[ジャニスの気持ちに応える様に重ねられた唇>>240に、一度、淡く微笑んでみせる。口付けの合間、彼が此方を盗み見ていただなんて、気付きはしなかったけれど]
……ねえ、アナタは、きっと。
そう言ってもらえて、アタシがどれだけ嬉しいか、気付いていないんでしょうね。
[低く響く声に、擽ったい様な、満たされた様な気持ちに支配される。肩口に預けた頭をすりと擦り寄らせて、けれどやはり、隠しきれない"怯え"は、続けて落とした言葉に滲み出ただろう。
紳士の浮かべた表情など、零された吐息など、全くジャニスの知りうる所ではない。けれど、触れ合った場所から伝わる彼の心音が、ざわめく様に不自然に跳ねた事だけは、ぼんやりとだけ感じ取れた。
正しくそれを感じるには、二人を隔てる布が邪魔をする。けれど、それでも伝わったそれに、ざわりと不安が煽られて]
(246) 2014/10/06(Mon) 03時頃