[怒りに任せてニコラスの頭部目がけて小瓶を叩きつけると、
がしゃん、と良い音を立ててそれが砕ける。>>257
血を浴びながらも真っ先に酒の心配をする青年は
頭の痛みにも大して気を回していないようだった。
はあ、と溜息をついてふかしていた煙草を足で揉み消す。
こいつを相手にしているとどうにも調子が狂う。
殴ろうが怒鳴ろうがちょろちょろ後を付いてくるニコラスを追い払うのは諦めて]
あー……
[どこに行くのかと尋ねられて、改めて屍が積みあがる周囲を見回す。
気を取られているうちに船長はさっさと先に行ってしまった。
よくよく見ると見慣れた顔ぶれ数人の姿ももう甲板にはない。どうやら出遅れたらしかった。
仕方なく敵甲板内に積みあがる屍から、使えそうな物の回収に回ることにする]
…しゃーねぇ。ここいら片付けるか。
クソガキ、テメェも手伝え。
(265) 2014/12/08(Mon) 21時半頃