[“でもそれ以外なら、君の好きなものも――”と言われれば、一間置いて、やがて改めてそこを眺める。
笑いながらそれらを指でなぞっていくさまを見つめながら、告げられたデザートの好みにはただ頷いた。
マカロンは甘過ぎないのとそうでないのどちらに入るのだろうか、と未知のそれがふと過りながら。]
――そう、なんだ。
……え?あーー…、と。
[ 自身には豊富すぎるほどのそれに頭が揺れる感触を覚えながら、尋ねられるのには困ったように声を伸ばした。
相手が片手に上げた財布に意図を悟って、緩くかぶりを振ればそれを遠慮する。
やがて柔い視線が交わる>>245のに気がつけば、その落ちついた所作に、こちらも息を吐いて相手を見やった。
――そうしてとりあえずアイスティーと、と相手とは種類違いのチーズケーキを選び終えれば。暫くののち店員が訪れ、目の前へそれらを並べたろうか。
少し待たされるようなら、今朝方知った“噂”についてでも、緩く投げかけたかもしれない。]
(267) 2014/10/04(Sat) 11時頃