「意味」こそ、…そのうち貴女にも解るでしょう。 ……きっとね。
ああ、それと私は「猿」ではありません。
「 ヴェスパタイン 」です。
[ 目蓋を伏せた後、男はぴしりとひとつ指を立てて、言葉を紡いだ。
他の管理人への呼び方を直そうとは、考えることさえ無かった。一先ず己のみ。 常々そうである。
あの荒れ模様の中、残った卵サンドには拍手さえ送る気を持ちつつ。いやはや、良く串刺しにならなかったものだと、僅少笑えた。無論、先とは別の笑みで。
よもや己が梟に、悪趣味>>221だと突つかれているとは知らずに。 また、喧騒の中呟かれた音色も拾えずに。
割と人間味に寄った食事>>203を前にする彼女に、破片が及ぶことは無かったろうかと顔を向ける 。……破片が及ぶ範囲には、座って居なかったかもしれないが 。]
大丈夫でしたか。
[ ―――掛けた声に、彼女は何と返して来ただろうか。
もしかしたら、声が聞こえることも、返されることもなかったかもしれない。
それはそれとして、 男はまた目前の彼女に顔を向け直すのみ。 ……ただ返事が返されたら、二三交わすこともあっただろうか 。]
(234) 2015/07/12(Sun) 00時頃