珈琲かい、わかったよ
ふむ、ところでキミは何か勘違いしているようだけれど――
[彼が自分をイカレ帽子屋だと言えば納得したようで。まるで自分の話し方がイカれているとでも言っているように
否、事実言っているのだろう。肯定に否定を重ねる言葉は、自分の癖だと言っても誰にも理解されるような事ではない]
俺はまだイカれてはいない。良いね?
偶然の“誕生日でない日”におめでとう
[ティーセットを軽く持ち上げて首を傾げる。わかったかい?という確認を得るより先に小屋に入り、珈琲を差し出しながらも帰ってきた答えは自分よりも異常なものだった]
ハッタの話はやめてくれ。俺はまだ囚われてはいない
今はしがない帽子屋だよ、すまないね
[それから、彼の名前。きっとそれが本当の名前ではないのだろうと思ってはいるが、それでも彼の全身を見ざるを得なかった]
(367) 2015/06/20(Sat) 00時半頃