231 獣ノ國 - under the ground -
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[手に入れた施設の地図。 それも、外の世界へと行くための、有用な道具となるはずで。 けれど、ここで明かしてもいいものか。 やっぱり私には判断できない。
息を詰めるような気配>>*3があった、気がした]
(*4) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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― 自室 ―
……はぁ。
[ 何もない真っ白の部屋に、熱の冷めないため息ひとつ。
熱の理由は、ベッドに潜り込む前に 鴉ならぬ鸚哥の行水をきめたからなのか 小さな肩の傷がシャワーでしみたせいなのか 別れ際に貰ったキス>>20のせいなのか 白い肌に咲かせた花が、いまも脳裏で馨るからなのか。
夜の間、彼女に何事も無ければ良いと それだけ願って 僕はシーツの上で丸くなる。]
『ァア、ァア』
[ 小さく啼く兄の声が、閉じた瞼の闇の中で 「ひと」のかたちの背中に変わっていった。]
(31) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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[ ( 兄さん。にいさん。……どこにいるの。)
食堂で、彼女の優しい両親の話>>18を聞きながら 僕も 僕が話せる過去を掘り起こそうとしたけれど 出てくるのは顔の見えないままの 兄の背中と、 反吐が出るような人間達の記憶。
だから僕は せめて彼女の綺麗な過去を守るように そいつらを腹の中に押し込んだんだ。
そんなだったものだから、ほんの少しだけ いつも彼女に感じる憧憬の裏側に、悲しさを浮かべて しょっぱい癖に甘い人参みたいな、 変な顔をしていたと思う。 …………でもね。
( 今度の彼女の「ごはん」は、どんな味だろう )
獲得したつまみ食いのお許し>>19に、 ぱあっと顔を明るくする頃には 僕の抱えた「しょっぱさ」は何処かへ消えていた。]
(32) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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[ 真っ白なシーツの端っこを ベッドマットから引っ張りだして 指の隙間で弄ぶ。 握り返された白い指>>20を 思い出しながら ]
…………ごめんね。
[ ぼそり、ベッドの上に ころがる謝罪。 明日、起きたらやろうとおもっていること。 ―――彼女には、だめだと言ったくせに。
大きな大きな深呼吸。 もぞり、ベッドの上で 部屋の扉へ背を向けて 僕は胸の内にあるものを 隣の部屋から隠すかのように まあるく まあるく 膝を曲げて眠りに落ちる。
とおくて深い 夢の中。 >>24 櫻の上から見えた彼女のくしゃみが 聞こえた気がした。]
(33) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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― 翌朝 第一図書室 ―
[ 彼女へ「おやすみ」と言って 彼女から朝の挨拶を貰って それから唄う、いつもの朝。
だけど。 今日は、そっちへは行かない。
興味なんて持ったこともなかった「暖炉」に 良く音を立てる鳥脚で近付いて 真っ暗の中を見る。 暖炉が暖炉として使われて居ることはないようで 煤も焼け落ちた薪も落ちていなかった。
誰か出てきやしないか ヒヤヒヤしつつそれだけ見て 本を探すふりをして、部屋を歩く。
( 僕が行ったらそりゃあ、問題になるだろうけど )
僕は肩の上に居る”優秀な兄”の頭を、ゆっくりと撫でた。]
(34) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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[ 第三棟に ”迷い込んだ” 赤い鸚哥は 何年ぶりかの夜風>>2:5に、羽をはためかせて
ぐるうり、 ぐるうり。
番犬の居なくなった鎖を尻目に 警備員や誰かが居れば、その頭上を飛んだあと 捕まらぬような高所に留って ]
『 マイゴ! マイゴ! ココハドコ!?』
[ ……なんていう、またしても小さな演目の幕を上げる。
僕はそんなことは知らないふりで(聞こえないふりで) 暖炉のそばでひとつの本の 表紙をひらく。
『月夜のけだもの』
――獅子も白熊も狐も狸も 夢を見たままでいるのは。 僕か、僕以外の全員か それとも此処の、全員だろうか。]
(35) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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―――、 …僕も?
[ 行きたい 、
2羽の声が聴こえて、僕はひたりと耳を欹てた。
置いて行く? ――― 二人にも、 ” 置いて行かれる ” ? いや、 二人は ” 出ていく ” 。そらに唄うために? 先日も言っていた。『 ふたりでとぶ 』。なら、僕は、 ]
(*5) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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でも …… 鶴が、 鶴が僕を恨むんだ。
[ むかしむかし。 海辺で誰かに虐められていた僕に、 ひとつの提案があった。
『 鶴の居場所を教えたら、もう虐めないであげるから 』
嬉しくて嬉しくて、救われたくて、僕は、
――――鶴の伴侶が死んだ、前の日のことだった 。 ]
(*6) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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――――もすきーと ……。
[ ―――開けた過去の頁。 朧に塗れた脳内で、僕の意図の外で声が出た。 今はもう居ない ” 自由 ” になってしまった彼の名を紡いだ声が。
( さみしい。 ……さみしい。 )
君に喜んで欲しかった 。 だからたくさんを教えた。 そして君は出て行った 。 僕は少し嬉しかった。 ―――同時に君を、恋い焦がれた。 ]
(*7) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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[ そうした思考の外で、誰かが>>*3困惑のようななにかを落とした気がした。 僕はこてりと首を傾げて、「 いま、なにか 」と赤い声で聞き返す。 ―――大扉の向こう、 射し込んだ光を狭まらせながら。 遠くなった彼の背中を見つめながら。
きっと、あの時鶴は、こんな気持ちだったんだ。なんて、今更 ]**
(*8) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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/* 何回そうかなぁ…(迷い中
(-13) 2015/07/14(Tue) 22時半頃
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/* そういえば外出てからのロル何も考えてなかった
(-14) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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[外の世界に行った獣がいるの? と私は聞いた。 その返事だったかはわからない。 けれど、聞こえた者の名>>*7に、私は息を飲む]
モスキート、って。
[それは、一緒に出てみるかと私に問うた>>2:*3鮫の名だ]
無事に行けたの……?
[そうだったらいい、と思う。たとえ脱走者によって、警備が厳しくなるとしても]
(*9) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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/* チェビィのぱそこん、すごい横幅広いんだろうなあ。
改行がすんごいとこで入るけど これきっと彼は綺麗に見えているんだろう。 それにしてもすごい文字数の差だな………解像度なのか?フォント?
どの環境でも横幅文字数同じにしてほしいよねーえ。 そうしたらもっと整形頑張るのに。
ふにゃん。多分エンカ降ってくるのは明日かなーなんて思いつつ うとうと うとうと。
(-15) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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おはよう、クラリッサ。
[管理人たちと何か話をしただろうか。 マイクから手を放すと、アマルテアはにっこりと微笑むのだった]
昨日。ここから、脱走者が出たみたいなの。
[世間話をするように、クラリッサに話しかけた。 脱走者、モスキートのことを思い起こす。 果たして彼は、生きてここを出られたのだろうか。 ふと、先日ノアとモスキートが何やら2人で話していた>>0:136のを思い出した]
(36) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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……まさか、ね。
[あの優しいお人好しは。 まさか辞める前に大事をしでかしたのではないか、 などと検討違いのことを考えながら。 彼ならやりかねないと思った。 同時に。管理人の誰かが手引きしたのではないのなら、 どうやってここから脱走出来たのだろうかと考えを巡らせる]
いずれにしても、物騒な話だわ。
[曖昧に微笑んで見せるだろう**]
(37) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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―第一棟・大浴場―
[脱衣所で埃っぽい服を脱ぎ捨てると、私は翼で体を隠すようにして、大浴場を覗き込む。無人であることを確認すると、ほっと胸を撫で下ろした。 シャワーに向かうと、頭から浴びながら、まずは気の済むまでうがいをすることにする]
咳……出なくなったかしら……。
[息切れを起こすくらい何度もうがいをして、私は大きく溜息を吐いた]
(38) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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マユミは、フィリップがそういえば今朝は来なかった、と思う。埃まみれの姿を見られずに済んで、よかったけれど。
2015/07/14(Tue) 23時頃
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/* この村で思うんだけどアマルテア先生とコア良く合うなぁ… バトルペアRP村とかあったらお誘いしたいレベル(バトル出来るかは知らない
話してて楽しかったのよなぁ…
(-16) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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アマルテアは、マユミが咳に悩まされていることを知らない。
2015/07/14(Tue) 23時頃
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しょばつ、
[ 僕は近く、>>5扉を開いた張本人に目を向けた。 施設の子どもを ――鶴の思惑をじゃました彼に、処罰を。 そうするのが当然。 きっと、正しいことなのだろう。 少なくとも、この地下では。
だからなのだろうか? 根付いた思考と規律が、僕を惑わせるのだろうか。 喉奥が熱くなって、しずくの落ちた目の端が、釣り上がるような心地がした。]
――………して 、
(39) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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…彼を連れ戻してくれよ! ……っ
[ そうして、言ってからはた、と気が付く。 これは所詮僕の欲――ちがう、施設の規律でしかなくて、 知っているんだ。” そう ”してはいけないのだろうと。
僕は言って、頬を掻いた。口元の機械を直しながら、ちいさく彼に言う。 ――「 ごめんね。 忘れて 」と。 どうせ僕も、 共犯なんだから。 ]
処罰、……か。 そうだなあ、
―――鸚哥を捕まえる。…とかかな?
[ 「 なんて 」。 僕は戯けて見せた。 いつの間に入っていたのか、喧騒>>35をBGMに聞きながら。 彼が「処罰」を聞いても聞かずとも、僕はまた鶴の元へと行く準備をと――暖炉の下へ身を滑らせようとすることも、あっただろうけど。 ]**
(40) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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[そして]
鶴が恨む……?
[それは、何かの比喩なのか。それとも文字通りの意味なのか。 少なくとも私は、この施設の鶴なんて知らない。外の世界のことはわからない。 声の主は、鶴とやらの存在によって、この施設に縛られているのだろうか。 だから、行くことはできないと、そう言うのだろうか。 ……「鍵」を持っている、らしいのに]
贖罪だというの? そのために、ここにいるの? ……ここにいたら、いつか許してもらえるの?
(*10) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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…それがも自由ってもンだろ。野垂れ死にする、自由だ。アタシらは頼んじゃいねえ、生かしてくれなンてよ。
[今みたいな生活をするくらいなら、外で死んだ方がいい。ここの生活は、死ねないくらいに抑圧されている。]
…に、握れるからって、な、なンだよ…アタシが言ってンのは、もっと…
[そう言いつつ、絡められていく手に抵抗はできない。脈拍ははやくなる。なぜかは、わからない。目が合わせられない。少し顔をそらす。顔が少し熱くなる。]
[着替えを当てて行かれれば、大人しくして。話を聞く]
(41) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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/* アマルテアちゃんがスイーツ脳すぎてヤバい。 仕事サボって真昼間から同僚男と情事。 男のことが忘れられなくて仕事に手がつかない。 最悪女すぎて弁護のしようがない。無理だコイツ。
(-17) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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…ッ!イカレ女医に分かるわけねぇだろッ!あいつと一緒にすンなッ!
[カッとなる、だが、今着ている上着の重みが気持ちを引き戻す]
……ったく… マユミやクラリッサなら、分かンのか…?
…ただ、なンだ
…安心するンだ。これ、着てっと…
[ヴェスパタインの上着を着ていたい、という事を吐き出してしまったからか、その理由は分からずとも、感じた事はなんとか言えるようになって]
(42) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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/* あああ飴ありがとうございます…! 誰かお風呂来ないかなー。アマルテアさんシャワー浴びちゃったしなー。クラリッサもそれどころじゃなさそうだしなー。 ジリヤ、コイバナしようよ!
(-18) 2015/07/14(Tue) 23時頃
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―研究室―
『マーティン先生が帰ってきてくれて助かりますよ 研究がずっと行き詰まってたんです』
[ソファーの上で生ぬるくなった珈琲を飲んでいればそこに現れる元助手の姿で 尤も、今では彼も昇格したらしく、教授として指導しながら研究を進めているらしいが]
…どれもこれも、駄目だってハナシ
[効果が無い上に、水を飲ませている方がよっぽどマシでは無いかと言う代物。これならばどこかで見た、薬の方が使えるに違いない]
(+6) 2015/07/14(Tue) 23時半頃
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どこで見た…んだっけ、なぁ
[元助手がこちらを見てまるでわからないとでも言うような顔をして、なんでもないと手をヒラヒラと振ってみせる いつの間にか自分の居場所はここにも無くなっていた。けれど、前の居場所に戻るつもりもない]
なーんか、大事な事忘れてる気がするぞ…と
[それは誰の事だっただろうか。疑問が解決する事も無く、切れた珈琲豆を買うために研究室を後にした**]
(+7) 2015/07/14(Tue) 23時半頃
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―――行けたよ。
[ 声の先で、>>*9息を呑んだ音がした。 朧な思考の、遠い場所 。 >>*7呆然として彼の名を呼ぶ前に、>>*2梟の彼女が僕に聞いたことを思い出しては。
――” 生 ”くことはまだ、わからないけど。
まるで懐かしむように、また惜しむように吐いた僕の声は、誰にまで聞こえただろうか? >>*3誰かの流した空気を気に掛けながら、僕は言った 。]
―――警備、 強くしなきゃ……でも、
[ そら。と、うたうとり。 僕は何を戸惑っているんだろう 。 ]**
(*11) 2015/07/14(Tue) 23時半頃
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[こちらに向いた目を、静かに見つめ返した。 未だ雫を零しながら、怒るように目の端釣り上げ 下った「しょばつ」に、耳を傾ける。
連れ戻してくれ、と 云う声は切実な響き けれど]
……。申し訳ありません。
[それだけはできない。 たとえ外の世界が獣人にとって 優しいものでなかったとしても。
「ごめんね。忘れて」と頬を搔く亀から ふと、視線を外すと何か赤いものが見えた。]
(43) 2015/07/15(Wed) 00時頃
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[『マイゴ!』と叫ぶ赤い鸚哥は、 くるりくるりと微風の中を飛び回る。 どうしてここまで迷い込んだものだろう。
先ほどの激情を無しにして おどけてみせた亀に、軽く礼をした。]
承知いたしました。
……( どうして、そこまで )
[暖炉の下へ身を滑らせゆく亀を見送り乍 亀が泣いて鮫を見送った理由に思いを巡らせ
静かに、飛び回る赤い鸚哥に手を差し伸べた。]
(44) 2015/07/15(Wed) 00時頃
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