[ラルフが、人が天使=悪魔に変わる。
ラルフが言った絶対の天秤、裁きの雷、
ラルフの持つ理とはこういうものなのだろうか。
理解はしきれない、けれど本質に少し触れた気がする。
ヒノトリの炎も、ラルフの光に巻かれて暗く見えた。
彼の変貌にもはや何もすることはできない。
舞い散る光を横顔に、蘭の方へと振り返る]
あんた、なんで残されたんだろうね
[蘭のチビはすごかった。
力を与えられて、自分に刃を向けた蘭が何かを覚悟してきたことを期待した。でもこれでは、蘭はきっと元の世界に戻りたい、というようなことなのだろう。元の世界が好きで、あの頃が懐かしいなら、その日常が完膚なきまでに叩きのめされたとき、みんなと一緒に亡くなった方が、楽で幸せになれたろうに。
浅見には理解できなかったので、目を閉じ、
蘭を背にして霧島とラルフの方にヒノトリを向けた]
(300) 2010/06/08(Tue) 01時半頃