213 舞鶴草の村
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 00時半頃
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………ぁ…?
[気づいた時にゃ、俺ぁ地面に転がされてた。頭がいてぇ。 とにかくこのまま寝っ転がってるのも嫌だからと、身体を起こして立ち上がる。 …そうだ、鼠小僧は…。]
…!
[路地の脇に、俺の刀が立てかけられていた。返ってきたってことか。 …てこたぁ、もう奴さんは近くにゃいねぇんだな。 はぁ、結局なーんもわからなかった。奴さんの事は。忘れちまってた事を思い出しただけだ。]
…。
[刀を取って、腰に差す。今だから分かるが、最初の手紙が届いた日…腰が軽いと思ったら、こいつがなかったからなんだな。 そんな事も思い出したら、なんだかこの刀を握りたくなっちまった。 誰かを切るなんてしねぇけど、おもむろに刀を抜いた。]
(+3) 2015/01/24(Sat) 02時頃
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[懐かしい感触だ。それほど触れてない時間が長かった訳じゃねぇが、とても久しぶりに感じた。 盗まれて、一度忘れて。そして戻ってきた今は。 とても大切に思う。誓いの証。]
…もう二度と、人を斬らねぇ。
[あの最後の仕事の後に、この一振りの刀に誓った。]
……さーぁてっと。
[どうしたもんかね、これから。]
(+4) 2015/01/24(Sat) 02時半頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 13時頃
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―回想・伍区茶屋前―
[黒檀の髪を飾る硝子細工へと触れる指が取り上げられれば>>2:108、はたと目を瞬いて。 ひとつ、にやり。正にそう表すに相応しい笑みを浮かべてみせた彼女に向けて、取られた手はそのままにこてりと首を傾げてみせる。 其の心など、元来こころに疎い女に推し量る事など出来るわけもなく。
向けられた何とも尊大な言葉には些か笑みも漏れたけれど――あゝだけれど、"あんたの為"だなんて。 そんな言葉には、些か良い気分に浸らせられるてしまったものだから。 "貰うてくれるなら、また見に来なあかんねぇ"なんて言いながら、ひとつ破顔してはみせただろうか。]
……そうやね。 現に"人"まで盗まれてしもうてるみたいやし、声のひとつも盗む事くらいは出来るかも。
――……俄かには信じられやせんけどね。
[とっちめなければならない、と。 そう言うか彼女には、小さく肩を竦めてみせる。 ――心の底から、真に鼠小僧なんて話を信じているわけじゃあないけれど。 しかしただの童の悪戯にしては、些か手が込みすぎているように思うのも、また事実。]
(4) 2015/01/24(Sat) 13時頃
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だけれど今ここで、それを考えても仕方がないと――そう、それこそ"意味が無い"、と。 だからその話はさっさと切り上げ、首を傾げながらも口を開ける彼女の姿>>110に目を細める。]
コレ、"金平糖"って言うんやね。 むかぁし食べた事があってね、ずっと忘れられへんかったんよ。
――……ね、どない?美味しいやろう。
[漸く知れた菓子の名を、口の中で繰り返し。 彼女の小さな口の中、コロコロ、カリリと砕ける星に、少し得意げに問いかける。 先程から寄せられていた眉の皺も、今やすっかり嘘のよう。
"あぁこれもこの金平糖とやらのお陰かな"、なんて事を戯れに考えながら、落とされた皮肉にはついと唇を尖らせてみせただろう これをくれたあの薬師には、人前で食うなと言われてはいたけれど。 それには"食べたのは私やあらへんし"、なんて。心の中で、そんな屁理屈を返しながら。
――"誰彼構わずやるわけやあらへん"、なんて。相手の皮肉には、そんな小さな言葉と共に。]
(5) 2015/01/24(Sat) 13時頃
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そうやねぇ…ふふ、こんなお人に惚れ込んだ私が阿呆やったよ。
………、
[巫山戯た内容の手紙を読み上げ、掛けられた言葉にはやはり、冗談めかしてそう返し。 次いでするりと鼻先を撫ぜた指先には、僅かに息を詰めながらも擽ったそうに眉を寄せてはみせただろう。
彼女のその目は、未だ開く事は無く。 あゝそうして人の顔を"視て"いるのかと納得すれば、撫ぜる手を捕まえてその指先を頬から唇を経て顎へと滑らせる事は叶っただろうか。 "君の頭の中には、私はどう視えてるんやろうね"、なんて。すこしばかり興味の湧いた、そんな疑問。]
お仕置きなぁ、どないしようか。 …あぁそうや。もし鼠小僧を見つけたら…人のもん盗んでくれた仕置に、両手の爪でも剥いであげようか。
――……もう二度と、こんな巫山戯た文も書けんように。
[仕置についての問いには、ううんと唸り首を傾げ。 さも名案だとでも言うように、クスリと笑っては見せただろう。 千両の金など――出元の分からぬ不気味な金など興味はない。ただ一つ興味があるとすれば、この悪戯の意味と――もしもこれが真実ならば、自身の盗まれた物にのみ。]
(6) 2015/01/24(Sat) 13時頃
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[そうしてしっし、と振られた手>>112には、日の傾いてきた空を見上げ。 "思ったよりも長居してしもうたね"、とよいこらせと腰を上げる。 はく、と漏れた息の音には、ついと僅かに眉を寄せ。そんなに喉が辛いのかしらと、彼女の顔を覗き込んではみるけれど…返ってきたのは一際高い三味線の音ばかり。]
ほなら、私はそろそろお暇しようかな。 喉、お大事にね――聞けなくなったら、キミを探し辛うなってしまうし。
――……またね、…志乃。
[ツンとひとつ、彼女の鼻先を指でつつき。 彼女が場所を移動するならそのままその場を離れただろう。 赤く染まる空の下、瞽女がその頬を夕陽で染めなかがらさらに一曲奏でるのなら。 こっそりと――きっと気付いてはいるだろうけれど――もう少しだけその音を聴き、銭だけ投げて次は言葉を掛ける事無くその場を後にはしただろうけれど。]*
(7) 2015/01/24(Sat) 13時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 13時半頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 13時半頃
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/* あっ
あっ
名前聞いてない(また)
(-6) 2015/01/24(Sat) 13時半頃
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―現在・肆区―
[カランコロン。はてさて、今日もまた町は騒がしい。 どうにも気分が乗らぬまま、薬を売る気にもなれず――今日も昨日と同じく、何も背負わずただ町を歩く。 鼠小僧が出たと言われて早二日。未だ騒ぎの収まらぬ町に、女はほうと息を吐いた。]
――……これじゃあ、唯の人攫いやないの。
[手にした瓦版に視線を落とし、呆れたように眉を上げ。何やら町から二人の御人が忽然と姿を消したとか。 攫われた一人は町の男、一人は舞台に立つ男。 舞台の男の方の名は、人の口から何度か耳にした事はあったから――舞台を見てみたかったのに、あゝ少し残念かしら、なんて呑気に思いはしたけれど。 紙面に満ちる文字を追い、一通りそれを読み終えたのなら手早く折って懐へと仕舞う。
カラリ、…コロリ。 何時もは軽やかな下駄の音も、今日は何処か憂鬱なよう。 じわりと胸に広がる心地の悪さと――未だ解らぬ"盗まれたもの"と。 ――そこまで考え、よもや鼠小僧の噂を信じているのではあるまいな、と自分に向けて眉を寄せる。
そうしてカン!と一歩、僅かに強く足を踏み。ひとつ舌を打ったのなら、女はまた静かに町を歩き始めた。]*
(8) 2015/01/24(Sat) 14時頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 14時頃
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―回想/茶の好きな青年と―
[彼が何も盗られていない>>2:114と言えば、微かに息を吐き出す。全くの予想通りだ。 手紙だけ出して、何も手を出していない。噂の鼠小僧であれば、何かしら盗んでいくのが筋ではないのか?]
――僕も、何も盗まれていませんで。
[薬師の答えに溜息を吐き、そうして続けられる言葉には目を細め]
さあ……、"宝物"らしいですけれど。 生憎と、此方に持ってきているもので、失くなって困る物も無い。
[肩を竦めながら言って、柔い笑顔の彼を見る。嗚呼、一体彼の宝物とは何だろうか。少し……ほんの少しだけ生まれた好奇心のまま、口を開こうとして。
――けれど、給仕が持ってきた茶に、思わず口を噤んだ。給仕に礼を言うでも無くそれを受け取れば、結局口は開かないままにそれを口に含む。興が削がれてしまった]
美味しいですね。
[熱い息と共に零した言葉は、世辞と本心、両方の意味を持っていて。僅かに緩む表情には、薬師自身も気付かぬまま。 先に思い浮かんだ問いをするかどうか悩みながら、視線を逃がした先にある空の色に少し眉を寄せた。いつの間にか、随分話し込んでしまっていたらしい]
(9) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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……嗚呼、もうこんなに日が落ちて。 長話に付き合わせてしまって、すみませんね。
[ちゃり、と。二人分の茶の代金を机に置けば、薬師は立ち上がる。 一口二口しか口に出来なかった茶は惜しいが、あまり店を空けているわけにもいかないのだ。客を待たせるならまだ良いが、どうやら最近は随分物騒らしいから]
それでは、また。
[彼は薬師が出した茶の代金を気にするだろうか。 どちらにしても、一度出した物を引っ込めるつもりもない。別に金に困っているわけでもあるまいし。まあ、薬師が誰かに物を奢るというのは、それなりに珍しい事ではあったけれど。
彼が遠慮したとしても、代金はそのままそこに置いて。声をかけられない限り、薬師はそのままそこを後にする。
そうして店を出て、少し経った頃。 誰かに触れたままの手袋で物を口にした自分に気付けば、意外そうに己の手を見つつ。どうやらかなり気が緩んでいたらしい、と。何とも言えない気分を抱えたまま、帰路に着いただろうか*]
(10) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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/* 自薦したいけど意味ないやろなこれ……やることないで……
(-7) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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/* メモでわちゃわちゃ話すのわりと苦手だったりする。完全身内ってわけでもないしね、これね
(-8) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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/* >>2:114の最後の一文好き
(-9) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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―名も無き薬屋―
[青年と別れてからは、何をするでも無しに床に着いてしまったから、起きてすぐに在庫整理をするはめになってしまった。 そうして、やはり見る限りは差異の無い薬棚に目を細め、気怠げに勘定場に寄りかかる。
何も盗まれていない筈なのに、やはりどうにも落ち着かない。何か抜け落ちている様な、忘れてしまっている様な。そんな感覚が拭い去れず、薬師は一つ舌を打った]
……今日は、きていないのか。
[一昨日昨日と続いた手紙。けれど、今日は届いていないらしい。それがまた、不気味でもあって。 本当に、どういうつもりでこんな悪戯を仕掛けてきたのか。誰に聞いても心当たり等無く、手掛かりも無い。ただの悪戯だと、そう確信する事が出来れば、この心も晴れ様ものを。
一つ息を吐き、馬鹿馬鹿しい思考は意識の外に追いやろう。どうせ何を考えても結論など出はしない。 ――鼠小僧等、どうでも良い事。自分はただ、薬を売っていれば良い。その為にこの国まで来たのだから]
(11) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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/* よく考えたらやる事無くねーよ。芙蓉ちゃん居なくなるんじゃん。それ知って彼女探してってやる事あるじゃん。縁故先居なくなるとか美味しいじゃん
(-10) 2015/01/24(Sat) 14時半頃
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― 壱区/川沿いにて ―
[既に陽は昇り数刻、遊郭が静かになる頃。つまりは江戸が活気付く頃合に、ようやく心を落ち着けることが出来る。 江戸の人間の財布の紐は決して緩くはない。だが壱区、此処では別だ。莫迦みたいな男たちが見栄を張ろうと金を散蒔く。 其れを従順に、時に狡猾に拾い上げればいい、のだが――金のある奴は夜見世の頃に来ることことが多い。故に昼間は金を稼ぎ辛いのだ。 こんな時間でも見世の方に男の姿はあるといえばあるだろうが、お茶引きの女も多く、殆どが冷やかしに違いないだろう。]
此処に来るのは、何時ぶりか……ねェ、
[昔、此処に身売りされてから嫌なことがあればよく足を運んだ壱区と肆区の境目。其れを見ては何時か彼方側へ行ってやると何度思ったことか。 考えた末に導き出した唯一の縁のある場所で思い出に浸るのも束の間、盗まれたものを思い出すべく記憶という記憶を辿って。]
(12) 2015/01/24(Sat) 16時半頃
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――……、はァ、 金以外に大切なものなんて、
[頭を横に。駄目だ検討も付かないと溜息をひとつ。]
昔――、父さんのことを好きだったくらいしか思い浮かばないさね、 今はそんな気持ち微塵も残っちゃァいないけれど、
[別の男を作って消えた母親の分を埋めるように仕事も家事もしていた父。どんなに貧しくても、それでもいい。 いつかは私が父さんを支えるのだ、とずっと思っていたのに。
金が足りなくなって、遂には借金を。 途方も無い金額の借金を前に、父は 私を“売った。”]
……彼奴には何かを与えられるどころか奪われてばっかりだったさね。
[思い出すのは嫌な思い出ばかり、結局鼠の手がかりなんて掴めないまま肆区の方へ。]
(13) 2015/01/24(Sat) 17時頃
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旅籠 おもんは、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 17時頃
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[くぁ、と眠そうに欠伸を一つ。遊郭以外で過ごす初めての夜は、結局一睡も出来ず歩いて過ごした。 昨日はあの薬師…スティーブンと名乗る彼と情報の共有を測ったが、分かったことはそして何も盗られていないということだ。異人を狙った悪戯の可能性もあるが。 (それにしても、茶代をご馳走になってしまった…) 次訪れた時は何か土産でも持っていこう、そう心に決めながら商店街を抜けて、陸区へ。 (それにしても……鼠小僧は何のためにこんなことを?) 手紙の差出人が巷で噂の鼠小僧だと決まったわけではないが、義賊を名乗る鼠小僧ならば狙いが不思議だ。悪名高き将軍を盗んだと話に聞くとおり、金のある悪人から物を盗むらしい彼が、何故一介の若い衆や薬師から盗むのだろうか。]
…考えれば考えるほど分からないなあ。
[鼠小僧が金品をばらまくのならこの辺りだろうか、と陸区を見回しても特に変わりはない。…と言ってもここへは碌に来たこともないのだが。……やはりあまり気は進まないが、弐区を目指した方がいいのだろうか。被害者が多いのは彼方だろう。…ああ、でも]
弐区は、あまり行きたくないなあ…。
[そう呟き、少し顔を歪ませた。]
(14) 2015/01/24(Sat) 18時頃
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座敷守 亀吉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 18時頃
辰次は、取り敢えず酒を飲んで落ち着いている。
2015/01/24(Sat) 18時頃
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[弐区には、嫌なものがたくさんある。 侮蔑の目線や、態度…他にも……。 商店街はそこまで酷くはないが、やはり武士や公家ともなると誇り高き和人が…と言いたくもなるのだろう。江戸で混血児と言えば、ほぼ吉原出だ。若い衆差別はほぼ慣習と化しているのだから、その扱いも当然だ。……頭の中で納得していても、昔はよく泣いていたものだ。泣く僕の前を一度だけ、手を引いて歩いてくれたあの人は……ああ、そういえばあの人は誰だったんだろうか。 やはり霞がかかったように思い出せない。綺麗な赤い着物までは覚えているのだけれど。
………もしかして、僕は何か大切なことを忘れているのだろうか?
…もし、僕が忘れている"あの人"が僕にとって宝物ならば、その人鼠小僧のところにいるのだろうか?]
……ああ、だめだ。一人で歩いていると相変わらず嫌なことばかり考える。鼠小僧なんているわけないじゃないか。…ああ、きっと仲の良かった遊女にでも慰めてもらっていたに相違ない。
[そう自分に言い聞かせるようにしながら、陸区の中を歩き回り始めた。]
(15) 2015/01/24(Sat) 18時半頃
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/* 落ちなら芙蓉さんの耳触ってピアス穴指摘したいねんな…いけるかな この流れならいけるか セクハラかよ
(-11) 2015/01/24(Sat) 19時頃
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/* ていうか鏡兄がいい嫁すぎて泣いてる
(-12) 2015/01/24(Sat) 19時頃
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― 回想 ・ 伍区にて ―
[嗜好品を口にする機会は早々無いけれど、決して嫌いな訳ではない。 >>5広がる甘味に、皮肉に対して返された言葉に。何か言葉を返そうと口を開いて、げほ と噎せ込んで 只其れだけ。
>>6鼻先から頬へ、顎へと指を滑らせれば、其処で漸く 深く彫り出した様な鼻筋に 唇に 他所者も他所者、自分とは随分違う人種の様だと 改めて頷いて。 そのまま、最後に耳へ指を遊ばせながら、おや と指を止めた。] 話に聞いた事はあったけども、こうしてお目に掛かるんは初めてだね。 こりゃあ痛くはないのかい。
[指先に触れたのは、耳朶の中央に不自然に開いた窪み。 此の国では一般的ではあるとは言えないその疵跡は、けれど装身具の為の物だと 知識で知ってはいるから。 “何も装けられていない” その跡を一度辿っては、彼女の反応を待たずに するりと手を引き戻しただろう。]
(16) 2015/01/24(Sat) 20時頃
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[両手の爪を――などと 真意か言葉遊びか、どちらにせよ趣味が良いとは言えぬ言葉に 浮かんだ苦笑いは隠しもせず。 >>7自身の手振りに素直に従って掛けられた挨拶に、はたと意識を戻す。 彼女の声では初めて聞いた自身の名前に、嗚呼また名前を聞きそびれたと、咄嗟に口を開きかけて。]
……あ、
[そして再び、詰まった。 最早一見とも言い難い彼女の名前は、知るべきとも そして何より自身が知りたいと そう思いはしたのだけれど。 二の句を次ぐ前に、指先の感触だけを残して、彼女は離れて行ってしまっただろうか。
諦めて三味線へ俯くと、流れた髪の上で、髪飾りの小さな重みが主張する。 髪飾りや砂糖菓子や。それらも “お捻り” のうちだと、せめてそう伝えてくれたなら 此方も気に病まずに済んだものを、と。
身勝手な憤りは、こんな時ばかりちゃっかりと口を付いて出そうになるものだから 何とか飲み込んで。 代わりとばかりに、すぐ喉の下まで用意していた旋律を乗せる。]
(17) 2015/01/24(Sat) 20時頃
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[ ――恋に焦がれて 鳴く蝉よりも――
・・・べん、と。常より丁寧に爪弾く音に載せた唄は、せめて彼女への借りを少しでも返そうと。 別れを告げておきながら、この場を離れていないのは 聞こえぬ下駄の音から優に理解出来たのだから。
――鳴かぬ蛍が 身を焦がす――
最後の音を唇に乗せて自嘲するならば、嗚呼 あたしは蛍かい と。
口にしようとした言葉が 声が 理由も無く飲み込まれてしまったのならば、自身は果たして、何を焦がすべきだろうか。 生憎、夜を彩る蛍のような “光” など、持ち合わせては居ないのだから。]
(18) 2015/01/24(Sat) 20時頃
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[――最後の音を弾いて響かせれば、溜め込んだ息を深く深く吐き出す。 何とも云えぬ衝動に急かされて、柄にも無い唄を奏でてしまったと 我に返るより先。]
…だから 此れに金を払われちゃあ、堂々巡りだってのに。
[観衆に紛れて投げられた銭の音に、遠ざかる下駄の音に。 結局借りを返し切れやしないと 不満も隠さず舌を打った。*]
(19) 2015/01/24(Sat) 20時頃
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/* どどいつ1時間くらい検討しましたでも結局有名どこで恥ずかしいです
(-13) 2015/01/24(Sat) 20時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 20時頃
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―肆区・貸本屋―
[そろそろ日も高くなった頃、きょろりきょろりと辺りを見回し道を歩く。 その間にも、ふと風に乗って三味線の音が聞こえた気がして何度か首を向けるけれど――あゝ違う。あれはこんなに下手では無い、なんて思いながら、フンと鼻を鳴らして進むばかり。
そうして一件の店の前で立ち止まれば、看板に書かれた文字に視線を向ける。 記憶から字をそして言葉を引っ張り出して、漸くそこが目当ての店だと見つけたのなら、一つ頷き暖簾を潜った。]
……御免下さいな。
[小さく声を掛けながら、店の奥の畳の上へ。ずらりと並ぶ紙の束を並べた棚に、ほうと感嘆の息を吐きながら。
ひとつ、ふたつ。 首を右へ左へと動かして、さてどれから手に取ったものかと手を伸ばし。 節用集のひとつでも見つかれば良いのだけれど、と手近にあった束をひとつぺらりとめくって視線を落とす――目当ての物が見つからなかったとしても、元よりさして気にしてはいない。 ただ少しだけ――この国の事を、もう少し知りたいと思ったから。]
(20) 2015/01/24(Sat) 21時半頃
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――……"恋に焦がれて 鳴く蝉よりも"、
[あの時>>18聴いた旋律を、唄を。ほんの小さく風に乗せて。 だけれど彼女のように、上手く唄う事は出来はしなかったから、眉を下げて残念そうに唇を尖らせる。]
"鳴かぬ蛍が 身を焦がす"――、
[この国の者はどうやら、言の葉に想いを滲ませるのを好むらしい。
夏の日に。 木の幹で煩く鳴いては雌を求める蝉が一匹。
夏の夜に。 静かに川辺で輝いては雌を求める蛍が一匹。
はてさて対照的なこの二つの生き物は、一体何を表したものなのだろう。]
(21) 2015/01/24(Sat) 21時半頃
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………、あの子は、"蝉"かなァ。
[文字を追う頭の隅に、三味線の音を聴きながら。 あゝこの唄を奏でた彼女はきっと、もしも焦がれる想いでもあるのならば。 三味と声とに其れを乗せて高らかに唄い上げて見せるのだろうか。]
いや………、ううん、"蛍"やろうか。
[――だけれど、そう。 高らかに唄い上げてはみせたとしても、焦がれる言葉はきっと口にはしないだろうと。 其れを唄に滲ませ静かに光るその様は、一層蛍とも言えるのでは無いのだろうか。
ぺらり、ぺらり。 紙のめくれる音を聴きながら、そんな事に想いを馳せて。 あゝ成る程、こうして意味を推し量るのも、中々に楽しいものだ――なんて。 クスリとひとつ笑ったのなら、さて今日は暫く此処で本でも探そうか、とそっと指先で紙をめくった。]
(22) 2015/01/24(Sat) 21時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2015/01/24(Sat) 21時半頃
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/* ぶああ(ごろごろ)
(-14) 2015/01/24(Sat) 22時頃
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