女になにかを手渡した>>49]
(65) 2015/12/02(Wed) 20時半頃
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トヨタは、ペラジーという名は知らなかったが、雪燕で最初にすれ違った相手だとは判った。
2015/12/02(Wed) 20時半頃
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おい、いったい何を……、 なにをそんなに急いで――君、何か知っているのか?
[問いかけたが、白フードの青年に自分にまで言葉を返す余裕はないようだ。 青年が蜂蜜の少女に押し付けた箱に、怪訝な視線を向ける以上のことをする余裕はなかった。 かれと一緒にラウンジ車に入り、駆け抜けるか残るかした人間のなかに、他に見知った顔もあったから]
(66) 2015/12/02(Wed) 20時半頃
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[雪燕は停まっている。 停まっているのだ。もうよろめくこともカップを支える必要もない。
だとしたら、ちょっと前に聞こえた、あの、音は、なんだったんだろう。 遠くから聞こえた音は、今思えば、叫び声というよりは、そう、吠え声のようであった。 甲高く、寒空の下で白い息を吐きだして。 通常運転の雪燕のように。だけど軽快さはなく]
(67) 2015/12/02(Wed) 21時頃
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…………よかった。
今の、……うん、……小さかったよね、ずいぶんと。
[だから、探されてたあの男の子かもしれないと思ったって何らおかしくはない。>>21 でも、夕方に見かけた時は、あんなに速くはなかった]
だ……だいじょうぶ。
なんなんだろね、びっくりだよ。
[シェリーと黒い髪の男の人、ふたりに順繰りに笑いかける。おそるおそる、といった風に。>>21>>28]
(68) 2015/12/02(Wed) 21時頃
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[言葉にすれば急に列車が停まった、それだけ。 だけどそれは“普通でないこと”、だから。
誰もかれもが原因を探そうとするだろう。 ほらもう、誰かがラウンジを出ようとしている。 行き先は前の方。車掌に事情を訊くつもりか。
けれど風に乗って、外から聞こえてきた声が、その人の動きすらも停める。>>30>>31>>32]
とり、もの…… あの子を追っかけて、捕まえちゃうの?
[日常とはあまりにかけ離れた言葉が黒い髪の男の人の口から飛び出して。>>65 だからすっごく目を丸くしてしまう]
(69) 2015/12/02(Wed) 21時頃
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……たぶん、そうなるだろうね。
[赤毛の方の少女の問い>>69に、そう嘘を吐いた。 どの子かは知らないけれど、見知りなのだろうと。
――少女にはそれと判らないのかもしれないが、既に、銃声が響いている。 あの隊員たちが、穏便に捕まえるつもりだとは、思えなかった]
(70) 2015/12/02(Wed) 21時頃
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/* 「背景」が村建て発言の抽出ですね。 「舞台」は何でしょう? この国の機能がわからなくて……。
(-38) 2015/12/02(Wed) 21時半頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2015/12/02(Wed) 21時半頃
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大丈夫、ですわ……。
[>>42ルーカスにそう答えるのがやっとであった。 足がすっかり竦んでしまっている。 ラウンジ車にやって来ると、 見知った顔がいくつか見えただろうか]
キャロ、お怪我はありませんの?
[人参色の髪の少女>>69を見つけると。 元気な様子にほっと胸を撫で下ろしつつ、笑いかけた]
先程のブレーキは凄かったですわね……。 危うく倒れて怪我をしてしまうところでしたわ。
[現実離れしたふわふわした気持ちが、やっと落ち着いてくる。 先程見た光景も、すべて夢だったのではないかとすら思う]
(71) 2015/12/02(Wed) 21時半頃
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……あら、九重様。
[キャロライナの隣にいた九重の顔>>70を見ると、首を傾げる。 ちょこん、と。背伸ばしして。 彼の頭に手を伸ばそうとするだろうか]
額の近くが少し赤くなってらっしゃるような……?
[先程の緊急停車のときにぶつけましたの?、と。 心配そうな声を出すだろう。 まさかそれが鉄道警察にやられた>>3:77ものだとは気付かない]
(72) 2015/12/02(Wed) 21時半頃
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/* 「 体長128cm、高さは90cm程度 右足を貫かれ、赤い足跡を残しながら やや曲がり気味に走ります」 はすごく大きいです。
ダイアウルフなのでしょうか。 人間で8歳程度>>3:#2だと、犬なら生後4〜5か月くらい? 成獣のサイズが気になります。
(-39) 2015/12/02(Wed) 21時半頃
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