あら、ありがとう。そう言う貴方は何を–––––––おめかし?
[何処かで見掛けられたのだろうか。仕事に対してお疲れ様と言われれば反射的にお礼を述べる。
その後に相手の顔に張り付いた顔は……わぁ、なんて胡散臭い笑み。
と、同時にお揃いの紅葉のお化粧が。
私は自分で叩いたけれど、この男も自分で?
……そうは見えない所が辛い。]
その頬っぺた私よりも痛そうね。
貴方と森に置き去りにされたらフライパンを落としても迷子になっちゃいそう。
それに、双子と言うよりも、白ヤギと黒ヤギじゃないかしら?
二人ともお手紙を読まないで食べちゃうから。
[何処か浮世離れしたやり取りに乗っかって、物語染みた相手の言葉を揶揄する。]
それで、迷子はもういいのかしら?
……あっ!それより貴方の名前を教えて頂戴!お手紙があれば此処で渡してしまうから。
(302) 2014/10/02(Thu) 16時頃