― 桃園学園文化祭 9/24、午前 ―
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[大盛り上がりで、文化祭の開会が宣言された前夜祭。後半、地に足がついてない気持ちになりかけたけれど、なんとか気持ちを奮わせていた。
体育館から、渡り廊下を抜けて教室へ戻る時。校庭の景色に沙羅は息を思わず呑んだ。朝は急いでいて気づかなかったのだろうか。この、異様なまでの四季の混在した景色が眼下に広がっていた。
有り得ないが、有り得ている。
そんなこと、「普通」では考えられない。
もし、全部の季節が一箇所で見れるみたいな、そんな事があったら、「面白くて、楽しい」に違いない。
こんな事、一体誰が考えつくんだなんて、考えるだけ…沙羅には無駄な事だった。]
…、…
[虹も入るように工夫して、パノラマに設定したスマホのカメラでそれらの景色を一枚絵の中に収めた。悔しいけど、こんな景色の中で出来る文化祭なんて…最ッッ高に楽しまなきゃ、損だ。
それなのに、頬を伝い落ちる一筋の涙は、この景色を本当は一緒に見たかったな、って思ってしまった心の叫びだ。**]
(711) wallace 2022/09/24(Sat) 19時半頃