270 食人村忌譚
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[衣擦れの音が響く]
(66) 2017/11/21(Tue) 22時頃
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ねえ、ミナカタさん。
[祓所にて一糸纏わぬ姿になった私は 頬を紅潮させ、惜しげもなく己の双丘を晒した]
お清めの時は どうか昔のように“ゆり”と呼んでください。
[巫女になる前のように、と。 いつものようにお願いをして そっとミナカタに体重を預けた]
(67) 2017/11/21(Tue) 22時頃
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優しく、優しくしてくださいね。>>61
[甘える私のその言葉が いつぞやの夜と同じであったことなど 私が知りようはずもなかった**]
(68) 2017/11/21(Tue) 22時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/21(Tue) 22時頃
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− 回想・男になった夜 −
[熊を倒した女傑の話は その後もひらひらと尾鰭に胸鰭付けて 村の中を泳ぎ回っていた>>60
江津子さんの武勇伝はそれより前に既に広まっていた。 毛の生えたばかりのガキの俺でも勇ましい話に 興奮したものだ。 何処か外の物語の戦争の英雄よりも、身近の英雄。
当時も同い年だったり、妙齢の女性はいたが 先代が取り持ってやろうと言われて請うた相手は やはり江津子さんだった。
先代との2人暮らしは寂しくはなかったし、 家族同様の村人たちも親切だったが 何処か母親を求めていたのかもしれない]
(69) 2017/11/21(Tue) 22時頃
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[その夜見せた江津子さんは 村の男たちが股間を押さえて身を縮ませた話なんて 嘘だとしか思えないくらい淑やかで>>61 月夜に浮かぶ肌は歳を感じさせず。 胸に掲げた南天の赤さと可憐さが 無垢ささえ表現している気がした。 そして何度も何度も繰り返す耳元での睦言よりも 優しい子守歌の様な導き>>61に 急く心と身体を抑え込むのに必死だった]
江津子さん、ありがとうございました。 江津子さんみたいに強い人でも柔らかくてびっくりした。
もし江津子さん食べていいなら、 胎を食べてみたいくらい。
[男なら母の胎に還りたいと望むのは本能なのだろうか。 そんなことは残念ながら学も詩的な才能もないから 永遠に知らぬままだが、思わず口にするくらいは 江津子さんに惚れていたガキがしばらくいた*]
(70) 2017/11/21(Tue) 22時頃
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カラカラカラ.....
[季節外れの風車が回り、家のあちこちから冷たい隙間風が屋敷を揺らして音を鳴らす。 燻んだ屋敷に荒れた屋根は今も焼け跡がところどころ目立って降る雨を凌ぐこともない。 志乃の家は去年火事にあった。 火の不始末による大きな火事は一緒に住む幼い弟、そして母の命を奪った。必死の消化で私だけが生き残ったものの腕と身体には今も大きな火傷の痕が残る。今は村人に貰ったボロの布団で寒さを凌ぎ、誰もいなくなった屋敷の修復作業をしながら一人ここで遺された家を護る]
(71) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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− 現在・神社にて −
[耳元で囁くだけで、いや囁く前から溢れているものが あったのだろう。 差し入れた指に絡む熱とぬるりとした感触>>63 変わる表情と吐息に目を細めてこれ見よがしに 濡れた指を自らの舌で舐め清めた]
ありがとうございます。
[清めの場所へと向かいながら、隣のゆり様の 体温が上がっていくのが寄り添う身だからこそ判る。
昔まだ「ゆりちゃん」「ゆり」と呼んでいた頃]
(72) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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石動さん? 嗚呼、あの人がゆりのお父さんになるんだ。
[この村で母親は兎も角、父親が特定出来るのは珍しい。 何かにつけ、そんな事を言っていた彼女の母親>>65を ぼんやり覚えていた。 ゆり様と石動さんが似ているかと言われても 足の悪い錠と石動さんが実の兄弟かと 言われるのと同じくらい判別は難しい。
この村の人間は多少なりとも 家族であると育てられた俺としては 何を拘る必要があるのかという程度だ。
それよりも母の乳房と胎を食べる姿>>2>>3>>4の方が 羨ましかったと言う印象が強い]
(73) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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ん? 昔と変わらず綺麗だね、ゆり。
[そんな記憶を引き戻す衣擦れの音とゆり様の願い>>67 解けた布の下にある肌は陽の下でも肌理細やかで 滑らかで宿った赤みに喉が渇く。
身体に重なる柔らかな重さに微笑んで 嘗ての様に呼び捨てた]
(74) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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ゆり……綺麗だ。
[甘える声に誘われるまま伸びた手は黒髪を撫で、 懐かしさを思い起こさせる言葉>>68が 呪いの様に俺の胸に染み渡る]
ゆりを傷付ける様な事はしないよ。
[そう囁いて、食い千切るかわりに喉元へ。 鎖骨へ乳房へ、先端へ。 優しく唇を押し付けて花咲かせ。 寂しそうに涙零した蜜壺に今度は指ではなく 舌を差し込み、血の代わりに淫液を啜り。 花の芯も花弁も十分を通り越してゆりの 我慢を超えるまで舌と指で愛おしむ。
俺への奉仕もしてくれると言うなら喜んで。
身を清めるまでどれだけ時間が掛るかはその時々*]
(75) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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[トンテンカンとリズムカルな音が村に響く とある民家の屋根の上、音源である男は最後にトン!と小粋の良い音を響かせると、大きく伸びをして] よっし、修理完了!お待たせ。これで雨漏りはバッチリさ
[屋根から降りて家主に声をかける]
良いって良いって。困った時はお互い様だ 桑とか、鎌とかの手入れはどうだい? なんか壊れた時はまた声かけてくれよな
[軽い世間話を交わした後、大きな道具箱を担ぐと民家を後にする 農具の手入れや簡単な大工仕事 それが、生まれつき器用な方だった男の生業である]
(76) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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[物心ついた頃には、産みの母は既に亡かった。 育ての親から聞いた話によると、初めて口にした人の肉は、ハハノモノだったらしい。 イスルギのことは、兄として、様々な意味で慕っているが、血縁があるかどうかは定かではない。 そんな些事を気にするものなど、この村には、おそらくいないだろうけれど。]
はぁ、はぁ……。
[足の痛みで、腕に力が込めきれない。 平坦な道であるならともかく、砂利の多い畦道とあっては、一苦労だ。]
おーい、誰かー!
[そんな時は、誰でもいい、人を探す。 自宅か兄のもと、もしくはミナカタの家まで、椅子を押してくれないかと。]
(77) 2017/11/21(Tue) 22時半頃
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[その昔、まだ若造だった頃。]
『これは貴方の子』
[膨らんだ腹を撫でながら女は微笑んで囁いた。 女は巫女だから己以外の男とも肌を合わせ交わり精を受けていたはず。 だからその腹の中の子の種が誰かなんて分かるはずもない。
しかしその言葉を否定する事もなく受け入れた。 父になる喜びがあったかと問われれば否ではあったけども。
そっと膨れた腹に触れた。 この中で命が育まれている事が不思議でならない。 そしてもっと不思議だったのは。]
きっといい巫女になるね、だって僕と君の子だ。
[その子が女であると無意識の内に理解していた事だ**]
(78) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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はあ……
お米……食べたい……
[元々裕福な家でもない。 包んだ火は生き残った志乃に致命的な影響をのこした。
家財のほとんど、蓄えを、火は燃やし、 命一つだけがこの身に残ったとは言え火傷に苦しめられた身体で何が出来ようか。 今年1年は働くことが出来なかった志乃は、少ない施しを切り詰めて命を繋ぎ、極貧の極みの中、施しが欲しくて今日も家々を巡る]
(79) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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[授業を終えての帰り道。 結局行く先を決めきれぬまま、のんびりと歩いていた処 人の声に足を止めた>>77]
……錠さん?
[音のした方へと歩みを向ける。 紙の束を詰めた四角い鞄を手にしているから 学校帰りと知れようか]
(80) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2017/11/21(Tue) 23時頃
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[ふと。娘は交互にしていた足を同時にぐいと上げ、ぱたり、そのまま一緒に下ろした。上向きがちだった視線を、今度は顔ごと、上背ごと、前方に傾ける。 上り来た、その姿を見る]
いる!
[さくちゃん、そう気安く呼ぶ、娘と同じ頃合いの姿。容を、娘はやはり親しく呼んだ。 娘は大概の相手、大概の場合に、人懐こく対するものだったが。長らく世話を焼いてくれた、彼女は、特にそう接する相手の――娘が述べる曰く、「大好き」の―― 一人だった]
うん、あのね、私ね、
[元気のなさを問う、その声に娘は答えようとして、隣に腰掛ける容、その手が伸びる様を、伸びる先を、首を傾けてじーっと見つめた]
(81) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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[車輪を押すことを放棄して、痛む膝をさすっていれば、どこからか救いの声>>80が聞こえてきた。 この村の人々は、本当にやさしくて良い人ばかりだ。]
あー、すすむくーん。 いいところにー。
[学校の帰りらしい彼に手を振り、こっちへ来てくれと軽く招く。]
いい天気だからと散歩に出たはいいんだけど、膝がひどく病んできてねー。 悪いんだけど、うちまでちょっと押してってくれないかなぁ。
あとついでに、途中で飛ばされた膝掛なんかも拾ってくれると助かるよ。
[膝が痛み始めた一因は、道の途中で、膝掛を風に奪われたこと。 ひとりでは拾い上げることも叶わず、飛ばされるままにしてしまったそれは、運が良ければ帰路のどこかにあるはず、なのだが。]
(82) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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送ってくれたら、なんか礼はするからさぁ。 忙しいかもしれないけど、頼むよ。
[パンと音を立てて手を合わせる。 言ったところで、出来る礼など、たいしたものではないのだが。*]
(83) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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[この村の住人のほとんどは、生涯を村から出ることなく終える。
生まれ落ちる時、母から命を分かつのも、 一生を終える時、命を幾つにも分けるのも、 銀に鈍く光る刃物が必要だった。
一人の人間の中で澱むに任せた脂を潜り抜ける後者は、 特に手入れが必要で、けれどそればかりを生業として引き継いでいくには、この村の人数は多くはなかった]
(84) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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ん? おーい、シノちゃん。相変わらず大変そうだな この握り飯でよければ、1つ食うかい?
[一仕事終えて家に帰る道すがら、赤い着物の少女を見つけ>>79 先ほどの報酬にもらったおにぎりを差し出してみる 不幸な身柄の彼女をつい気遣ってしまうのは、自身の初めての相手だった故か]
(85) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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/* 『優しく、優しくしてくださいね。』>>68
ゆりさん、それイイ! やっぱり魔法も呪いも重ねがけ、ですよね☆ 好物でがんす
拾っていただけて感謝をば!
(-9) 2017/11/21(Tue) 23時頃
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抜荷 錠は、メモを貼った。
2017/11/21(Tue) 23時頃
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[稲を刈り、藁を縛る。 足元に放り出した鎌の柄がささくれていた。 手ぬぐいを巻き付けた掌ですら、ちくちくと痛むそれを、しかし厭うことなく使い続けている。 道具自体に愛着があるわけではない。 ただ、その刃に意味があった。
頼まれれば、あるいは役目として研ぐことはいくらでもした。 けれど、たとえば壊れたからと農具を丸ごと渡されても、農業を生業とするこの男が返すのは、刃ばかりが見事に研がれた、がらくたにも見えるもの]
(86) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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/* そしてミナカタさんのお返事も、嬉しいですねー。
『もし江津子さん食べていいなら、 胎を食べてみたいくらい。』>>70
うーん……ここは、イーヨー! って言いたいところだけど。 いや、うん……もっと広がりが出そうな返しはナイダロウカ……
(-10) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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/* おぉ……! 鬼丞さん稼業仲間っぽい?
てなこと言ってないで、なんか書こう
(-11) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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―砂利道― [近づいていくと、何時もの椅子へ座った錠が見える。 >>82招かれるままに傍により車輪が壊れていない事を確認する。 砂利道で、手がしびれてしまったのか それとも――と思っていれば、説明もついて来た。 痛みで力が入らないのなら、押してゆくのが良いだろうと 良い音を立てて手を合わせた彼に一つ頷いて見せる]
膝……ひざ掛けが無いと冷えます。 見つかるまではこれを。 ついでに鞄を持っていてくださると、なお助かります。
[学生服を上だけ脱いで、鞄と一緒に錠の膝に置いておく。 鞄の重さがあれば、上着も飛んでは行かぬだろう。 両手を空けて貰ってからきょろきょろと周囲を見渡しつつ 車いすを押し始めた]
(87) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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[そして。その手が取り出した物に、言葉に、ぱあっと顔を明るくした。目を僅か見開いて、それから、容の姿を認めた時に次ぐ、二回目の笑顔を満面に浮かべる]
うん! 食べる!
あのね、私、おなかすいてたんだ。 だから、ありがとう! 私、いるのごはん、大好き。 いる、大好き!
[にこにこと、食欲と喜色を露わにしながら。 すぐにその包みを開こうとして、]
?
[手を見比べる、容の仕草を見た。じっと、その手を見、己の手を目の前に掲げて見つめる。仕草を真似るように]
(88) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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午後は予定もなかったので、ご自宅まで送りますよ。 お礼は――そうですね、到着するまでに考えましょうか。
[軽口など混ぜながら、午前中の出来事を話す。 今日教わった授業内容の事、 イスルギが好きだと言っていた部位の事等。
あたたかな陽気のせいで、質問をした後の話>>52はぼんやりとしか残っていないが。 ススム自身は目の周りを食べたことも、心臓を食べた事も、まだ無い。 生きていた証を、感じられる部位、と言われた気がする。 心臓と脳髄はわかるけれど、目の周辺はどういう事だろう。 今になってふと気になった]
錠さんは……人の何が一番おいしかったですか?
[兄弟、という事を知っている。 真実のほどはさておいて、彼の好みはどうなのだろう。 周囲を見渡し、飛んでしまったひざ掛けが無いか確認しつつ ゆるゆると車いすを押してゆく*]
(89) 2017/11/21(Tue) 23時半頃
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