246 朱桜散華
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[ここまでか、と思ったそのとき>>81]
桜……?
[マガツヒの足元に伸びた桜の木の根。 それがマガツヒの動きを封じている。]
……、どうして…?
[戸惑ったのは、一瞬。 聞こえてきた兄貴分の声に其方を振り向けば>>82 自分と、マガツヒのあいだに割り込むようにして、 手にしていた匕首を突き刺した。]
! 兄さ…っ
[彼が突き刺した匕首は、躱される事無くマガツヒの、 否、丁助の身体に突き刺さった。 赤い、花びらのように彼の身体から血が飛び散る。 亀吉を差したときの、あの光景を思い出した。]
(95) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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……。
[いつの間にか、聞こえていた声>>66は消えていた。 代わりに聞こえてきたのは風鈴の音と、祝詞の声。
そうして、風は桜の枝を揺らすのを止め、 あたりにはただ、桜の花びらが雪のように舞い降りるばかり。]
……、……。
[マガツヒの、否、丁助の告解を、 言葉もなく、ただ静かに聞いていた。>>89]
…………。
[こういうときにかけられるような、 気の利いた言葉は全然思い浮かばなくて。 ……香月ならば、何か思い浮かぶのだろうか、とぼんやりと思う。 亀吉ならば、何か優しい言葉をかけられるのだろうか。 志乃ならば…、否、そうではないはずだ。]
(96) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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……あなたも、さびしかったのか?
[ぽつりと、口をついて出た言葉。
魔は、人の心の弱さに滑り込むと、 どこかで誰かが言っていたような気がする。>>2:180
今、ここにある自分でいることに耐えられない。 ありのままの自分でいることに耐えられず、 人ならざる力を求めずにはいられない。
人の心の弱さとは、そういうことなのではないのだろうか。]
(97) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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[名前を呼ばれる>>90 顔を上げれば、一度で決めろという丁助の声。]
……うん。
[刀を構える。 その腕が震えるのは、決して怪我のせいばかりではないことは自分でもわかっていた。]
…。
[呼吸を整えて、再び柄を握り直す。 ……もう、腕は震えてはいなかった。]
[彼と目を見合わせて、彼が覚悟を決めたのを見てから。 ―――手にした刀を振り下ろした**]
(98) 2016/04/28(Thu) 23時半頃
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/* ……駄目だ、こう、言葉にならないorz ただ、感謝しかない。 優しい人たちに恵まれた、良い村だったと思います。 本当にありがとうございました。
(-47) 2016/04/29(Fri) 00時半頃
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