[さて、残りは二本。正確には以下略。
渡すべき相手は未だ空の上で、楽しげな空中遊覧の最中。
邪魔をするのも悪いからと、練習場の入り口に佇んで。
低空飛行を続けるミナカタは見えたり木々に隠れたり。
姿を見る度に、何かを探す仕草も今は見られない。>>190
あれば逆に、何を馬鹿な真似をとつついてやるだけだが。
きゃあきゃあと燥ぐ声はモニカのもの。>>246
まさかソリに乗って危ない飛行を、との危惧は一瞬。
ミナカタの隣に座る姿に、良かったとひと安心。
──そうか、二人乗りという手があったか。
あれならば彼女も、時折馴鹿に自由を許す自分も楽しめる。
自分の力だけで解決しようとした頭の硬さに目眩を覚え、石段にへたりこんでは己の未熟さを嘆くばかり。>>1:260
それを掻き消すような、雪に似て、温かい光の粒子。>>231
降り注いできたひとつを摘まんだ振りをして、口に運んで。]
(289) 2015/01/27(Tue) 02時半頃