…嗚呼、そうだ、
[軈て紡がれた言葉>>205にはこくりと一つ、咽を鳴らして。
窄まりへと誘われた指先は、悪戯にその入り口を丸く弧を描き走る。
「月光が届かなくなる前に、キミの歪むカオが見たいから」
なんて。矢張り真面目な形に成ることを忘れた唇は、形と同じく瑜伽んだ言葉を吐いては花頭に口付けを落とし。
指先が弧を描く事に飽いたならば、その腹で窪を二三撫で付け、早々と中へ侵入したことだろう。
そうして銀月の声が、表情が歪んだなら。
遠慮がちに指を引き戻し、前に立つ硬い熱に辿り。手の中心でその先を押し潰しては擦り付け、滴る透明の汁を手土産に再度窄まりへと食指を埋めたことだろう。]
亀吉、
[吐息は先よりも早く、温く。その耳元にて聲を出すと、耳朶を舐り始め。水音を立てることも遠慮せずに、ただ銀月の意識を自分へと当てさせようと、蝶は必死に触覚を揺らし。
痛みは覚えているのか、否か。考える暇も無く、ただ窪へと沈んだ指先は緩々と出入りを繰り返した]
(212) 2014/09/16(Tue) 15時半頃